マーベル・ドラマ「アガサ・オール・アロング」は、魔女や魔術の世界を描く、ハロウィンにぴったりの新シリーズだ。前半エピソードでは、謎の少年(ティーン)が「シジル」と呼ばれる魔術によって名前を封じられる。ショウランナーのジャック・シェイファーは、このシジルの紋章の“正解”を明らかにしている。
占星術研究家の鏡リュウジさんによると、「シジル」は魔術として実在する。願望などを(英文で)書き、重複するアルファベットを消し込んだ後に残った文字を組み合わせ、オリジナルの紋章を作成する。これを燃やしたり埋めたりすることで、願望を叶えるというものだ。詳しくは以下の特別記事で解説されている。
「アガサ・オール・アロング」では、ティーンと呼ばれる謎の少年がシジルをかけられているという設定だった。名前を名乗ったり、自分のことを語ったりしようとすると口元にシジル紋章が現れ、声が聞こえなくなるというものだ。第6話『使い魔たずさえ』では、誰がどのようにしてシジルをかけていたかが明らかになる。
「シジルのデザインには時間がかかりました」と、シェイファーは米Deadlineに語っている。このドラマに登場するシジルも、元の文字列から文字を取り除いていき、残ったものをつなぎ合わせて作られたと説明。「そして装飾も描き足しました。最初にデザインしたものは縦型だったんです。それを彼の口に合わせたら、“M”か“W”のような形になったんです」。ワンダ(Wanda)またはマキシモフ(Maximoff)を表す波線型の形になったという偶然が興味深い。
この先には、「アガサ・オール・アロング」第5話のネタバレが含まれています。
シジルが表す元の文字列が何だったかについて、シェイファーは「うろ覚え」だとしつつも、「ビリー・マキシモフ(Billy Maximoff)」だったと振り返る。「最初の脚本では、彼が自分でそれを解き明かすことになっていたのですが、難しすぎるし、名前も長いので、少し簡単なようにしたんです」。彼の正体については劇中で、「ワンダヴィジョン」でワンダによって彼女の息子ビリーとさせられたウィリアム・カプランという名の少年だったことが明かされる。
ドラマ「アガサ・オール・アロング」も残すところあと2話のみ。2024年10月31日よりラスト2話が一挙配信となる。
Source:Deadline
THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。