日本のプロ野球(NPB)は、残念ながら世界中どこでも「見られるコンテンツ」にはなっていない。むしろ現時点では国内ですら「見れるコンテンツ」になりきれていないと言える。この状況は非常にもったいない。
市場規模でメジャーリーグ(MLB)に負けるのは仕方ない。MLBは世界一のレベルを誇るリーグであり、そのブランド力と市場規模は他国が到底太刀打ちできるものではない。だが問題はそこではない。NPBは「育成」でも負けているという現実がある。
MLBは大学や独立リーグといった外部のシステムに頼るだけでなく、自前の育成システムもしっかりと確立している。一方でNPBはどうだろう? 現状、日本のアマチュア野球に頼り切っているのが実情だ。高校や大学さらには社会人野球の努力と貢献がNPBの基盤を支えていると言っても過言ではない。NPB自身が主体的に選手を発掘し育成している例は非常に少ない。
このままでは韓国や台湾、さらには欧州のリーグにすら追い抜かれる日が来るかもしれない。それは単なる杞憂ではなく現実に起こり得る未来だ。
NPBがこの状況を打破するために必要なことは明確だ。まずセ・リーグも指名打者(DH)制を導入し、リーグ全体のレベルを底上げすること。次に全球団が合同で中継の仕組みを整え、国内外問わずプロ野球が簡単に「見られるコンテンツ」となるようにすることだ。
プロ野球が今後も「日本を代表するスポーツ」であり続けるためには、改革が不可欠だ。未来の観客、選手そして市場を見据えてNPBには今すぐ行動を起こしてほしい。
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