メアリーノートンの「床下の小人たち」が原作の作品です。物語の舞台をイギリスから現代の日本に設定を変更して物語を描いています。まあ、日本だろうという感じです。設定資料を探せば日本と出てくるかもしれないですが、映画では明確には日本とは言っていないので『日本だろう』です。
原作との違いについては様々と違うところがあるので、アニメ映画と原作の違いも楽しめます。
原作では挿絵で書かれる小人たちの生活用品も映像化されます。小人の世界というモノはこういうのか、モノの大きさ、音の響き、水の表現といった、小人の世界ならではの『こうではないか』という表現が沢山あり映像そのものを観るだけでも楽しいですね。
ポッドの工作部屋や電気ライトなどは映像化にあたってのアレンジかもしれません。想像力はすごいです。
原作ではイギリスの少し自然が多い中の話ですが、映画では都会でたまに見かける雑木林に囲まれた古いお屋敷が舞台です。人間に見られたら引っ越さなければならいという事です。原作では自然の中に出ていくという事でしたが、さて、今の日本のどこに人に見つからずに生活できるところがあるのだろうかという疑問が湧いてきます。
映画の冒頭、ラストで人間の街並みをみて『どこにアリエッティたち小人の住む場所があるのだろか』と不安をかんじました。そうやって人間は色々と排除して発展していったのかもしれないと何とも言えない感覚になりました。
登場人物の名前は同じでも原作とは全く別の時代の別の土地のアリエッティ達の物語です。世界のどこかにまだアリエッティたち小人たちは潜んでいるんでしょうかね。
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