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重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

読書メモ、探究メモなど。

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論理的思考とは何か (岩波新書) 作者:渡邉 雅子 岩波書店 Amazon 海外留学を経験した日本人からよく聞かれる述懐として、「向こうに行って初めて、自分がいかに文章を書けないかを知った」というものがあるように思う。英語圏では当たり前に訓練されているロ…

はてなブックマーク - 読書メモ:『論理的思考とは何か』(渡邉雅子 著)

噓のようなスピードで1年が過ぎる。昨年の大みそかが昨日のことのようだ。ただし無理やり振り返れば、この365日にはそれなりに多くの出来事が詰まっている。体感的にはほぼ「点」に縮退してしまっているが、意識的に想起すれば「線」としての時間の広がりが…

はてなブックマーク - 2024年の振り返り

仮説行動――マップ・ループ・リープで学びを最大化し、大胆な未来を実現する 作者:馬田隆明 英治出版 Amazon 「自分にもできそう」と思えるフレームワークを与えてくれ、かつ「明日から実践せねば」と駆り立てられる、王道のビジネス書。今の自分に必要な本だ…

はてなブックマーク - 読書メモ:『仮説行動』(馬田隆明 著)

ニューロテクノロジー: 脳の監視・操作と人類の未来 作者:ニタ・A・ファラハニー 河出書房新社 Amazon ニタ・ファラハニーの”The Battle for Your Brain”の邦訳が出版されたので、原著の感想文を再掲します。小見出しや引用の翻訳は、邦訳書のものではないの…

はてなブックマーク - 【再掲】読書メモ:ニタ・ファラハニー『ニューロテクノロジー:脳の監視・操作と人類の未来』

日本神経回路学会が主催するオータムスクールASCONE(Autumn School for Computational Neuroscience)に参加した。20数名の学部生、大学院生と、5~6人のオーガナイザー、6名のゲスト講師が千葉県一宮市のホテルに缶詰になる、3泊4日の合宿形式であった。 A…

はてなブックマーク - 参加メモ:ASCONE2024 ~「議論の醍醐味」を凝縮するオータムスクールという仕掛け~

まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書 作者:阿部 幸大 光文社 Amazon 『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』を読んだ。読む前と後で行動様式が変わるような本に出会えることは多くないが、これはそうした一冊になりそうだ。本…

はてなブックマーク - 読書メモ:『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』(阿部幸大 著)

English at the bottom. 過去9か月間、私は一般社団法人AIアライメントネットワーク(通称ALIGN:アライン)という組織にかかわってきた。具体的には、同法人の事務局業務に、ボランティア及び業務受託の形態で携った。今月(2024年9月)末で業務受託の期間…

はてなブックマーク - 活動記録メモ:ALIGNでの9か月間

本日、「メタサイエンス勉強会:科学哲学から科学政策・研究公正を考える」と題したオンライン勉強会が開催された。 科学哲学者の野内玲さん、清水右郷さんとお話しした折に、いずれ「メタサイエンス」をテーマにした研究会をやりたいというお話を聞き、では…

はてなブックマーク - 簡易開催記録:メタサイエンス勉強会

本日、早稲田大学で行われた科学基礎論学会のシンポジウム「AIは科学をどう変えるのか?」を聴講した。 オーガナイザーは大塚淳氏、提題者は橋本幸士氏、高橋恒一氏、呉羽真氏の3名。AIによる科学のパイオニア、あるいはAI科学を哲学から論じてきた研究者と…

はてなブックマーク - 参加メモ:科学基礎論学会シンポジウム「AIは科学をどう変えるのか?」

本連載について AIの社会的影響について考え始めたのは、8年ほど前。当時は「ブームだしちょっと考えてみよう」というつもりだったが、社会的の関心は落ち着くどころかどんどん大きくなっていき、私自身も考え続けることになった。いまでは、AI関連の新聞記…

はてなブックマーク - 「AIと社会」思考整理ノートVol.1:AI問題のタクソノミー

2024年4月4日に、独立研究者の高木史郎さんとともに、オンライン勉強会「AI科学を哲学する?」を開催しました。以下はその簡単な記録です。 開催の経緯 発端は、昨年末に高木さんがArxivに投稿されたプレプリント論文でした。機械学習の研究者として、自律的…

はてなブックマーク - 開催記録:オンライン勉強会「AI科学を哲学する?」(w/高木史郎さん)

年度の変わり目。皆様変化の季節を迎えていることと思いますが、私(丸山)も一区切りのタイミングとなりました。今月末をもって、現職の科学技術振興機構(JST)を退職し、4月からは個人事業主となります。すでに口頭で説明済みの方も多くいらっしゃいます…

はてなブックマーク - 進退報告メモ:JSTを退職して個人事業主になります

うつ病 隠された真実: 逃れるための本当の方法 作者:ヨハン・ハリ 作品社 Amazon 5年前に読んだJohann Hari "Lost Connections"の翻訳が出たようなので、読書メモを再掲します。 ==== Lost Connections: Why You're Depressed and How to Find Hope 作者…

はてなブックマーク - 【再掲】読書メモ:『うつ病 隠された真実』(ヨハン・ハリ著)

エッセンシャルワーカー 社会に不可欠な仕事なのに、なぜ安く使われるのか 旬報社 Amazon 本書は、日本のエッセンシャルワーカー、つまり「社会に不可欠な仕事をしている人たち」に焦点を当て、その処遇が悪化してきた実態とその背景を、10を超える業種のケ…

はてなブックマーク - 読書メモ:『エッセンシャルワーカー:社会に不可欠な仕事なのに、なぜ安く使われるのか』(田中洋子 編著)

一年の振り返りに今年は1時間くらいしかとれない。 本業のこと 現職に来てから丸3年経った。自分の限られた経験と能力、そして組織から与えられた任務という制約の下で、税金で雇われている自分の存在をどうしたらネットポジティブにできるか悩みながら、結…

はてなブックマーク - 2023年を振り返る

2016年12月、このブログに「人工知能をトランスサイエンス問題として考えてみる」という記事を書いた。トランスサイエンスというキーワードを使って、AIが社会や自分の生活に与える影響について考える心構えを整理してみたものだった。 それから7年たち、202…

はてなブックマーク - 2024年、AIニュースをどう追っていけばいいのか? ~「AIメディアリテラシー」試論~

The Worlds I See: Curiosity, Exploration, and Discovery at the Dawn of AI (English Edition) 作者:Li, Fei-Fei Flatiron Books: A Moment of Lift Book Amazon 近年の人工知能分野を牽引している研究者と言えばOpenAIやAnthropicなどのスタートアップ、…

はてなブックマーク - 読書メモ:The Worlds I See (by Fei-Fei Li) 米国アカデミア屈指のAI研究者の半生

励起 上――仁科芳雄と日本の現代物理学 作者:伊藤憲二 みすず書房 Amazon 励起 下――仁科芳雄と日本の現代物理学 作者:伊藤憲二 みすず書房 Amazon 日本の物理学者、仁科芳雄(1890~1951年)の伝記である。 上下巻、2段組ハードカバーで合計1000ページ*1に迫…

はてなブックマーク - 読書メモ:『励起(上・下)』(伊藤憲二 著)――今読まれるべき1000ページの「科学史的伝記」

久しぶりの投稿は、仕事(業務外)の記録。 日経サイエンス2023年10月号 [雑誌] 日経サイエンス Amazon 科学雑誌『日経サイエンス』の2023年10月号(8月発売号)の、二つの記事に関わらせていただいた。 1)「脳とAI 溶ける境界 大規模言語モデルが開く脳の…

はてなブックマーク - 記録メモ:日経サイエンス2023年10月号への寄稿

The Battle for Your Brain: Defending the Right to Think Freely in the Age of Neurotechnology (English Edition) 作者:Farahany, Nita A. St. Martin's Press Amazon 脳から情報をとる、脳に直接働きかける。5年前なら「未来の話」だったであろうニュー…

はてなブックマーク - 読書メモ:Nita Farahany ”The Battle for Our Brain” …ニューロテクノロジーの時代に守るべき「自由」とは

惑う星 作者:リチャード・パワーズ 新潮社 Amazon Twitterに書く程度の感想になるが、ネタバレを含むかもしれないのでここに置いておく。 Richard Powersの『惑う星』、倫理的障壁のようなものを感じて躊躇していたが、予想より自分にとってrelatableな内容…

はてなブックマーク - 読後感メモ:『惑う星』(リチャード・パワーズ 著)

今年も「今年一年を振り返らなければ」という強迫観念に駆られる時期がきた。一年を振り返らずになんとなく新年を迎えるのが耐えがたいことのように感じられるのは、自分の生きた時間の流れを「言葉」でパッケージングしておかなければその時間が散逸して無…

はてなブックマーク - 2022年を振り返る

想起: 過去に接近する方法 (知の生態学の冒険 J・J・ギブソンの継承 7) 作者:森 直久 東京大学出版会 Amazon 本書は、「記憶」や「想起」を研究テーマとする心理学者が、過去1世紀の記憶をめぐる学説史や、自身の実験研究をたどりながら、ギブソンの知覚理論…

はてなブックマーク - 読書メモ:『想起:過去に接近する方法』(森直久 著)

世界は時間でできている──ベルクソン時間哲学入門 作者:平井 靖史 青土社 Amazon 本書は、19~20世紀に活躍したフランスの哲学者アンリ・ベルクソンの時間哲学の全貌を、長年ベルクソン哲学の勢力的な研究を続け、日本だけでなく世界的な研究コミュニティづ…

はてなブックマーク - 読書メモ:世界は時間でできている(平井靖史 著)

2022年度から高校では「総合的な探究の時間」という新科目が始まったと聞くが、私は大人になってから、細々と、自分のためだけの「探究活動」を行ってきた(「独学」*1でも「勉強」*2でもいい)。 面白そうな本を読んで感想を書いたり、気になるテーマについ…

はてなブックマーク - 「35歳からの探究活動」心得

映画『In Silico』(2020年、映画サイト)を見た。一般公開はされていないため、権利者と契約を交わして「バーチャル上映会」を実施する形となった。知り合いに紹介したりソーシャルメディア等で募るなどして、数十人の方に視聴いただいた(2022年3月11~12…

はてなブックマーク - 鑑賞メモ:映画『In Silico』――巨大科学プロジェクト10年の顛末と教訓

精神を切る手術――脳に分け入る科学の歴史 作者:ぬで島 次郎 岩波書店 Amazon 生命倫理や科学政策を専門する著者による、2012年の単著。脳神経倫理では繰り返し言及される文献であり、いつか読まねばと思っていた。残念ながら絶版となっているのだが、今回意…

はてなブックマーク - 読書メモ:精神を切る手術(橳島次郎 著)

2021年を振り返りたいのだが、とにかく頭がごちゃごちゃしている。今年はたぶん人生でいちばん家にいた(去年を更新)。なのに、むしろだからこそ、大量の情報に触れた。書籍、YouTube動画、podcast、ツイート、Clubhouse。受け止め切れない量の情報が自分を…

はてなブックマーク - 2021年を振り返る

イノベーション概念の現代史 作者:ブノワ・ゴダン 名古屋大学出版会 Amazon 「イノベーション」という言葉を聞くと、少し身構える――そんな人は多いのではないだろうか。私もその一人。日常会話で使いにくい言葉だと思う。ある事業なり活動なりが「イノベーシ…

はてなブックマーク - 読書メモ:イノベーション概念の現代史(ブノア・ゴダン 著、松浦俊輔 訳、隠岐さや香 解説)

今日の科学技術は、「イノベーション」と切り離せなくなっている。 「イノベーション」とは、技術や知識、アイディアの新しい組み合わせによって、経済活動の前提に変化をもたらすこと。資本主義社会にとって、継続的なイノベーションは必要条件なだけでなく…

はてなブックマーク - 読書メモ:Innovation in Real Places (Dan Breznitz著)…地域を壊さないイノベーションのために
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丸山隆一(まるやま・りゅういち)1987年東京生まれ。読んだ本の感想、調べて考えたことを書くブログです。https://lit.link/ryuichimaruyama

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ご感想/ご指摘などはrmaruy3 ”at” gmail.comまでお願いします。

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