「読売333」について読売新聞一面に水瀬のコメントが掲載。構成企業は株主価値の向上と株価上昇に向けてがんばって

新指数「読売333」について、読売新聞の一面に水瀬のコメントが掲載されています。
詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、先日の「読売333」ブロガーミーティングの様子が記事になったようです。ブログでも参加レポートをアップしました。(関連記事:新指数「読売333」ブロガーミーティング参加レポート)
ブログの参加レポートにも書いたとおり、「読売333」は時価総額加重型でも株価平均型でもない、新たな視点である「等ウェート」の指数であり、それが今後どのようなパフォーマンスを示すのか、既存の指数(TOPIXや日経225)とどのような違いを見せてくれるのか楽しみです。
読売新聞の記事では、新指数の目的として「日本企業の成長と国民の資産形成の好循環」への貢献がうたわれています。ブロガーミーティングでは地方の中小型株も構成銘柄に入ることから、地方の支援効果もうたっていました。投資家のリターン向上に貢献するのであれば、地方の成長企業を取り込めるのは面白い視点だと思います。
ただ、ブロガーミーティングの資料には、新NISA開始2年目でオルカンやS&P500など外国株の投資信託の人気が際だっていることを受けて「国富の流出」と題したページがあり、これは明確に「誤り」であると付記しておきます。日本人が海外企業に投資した資産は消えてなくなるのではなく、いずれ大きく増えた後に国内で消費されるからです。日本の投資家の大半が将来海外移住するような事態になれば話は別ですが、そうはならないでしょう。
私のスタンスは同じ相手でも「是々非々」(良いものは良い、ダメなものはダメ)なので、「読売333」への期待とともに、指数提供スタンスにひとこと物申させていただきました。水を差して申し訳ありません。
それよりも問題なのは、かつて1989年の日本株は世界の時価総額の40%を占めていたが、現在は5%程度まで年々縮小してきている状況です。その間、バブル経済の崩壊があったことは事実ですが、その後30年間もシェアを下げ続けているのは、日本のみならず世界中の投資家から見て、日本株の評価が外国株と比べて相対的に低下し続けてきたことに他なりません。
日本企業が株主価値の向上など考えず海外企業よりも魅力的なリターンを投資家に提供できなかったから、日本の証券取引所も上場企業の新陳代謝機能を果たしてこなかったからこうなっているのです。日本のメディアでは、日本の投資家が日本株をあまり買わないことを投資家のせいにするかのような言説がよく見られますが、お門違いも甚だしい。(関連記事:円安を「オルカン」のせいとする幼稚な記事が日経新聞に)
新指数でも目指すべきは、投資家のリターンの相対的向上であり、その結果として日本企業の支援にもなるというのが筋。「読売333」の構成銘柄の企業、あるいはもう少しで入れそうな企業については、株主価値の向上と株価上昇に向けてぜひがんばってほしいと思います。
それを実現すれば、日本どころか世界中から「読売333」のファンドや構成銘柄の株式が買われ、自ずと「読売333」も構成銘柄の企業も成長していくことでしょう。
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