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セルフマネジメントを前提・特性・スキルに分類する

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セルフマネジメントと一言で言ってもその対象は広く、多数の要素が関わっています。そこで、セルフマネジメントを発揮するために必要な要素を

  1. 前提
  2. 特性
  3. スキル

の3つに分類し、さらにその中でそれぞれ必要となる要素についてまとめます。

1. 前提

セルフマネジメントを発揮するために必要な前提を会社、マネージャーが整備する必要があります。

権限・裁量

セルフマネジントを発揮するには、対象領域に関する権限・裁量 が必要となります。

リソース

セルフマネジメントを発揮するには、対象業務を遂行するために必要なリソース が揃っている必要があります。
リソースは情報であったり、予算であったり、人員であったりします。
ただ、リソースは有限で貴重なため、リソースを求める側は必要性の説明が必要です。

カルチャー

個人が率先して自発的な取り組みをするためには挑戦が奨励され、健全な失敗を受け入れるカルチャー が必要です。
また、挑戦する余力が常に持てるように余力ある業務量の設計が必要となります。

学習支援

セルフマネジメントをするためには対象領域を一定以上の質で実施できる必要 があります。
挑戦に対して失敗を受け入れる必要があるとはいえ、任せた仕事が常に70%以上失敗している、となると継続して任せにくくなり、単独ではなくサポートを付け仕事をしてもらわざるを得なくなります。

そのために

  • 個人が習得する必要がある知識、スキルの情報
  • スキル習得のために業務を通しての経験が必須の場合、経験機会の提供
  • ペアワークによる学習支援
  • コーチングによる学習支援

などを提供することで、仕事の質を上げ、一人で実施できるようにするための学習支援が必要です。
自走の度合いが高まるほど自己解決できる範囲が広がり、学習能力そのものが高まるため、この支援の必要比率は下がっていきます。

2. 特性

セルフマネジメントをしていくためには、いくつかの特性 が必要です。
特性は個人の性格、価値観に依存するため短期間では変化しにくいものです。

  • 主体性 - 自らの意志で責任を持って行動する
  • 積極性 - 能動的に行動する
  • 自制心 - 自分の感情、行動をコントロールする
  • 自己主張 - 自分の考え、欲求を他者に伝えることができる

これらの特性は短期間で変えにくいものではありますが、後から身につけることも可能です。
思考や行動の積み重ねが性格を作るため、人と関わり、知識を蓄え、新たな経験をし、これらを積み重ねていくことで少しずつ身につけることができるものなのだと思います。実際のところ、私自身ももともとは主体性、積極性とは程遠い性格だったものの、今では率先して物事に取り組む人にななりました。
性質の変化に関しては信頼できる相手によるコーチングを通して変える必要性に気づかせてもらい、そこからアンラーニング を通して変化させていくのが一つの手です。

3. スキル

キャリアデザイン

キャリアデザイン とは自分のキャリアを主体的に設計することです。
自分がどうなっていきたいか?
それを踏まえて業務でどのような経験を積んだり、どのような知識・スキルを身につければよいか?
これらを主体的にデザインします。

機会は待っていては訪れません。その意味で意図的に強みを作り、発信し、認知を形成することでパーソナルブランディングをしていくのもキャリアデザインの一部です。
例えば、あなたが社内で領域Aに最も詳しく、その認知を得ていて、領域Aに関する機会が訪れたときまず最初にあなたに声がかかる可能性が高くなります。

キャリアデザインについて、より詳細な内容を以下の記事にまとめました。

tbpgr.hatenablog.com

ゴールマネジメント

個人のキャリアだけではなく、個別の業務においても目的を元にしたゴール設定は重要です。
ゴールマネジメント は最終的なゴールである KGI や、中間ゴールである KPI を設定し、関係者と達成状況を共有しつつ物事をすすめるスキルです。

ゴールマネジメントについて、より詳細な内容を以下の記事にまとめました。

tbpgr.hatenablog.com

タイムマネジメント

仕事において時間は有限です。限られた時間を有効に利用する必要があります。仕事における時間の有効活用をするのがタイムマネジメント です。
例えば、

  • 自分が調子が上がる時間、下がる時間を把握し、それを踏まえて自身のタスクを時間に割り当てる
  • 自分が集中して仕事をできる上限を知り、限界をマネージャーと共有する
  • 短時間でできるタスクと長時間集中が必要なタスクの前提を踏まえて作業時間を割り当てる
  • コンテキストスイッチが減るようにタスクを組み替える

のような要素があります。名前の付いた手法としてはポモドーロ・テクニックもあります。

タイムマネジメントについて、より詳細な内容を以下の記事にまとめました。

tbpgr.hatenablog.com

タスクマネジメント

仕事において大小様々なタスクを実施することになります。タスクマネジメント はセルフマネジメントの基本です。

個人タスクに関しては

などの要素があります。
他者が関わるタスクに関しては

  • 依頼管理 - 人に頼む場合のタスク管理
  • 請負管理 - 人に頼まれる場合のタスク管理
  • 割り込み管理 - 他者からの割り込みが発生した場合のタスク管理

などがあります。

タスクマネジメントについて、より詳細な内容を以下の記事にまとめました。

tbpgr.hatenablog.comtbpgr.hatenablog.com

ふりかえり

自身の仕事の進め方を継続して改善していくためのふりかえり を実施できると

  • プラスの効果を拡大すること
  • マイナスの問題を解決していくこと

を通した業務の質、効率の向上をし続けることができます。

ふりかえりについて、より詳細な内容を以下の記事にまとめました。

tbpgr.hatenablog.com

EQ / Emotional Intelligence

人の関わりには感情がつきものです。仕事においても感情を切り離し続けることはできません。
そのため、他者との関わりとそこにかかわる感情をコントロールできる必要があります。

成果に向けて感情をコントロールする能力をEQ = Emotional Intelligence (感情知能 ) と呼びます。

EQ を高めるためには、自己認識、つまりセルフアウェアネスが重要です。

チームで働く力

仕事は一人だけでは成し遂げられません。そのため、他者との良好な関係を築き、連携できる「チームで働く力 」が必要です。
チームで働く力は社会人基礎力の1項目で、その要素は

  1. 発信力
  2. 傾聴力
  3. 柔軟性
  4. 情況把握力
  5. 規律性
  6. ストレスコントロール

の 6 項目からなります。

ワークライフマネジメント

人は仕事のみで生きているわけではなく、仕事以外の私生活も含めて生きています。
仕事の状況や私生活の状況は相互に影響します。ワークライフマネジメント はこの公私のバランスを取るためのマネジメントです。

例えば、

  • 公私の充実、バランス
  • 身体の健康管理
  • 心の健康管理

などが関連するトピックでしょう。

まとめ

セルフマネジメントを

  1. 前提
  2. 特性
  3. スキル

の3つに分類し、それぞれについてまとめました。
実際はこの他に、セルフマネジメントの段階に関する考え方がありますが、それについては別途ソニックガーデンの倉貫さんのエントリをみていただくのがよさそうです。

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