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「中学受験のタブー」合格最低点を男女揃えたら共学校は女子だらけになる 青学中等部男子162点女子191点
図表=筆者作成

「中学受験のタブー」合格最低点を男女揃えたら共学校は女子だらけになる青学中等部男子162点女子191点

中学入試にも「性差」問題は実在する――。中学受験塾代表の矢野耕平氏は「大学付属を含む都内の有名な男女共学の私立中学の中には、男女別の定員に偏りがあったり、結果的に男女の合格最低点が大きく違ったりすることがある」とそれらのいびつな現状に警鐘を鳴らす――。

都立高校の「性差」問題は、中学入試にも存在する

6月9日、現職の高校教員らで組織されるグループが東京都庁で記者会見をおこなった。

会見では、東京都立高校の全日制普通科の入試では男女別定員制が設けられ、女子が不利になるケースのほうが圧倒的に多いことが報告され、性差による有利・不利が生じるこの制度の廃止を求めた。

この制度を巡っては、別の現役の東京都立高校教員らを中心にした市民グループがやはり廃止を求めており、ネット署名を募ったところ、6月19日時点で約3万件の賛同が得られたという。

「性差による有利・不利」と聞いて思い出されるのが、大学医学部受験の「性差」問題だろう。

2018年、東京医科大学の入試において、女子受験生や多浪生が不利になる得点操作をされた事実が判明し、その後、複数の大学の医学部入試で同じような「不適切」な事例が確認された。

得点操作などの悪質さはないものの、「性差問題」は中学入試にも存在する。

共学校の私立中学校の中には、男女別に定員を設けていて、その人数バランスに偏りが見られる場合もある。それだけではない。結果的に男女の合格最低点が違うことも多々あるのだ。

早実中や慶應中等部の女子の募集人員は男子の半分以下

たとえば、法政大学第二中学校(神奈川県川崎市中原区)の2021年(今春)の第1回入試結果を見てみよう。

募集定員は男子90人、女子40人で、入試の実質倍率(受験者数÷合格者数)は男子3.6倍、女子5.2倍である。そして、合格者最低点(350点満点)に目を向けると、男子が250点、女子は262点である。つまり、同じ入試問題に挑んだにもかかわらず、女子が男子に比べて12点も「不利」であることがわかる。合否のボーダーで涙を飲んだ女子受験生が、もし男子であれば、合格していたという可能性が高い。

こうした事例は法政二中に限った話ではない。早稲田実業(東京都国分寺市)や後述する慶應義塾中等部(東京都港区)も、女子の募集人員は男子の半分以下だ。実は、中学入試における「性差」問題は以前から他の共学校にも多く見られる。学校によっては女子ではなく、男子が「不利」になるところもある。

2021年度の主要共学校の中学入試結果一覧を見てみよう(各校HPより筆者が作成)。

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