Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


科学と非科学の迷宮

AIを使った技術ドキュメントの読み方

この記事はpyspa アドベントカレンダー 2024の4日目です。

私がここ一年くらいやっている、AIを使ったドキュメントの読み方についてまとめます。

利用環境

ここ最近はClaude 3.5 Sonnet Newを使っています。この記事に挙げる手法は他のAIでも問題なく使えると思いますが、ClaudeのProjects機能があると楽に使えます。

対象となるドキュメント

主にソフトウェアの公式ドキュメントなどの、まとまった技術文書を読むことを想定していますが、他の文書に対しても応用できます。

なぜ「読む」のか?

必要な知識を検索したいだけであれば、既存の検索システムを使うなり、文書をAIに投げて質問するだけなので、従来の方法で読む必要はありません。

それでも文書を読むのは、脳内のモデルを更新したいからです。

対象となる文書についての概念を頭の中で作り上げられないと、正しい質問ができません。つまり、AIに対するプロンプトが書けません。

正しい質問をするために、概念を頭にインストールする必要があります。そのための最短距離の方法は、大量に情報を頭に流し込んでいくことだと思っています。LLMの作り方と大して変わりません。

ただ大量に読むといっても、意味を理解せずに流し読みしても意味がありません。頭の中で最低限概念を理解できる程度の読み方をする必要があります。

準備

自分自身に関する情報を用意します。これはAIに事前情報として渡します。ClaudeならシステムプロンプトあるいはKnowledgeに入力しておきます。

ハードスキル

Python 5年、TypeScript 3年、みたいに自分のスキルを並べていきます。「Rustは全く触ったことがないのでわからない」みたいに自分が持ってないスキルを明示するのもいいです。

教え方

「すぐ使えるコードの例がほしい」「技術背景について詳細に解説してほしい」など、出力してほしい内容を書いておきます。

ゴール

どんな目的で文書を読むのかを書いておきます。「趣味の学習のため」「〇〇というアプリを作りたいため」「××というプロジェクトを成功させるため」などを書いておきます。

読書開始

目次を読む

これはオンラインの文書に限らず書籍でも同じですが、まず目次は精読します。目次は全体構造を理解するための最適な要約なので、これを頭に入れるのが重要です。オンライン文書なら左メニューなどに目次があることが多いのでそれに目を通します。

文書をAIに要約させる

この部分はオリジナルの言語(大抵の場合は英語、たまに中国語)でいいです。日本語の文章を選ぶ必要はありません。

最初のページを開き、その内容を全てコピーしてAIに入力し、「この文書を私のスキルセットやゴールに基づいて解説してください」と入力します。

そうすれば、自分に対して特化した内容で文書の解説が出力されるのでそれを読みます。

文書を読む

この状態で、あらためて文書を頭から読みます。完全に理解する必要はないです。流し読みだと読み飛ばしてしまうので、読み飛ばさない程度の速度で読みます。とにかく頭に流し込んでいくイメージでひたすら読んでいきます。音読するのもいいと思います。

やらなくていいこと

考える

頭に入れる、というと「文章の内容を読んで考察する」みたいなことをイメージしがちですが、ここで行いたいのは脳内モデルの構築なので今の時点ではその必要はありません。とにかく機械的に読んでください。

復習する

これも同じです。頑張って記憶に定着させる必要はないです。AIに質問できるレベルでなんとなく質問できるようになるのが目的なので丸暗記する必要はないです。

つまみ読みする

人間だけで読むときのくせでつい興味のあるところだけ読んで他を読み飛ばしてしまいがちですが、これは脳内モデルが構築できている人の読み方なのでおすすめしません。普段は読まないようなページやセクションであっても端から端まで読んだ方がいいですし、この方法なら比較的短時間で全部読めます。

検索

引用をストックしました

引用するにはまずログインしてください

引用をストックできませんでした。再度お試しください

限定公開記事のため引用できません。

読者です読者をやめる読者になる読者になる

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp