海外にお住まいのNさんが当オフィスに連絡をくださったのは、夏真っ盛りの8月のことでした。
「秋に一時帰国で日本に帰国予定です。以前から興味のあったTM瞑想を、母国語の日本語で学ぶ機会があれば大変嬉しいです」
こんな形で私達にたどり着いてくださることもあるんだなぁと、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。そして後日、説明会をさせていただきました。
Nさんは以前から超越瞑想(TM)に興味をお持ちでしたが、お話を聞いていく中で、ご主人にもTMを勧めてみたいという想いを聞かせてくださいました。
「主人は年中忙しい人で、家にいても頭のエンジンがウィーンと回っているときがあるので、瞑想とかした方が良いんじゃないの?って話したことがあるんですよ」

説明会の際は、Nさんはまだご主人にTMについてきちんと話されていたわけではなかったので、基本的にはNさんがお一人で受講されて、その感触を見ていつかご主人にも、ということで説明会が終了しました。
ですが数日後、Nさんから驚きの連絡がありました。
「実はあれから説明会のご案内メールで添付してくださっていたYouTubeの説明動画を主人と拝見したりして、主人も日本一時帰国中に一緒に学ぼうという話が進んでおります」
ちなみに上でご紹介した動画はこちらです。
「超越瞑想の紹介| トニー・ネーダー博士、MD, PhD, MARR」(14分)
夫婦で一緒に受講されることをとても嬉しく思った私達。後日、ご主人のHさんを含めて4人で、改めて説明会をさせていただきました。
画面越しのHさんは、Nさんのお話から想像していたほど忙しい印象は受けませんでしたが、時折出てくる鋭い質問は、「やはり研究者さんだなぁ」と感じさせるものでした。
ただ、忙しさから来るストレスに由来しているのか、ときどきその鋭い質問が、場の空気をピリッとさせることがありました。Hさんの職場でも同じことが起こっているとすれば、ストレスの軽減によって、職場の雰囲気がもっと穏やかになるかもしれないなと思いました。
Hさんとは指導前に一対一でもお話させていただきましたが、普段はランニングや山歩きなどの運動もされていて、ご自身での健康管理も積極的にされている様子でした。
改善したい点としては、ストレスを緩和して寝付きを良くしたいこと、そして瞑想が本当に効果を発揮するか疑問を持っていることも、正直にお話してくださいました。
そしてお二人は帰国され、いよいよ4日間の指導が始まりました。
実際にお会いしたNさんは、とても明るく元気で、周囲にも気を配ってくださる素敵な方でした。
同時に、素敵過ぎるくらい素敵な方は、気の配り過ぎで疲れてしまうこともあるので、「無理をされていないと良いな」とも思いました。

Nさんの初日の感想は、「身体がすごく深く静かになっている気がしたので、気持ち良いなと思いました」というものでした。TMによって力の抜けを感じていただき、私達もホッとしました。
ご主人のHさんは、お会いしてみると、本質的にはゆったりとした柔らかい方という印象でしたが、やはり時折見せるピリッとした感じが、無意識にご本人の負担になっていないと良いなと感じました。
Hさんの初日の感想は、「身体の力が抜けて楽に座れている感覚がありました」というものでした。
どうやら今回のキーワードは「脱力」になりそうです。力が抜けることで、お二人に良い変化が起こっていきます。
忙しいHさんは、4日間の間もお仕事を並行されていたので、瞑想を習慣化することに難しさもあったかと思いますが、奥様のNさんも同時に学ばれたことが、実習を継続する良いモチベーションになっていたように思います。
そして指導から3日目、Hさんから嬉しい感想を聞くことができました。
「私が別室で仕事をしている間、妻が私の両親と楽しく話していたことが、とても嬉しかったんです」
Nさんにはお伝えしていませんでしたが、実は私が指導前から密かに感じていたことがありました。
それは、Hさんがどんなに忙しくても、ご自身の仕事にやりがいや生きがいを感じ、今の生活に幸せを感じていること、そして誰よりもNさんを大切に想っていることです。
Hさんは、「妻が勧めてくれた瞑想を習うことで、夫婦としても更に良い方向に進んでいきたい」と私に話してくださいました。
また、Nさんもご主人の健康を気遣ってTMを勧めてくださったり、受講期間中にお話を伺うときも、ご主人の話を遮らないよう、そっと側で見守っておられた姿がとても印象的でした。
お互いを想い合う素晴らしいご夫婦だなと感じ、私達も心が温かくなりました。

そして最終日、奥様想いのHさんから、更にこんな感想が聞かれました。
「家内が明るくなったような気がします」
Nさんご自身としては、普段からこんなもんだけど・・・とのこと。ただ、そう言われてみて気付いたことがあるそうです。
「考えてみれば、私は主人に対してと、職場と、お友達とで、違う顔を使い分けていた気がします。でも、まぁなんとなく、もう同じ顔でも良いかなって(笑)」
気配り上手のNさん。私が初日に感じたことの答えが最終日に分かりました。そう、いつでもそのままのNさんで大丈夫。そしてTMがその大きな助けになってくれるはずです。
また、Hさんご自身も随分柔らかい印象に変わっていました。奥様のNさん曰く、仕事モードのときは、戦国武将のように、たくさん防具を身にまとっているような印象だったそうです。
でも、Hさんの本質は「もっとポヨポヨしている」とのこと(笑)。防具を脱ぎ捨て、そのままの柔らかいHさんでいられたら、きっと職場にも安心感が生まれるはずです。
Nさんはいくつもの違う顔、そしてHさんはたくさんの防具。お二人ともこれから、今までそれぞれが背負ってきた重い荷物を降ろしていけそうです。
「ぜひこちらにも遊びに来てくださいね!」と笑顔でおっしゃるお二人の姿は、安心感と軽さを感じさせてくれるものでした。

今回は帰国時のお忙しい中、ご受講いただき本当にありがとうございました!
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