カタナにヒューズ切れが発生してから早や一月が経ちますが、未だ処置は出来ていません。あれ以来急に寒くなって、もう今年のバイクシーズンはお終いだな、と思うとなかなか作業をする気になれなかったもので。
それにヒューズ切れの事象再現はしなかったし、コレといった怪しい箇所も見当たらず迷宮気味という状況も尚更やる気を削いでいると言えます。
そんな状況なので、サービスマニュアルの回路図をみてあれこれ推理をしてみました。
「MAIN」ヒューズが切れる事象としては、
①「IGNITION」(点火系)や「SIGNAL」(ウィンカー系)、「HEAD」(ヘッドライト系)の消費電流の合計が20Aを上回って容量オーバーになったときか、
②「MAIN」ヒューズからヒューズボックスに戻ってくるまでの回路(配膳図の緑に塗ったところ)のどこかでショートしたときと考えました。
でも前者は可能性は低いと思います。
ヘッドライトやウィンカー等はLED化して消費電流はかなり下がっています。イグニッション系の消費電流はウオタニに換装しているのでもしかすると増えているかもしれないけど、それでも合計で20Aには達していないはずです。
それに仮にそうだとしたら電装品の換装をやった後に頻繁にヒューズ切れが発生していたはずです。
やはりどこかでショートが発生してヒューズが切れたのだと思います。
でも今のところハーネスにはそれらしい箇所は見つかっていません。となると回路途中の部品か?となりますが、関係するのはイグニッションスイッチとクラッチのパワーアシスト用モーターの電源のリレー、それとレギュレート・レクチファイアへのリターンくらいなもの。(下図の青〇で囲った箇所)

しかし、スイッチでのショートは考えにくいし、リレーも仮に故障で接点が閉じてしまってもその先のモーター接続用のコネクターには何も接続されていないし絶縁処理もしているし。
何か他に原因となりそうな箇所があるはず...と再度配膳図を眺めていたら、レギュレート・レクチファイアに気なり出しました。
ちょっと話はずれますが、走行中はレギュレーターから14Vくらいの電気が出力されているわけで、「MAIN」ヒューズを流れる電気の向きはバッテリー方向になるんですね...これまでは意識していませんでした。

ということはエンジンが回っている状態では「IGNITION」や「HEAD」、「TURN」を流れる電気はレギュレート・レクチファイアから直接供給されているので、「MAIN」ヒューズはバッテリーに充電する電気だけで、バッテリーの状態にもよるけれどあまり電気は流れないと思います。
で、話を戻すと、もしかするとレギュレート・レクチファイアの内部で短絡が発生してバッテリーの電気が一気に流れたのではなかろうか?と思いました。可能性としては有り得ます。

レギュレート・レクチファイアは動作中に発熱するので、熱が原因で内部の電子素子の動作不良が発生したのかも。後日のチェックでヒューズ切れが再現せず、普通にエンジンが掛かったのは、レギュレート・レクチファイアが冷えたことで動作不良が一旦収まっただけなのかもしれません。
症状が出たり出なかったというのは電子部品が壊れかけているときにありがちな症状に思えます。レギュレート・レクチファイアの使用期間は結構長いのでそろそろ壊れてもおかしくはないです。
他の可能性としては、バッテリー周りのハーネス、またはバッテリー内部で瞬間的な短絡が発生したならばやはり「MAIN」ヒューズが切れると思われます。
ただ、ハーネスの不具合はともかく、バッテリーの不具合が原因であるとは考えにくいと思います。バッテリー内部が短絡してしまうトラブルはそれなりあるようですけど、一旦そうなったら復旧することはまず無いようなので。
と思いつつも、頭の隅には置いておこうと思います。
(続く)
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