学生にとって、長い夏休みは学力を上げる絶好の機会です。現在、塾に通っていない方のなかには、夏期講習だけ塾に通い、受験対策や苦手克服などをおこないたい方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、夏期講習だけ塾に通うことはできるのかどうかを解説します。さらに、夏期講習を受講するメリットや注意点、夏期講習で通う塾の選び方なども紹介しますので、夏期講習だけ塾に通うことを考えている方は、ぜひ参考にしてください。
- 夏期講習だけ塾に通うことはできる?
- 河合塾など大手予備校に夏期講習だけ通う学生もいる
- 夏期講習だけ塾に通うメリットとは
- 短期間集中して効率的に学習できる
- 必要な科目や弱点に絞った指導が受けられる
- 通塾するより費用が抑えられる
- 塾の指導内容や雰囲気を知ることができる
- 夏期講習だけ塾に通う際の注意点
- 通年指導に比べてサポートが限定的
- 基礎が十分でないと、学習効果が限定される
- 長期間の学習計画が立てにくい
- 夏期講習だけで成果を出すコツ
- 夏期講習だけ塾に通う場合の選び方|5つのポイントをチェックしよう
- 集団授業や個別指導など自分にあう授業形式を選ぶ
- 目的にあわせたコース・講座はあるか
- 授業料や模試代などトータルの費用を確認する
- 無理なく受講できるスケジュールかどうか
- 塾の立地や口コミ・評判
- 夏期講習だけ塾に通うことはできる!ぴったりの塾で学力アップを目指そう
夏期講習だけ塾に通うことはできる?
結論から先にお伝えすると、夏期講習だけ塾に通うことは可能です。ただし、塾によっては既存の塾生のみを対象にしている場合もあるので注意が必要です。
また、塾生でない一般の方は夏期講習にかかる費用が高くなるケースも考えられます。その一方で、夏期講習に関するお得なキャンペーンを実施している塾も多くあります。
視野を広げるために、現在通っている塾以外の夏期講習を受講するのもおすすめです。たとえば、普段は個別指導塾に通っている方が夏期講習のみ集団授業を受けるのは、よい刺激となるでしょう。通いたい塾が見つかったら、夏期講習のみの受講が可能か問い合わせてみましょう。
河合塾など大手予備校に夏期講習だけ通う学生もいる
学生のなかには、夏期講習だけ河合塾などの大手予備校に通う人もいます。とくに受験生は、大学受験対策を目的に大手予備校や受験専門塾の夏期講習に通うことで、効果的かつ効率的な学習が可能です。
夏期講習中に大手予備校の模試を受けることで現在の学力を確認できるだけでなく、志望校に特化した受験対策を集中しておこなうことができます。普段は地元の塾に通っている生徒も、夏休みを利用して大手予備校に通う(もしくは宿泊して通う)ということも多くあります。
夏期講習だけ塾に通うメリットとは
これまで塾に通っていない方が、夏期講習だけ塾に通うメリットとしては、主に以下の点が挙げられます。
それぞれのメリットについて次より詳しく説明します。
短期間集中して効率的に学習できる
塾の夏期講習に通えば、短期間に集中して勉強できます。長期間に及ぶ夏休みは、時間のメリハリをつけることが難しい方も多いでしょう。自宅にいるとテレビやゲーム、スマートフォンなどさまざまな誘惑があり、そのなかで集中し続けるのは大人でも難しいことです。
塾であれば、空調や学習スペースが整っている上に、周りの生徒もみんな勉強している環境に身を置けます。授業以外の時間でも塾の自習室を利用することで、何かに目移りすることなく集中して効率よく勉強に取り組めます。
同じ目標を持って勉強している仲間が頑張っている姿を見ることで、モチベーションも自然とアップするでしょう。
必要な科目や弱点に絞った指導が受けられる
塾によっては、特定の科目や単元に絞った講座・コースを設けているため、苦手克服や復習が必要な科目に絞った学習ができます。
また、個別指導の塾であれば、個別のカリキュラムで講師から細やかな指導が受けられるため、どこで自分がつまずいているのかを明確にした上で効果的な学習が可能です。
通塾するより費用が抑えられる
通塾すると毎月一定の金額がかかりますが、夏期講習であれば、受講する内容の分だけ支払えばよいので、通塾するより費用を抑えることができます。
とくに高校生の場合は、大学受験対策の塾費用が年間で40万円以上かかり、予備校であれば年間100万円以上かかることがあります。
高校生が塾や予備校に通う場合の費用についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
塾の指導内容や雰囲気を知ることができる
夏期講習は、塾生でなくても受けられる塾が多くあります。正式に入塾する前に夏期講習を受講すれば、塾の雰囲気をリアルに体験でき、継続して塾を利用するか判断しやすくなります。
授業のわかりやすさはもちろん、講師との相性、宿題の出し方、ほかの生徒の様子、設備、通塾にかかる時間が適切かなどもチェックしましょう。

短期間集中して学習することで、2学期以降の成績が上がった方や、周りの生徒から刺激を受けた方、講習をきっかけに通年で通われた方などさまざまですが、概ね満足されているようです。

池袋校(南館) / サンさん
高校3年生の保護者 / 通塾経験あり / 大学受験
総合的な満足度とおすすめしたいポイント
早稲田が第一志望だったため、国語(特に現代文)は一度、早稲田対応に特化した対策を打った方がいいということで夏期講習だけ参加しました。授業はさすがに面白く、やる気が出たそうです。普段の塾に比べて人数の多さには驚いたそうです。季節講習、単科の参加ということだったので塾からのフォローなどは全くありませんでした

国立校 / ミュシャさん
中学3年生の保護者 / 通塾経験あり / 高校受験
総合的な満足度とおすすめしたいポイント
夏期講習だけ通った塾ですが、楽しくわかりやすく勉強できたようです。塾の講師と生徒たちが和やかで明るい雰囲気なので、通うのが楽しそうでした。勉強の面では、苦手な所が強化できたのが良かったと言っていました。夏期講習だけだったのに、疑問点や要望があれば気軽に電話でも面談でも相談してくれるとおっしゃってくれたのは心強かったです。

川越現役館 / 天然オバサンさん
高校2年生の保護者 / 通塾経験あり / 大学受験
総合的な満足度とおすすめしたいポイント
私立の高校に通ってました。 放課後の校内予備校だけでよいかな?と思い、そうしていました。 担任の先生に薦められ、夏期講習だけ行ってみようと思い受講しました。 そこで、自分にあった講師に出会い英語だけでなく国語にもプラスに働いた為、通年授業にも参加させてもらいました。 元々好きでしたが、もっと英語が好きになりました。

市谷校舎(医学部専門校舎) / すーさんさん
中学1年生の保護者 / 通塾経験あり / テスト対策
総合的な満足度とおすすめしたいポイント
夏期講習だけでしたので、良さが分かる前に授業が終了になってしまったのが残念です。1年通して通えていれば、もっと良いところが伝えられたと思います。ただ短期間の授業でしたが、9月の試験で成績が上がっていたので効果があったと思います。授業以外でも自習室で勉強したり本人の頑張りが結果に出ました。短期間でしたが通えて良かったです。

青砥校 / あじさん
小学6年生の保護者 / 通塾経験あり / 授業対策
総合的な満足度とおすすめしたいポイント
夏期講習だけであれば、値段と授業内容のバランスがよく、コストパフォーマンスは良かった。親身に対応していただき、授業内容は問題なかった。教科書や宿題の内容も、ちょうど良かった。本人はあまりやりたがらなかったので、続けることはしなかったが、長期休みの期間は今後もやらせたいと思う。通年で通うには、本人のやる気が出てからにしようと思う。

夏期講習だけ塾に通う際の注意点
夏期講習だけ塾に通うことにはさまざまなメリットがある一方で、以下に挙げるような注意点があることも念頭に置いておかなければなりません。
それぞれの注意点について次より詳しく説明します。
通年指導に比べてサポートが限定的
夏期講習は、夏休み中だけ実施され、短期間だけの指導となるため、通年指導に比べると指導やサポートは限定的です。
塾の施設を使えるのも夏期講習中だけなので、自習室や受験のための資料、過去問なども受講期間中しか利用できません。
基礎が十分でないと、学習効果が限定される
夏期講習は、塾によっては次学期以降の学習や受験対策に特化した授業をおこなうところもあります。そのため、基礎学力が十分でないと授業についていけない、応用問題の解説が理解できない、など学習効果が限定される可能性があります。
授業後の復習に時間をかけて定着を図る、疑問点は講師に質問するなどして対策しましょう。
長期間の学習計画が立てにくい
夏期講習は一般的に数週間から1か月程度の短期間でおこなわれるため、その期間内で成果を出すことが目的とされています。
しかし、この短期間集中型の特性により、その後の学習計画やペースを継続的に管理する仕組みが不足することがデメリットとして挙げられます。
たとえば、「受験本番までの総合的な計画」や「基礎からの復習」といった、広範囲かつ長期的な取り組みは、夏期講習だけでは網羅できないことが多いです。
夏期講習だけで成果を出すコツ
夏期講習だけ塾に通う方は、夏期講習の期間中に成果を出したいと考えているはずです。夏期講習という短い期間で成果を出すためには、以下に挙げることを意識することが重要です。
- 講習選び
- スケジュール管理
- 自主学習の徹底
夏期講習の内容は塾によってさまざまなので、自分の目的にあったところを選ばなければなりません。たとえば、「英文法が苦手で総復習をしたい」と考えている方なら、英文法の復習に重点を置いたカリキュラムを設けている夏期講習を選びましょう。
「受験に向けて志望校の問題演習を中心に取り組みたい」と考えている方なら、志望校に特化した受験対策講座を設けている夏期講習を選ぶ必要があります。
夏期講習は夏休み中におこなわれますが、授業を詰め込まない限り、夏休み中ずっと夏期講習に通っているわけではありません。夏期講習で質の高い授業を受けることは成績向上にもちろん重要ですが、講習がない時間をどのように過ごすかをきちんと計画して実行に移すことも大事です。
また、夏期講習ではプロの講師による授業がおこなわれるので、授業を受けた直後は「わかったつもり」になっていることが多いです。しかし、授業で習った知識を定着させるためには繰り返しの復習が欠かせません。
夏期講習で多くの授業を受講していると時間のやりくりが大変ですが、毎日少しでも自主学習の時間を確保して、授業で習った内容を復習し、定着させることを心がけましょう。
夏期講習だけ塾に通う場合の選び方|5つのポイントをチェックしよう
夏期講習だけ塾に通おうと思っても、塾の選択肢が多すぎて悩んでしまう方もいるでしょう。夏期講習で通う塾を選ぶ際は、以下に挙げるようなポイントを押さえて複数の塾を比較検討するのがおすすめです。
それぞれのポイントを、次より詳しく説明します。
集団授業や個別指導など自分にあう授業形式を選ぶ
塾の授業形式は、「集団授業」と「個別指導」に大別されます。
集団授業では、学校の授業と同じように十数人~数十人程度の生徒と一緒に授業を受けます。授業の進め方は講師によって異なり、ほぼ一方的に説明と板書を続ける講師もいれば、適宜生徒に質問を投げかけてコミュニケーションを取りながら授業を進める講師もいます。
塾のクラスはレベル別で分けられていることが多いので、同じくらいの学力の生徒と一緒に切磋琢磨できる点がメリットです。ただし、人によっては「比べられている感じがして嫌だ」「質問しにくい」と感じることもあるかもしれません。
個別指導では、講師1名に対して生徒が1~3名程度で授業がおこなわれます。マンツーマンもしくはそれに近い形での授業になるので、授業は講師と生徒で会話を交わしながらおこなわれるのが一般的です。
生徒の理解度や進度に応じて柔軟にカリキュラムを組んでもらえるため、ほかの生徒が気になることもありません。ただし、講師と生徒の距離が近いことで緊張感が減ってしまうケースも考えられます。
どちらの授業形式があっているかはお子さんの性格や学習状況次第なので、よりあっているほうを選びましょう。

目的にあわせたコース・講座はあるか
夏期講習に通う目的は、一人ひとり異なります。塾によって特定の単元の復習に特化したカリキュラムを組んでいるところもあれば、新学期に習う分野を先取りして勉強するカリキュラムのところもあります。また、受験生を対象に志望校対策をおこなう塾・予備校もあります。
夏期講習に通う目的を明確にし、その目的を達成できるコース・講座がある塾を選ぶようにしましょう。
授業料や模試代などトータルの費用を確認する
夏期講習の費用相場は、集団授業の塾と個別指導塾で異なります。受講するコースや講座によっても変動しますが、授業料のほかに模試代や教材費などがかかる場合があるため、トータルでいくらかかるのか確認するようにしましょう。
なお、宿泊を伴う夏合宿や特別講座は別途費用が必要となる場合が多いため、費用面の負担も考えて保護者と相談する必要があります。
夏期講習後にそのまま塾に通い続ける可能性がある方は、通常授業の費用も一緒に確認しておくのがおすすめです。
無理なく受講できるスケジュールかどうか
夏期講習が始まる時間は塾によってさまざまですし、選ぶ授業によって受講期間も異なります。たとえば学校で部活に入っている場合、部活動の練習と両立できるスケジュールであることが重要です。
とくに受験学年の方は、部活もラストシーズンです。最後まで悔いなく部活動に打ち込めるように、勉強と部活動を無理なく両立できるスケジュールの塾を選びましょう。
塾の立地や口コミ・評判
夏期講習はほぼ毎日塾に通うことになるため、自宅から遠いと通塾するだけ負担が大きくなります。気になる塾が校舎を複数展開している場合は、なるべく自宅から近い場所にある校舎を選ぶとよいでしょう。
また、実際にその塾に通ったことがある人や、現在通っている人の口コミも確認しておきましょう。クラスメイトや友だち、近所の人など、塾の特徴や講師について知っている人から情報を得るのもおすすめです。忖度のないインターネットの口コミや評判も参考になります。
とくに受験対策として夏期講習を受講する場合は、その塾の合格実績を、塾全体と自分が通おうと思っている校舎の2軸でチェックしましょう。
夏期講習だけ塾に通うことはできる!ぴったりの塾で学力アップを目指そう
普段塾に通っていない方も、夏期講習だけ塾に通うことは可能です。夏期講習だけ塾に通うことには、夏休みの間に集中して勉強に取り組める、必要な科目や弱点分野に絞って授業を受けられるなど、多くのメリットがあります。
ただし、夏期講習をおこなっている塾の数は多く、設けられているカリキュラムも塾によって異なります。弱点補強や受験対策など、自分の目的にあったカリキュラムを設けている塾の夏期講習を選びましょう。塾の授業形式や立地なども、塾選びにおいては重要なポイントです。
夏期講習におすすめの塾については、「Ameba塾探し」にてランキング形式で紹介していますので参考にしてください。自分にあった塾を見つけて、夏休み中に学力アップを目指しましょう!

小さい頃からピアノ、書道、そろばん、テニス、英会話、塾と習い事の日々を送る。地方の高校から都内の大学に進学し、卒業後は出版社に勤務。ワーキングホリデーを利用して渡仏後、ILPGAに進学し、編集ライターの仕事をしながらPhonétiqueについて学ぶ。帰国後は広告代理店勤務を経て、再びメディア業界に。高校受験を控える子を持つ親として、「Ameba塾探し」では保護者目線の有益な情報をお届けする記事づくりを目指しています。