【新興国株式】低コストインデックスファンド徹底比較(20年9月末) 「雪だるま新興国株式」が高評価
「低コストインデックスファンド徹底比較」シリーズ記事として、新興国株式クラスの主要なインデックスファンドについて、2020年9月末で比較しました。
※当シリーズ記事の説明書きとして、まずは『新シリーズ!「低コストインデックスファンド徹底比較」開始。まずは説明書き』をぜひご覧ください。
それではどうぞ。
新興国株式クラスの対象インデックスは、「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」もしくは「FTSE エマージング・インデックス」です。中国、台湾、インド、ブラジルなどの新興国の株式に分散投資するインデックスです。
そのなかでも、「SBI・新興国株式インデックス・ファンド」(運用会社:SBIアセットマネジメント)が、信託報酬 年0.176%(税込)、実質コスト 年0.38%(税込)で相対的に良い評価になりました。愛称「雪だるま新興国株式」です。
雪だるま新興国株式は、投資先のETFである SCHE の運用コスト改定により、実質的な運用コストがさらに引き下げられました。
SBIアセットが公表している信託報酬 年 0.176% というのは税込表示で、比較のために税抜に割り戻すと年 0.160% となり、eMAXIS の年 0.170% を下回るクラス最安になります。
なお、1年リターンについては、前回比較までとは違い今回は「FTSE エマージング・インデックス」連動のファンド(雪だるま、楽天など)よりも、「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」連動ファンド(eMAXIS Slim、ニッセイ、iシェアーズなど)の方が高い傾向にありました。いつでも FTSE の方がリターンが高いというわけでもなさそうです。
次点は、「iシェアーズ 新興国株式インデックス・ファンド」(運用会社:三井住友トラスト・アセットマネジメント)で、1年リターンが +7.01%と高評価でした。
先進国株式ではマザーファンドが5本のETFの合成により作られており、相対的に他のファンドよりリターンを落とす結果となっていましたが、新興国株式ではマザーファンドが IEMG 1本でシンプルに運用されているようです。
「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」(運用会社:三菱UFJ国際投信)も、インデックスとの差異が -0.1% とほぼ±0%に近く高評価でした。
ちなみに、eMAXIS Slim シリーズは、業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けると運用会社が表明しており、雪だるま新興国株式の運用コスト値下げに対抗して、2020年9月に信託報酬を追随値下げしています。
2020/09/02 「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」信託報酬引き下げ! - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
しかし、厳密には、ライバル他社のファンドの「税抜」信託報酬に追随する方針のようで、「税込」信託報酬で最安の雪だるま新興国株式を追い越せてはいません。
消費税がかからない海外ETFが投資先のライバル他社のファンドには追随しない(できない)という方針は、もしかしたら、eMAXISシリーズ唯一(?)の弱点かもしれません。
要注意ファンドとしては、「たわらノーロード 新興国株式」で、手堅い運用のイメージに反して他のファンドと比べて直近1年リターンが低すぎる異常値が出ています。理由は不明ですが、これだけ他の選択肢があるなかで、あえて選ぶ必要はないかと思います。
新興国株式クラスは、シリーズ名だけで商品を選ばない方がよい資産クラスといえそうです。まあ頂上決戦みたいなもので、僅差ですけど。
他のアセットクラスも含め、当ブログの「低コストインデックスファンド徹底比較」カテゴリで、定期的に更新記事を書いておりますので、インデックスファンド選びの参考にしていただけたらと思います。
いろいろありますが結論。
新興国株式クラスの主要なインデックスファンドについて、2020年9月末で比較した結果、「SBI・新興国株式インデックス・ファンド」(雪だるま新興国株式)が相対的に高評価でした。
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<ご参考1>
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・楽天証券
・SBI証券
<ご参考2>
本ブログ記事は、私が執筆・監修した書籍のおすすめインデックスファンド情報のアップデート版という意味もあります。今後も定期的に継続していく所存です。
※言わずもがなですが、投資判断は自己責任でお願いいたします。
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