またしても山本麻衣の欠場が伝えられる中、AKATSUKI JAPANはどれだけ気持ちを切り替えてベルギー戦に臨めるかがすべてだと思っていた。しかし始まってみれば、目を覆うしかない最悪の立ち上がりで、1Qの得点は一桁に留まった。FGは決まらないし、FTすら入らない。試合を通してエアボールも多く、テレビ観戦していても試合を見続けるモチベーションがどんどん削られて行く辛い時間を過ごすことになった。
山本不在でSGの役割は本橋か林がこなすところだが、本橋はスリーを打とうともせず、林もなかなか決めることができない。翻って考えれば、東京オリンピックで銀メダルを取ったことで、スカウティングも厳しくなったはずだし、「シューター軍団」というキャッチフレーズも対策の的になったのだろう。山本なら相手のディフェンスをはがしてスリーを打てるところ、他の選手ではそんなオポチュニティを作ることができなかった。
個人的には、CやPFの選手がアウトサイドに開いてスリーを狙うのは、好きではない。サイズのある選手はインサイドで勝負して欲しいし、オフェンスリバウンドに飛び込んでこそ価値があるというものだ。それを放棄して精度の低いスリーを狙い、結果的に外れて誰もリバウンドに行けない場面が続くと、本当にがっかりしてしまう。
恩塚監督の戦術が複雑すぎるという批判もあるようだが、個の力としてまだまだ世界レベルに及ばないことも明確になった。地元開催だった東京オリンピックの栄光は幻だったと割り切り、また一からチームを作ってゆくべきだろう。そのためには、Wリーグももっと盛り上げる必要がある。
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