Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録ログイン

キーワードを探す

DXマインドコミュニケーション資格転職兼業副業語学デジタルスキル思考力書籍リカレント教育ミドルシニアマネジメントワークスタイル人的資本

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

「なぜ?」が場の空気を変えていく 法大コー総長が考えるAI時代に必要な力

グローバル人材を問い直す
法政大学総長のダイアナ・コーさん

法政大学総長のダイアナ・コーさん

人工知能(AI)、デジタル化、生産性向上……。これらの言葉が社会のあらゆる場面で語られるいま、私たちは「人間にしかできないこと」を当然のように口にしてはいないだろうか。正確さや効率が価値とされた時代から、AIがその役割を担う時代へ――。それでもなお「人間らしさとは何か」と問われるとき、私たちはしばしば曖昧なまま、従来の働き方や習慣を正解として抱え続けてしまう。

この連載「グローバル人材を問い直す」では、法政大学総長のダイアナ・コー氏が、教育・研究、そして国際社会の現場で経験してきたことをもとに、こうした思い込みを一つずつ問い直していく。第2回のテーマは 「問いを立てる力」。AI時代にこそ、人間が発揮すべき根源的な力について再考してみたい。

議論を前へ進める人の条件

AIと共に働く日常が、急速に現実のものになりつつあります。職場では、調べ物も、翻訳も、文献検索も、ひと昔前よりはるかに容易になりました。AIは私たちのタスクを効率化し、時に人間より正確に、速くこなしてしまいます。

では、そんな時代に人間に残された役割とは何でしょうか。

私は、その核心にあるのは 「問いを立てる力」 だと感じています。

日本に来て最初の頃、私は会議でしばしば戸惑いました。こちらが提案すると返ってくるのは「そうですね」という曖昧な返答。私はそれを肯定だと思って議論が深まるのを待っていたのですが、次の議題に移ってしまうことが何度もありました。

「はっきり言ってくれない」という状況では、交渉も共同作業も始まりません。

逆にアメリカにいた頃は、なんでも「No」と言う人がいました。否定することで「自分を強く見せよう」としていたのです。

けれども、どちらも議論には貢献していませんでした。

私が本当に信頼するのは、自分の意見で議論の方向性をつくる人、そして疑問や問いを投げかけ、話を深めていく人です。

「議論に貢献するのは、自分の意見で議論の方向性をつくる人、そして疑問や問いを投げかけ、話を深めていく人」と語るダイアナ・コーさん

「議論に貢献するのは、自分の意見で議論の方向性をつくる人、そして疑問や問いを投げかけ、話を深めていく人」と語るダイアナ・コーさん

問いを立てるとは、前提そのものを疑うこと

良い議論には、必ず「なぜ?」が存在します。私は授業でも国際会議でも、この一言が場の空気を変えていく瞬間を何度も見てきました。

問いとは、単に「分からないこと」を聞き返す行為ではありません。むしろ、物事の成り立ちを掘り起こし、無意識に受け入れている「前提」に光を当てる行為です。

この記事は会員限定です。
下記から会員登録すると続きをお読みいただけます。

続きは会員登録(無料)が必要です

NIKKEIリスキリングの会員登録をしてください。登録は無料です。

会員登録(無料)すると
  • 組織戦略や個人の成長に関する記事が読み放題
  • リスキリングのヒントになるセミナー動画が見放題
  • 編集者の気付きやオススメ記事をメルマガでお届け
今後も会員特典を追加予定

新着記事

Follow Us

注目のセミナー

日経転職版早稲田大学ビジネススクールのMBA教育のエッセンスを気軽に体感asiatojapanexcedo日経TESTトキアカ

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック


[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp