2024.07.19
夫と妻、両方が働いているダブルインカムなどで、世帯年収が1000万円以上ある家庭であっても、貯蓄が全くできていないケースもあるようです。なぜ高収入なのに、貯蓄がうまくできないのでしょうか。今回は、高収入貧乏の人の特徴について、詳しく見ていきましょう。
特集:40歳から知っておきたい「お金の知識」
まずは、夫と妻が働いている、ダブルインカムの家庭において、収入と貯蓄の関係について見ていきましょう。ここでは、金融広報中央委員会が公表している資料「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」を参考にしています。
高収入のダブルインカム家庭(世帯主と配偶者のみが就業している家庭)の場合、きちんとお金を貯めている方も多くいます。収入1000~1200万円世帯の平均金融資産保有額は、1958万円です。また、収入1200万円以上世帯の平均金融資産保有額は、3674万円となっています。
しかしダブルインカム世帯において、年収が1000万円以上あるにも関わらず、貯蓄が全くない(金融資産保有額がゼロ)という家庭もあります。貯蓄がゼロの世帯の割合は、以下の通りとなっています。
<ダブルインカムで収入1000~1200万円世帯のうち>
貯蓄がゼロ:10.9%
<ダブルインカムで収入1200万円以上世帯のうち>
貯蓄がゼロ:9.4%
高収入のダブルインカム家庭であるにも関わらず、貯蓄がうまくいかない理由には、以下のようなものが挙げられます。
貯蓄ができない家庭では、ダブルインカム家庭であるからこそ自分だけでお金を管理し、お互いに収支を公表していないケースが多いようです。自由にお金を使っているため、先取り貯蓄ができておらず、手元にあるお金を使い切ってしまうこともあるでしょう。
最も大きな問題は、ライフプランやマネープランを話し合っていない点です。一緒に生活しているからこそ、「家を買う予定だから10年後に頭金1000万円を用意しよう」「5年後に子どもが大学に進学する予定だから、500万円は貯蓄しておこう」というように、何年後にどんな出費があるのか、お互いが把握し、お金を準備していく必要があります。
ライフプランやマネープランについて、話し合ったことがないという家庭は、ぜひお互いに認識をすり合わせておきましょう。
いくら収入があったとしても、先取り貯蓄をしたり、将来必要な金額を把握していなければ、貯蓄は成功しません。貯蓄を成功させるポイントを確認しておきましょう。
実は、貯蓄を成功させるポイントは、高収入であっても、低収入であっても、違いはありません。収支を明らかにし、先取り貯蓄を行えば、収入の金額に関わらず、しっかりとお金を貯めることができます。
ダブルインカムの家庭は、お互いお金についてはタブーで、話し合う機会がないという方もいるかもしれませんが、家族である以上、しっかりと時間をとって、情報を共有しましょう。
「収入が高ければ、貯蓄もできるはず」と思いがちですが、実際は収入が高いにも関わらず、思うように貯蓄ができていないケースもあります。今回ご紹介した高収入貧乏の理由を参考にしながら、自分たちは当てはまっていないか、改善できる点はないかなど、ぜひパートナーと話し合ってみてはいかがでしょうか。
著者
下中英恵
東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています。
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