これを「放射能X」と訳したことに当時の願いみたいなものが感じられる。観てみると、この作品がのちの化け物映画に与えた影響の大きさがわかる。それは、怪獣よりもその他の描写に手を抜かないということである。日本の九十年代あたりのゴジラ映画にいうて…
今年の「日本近代文学演習Ⅱ」は結構良いレジメが提出されたと思う。 その演習であつかった■田▼輝の『宝島の教訓』のなかに「空想科学映画」というコラムがある。そこでは、「ゴジラ」と「原子怪獣現る」が比較され、ハリウッドの近くに原爆でも落とせばより…
総合雑誌の意味というのは、近代文学の研究でもいろいろと議論されるところである。いま時々コンビニに置いてあるものを買ってみたりすると、案外楽しい。「純文学」のポジションは、こういう雑誌でこそ、そのポジションが明視される。現実の社会の中になん…
前期入試だけ。
西村寿行といえば、近所の男木島の出身である。生まれたのは、昭和5年だから、開高健とか野坂昭如とかの世代である。たしかデリダやジーン・ハックマンもこの年の生まれではなかったであろうか。戦争が終わった時に、ちょうど反抗期。ある意味大変幸運な世…
動物記・昆虫記5
高木彬光を読んでいたら、吉本氏のあれのあそこあたりがと思って読み始める。意外とすらすら読めるぞ吉本隆明!
「ネバーエンディングストーリー」の見所といえば、やはりファルコンの顔であろう。エンデが激怒したというエンディング――いじめっ子をファルコンに乗ったバスチャンが追いかけ回してゴミ箱に追いつめる――も、ファルコンの顔で少しは救われている(誰が救わ…
マーラーの音楽を聴いていると、なんというか、聴衆に対する不信感があるのではなかろうかという感じがする。わたくしも音楽を志したことがあるのでなんとなくわかるが、クラシック音楽の聴衆の中には音楽に集中できないひどい連中がものすごくたくさんいる…
有毒植物として有名。
そしてミッフィーって、ナインチェ・プラウスって言うんだ…。このウサギをデザインした人が亡くなっていた。
何よりも好いことは、病気が一切をあきらめさせてくれることだ。病気の時には、一切のゾルレンが消えてしまふ。「お前は病気だ。肉体の非常危期に際してゐる。何よりも治療が第一。他は考へる必要がなく、また況やする必要がない。」と言ふ、特赦の休日があ…
ときどきヤクザな本を買いたくなるのであるが――、上の本はカナダの名門大学の学部生向けの講義録だそうである。すごく人気のある授業だったそうだ。どこの学生もだめですなあ……。 だいたい読んだが、交渉とエビデンスという言葉が恐ろしい頻度で出てきて、な…
4年生の皆さんが、大謝恩会を開いてくれました。ありがとうございました。みなさんの心に幸福の鳥が舞い降りますように。 4年生がくれた、もっちリングクッション。下にあるのは、昨年の4年生がくれた似た触感のもの。みんなわたくしの体を心配してくれて…
貢ぎ物
たいした仕事してもいないのに講義が終わると病気になるわたくしですが、総理大臣とか大統領はなぜあんなに元気なのでしょうか。 スーパーマンのマントは襟からでていました。 中井久夫は病気の時に読むと迫力がある。
「現行の法律は、句点が生み出す深淵を嫌っている」 山本貴光氏の本。面白く読んだ。でも、文体の話をしながら、小林秀雄の引用が間違ってた……。これは象徴的な事態であって、この本の秘密は、山本氏の文体にある。
二人三脚 突然思い出したのですが、バカ映画「バトルシップ」で、バカ主人公の士官が部下に「やつはドナルド・トランプとマイク・タイソンをあわせたようなミュータント」と言われていました。やつは、海軍の司令長官の娘をひっかけようとして、深夜にコンビ…
・チョコレート ・ゴーリキーの原作に結構似ている黒澤映画。教育学部で「心に寄り添う」とか言っている人は、こういう作品を観て見通しの甘さを自覚してほしいと思う。にっちもさっちもいかなくなる時があるのである。それはこの作品みたいな「どん底」の人…
つあたりをする輩が異常に多くなったが、たぶん全員馬鹿。危機は馬鹿をあぶり出すとは本当である。
「裸のジャングル」という邦題だが、十九世紀に調子こいて象狩りをしていた白人を、現地の方々が、逆に狩る話。挿入される野生動物同士の闘いの映像が素晴らしく自然な演技なので(理由は、演技ではないからだ)、現地の方に追いまくられる白人のおじさんの…
人の往き来は一層繁く、灯影はまた一段と輝かしく、暗いけれど高い空にほんのりと余光をあげてゐた。風を切つて行きちがふ電車の煽りを喰つて、街樹の柳がすうと枝を靡かせて行く。 活々とした雑閙と、華々しい灯の飾りの中にその姿を現はせば現はすほど、妻…
あらあら あのこは ずぶぬれだ やなぎの ねかたで ないている ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン かあさん ぼくのを かしましょか きみきみ このかさ さしたまえ ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン ぼくなら いいんだ かあさんの おおき…
だいたい、モアイ自体が語らないので、題名自体が嘘なんだけどね……。環境問題自体のあれもあるしね。
今年度の授業が粉砕されたので、記念に、録画しておいた、NHK交響楽団の定期演奏会を聴いてみた。 井上道義の指揮で、ショスタコーヴィチ3連発である。 「ロシアとキルギスの民謡による序曲 作品115」 「ピアノ協奏曲第1番 作品35」 「交響曲第12番 作品…
初めて観たが、ヒッチコックがダリ化したような作品ですごかった。この映画は、アリの演技がすごいと有名なのだが、確かに人間より自然な演技である。理由は、演技ではないからだ。 このレベルの演技になると、人間でそれが可能なのはマーロン・ブランドぐら…
クーベリック指揮、ウィーンフィルで、「新世界より」。1956年かな… ウィーンフィルの太鼓、いつもかっこいいなあ、どるどるどるどるどるっ、でん、どるううううう……
というわけで、鬼わそとー。レイシスト、ファシストに豆を投げよう。
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。