







本発明はガイドエクステンションカテーテルに関する。The present invention relates to guide extension catheters.
心臓や血管等の病気に対して、カテーテルを血管に挿入して治療する低侵襲性のインターベンション治療が広く実施されている。インターベンション治療においては、処置用のカテーテルデバイス(例:バルーンカテーテル、ステントデリバリーカテーテル等)を病変部に到達させるために、ガイディングカテーテルが使用される。A minimally invasive interventional treatment that treats diseases such as the heart and blood vessels by inserting a catheter into the blood vessel is widely practiced. In interventional therapy, guiding catheters are used to guide catheter devices for treatment (eg, balloon catheters, stent delivery catheters, etc.) to lesions.
ガイディングカテーテルは血管壁面に押し付けられることにより生まれる反力を利用して、カテーテルデバイスの送達をサポートする。しかし、ガイディングカテーテルのみではバックサポートが不足し、例えば狭窄部を越えてカテーテルデバイスを病変部に到達させることができない場合がある。The guiding catheter supports the delivery of the catheter device by using the reaction force generated by being pressed against the wall of the blood vessel. However, the guiding catheter alone does not provide sufficient back support, and in some cases, the catheter device cannot cross the stenosis and reach the lesion.
そこで、追加のバックサポートを得るために、ガイディングカテーテルに加えてガイドエクステンションカテーテルが使用される。Therefore, a guide extension catheter is used in addition to the guiding catheter to obtain additional back support.
特許文献1に記載されているように、ガイドエクステンションカテーテルは、ガイディングカテーテル内に挿入され、ガイディングカテーテルの先端を越えて遠位側に突出する。ガイドエクステンションカテーテルは、ガイドカテーテルに対して追加のバックサポートを提供する。追加のバックサポートにより、カテーテルデバイスは狭窄部を越えて病変部に送達される。As described in
特許文献1においては、ガイドエクステンションカテーテルの遠位側(先端側)に配置された筒状の遠位シャフトの入口ポートを螺旋形状とすることにより、カテーテルデバイス(インターベンショナル冠状動脈デバイス)を遠位シャフト内に容易に進入させるように構成している。In
しかし、特許文献1においては、遠位シャフトの血管追従性の改善については考慮されていない。However, in
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、ガイドエクステンションカテーテルの先端側に配置された筒状部の血管追従性を改善することを目的とする。The present invention has been made in view of the circumstances described above, and aims to improve the blood vessel followability of a tubular portion disposed on the distal end side of a guide extension catheter.
上記の課題を解決するために、本発明は、長手方向に貫通した内腔を有する筒状部を長手方向の先端側に備えたガイドエクステンションカテーテルであって、前記筒状部は長手方向の中間部に、該筒状部の前記内腔の内面を規定する内層と、該内層の外周面に配置された中間層と、該中間層の外周面に配置された外層と、を有した補強部を備え、前記中間層は、線材が螺旋状に巻回された筒状のコイル体、又は、複数の線材が交差するように編組された筒状の編組体からなる補強体と、該補強体を構成する前記線材間に形成された線材間空間に入り込むと共に、前記外層を構成する樹脂よりも柔らかい樹脂と、を含み構成されていることを特徴とする。In order to solve the above problems, the present invention provides a guide extension catheter having a tubular portion having a longitudinally penetrating lumen at its distal end in the longitudinal direction, wherein the tubular portion is located in the middle of the longitudinal direction. A reinforcing portion having an inner layer that defines the inner surface of the lumen of the tubular portion, an intermediate layer that is disposed on the outer peripheral surface of the inner layer, and an outer layer that is disposed on the outer peripheral surface of the intermediate layer. The intermediate layer comprises a cylindrical coil body in which a wire is spirally wound, or a cylindrical braided body in which a plurality of wires are intersected and braided, and the reinforcing body and a resin that is softer than the resin that constitutes the outer layer.
本発明によれば、ガイドエクステンションカテーテルの先端側に配置された筒状部の血管追従性が向上する。According to the present invention, the vessel followability of the cylindrical portion arranged on the distal end side of the guide extension catheter is improved.
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。The present invention will be described in detail below using embodiments shown in the drawings. However, unless there is a specific description, the components, types, combinations, shapes, relative arrangements, and the like described in this embodiment are merely illustrative examples and not intended to limit the scope of the present invention. .
〔ガイドエクステンションカテーテルの使用例〕
心臓や血管等の病気に対して、カテーテルを血管に挿入して治療する低侵襲性のインターベンション治療が広く実施されている。インターベンション治療においては、処置用のカテーテル等(例:バルーンカテーテル、ステントデリバリーカテーテル、ガイドワイヤ等)を病変部に到達させるために、ガイディングカテーテルが使用される。[Example of using a guide extension catheter]
2. Description of the Related Art Minimally invasive interventional therapy, in which a catheter is inserted into a blood vessel to treat diseases of the heart, blood vessels, etc., is widely practiced. In interventional therapy, a guiding catheter is used to allow treatment catheters (eg, balloon catheters, stent delivery catheters, guidewires, etc.) to reach lesions.
ガイディングカテーテルは、処置用のカテーテルを挿通する内腔を備えた中空筒状であり、ガイディングカテーテルの先端部を病変部の直前位置に配置することによって、内腔を通過する処置用のカテーテルを病変部に送達する。The guiding catheter has a hollow tubular shape with a lumen through which the catheter for treatment is inserted. delivered to the lesion.
しかし、屈曲・蛇行病変、石灰化病変、抹消病変といった、いわゆる複雑病変を含む症例では、ガイディングカテーテルによるサポートのみでは、処置用のカテーテルを病変部へ送達させることが困難な場合がある。
このような場合には、ガイディングカテーテルに加えて、ガイドエクステンションカテーテルが使用される。However, in cases involving so-called complex lesions such as tortuous/tortuous lesions, calcified lesions, and peripheral lesions, it may be difficult to deliver the catheter for treatment to the lesion site only with the support of the guiding catheter.
In such cases, a guide extension catheter is used in addition to the guiding catheter.
図1(a)、(b)は、経皮的冠動脈形成術治療の例を示す模式図である。(a)はガイディングカテーテルを配置した状態を示し、(b)は更にガイドエクステンションカテーテルを配置した状態を示す。
図1(a)に示すように、心臓300の経皮的冠動脈形成術治療(PCI治療)では、ガイディングカテーテル310の先端部311を冠動脈入口部301に配置する。処置用のカテーテルを冠動脈入口部301から遠位にある病変部303に到達させるためのバックサポートを強化するために、図1(b)に示すように、ガイディングカテーテル310の内腔内にガイドエクステンションカテーテル320を挿入する。そして、ガイドエクステンションカテーテル320の先端部321を、ガイディングカテーテル310の先端を越えて遠位方向に(病変部303に向けて)突出させる。FIGS. 1(a) and 1(b) are schematic diagrams showing an example of percutaneous coronary angioplasty treatment. (a) shows a state in which a guiding catheter is placed, and (b) shows a state in which a guide extension catheter is further placed.
As shown in FIG. 1( a ), in percutaneous coronary angioplasty treatment (PCI treatment) of a
ガイドエクステンションカテーテル320内に挿通された処置用のカテーテル(不図示)の先端部分は、ガイドエクステンションカテーテル320から追加のバックサポートを受けて病変部303に向けて送達される。
ガイドエクステンションカテーテルを使用すれば、処置用のカテーテル等が病変部を通過困難な症例であっても、冠動脈入口部の対側にある大動脈壁面にガイディングカテーテルが押し付けられる。これにより、冠動脈の屈曲や石灰化などから生じる抵抗に対して処置用のデバイス等を病変部に送達させる際に必要なバックサポートは強化される。
なお、ガイドエクステンションカテーテルは下肢領域の治療にも適用可能である。A distal end portion of a treatment catheter (not shown) passed through the
If a guide extension catheter is used, the guiding catheter can be pressed against the wall of the aorta on the opposite side of the ostium of the coronary artery even in cases where it is difficult for a treatment catheter or the like to pass through the affected area. As a result, the back support necessary for delivering a treatment device or the like to the affected area is strengthened against the resistance caused by bending or calcification of the coronary artery.
In addition, the guide extension catheter can also be applied to the treatment of the lower extremity region.
〔第一の実施形態〕
図2は、本発明の一実施形態に係るガイドエクステンションカテーテルを示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。[First embodiment]
FIG. 2 shows a guide extension catheter according to an embodiment of the present invention, where (a) is a plan view and (b) is a side view.
ガイドエクステンションカテーテル1は、長手方向の先端側にガイド部100を備え、長手方向の基端側にプッシュロッド200(プッシュ部材)を備える。プッシュロッド200の先端部200aは、ガイド部100の基端部に位置する継手部150に接合されている。ガイド部100とプッシュロッド200は、血管の湾曲形状に追従して湾曲する可撓性を有する。
ここで、図中Axは、ガイド部100の軸線である。ガイド部100は、軸線Axが直線的に伸びた初期姿勢と、軸線Axが湾曲した湾曲姿勢とを取る。The
Here, Ax in the drawing is the axis of the
<ガイド部>
図3は、本発明の一実施形態に係るガイド部の詳細構成を模式的に示した縦断面図である。図4(a)~(d)は、ガイド部の長手方向の各部における横断面図である。
図3には、ガイド部を図2(a)のA-A線で切断した断面を示している。図4(a)~(d)は夫々、ガイド部を図3のB-B線~E-E線で切断した断面を示している。<Guide part>
FIG. 3 is a longitudinal sectional view schematically showing the detailed configuration of the guide portion according to one embodiment of the present invention. FIGS. 4A to 4D are transverse cross-sectional views of respective portions in the longitudinal direction of the guide portion.
FIG. 3 shows a cross section of the guide section taken along the line AA in FIG. 2(a). FIGS. 4(a) to 4(d) show cross sections of the guide section taken along lines BB to EE in FIG. 3, respectively.
ガイド部100は、長手方向に貫通した内腔111を有する中空筒状の筒状ガイド部(筒状部)110を長手方向の先端側に備え、内腔111の内面111aと連続する凹状ガイド面157を有した半筒状の半筒状ガイド部155を長手方向の基端側に備える。内腔111と凹状ガイド面157は、処置用のカテーテルデバイスを案内する。The
本実施形態において、筒状ガイド部110の長手方向の中間部に配置された補強部117は、筒状ガイド部110の内腔111の内面111aを規定する内層131と、内層131の外周面に配置された中間層140と、中間層140の外周面に配置された外層133と、を備える。
中間層140は、例えば図5に示すように線材143が螺旋状に巻回された筒状のコイル体141A、又は、図6に示すように複数の線材143,143…が交差するように編組された筒状の編組体141B等からなる補強体141と、補強体141を構成する線材143,143間に形成された線材間空間145に入り込む樹脂147とを含み構成される。
本実施形態においては、樹脂147を、外層133を構成する樹脂よりも柔らかい材料から構成した点に特徴がある。In the present embodiment, the reinforcing
The
This embodiment is characterized in that the
<<筒状ガイド部>>
図3及び図4に示すように、筒状ガイド部110は、長手方向に貫通した内腔111を有する概略円筒状である。<<cylindrical guide part>>
As shown in FIGS. 3 and 4, the
筒状ガイド部110は、長手方向の先端から基端に向かって順に、先端チップ113と、先端側マーカ115と、肉厚内に補強体141が埋設された補強部117と、基端側マーカ119と、を備える。基端側マーカ119よりも基端側に位置する筒状ガイド部110の部分は、ガイド部100とプッシュロッド200とを接続する継手部150を構成する。
筒状ガイド部110は、その長手方向の全体において、筒状ガイド部110の内面111a(内腔111に面した表面)を規定する内層131を備える。内層131の内径d1、外径、及び肉厚t1は、何れも長手方向の全体に亘って実質的に一定である。
筒状ガイド部110は、内層131よりも外径側に配置された外層133を備える。The
The
The
先端チップ113は、内層131と、内層131に密着した外層133とを備える。
先端側マーカ115と基端側マーカ119はX線不透マーカである。先端側マーカ115と基端側マーカ119は、内層131と外層133との間に配置されている。先端側マーカ115と基端側マーカ119は、リング状である。先端側マーカ115と基端側マーカ119は、内層131を構成するチューブの外周にかしめにより取り付けられている。The
<<補強部>>
補強部117は、筒状ガイド部110の内面111aを規定する内層131と、内層131の外径側(外周面)に配置された中間層140と、中間層140の外径側(外周面)に配置された外層133とを備える。<<Reinforcement part>>
The reinforcing
図5は、補強体をコイル体とした場合の中間層の構成を説明する図であり、(a)は補強部の一部を縦断面にて示した模式的平面図であり、(b)は(a)のF-F断面図である。図5(a)の左側は補強部117の外層133を図5(b)のG-G断面で示すと共に、中間層140をH方向から(外径側から)観察した図に相当する。図5(a)の右側は補強部117の各層を図5(b)のG-G断面で示すと共に、中間層140をJ方向から(内径側から)観察した図に相当する。5A and 5B are diagrams for explaining the configuration of an intermediate layer when the reinforcing body is a coil body, FIG. is a cross-sectional view taken along line FF of (a). The left side of FIG. 5(a) shows the
図6(a)、(b)は、補強体を編組体とした場合の中間層の構成を説明する図であり、補強部の一部を縦断面にて示した模式的平面図である。図6(a)では図5(a)の左側と同様の方法で外層と中間層が描画され、図6(b)では図5(a)の右側と同様の方法で各層と中間層が描画されている。FIGS. 6(a) and 6(b) are diagrams for explaining the configuration of the intermediate layer when the reinforcing body is a braided body, and are schematic plan views showing a part of the reinforcing portion in longitudinal section. In FIG. 6(a), the outer layer and the intermediate layer are drawn by the same method as the left side of FIG. 5(a), and in FIG. 6(b), each layer and the intermediate layer are drawn by the same method as the right side of FIG. 5(a). It is
図5(a)、及び図6中、中間層140に対して紙面と垂直な方向に重なる内層131と外層133は図示されていない。5(a) and 6, the
中間層140は、1本又は複数本の線材143から構成される可撓性を有した筒状の補強体141(141A,141B)と、補強体141を構成する線材143と線材143の間(図5では部分143a,143b間、図6では部分143a~143d間)に形成される線材間空間(隙間)145内に進入した弾性を有する樹脂147(エラストマー)と、を含み、構成される。
補強体141は補強部117に対して、湾曲時におけるキンクを防止する耐キンク性を付与する。補強部117は補強体141を備えることにより、キンクせずに各方向に自在に湾曲する。本例に示す補強体141は、内径と外径が長手方向に一定となるように形成される。補強体141の中空内部には、内層131を構成するチューブが挿通される。
中間層140には、外層133を構成する樹脂よりも柔らかい(硬度が低い)樹脂147が使用される。少なくとも補強部117が、その軸線Axが直線的に伸びた初期姿勢をとるとき、樹脂147は平面視(補強部117の長手方向と周方向とにより規定される平面内)において線材間空間145の全体に充填されていることが望ましい。The
The reinforcing
A
(補強体をコイル体とする例)
図5に示すように、補強体141は、1本の線材143が所定のピッチで螺旋状に巻回された筒状のコイル体141Aから構成できる。又は、補強体141は、所定の間隔を空けて並行に配置された複数本の線材143,143…が、同方向に所定のピッチで螺旋状に巻回された筒状のコイル体141Aから構成できる。
コイル体141Aは、その長手方向(軸方向)に沿って隣り合う線材143の部分143aと部分143bとの間に形成された螺旋状の線材間空間145(螺旋状空間)を有する。線材間空間145は、コイル体141Aの内外径方向に貫通している。なお、隣接する部分143aと部分143bは、夫々同一の線材143に属していてもよいし、異なる線材143,143に属していてもよい。
樹脂147は線材間空間145の内部に進入している。樹脂147は中間層140内において、線材間空間145内のみに配置されてもよいし、線材間空間145の内部及び外部に配置されてもよい。前者の場合、樹脂147は中間層140内で螺旋形状となり、後者の場合、樹脂147は一例として中間層140内で筒形状となる。
少なくとも補強部117が初期姿勢をとるとき、樹脂147は、コイル体141Aの長手方向の全域において、隣接する線材143の部分143aと部分143bの双方に接触する。(Example in which the reinforcing body is a coil body)
As shown in FIG. 5, the reinforcing
The
The
At least when the reinforcing
(補強体を編組体とする例)
図6に示すように、補強体141は、複数の線材143,143…が交差するように編組された筒状の編組体141Bから構成できる。編組体141Bは、右回り方向に所定のピッチで螺旋状に編み込まれた線材と、左回り方向に所定のピッチで螺旋状に編み込まれた線材とを含む。即ち、線材143,143…は、編組体141Bの長手方向或いは周方向に所定の間隔が空くように離間して配置されている。
編組体141Bは、平面視で隣り合った線材143,143…の各部分143a~143dの間に形成された網目状の線材間空間145を有する。線材間空間145は、平面視で概略ひし形状とされる。線材間空間145は、異なる線材143、143同士の間に形成される。なお、同方向に傾斜した線材中の隣接する部分同士(部分143aと部分143b同士、又は部分143cと143d同士)は同一の線材143に属していてもよいし、異なる線材143,143に属していてもよい。本例において、線材間空間145は、編組体141Bの内外径方向に貫通している。
樹脂147は線材間空間145の内部に進入している。樹脂147は中間層140内において、線材間空間145内のみに配置されてもよいし、線材間空間145の内部及び外部に配置されてもよい。前者の場合、概略ひし形状の樹脂147は中間層140内で斜め格子状に配置され、後者の場合、樹脂147は一例として中間層140内で筒形状となる。
少なくとも補強部117が初期姿勢をとるとき、樹脂147は、編組体141Bの長手方向の全域において、隣接する線材143の各部分143a~143dに接触する。(Example in which the reinforcing body is a braided body)
As shown in FIG. 6, the reinforcing
The braided body 141B has mesh-shaped
The
At least when the reinforcing
(補強体を構成する線材の形態)
補強体141(141A,141B)を構成する線材143には、横断面形状が円形状の丸線、横断面形状が矩形状の角線等、種々の形状を採用できる。
特に、本例においては耐キンク性の向上と補強体141の薄肉化の観点から、線材143として横断面形状が概略平角状(偏平した矩形状)の平角線を用いるのが好適である。この場合、平角線は、その厚さ方向(横断面の短辺の方向)が補強体141の内外径方向に一致するように配置される。
なお、図5及び図6において単一の線材143として図示された線材は、複数の線材の集合体、或いは、複数の線材が束ねられた線材束とされてもよい。即ち、コイル体141Aは、線材の集合体又は線材束が所定のピッチでらせん状に巻回された構成であってもよい。また、編組体141Bは、線材の集合体又は線材束が複数組、交差するように編組された構成であってもよい。(Form of wire constituting reinforcing body)
In particular, in this example, from the viewpoint of improving the kink resistance and reducing the thickness of the reinforcing
The wire shown as a
(線材と樹脂との関係)
図7(a)~(d)は、補強部の内部状態を示す縦断面図である。図7は、図2に示す補強部117の一部を拡大して示した図に相当する。図7中、左右方向が長手方向、上下方向が内外径方向、下方が内径側、上方が外径側である。また、図7は、補強部117が図5及び図6に示す初期姿勢をとるときの縦断面図を示す。図7は、補強体141をコイル体141Aとした場合の例を示しているが、補強体141を編組体141Bとした場合も同様である。図7には、線材として平角線を用いた例を示したが、線材として平角線以外を用いた場合も同様である。(Relationship between wire and resin)
7(a) to (d) are longitudinal cross-sectional views showing the internal state of the reinforcing portion. FIG. 7 corresponds to an enlarged view of a part of the reinforcing
以下では、隣接する線材143の部分143a,143bの表面のうち、互いに対向した面を側面144a,144bとする。側面144a,144bは、補強部117の内外径方向(図中上下方向)に沿って伸びる面である。また、肉厚t2、t3は、夫々、補強部117の内外径方向に沿った方向における線材143と樹脂147の長さである。
各図に示すように、中間層140を構成する樹脂147は、少なくとも初期姿勢を取るとき、線材間空間145を介して隣接する両線材(線材143の各部分143a,143b)に接触している。Hereinafter, of the surfaces of the
As shown in each figure, the
図7(a)は、樹脂147の肉厚t3が補強体141の肉厚t2よりも薄い場合(肉厚t2>肉厚t3)の例である。樹脂147は、側面144a,144bの一部分(肉厚t3に相当する範囲の部分)において、線材143の部分143a,143bと接触している。
図7(b)は、樹脂147の肉厚t3が線材143の肉厚t2と同等である場合(肉厚t2=肉厚t3)の例である。樹脂147は、側面144a,144bの全体において、線材143の部分143a,143bと接触している。
図7(c)は、樹脂147の肉厚t3が線材143の肉厚t2よりも厚い場合(肉厚t2<肉厚t3)の例である。樹脂147は、側面144a,144bの全体において、線材143の部分143a,143bと接触している。更に、樹脂147は、線材143(143a,143b)と外層133との間に入り込んでいる。このため、線材143は外層133とは接触していない。
図7(d)は、樹脂147の肉厚t3が線材143の肉厚t2よりも厚い場合(肉厚t2<肉厚t3)の他の例である。樹脂147は、側面144a,144bの全体において、線材143の部分143a,143bと接触している。更に、樹脂147は、線材143と内層131との間、及び、線材143と外層133との間に入り込んでいる。このため、線材143は内層131と外層133の双方には接触していない。FIG. 7A shows an example in which the thickness t3 of the
FIG. 7B shows an example in which the thickness t3 of the
FIG. 7C shows an example in which the thickness t3 of the
FIG. 7D shows another example in which the thickness t3 of the
図7(a)、(b)に示すように、線材143は内層131と外層133の双方に接触してもよい。図7(c)に示すように、線材143は内層131と外層133の一方に接触してもよい(図では内層131のみに接触した例を示している)。図7(d)に示すように、線材143は内層131と外層133の双方に接触しなくてもよい。As shown in FIGS. 7(a) and 7(b), the
図8は、湾曲させた補強部の内部状態を示す縦断面図である。
線材間空間145は補強部117の湾曲形状に応じて、補強部117の長手方向に縮小し、又は伸長する。樹脂147は、線材間空間145の変形に応じて変形する。
補強部117が湾曲したときに補強部117の中心軸線Axよりも曲率半径が小さくなる側(図中下側)に位置する樹脂147aは、線材143の部分143a,143bによって図中矢印K方向に圧縮される。このため、樹脂147aは、線材143の部分143a,143b(側面144a,144b)の双方に接触した状態を維持する。
補強部117が湾曲したときに補強部117の中心軸線Axよりも曲率半径が大きくなる側(図中上側)に位置する樹脂147bは、線材143の部分143e,143fによって図中矢印L方向に伸長される。このとき、樹脂147bは、線材143の部分143e,143f(側面144e,144f)の双方に接触した状態を維持することが望ましい。しかし、樹脂147bは、線材143の部分143e,143fの一方又は双方から離間しても構わない。
補強部117を湾曲変形させると、線材143は湾曲形状に応じて変位する。中間層140を構成する樹脂147は、外層133を構成する樹脂よりも柔らかい(硬度が低い)ので、線材143は樹脂147を変形させながら滑らかに変位する。従って、外層133にガイド部100の破損を防止できる強度、及び/又は、硬さを有する樹脂を用いたとしても、補強部117の血管追従性が向上する。FIG. 8 is a vertical cross-sectional view showing the internal state of the curved reinforcing portion.
The
When the reinforcing
The
When the reinforcing
図7(a)や図8に示すように、外層133は線材143の側面144a,144bに接触してもよい。外層133と樹脂147が夫々線材143の側面144a,144bとに接触する長さ(補強部117の内外径方向における長さ)は、中間層140内における線材143の可動性(変位のしやすさ)が、外層133を構成する樹脂よりも、中間層140を構成する樹脂147によって支配的に制御されるように設定される。
同様に、外層133を構成する樹脂の硬度と中間層140を構成する樹脂147の硬度、或いは両樹脂の硬度差は、中間層140内における線材143の可動性が、外層133を構成する樹脂よりも、中間層140を構成する樹脂147によって支配的に制御されるように設定される。As shown in FIGS. 7A and 8, the
Similarly, the hardness of the resin composing the
(補強部の柔軟性)
補強部117は、基端側から先端側に向かって柔軟性が段階的に又は無段階的に高くなるように構成されてもよい。図2及び図3に示す補強部117は、長手方向の先端側に配置された先端側補強部117A(第一補強部)と、先端側補強部117Aに隣接して先端側補強部117Aよりも長手方向の基端側に配置された基端側補強部117B(第二補強部)とを備える。先端側補強部117Aは基端側補強部117Bよりも、高い柔軟性を有する。即ち、先端側補強部117Aは基端側補強部117Bよりも、血管の湾曲形状に追従して湾曲しやすい構成である。補強部117の柔軟性を段階的に変化させる場合、補強部117は、柔軟性の異なる部位を3以上備えてもよい。(Flexibility of reinforcing part)
The reinforcing
例えば、先端側補強部117Aの中間層140を構成する樹脂147には、基端側補強部117Bの中間層140を構成する樹脂147よりも柔らかい樹脂を使用できる。即ち、中間層140の樹脂147の硬度は、補強部117の基端側から先端側に向かって段階的に柔らかくなるように設定できる。
或いは、先端側補強部117Aの線材143,143間の間隔(コイル体のピッチ、編組体の目開き)を基端側補強部117Bよりも広く設定することができる。更に、先端側補強部117Aの線材143,143の断面積を基端側補強部117Bよりも小さくしてもよい。なお、ここでいう線材143の断面積とは、線材143の長手方向と直交する方向における断面積をいう。
基端側補強部117Bを先端側補強部117Aよりも硬くしたことにより、ガイド部100とプッシュロッド200との硬度変化を緩やかにすることができる。従って、継手部150周辺の折損やキンクを防止できる。For example, the
Alternatively, the interval between the
By making the proximal
<継手部、及び半筒状ガイド部>
図2及び図3に示すように、継手部150は、長手方向の先端側から順に、筒状ガイド部110の基端部を構成する筒状継手部151と、内腔111と外部空間とを連通させるように開口した入口部153と、半筒状ガイド部155とを有する。
図3に示すように、入口部153の端面153aは、筒状ガイド部110の軸線Axに対して傾斜している。軸線Axに対する端面153aの傾斜角度は、カテーテルデバイスの内腔111への挿入性を考慮して適宜設定される。
半筒状ガイド部155の長手方向の基端面155aは、基端側が先細り形状となるように、軸線Axに対して傾斜している。軸線Axに対する基端面155aの傾斜角度は、カテーテルデバイスの半筒状ガイド部155への導入性、及び、耐キンク性(長手方向における硬度変化)を考慮して適宜設定される。<Joint part and semi-cylindrical guide part>
As shown in FIGS. 2 and 3, the
As shown in FIG. 3 , the
A longitudinal
入口部153と半筒状ガイド部155は、例えば、ガイド部100の長手方向の全体を、多層構造を有する筒状体として作製した後、該筒状体の周方向の一部(図中、点線で示したカット領域161)を切断除去することにより作製される。
継手部150の外層133には、他の筒状ガイド部110の外層133よりも硬い樹脂が用いられてもよい。ガイド部100の外層133(133A~133C)は、先端側から基端側に向かって、硬くなるように構成されてもよい。外層133A~133Cに異なる硬度の樹脂を用いることにより、長手方向におけるガイド部100の硬度変化を緩やかにできる。これにより、ガイド部100の先端側の血管追従性を高めると共に、継手部150に接合されるプッシュロッド200との硬度変化を緩やかにできる。For example, the
The
<プッシュロッド>
プッシュロッド200は、ガイド部100を押し込み操作、引き抜き操作、或いは回転操作可能な強度と、血管形状に追従する可撓性を有した線状部材である。プッシュロッド200の柔軟性は、ガイド部100よりも低い。プッシュロッド200の先端部200aは、継手部150の外周部に接着材等を用いて接合される。
本例において先端部200aは、カット領域161を切断除去する前の上記多層構造を有する筒状体に対して、接着材として機能する熱収縮チューブを用いて接合されている。このため、継手部150の外周囲には、上記熱収縮チューブにより接着材層159が形成されている。なお、図3に示される接着材層159は、硬度の異なる外層133A~133Cを長手方向に接合し、一体化させる機能を有する。
図2に示すようにプッシュロッド200の基端部には、ガイドエクステンションカテーテル1を操作する時のつまみとなるタブ210が取り付けられる。<Push rod>
The
In this example, the
As shown in FIG. 2, a
〔作製方法の一例〕
ガイドエクステンションカテーテル1を構成する各部材は、接着、溶着、溶接、熱結合、ろう付け、接合、機械的接合、その他の適切な方法を用いて一体化される。
ガイドエクステンションカテーテル1は、例えば以下のような手順で作製できる。[Example of manufacturing method]
Each member constituting the
The
<第一の作製方法>
内層131を構成するチューブの中空部内に心棒を挿通した状態とする。上記チューブの外周に補強体141を配置する。即ち、補強体141の中空部内に、心棒が挿通された状態の上記チューブを挿通する。補強体141の長手方向の両端に隣接して、先端側マーカ115と基端側マーカ119とを上記チューブの外周に配置し、各マーカをかしめて上記チューブに一体化する。これを第一のチューブアッセンブリーとする。<First preparation method>
The mandrel is inserted into the hollow portion of the tube forming the
別途、中間層140を構成する樹脂147により作成されたチューブと、外層133を構成するチューブとを用意する。外層133用のチューブ内に、樹脂147のチューブを挿入する。これを第二のチューブアッセンブリーとする。
なお、樹脂147の硬度変化に基づき、補強部117の柔軟性をその長手方向に沿って段階的に変化させる場合は、硬度の異なる樹脂147のチューブを複数本用意する。それぞれの樹脂147のチューブを、外層133用のチューブ内の所定の長手方向位置に配置して、これを第二のチューブアッセンブリーとする。Separately, a tube made of the
When the flexibility of the reinforcing
樹脂147と補強体141の長手方向位置を合致させるように、第二のチューブアッセンブリーの中空部内に、第一のチューブアッセンブリーを挿入する。第二のチューブアッセンブリーの外周部の全体を内径方向に圧縮して、二つのチューブアッセンブリーを密着させ、一体化する。これにより、多層構造を有する筒状体が得られる。
上記筒状体の基端部を、接着材層159を形成する熱収縮チューブにて被覆する。また、熱収縮チューブと筒状体との間にプッシュロッド200の先端部200aを挿入する。熱収縮チューブを収縮させて、筒状体とプッシュロッド200とを接合する。
最後に、図3に示すカット領域161を切断、除去する。The first tube assembly is inserted into the hollow portion of the second tube assembly so that the longitudinal positions of the
The proximal end of the tubular body is covered with a heat-shrinkable tube forming an
Finally, the
<第二の作製方法>
外層133の硬度をガイド部100の長手方向に沿って段階的に変化させる場合、ガイドエクステンションカテーテル1は例えば以下のように作製される。
即ち、内層131を構成するチューブとして、ガイド部100を形成可能な長手方向長を有するチューブを用意する。該チューブを用いて、第一の作製方法と同様に第一のチューブアッセンブリーを作製する。
外層133A用のチューブ内に樹脂147のチューブを挿入して、第一の作製方法と同様に第二のチューブアッセンブリーを作製する。<Second preparation method>
When the hardness of the
That is, as a tube forming the
A tube of
内層131を構成するチューブの基端部が外部に露出するように、第一の作製方法と同様にして第一及び第二のチューブアッセンブリーを密着させ、一体化する。
内層131を構成するチューブの基端部を外層133B用のチューブと外層133C用のチューブとにより被覆する。第二の方法では、これを、多層構造を有する筒状体とする。
外層133Aの長手方向の基端部と、外層133B,133Cの長手方向の全体を、接着材層159を形成する熱収縮チューブにて被覆する。熱収縮チューブと上記筒状体との間にプッシュロッド200の先端部200aを挿入する。熱収縮チューブを収縮させて、筒状体とプッシュロッド200とを接合する。外層133A~133Cは、熱収縮チューブにより長手方向に一体化される。
最後に、図3に示すカット領域161を切断、除去する。The first and second tube assemblies are brought into close contact and integrated in the same manner as in the first manufacturing method so that the base ends of the tubes forming the
The base ends of the tubes forming the
The longitudinal base end portion of the
Finally, the
〔各部の寸法例、各部に使用される材料の例〕
ガイドエクステンションカテーテル1の各部の寸法例、各部に使用される材料例等は以下のように設定される。
ガイドエクステンションカテーテル1の全長は、1000mm~2000mmとされる。筒状ガイド部110の長手方向長は100mm~500mm、半筒状ガイド部155の長手方向長は10~200mm、プッシュロッド200の長手方向長は1000mm~1300mmとされる。
筒状ガイド部110の内径は1.1mm~1.8mm(Fr~Fr)、筒状ガイド部110の外径は1.3mm~2.2mm(5Fr~8Fr)とされる(但し1mm=3Fr)。[Examples of dimensions of each part, examples of materials used for each part]
Examples of dimensions of each part of the
The total length of the
The inner diameter of the
ガイド部100の内層131には、潤滑性を有する生体適合性材料が使用される。本例においてはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が使用されている。その他、内層131には、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、高密度ポリエチレン(HDPA)を使用できる。
補強体141(コイル体141Aと編組体141B)を構成する線材には、整体適合性を有する材料が使用される。本例においては、ステンレス鋼(SUS304WPB)が使用されている。その他、補強体141を構成する線材には、金属材料としては、他の種類のステンレス鋼、コバルト合金、ニッケルチタン合金、タングステン等を使用できる。また、樹脂材料として、ポリアミド、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)等を使用できる。A biocompatible material having lubricity is used for the
A material having manipulative compatibility is used for the wires constituting the reinforcing body 141 (the
補強部117の中間層140を構成する樹脂147には、生体適合性を有するエラストマーが使用される。本例においては、ポリウレタン系の熱可塑性エラストマーが使用されている。その他、樹脂147には、ポリエーテルブロックアミドまたはポリエステルエラストマー等を使用できる。樹脂147の硬度は、10以上60未満(ショアD硬度)とされる。樹脂147のショアD硬度をこのように設定すれば、中間層140内における線材143の可動性を確保できる。
先端側補強部117Aの中間層140を構成する樹脂147の硬度は、10以上40未満(ショアD硬度)とされる。基端側補強部117Bの中間層140を構成する樹脂147の硬度は、40以上60未満(ショアD硬度)とされる。先端側補強部117Aと基端側補強部117Bの夫々の樹脂147,147の硬度差は、20(ショアD硬度)以上が好ましいとされる。
外層133には、生体適合性を有する樹脂(エラストマー)が使用される。本例においては、ナイロン系の熱可塑性エラストマーであるポリエーテルブロックアミド共重合体(PEBAX、登録商標)が使用されている。その他、外層133には、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエチレンを使用できる。外層133を構成する樹脂の硬度は、60以上75未満(ショアD硬度)とされる。外層133を構成する樹脂の硬度をこのように設定すれば、ガイド部100の破損を防止できる強度を確保できる。A biocompatible elastomer is used for the
The hardness of the
A biocompatible resin (elastomer) is used for the
外層133を構成する樹脂と、先端側補強部117Aの中間層140を構成する樹脂147との硬度差は、20以上65未満(ショアD硬度)とされる。硬度差をこのように設定すれば、中間層140内における線材143の可動性が、外層133を構成する樹脂よりも、中間層140を構成する樹脂147によって支配的に制御される。The difference in hardness between the resin forming the
先端側マーカ115及び基端側マーカ119には、X線不透過材料が用いられる。本例においては、プラチナ合金である白金イリジウム(90Pt-10Ir)が使用されている。その他、先端側マーカ115及び基端側マーカ119には、金、プラチナ、パラジウム、タンタル、タングステン合金、X線不透過フィラーを含む高分子材料(硫酸バリウム、次炭酸ビスマス等)を使用できる。
プッシュロッド200には、生体適合性を有する材料が用いられる。本例においては、コバルト合金が使用されている。その他、プッシュロッド200には、金属材料としてステンレス鋼、ニッケルチタン合金、コバルト、クロム、モリブデン、ニッケル系合金を使用できる。An X-ray opaque material is used for the
A biocompatible material is used for the
〔効果〕
中間層140を構成する樹脂147は、外層133を構成する樹脂よりも柔らかい(硬度が低い)。このため、樹脂147は、補強体141を構成する線材143の滑らかな変位を阻害しない。
仮に、中間層140に樹脂147を配置しない場合、線材143の変位は硬い外層133によって制限される。仮に、線材間空間147に外層133と同等の硬度を有する樹脂を進入させた場合も、線材143の変位は硬い樹脂によって制限される。
以上のように、本実施形態によれば、補強部117の血管追従性が向上する。〔effect〕
The
If the
As described above, according to the present embodiment, the blood vessel followability of the reinforcing
〔本発明の実施態様例と作用、効果のまとめ〕
<第一の実施態様>
本態様は、長手方向に貫通した内腔111を有する筒状部(筒状ガイド部110)を長手方向の先端側に備えたガイドエクステンションカテーテル1であって、筒状部は長手方向の中間部に、筒状部の内腔の内面111aを規定する内層131と、内層の外周面に配置された中間層140と、中間層の外周面に配置された外層133と、を有した補強部117を備え、中間層は、線材143が螺旋状に巻回された筒状のコイル体141A、又は、複数の線材が交差するように編組された筒状の編組体141Bからなる補強体141と、補強体を構成する線材間に形成された線材間空間145に入り込むと共に、外層を構成する樹脂よりも柔らかい樹脂147と、を含み構成されていることを特徴とする。[Summary of embodiment examples and actions and effects of the present invention]
<First embodiment>
This embodiment is a
本態様によれば、ガイドエクステンションカテーテルの遠位側に配置された筒状ガイド部の血管追従性が向上する。
即ち、中間層を、補強体と補強体の線材間空間に入り込む樹脂とを備える構成とした。
中間層を構成する樹脂は、外層を構成する樹脂よりも柔らかい(硬度が低い)。従って、筒状部を湾曲変形させる際に、補強体を構成する線材が中間層内で滑らかに変位できる。外層に、破損を防止可能な強度又は硬さを有する樹脂を用いたとしても、筒状部の血管追従性が向上する。According to this aspect, the blood vessel followability of the cylindrical guide portion arranged on the distal side of the guide extension catheter is improved.
That is, the intermediate layer is configured to include the reinforcing body and the resin that enters the space between the wire rods of the reinforcing body.
The resin forming the intermediate layer is softer (lower in hardness) than the resin forming the outer layer. Therefore, when the cylindrical portion is bent and deformed, the wire material constituting the reinforcing body can be smoothly displaced within the intermediate layer. Even if a resin having a strength or hardness capable of preventing damage is used for the outer layer, the blood vessel followability of the tubular portion is improved.
<第二の実施態様>
本態様に係るガイドエクステンションカテーテル1において、中間層140を構成する樹脂147は、線材間空間145を介して隣接する両線材143(部分143a~143f)に接触していることを特徴とする。
少なくとも補強部117が初期姿勢をとるとき、中間層を構成する樹脂は、平面視では(補強部の長手方向と周方向とにより規定される平面内においては)線材間空間の全体に充填されていることが望ましい。
中間層を構成する樹脂は、線材の肉厚よりも厚くてもよいし、線材の肉厚と同等の厚さでもよいし、線材の肉厚よりも薄くてもよい。
何れの場合も、筒状部を湾曲変形させたときに曲率半径が軸線Axよりも小さくなる側に位置する樹脂は、隣接する両線材によって圧縮される。中間層を構成する樹脂は、外層を構成する樹脂よりも柔らかい(硬度が低い)ので、補強体の動きを妨げない。<Second embodiment>
The
At least when the reinforcing
The resin forming the intermediate layer may be thicker than the wire, may be as thick as the wire, or may be thinner than the wire.
In either case, the resin located on the side where the radius of curvature becomes smaller than the axis Ax when the cylindrical portion is curved is compressed by both adjacent wire rods. Since the resin forming the intermediate layer is softer (lower in hardness) than the resin forming the outer layer, it does not interfere with the movement of the reinforcing member.
<第三の実施態様>
本態様に係るガイドエクステンションカテーテル1において、外層133を構成する樹脂のショアD硬度が60以上75未満であることを特徴とする。
外層を構成する樹脂のショアD硬度をこのように設定すれば、ガイド部100の破損を防止できる強度を確保できる。<Third embodiment>
The
By setting the Shore D hardness of the resin forming the outer layer in this way, it is possible to secure strength that can prevent the
<第四の実施態様>
本態様に係るガイドエクステンションカテーテル1において、補強部117は、長手方向の先端側に配置された先端側補強部117Aと、先端側補強部に隣接して先端側補強部よりも長手方向の基端側に配置された基端側補強部117Bとを有し、先端側補強部の中間層140を構成する樹脂147は、基端側補強部の中間層を構成する樹脂147よりも柔らかいことを特徴とする。
補強部の柔軟性は、樹脂の硬度に応じて制御できる。中間層に比較的柔らかい樹脂を用いれば補強部の柔軟性が高くなり、中間層に比較的硬い樹脂を用いれば補強部の柔軟性が低くなる。樹脂の硬度を長手方向に沿って変化させることによって、長手方向位置に応じて異なる柔軟性を有した補強部を得られる。<Fourth embodiment>
In the
The flexibility of the reinforcing portion can be controlled according to the hardness of the resin. If a relatively soft resin is used for the intermediate layer, the flexibility of the reinforcing portion will be high, and if a relatively hard resin is used for the intermediate layer, the flexibility of the reinforcing portion will be low. By varying the hardness of the resin along the longitudinal direction, it is possible to obtain a reinforcing portion having different flexibility depending on the position in the longitudinal direction.
本態様においては、補強部の先端側の柔軟性を比較的高くし、補強部の基端側の柔軟性を比較的低くした。従って、ガイドエクステンションカテーテルの基端部に配置するプッシュロッド200との硬度変化を緩やかにできる。
本態様によれば、長手方向における硬度の急激な変化に起因するガイドエクステンションカテーテルのキンクや折損を防止できる。In this aspect, the flexibility of the distal end side of the reinforcing portion is relatively high, and the flexibility of the proximal end side of the reinforcing portion is relatively low. Therefore, the change in hardness with the
According to this aspect, it is possible to prevent kink and breakage of the guide extension catheter due to sudden change in hardness in the longitudinal direction.
<第五の実施態様>
本態様に係るガイドエクステンションカテーテル1において、外層133を構成する樹脂のショアD硬度と、先端補強部117Aの中間層140を構成する樹脂147のショアD硬度との硬度差が20以上であることを特徴とする。
硬度差をこのように設定すれば、中間層内における線材143の可動性が、外層を構成する樹脂よりも、中間層を構成する樹脂によって支配的に制御される。<Fifth embodiment>
In the
By setting the hardness difference in this manner, the mobility of the
<第六の実施態様>
本態様に係るガイドエクステンションカテーテル1において、先端補強部117Aの中間層140を構成する樹脂147のショアD硬度が10以上40未満であることを特徴とする。
中間層を構成する樹脂のショアD硬度をこのように設定すれば、中間層内における線材143の可動性を確保できる。<Sixth Embodiment>
The
By setting the Shore D hardness of the resin forming the intermediate layer as described above, the mobility of the
1…ガイドエクステンションカテーテル、100…ガイド部、110…筒状ガイド部(筒状部)、111…内腔、111a…内面、113…先端チップ、115…先端側マーカ、117…補強部、117A…先端側補強部、117B…基端側補強部、119…基端側マーカ、131…内層、133,133A~133C…外層、140…中間層、141…補強体、141A…コイル体、141B…編組体、143…線材、143a~143f…(線材の)部分、144a,144b…(線材の)側面、145…線材間空間、147,147a,147b…樹脂、150…継手部、151…筒状継手部、153…入口部、153a…端面、155…半筒状ガイド部、157…凹状ガイド面、159…接着層、200…プッシュロッド、200a…先端部、210…タブ、300…心臓、301…冠動脈入口部、303…病変部、310…ガイディングカテーテル、311…先端部、320…ガイドエクステンションカテーテル、321…先端部DESCRIPTION OF
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