Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


STUDY HACKER>コラム>効率化>ノート術・メモ術>「考えすぎ」をやめる練習。頭のグルグルを“排出”して脳を軽くするノート習慣

「考えすぎ」をやめる練習。頭のグルグルを“排出”して脳を軽くするノート習慣

屋外でノートに書き込む人の手元

「考えすぎて眠れない……」

「頭の中で同じことを何度もぐるぐる考えてしまう」

そんな夜を過ごしていませんか。明日の仕事のこと、上司の一言、将来への不安――いったん考え始めると、止まらなくなるのが人の心です。スマホを見ても気はまぎれず、むしろ情報が増えて、ますます混乱してしまうこともあるでしょう。

頭のなかで渦巻いている考えや感情を、紙に書き出してみる

ただそれだけで、心の中に少しだけ風が通るように、気持ちが軽くなるのを感じるはずです。

書くことは、心を整理し、思考を休ませるための小さなリセットボタンなのです。

1. 書き出すことの効果

人間関係のちょっとしたすれ違いが頭から離れなかったり、将来のことを考えると不安で眠れなかったり、考えても答えが出ないことを延々と考え続けてしまうことはありませんか。

現代の私たちは、膨大な情報の中で常に思考を働かせ、脳を休ませる時間がほとんどありません。その結果、頭の中はいつの間にか考えごとでいっぱいになってしまいます。

考えても仕方ないことはわかっていても、なかなかやめられない……。そんなときに効果を発揮するのが、書くという行為です。

書くことは単なるメモではなく思考の整理に役立ちます。思考を紙の上に出すことで、脳内メモリが解放され、ぐるぐると回っていた考えが整理されていくのです。

💡 書くことで見えること

「自分はいま何に悩んでいるのか」「どこまでが自分にできることなのか」が明確になります。

米国の心理学者ジェームス・W・ペネベイカー氏の研究によれば、心の内に秘めた感情を文字として書き出す行為には、セラピー効果――つまり感情を落ち着かせ、ストレスを軽減する働きがあり、結果的に心身の健康にも良い影響を与えることがわかっています。*1

また、厚生労働省のストレス対策ガイドでも、「思いや考えを整理し、可視化することがストレス対処の第一歩」と紹介されています。*2

つまり、書くという行為は、感情の整理とストレス軽減の両方に役立つ心のメンテナンスなのです。

頭のなかを紙に移すことで気持ちが落ち着き、考えがすっきりと整理され、前向きな思考を取り戻すことができます。

考えを書き出す方法はいくつかありますが、「ジャーナリング」と、厚生労働省が推奨する「感情の書き出し」を紹介します。

窓際に座ってジャーナリングする女性

2. ジャーナリングを実践してみた

ジャーナリングとは、決まった時間の間、ずっと自分の思いや考えを紙に書き続けることで、今ここに集中し、心を整える「書く瞑想」です。

通常の瞑想では目を閉じて何もしませんが、「何もしない」というのは意外と難しいもの。

その点、書くことは手を動かしながら心を静めることができる、より実践しやすい方法です。ここでは、マインドフルリーダーシップインスティテュート代表理事 荻野淳也氏のやり方にならいます。*3

ジャーナリングの基本ステップ

手順内容
あるテーマについて、決めた時間内に書き続ける
頭で考えず、手を止めずに書く
集中できる静かな環境で行う
事実や感情を脚色せずに書く
誤字脱字は気にしない

テーマは「自分をより深く知ることができる」内容が適しています。

例としては、「よりよい人間関係を築くためには」「私が怒りを感じるのは」「お金で買えない大事なものとは」など。

筆者は実際に「お金で買えない大事なものとは」をテーマに、5分間ジャーナリングを実施しました。

筆者がジャーナリングをする様子

筆者がジャーナリングをする様子
※この画像は筆者が作成した

5分間書き続けるのは意外と難しく、考えている時間のほうが長く感じました。しかし集中している間は仕事や不安が頭から消え、心が静まる感覚がありました。

瞑想が続かなかった人でも、文字を書く方法なら楽しみながら続けられます。筆者も「瞑想より続けやすい」と感じました。

ノートを前に考え事をする女性

3. 感情の書き出しの実践

厚生労働省が提案する「感情の書き出し」は、決まったルールがなく、思いつくままに感情を書きなぐる方法です。文字でなく、イラストでも構いません。*2

🖋書き出しの2つの効果

  • 悩みとの距離ができ、冷静に物事を見られる
  • 新しい選択肢に気づくきっかけになる

ペネベイカー氏の研究によると、辛い体験やトラウマについて書くことで、ストレス軽減効果がより高まるとされています。*1

筆者も「感情の書き出し」を実践してみました。

現在転職活動中であり、就職先が決まるか漠然とした不安が続いているので、その不安な気持ちをノートへ素直に書き出したのです。

筆者が不安な気持ちを書き出した様子

筆者が不安な気持ちを書き出した様子
※この画像は筆者が作成した

「疲れた」「休みたい」など思いつくままに書くうちに、気持ちが落ち着いていきました。

そして「自分だけが弱いのではない」「今できることをひとつずつやろう」と、前向きな気持ちが戻ってきたのです。

さらに不安の理由を言葉にすることで、解決策が自然と見えてきました。「面接の練習を増やそう」「筆記試験の対策を進めよう」といった具体的な行動を思い浮かべることができたと実感しています。

✨書き出すことで得られる変化

  • 感情を外に出すことで冷静さを取り戻せる
  • 次にすべきことが自然に見えてくる

頭の中で考えているだけだと、不安ばかりが膨らみます。しかし文字として外に出すことで、感情の渦から一歩離れ、「次に何をすべきか」を冷静に考えられるようになるのです。

積み上げられたノート

***
考えすぎて疲れてしまう方は、ぜひ紙に考えを書き出してみてください。本記事があなたの心を少しでも軽くし、これからのキャリアの励みになれば幸いです。

※引用の太字は編集部が施した

【ライタープロフィール】
髙橋瞳

大学では機械工学を専攻。現在は特許関係の難関資格取得のために勉強中。タスク管理術を追求して勉強にあてられる時間を生み出し、毎日3時間以上勉強に取り組む。資格取得に必要な長い学習時間を確保するべく、積極的に仕事・勉強の効率化に努めている。

  • ENGLISH COMPANYなら独学比3.8倍で英語力が伸びる 詳しく見る
どんな記事をお探しですか?
いま読まれています
特集記事
新着記事(英語)
法人研修おすすめ記事

会社案内・運営事業

  • 株式会社スタディーハッカー

    「STUDY SMART」をコンセプトに、学びをもっと合理的でクールなものにできるよう活動する教育ベンチャー。当サイトをはじめ、英語のパーソナルトレーニング「ENGLISH COMPANY」や、英語の自習型コーチングサービス「STRAIL」を運営。
    >>株式会社スタディーハッカー公式サイト

  • ENGLISH COMPANY

    就活や仕事で英語が必要な方に「わずか90日」という短期間で大幅な英語力アップを提供するサービス。プロのパーソナルトレーナーがマンツーマンで徹底サポートすることで「TOEIC900点突破」「TOEIC400点アップ」などの成果が続出。
    >>ENGLISH COMPANY公式サイト

  • STRAIL

    ENGLISH COMPANYで培ったメソッドを生かして提供している自習型英語学習コンサルティングサービス。専門家による週1回のコンサルティングにより、英語学習の効果と生産性を最大化する。
    >>STRAIL公式サイト

引用をストックしました

引用するにはまずログインしてください

引用をストックできませんでした。再度お試しください

限定公開記事のため引用できません。

読者です読者をやめる読者になる読者になる

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp