






本発明は、ステントに関する。The present invention relates to a stent.
ステントは、血管等の管腔が狭窄もしくは閉塞することによって生じる様々な疾患を治療するために、生体管腔内に留置されて狭窄部や閉塞部等の病変部を拡張し、内腔を確保するために使用される医療用具である。In order to treat various diseases caused by stenosis or occlusion of a lumen such as a blood vessel, a stent is placed in a living body lumen to expand a lesion such as a stenosis or an occlusion to secure a lumen. It is a medical tool used to do.
 例えば、特許文献1には、円筒形状の外周を形作る線状のストラットと、当該ストラット同士を連結する連結部と、を備え、収縮拡張可能に構成されたステントが開示されている。For example,
ステントを生体管腔内に留置する際には、収縮させた状態で病変部まで移送し、病変部においてステントを拡張させて留置する。ステントは、生体管腔内を押し広げた状態を維持するためにラジアルフォース(拡張保持力)が必要とされる。ステントのラジアルフォースを向上させるためには、例えば、ストラットの厚みを増したり、ストラットの数を増やしたりすることが考えられる。When the stent is placed in the living body lumen, the stent is transferred to the lesioned part in a contracted state, and the stent is expanded and placed in the lesioned part. The stent is required to have a radial force (expansion holding force) in order to maintain a state where the stent is pushed and expanded in the living body lumen. In order to improve the radial force of the stent, for example, it is conceivable to increase the thickness of the struts or increase the number of struts.
しかしながら、ストラットの厚みを増したり、ストラットの数を増やしたりすると、収縮した状態におけるステントのプロファイル(断面形状)が大きくなり、ステントを生体管腔内へ移送する際の通過性が低下してしまう。However, when the thickness of the struts is increased or the number of struts is increased, the stent profile (cross-sectional shape) in the contracted state is increased, and the permeability when the stent is transferred into the living body lumen is reduced. .
そこで、本発明は、生体管腔内への通過性を向上しつつ、生体管腔内の拡張状態を維持するために必要なラジアルフォースを確保することができるステントを提供することを目的とする。Therefore, an object of the present invention is to provide a stent capable of ensuring the radial force necessary for maintaining the expanded state in the living body lumen while improving the passage through the living body lumen. .
上記目的を達成するための本発明のステントは、収縮拡張可能なバルーンの外周に収縮した状態で配置され、前記バルーンの拡張に伴って拡張するステントであって、環状の線状部材により形成され、前記バルーンの軸方向に沿って配列されることによって管形状の外周を形作る複数のリング部と、隣り合う前記リング部同士を連結する連結部と、を有する。前記複数のリング部のうち最先端に配置される前記リング部は、ステントが収縮した状態で、前記バルーンの軸方向と直交する垂直軸に対して傾斜する第1の軸に沿う長軸と、前記第1の軸と直交する第2の軸に沿う短軸と、を備える略楕円形状の外形を有し、前記リング部は前記垂直軸と前記第1の軸との間の成す角度が、ステントが収縮した状態から拡張変形するのに伴って小さくなるように形成されている。In order to achieve the above object, a stent of the present invention is a stent that is disposed in a contracted state on the outer periphery of a balloon that can be expanded and contracted and expands as the balloon expands, and is formed by an annular linear member. And a plurality of ring portions that form a tube-shaped outer periphery by being arranged along the axial direction of the balloon, and connecting portions that connect the adjacent ring portions. The ring portion disposed at the forefront among the plurality of ring portions is a long axis along a first axis inclined with respect to a vertical axis perpendicular to the axial direction of the balloon in a state where the stent is contracted, An outer shape of a substantially elliptical shape including a minor axis along a second axis orthogonal to the first axis, and the ring portion has an angle formed between the vertical axis and the first axis, The stent is formed so as to become smaller as it expands and deforms from the contracted state.
上記構成を有するステントは、収縮した状態で、先端へ向かって先細った形状を備えるため、円筒形状のステントに比べて先端部のプロファイルを小さくすることができる。また、ステントが拡張変形するのに伴って、リング部における垂直軸と第1の軸との間の成す角度が小さくなって、バルーンの軸方向に対して垂直方向に立ち上がるのに応じて、ステントのラジアルフォースが大きくなる。これにより、上記構成を有するステントは、収縮した状態で、生体管腔内への通過性を向上する一方で、拡張した状態で、狭窄部等の病変部の拡張状態を維持するために必要なラジアルフォースを確保することができる。Since the stent having the above configuration has a tapered shape toward the tip in a contracted state, the profile of the tip can be made smaller than that of a cylindrical stent. Further, as the stent expands and deforms, the angle formed between the vertical axis and the first axis in the ring portion decreases, and the stent rises in a direction perpendicular to the axial direction of the balloon. The radial force increases. As a result, the stent having the above-described configuration is necessary for maintaining the expanded state of the lesioned part such as the stenosis part in the expanded state while improving the passage through the living body lumen in the contracted state. A radial force can be secured.
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. In addition, the following description does not limit the technical scope and terms used in the claims. In addition, the dimensional ratios in the drawings are exaggerated for convenience of explanation, and may differ from actual ratios.
 本実施形態に係るステント200は、収縮拡張可能なバルーン120の外周に収縮した状態で配置され、バルーン120の拡張力により拡張変形(塑性変形)する、いわゆるバルーン拡張型ステントである。The
 ステント200を血管、胆管、気管、食道、尿道、またはその他の生体管腔に生じた狭窄部等の病変部に送達するために、本実施形態では、バルーンカテーテル100およびステント200を備えるステントデリバリーシステム10を用いる。ステントデリバリーシステム10は、ステント200を収縮した状態で病変部まで送達し、拡張させて病変部に留置する。In this embodiment, a stent delivery system including the
 図1、図2を参照して本実施形態に係るステントデリバリーシステム10の各部の構成について説明する。The configuration of each part of the
なお、本明細書では、生体内に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、術者が操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称する。先端部とは、先端(最先端)およびその周辺を含む一定の範囲を意味し、基端部とは、基端(最基端)およびその周辺を含む一定の範囲を意味する。In this specification, the side inserted into the living body is referred to as “tip” or “tip side”, and the proximal side operated by the operator is referred to as “base end” or “base end side”. The distal end portion means a certain range including the distal end (the most distal end) and the periphery thereof, and the proximal end portion means a certain range including the proximal end (the most proximal end) and the periphery thereof.
 図1に示すように、バルーンカテーテル100は、長尺状のシャフト110と、シャフト110の先端側に設けられ収縮拡張可能なバルーン120と、シャフト110の基端に固着されたハブ130と、を有している。As shown in FIG. 1, the
 シャフト110は、図2(A)に示すように、先端および基端が開口した管状体である外管111と、外管111の内部に配置される内管112と、を備えている。As shown in FIG. 2A, the
 外管111と内管112との間には、バルーン120を拡張するための拡張用流体が流通する拡張用ルーメンが形成されている。内管112の内部には、バルーン120を病変部に導くガイドワイヤWが挿通されるガイドワイヤ用ルーメンが形成されている。拡張用流体は、気体でも液体でもよく、例えば、ヘリウムガス、CO2ガス、O2ガス等の気体や、生理食塩水、造影剤等の液体が挙げられる。An expansion lumen through which an expansion fluid for expanding the
 本実施形態に係るバルーンカテーテル100は、図1に示すように、シャフト110の先端側と基端側との間の途上に形成された開口部113を介して内管112内へガイドワイヤWが導入される、いわゆるラピッドエクスチェンジ型のカテーテルとして構成している。ただし、バルーンカテーテル100は、いわゆるオーバーザワイヤ型のカテーテルとして構成してもよい。As shown in FIG. 1, in the
 内管112の先端部は、バルーン120の内部を貫通してバルーン120よりも先端側で開口している。内管112には、図2(A)に示すように、造影マーカー114a、114bを設置している。The distal end portion of the
 外管111および内管112は、ある程度の可撓性を有する材料により形成されるのが好ましく、そのような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。The
 バルーン120は、ステント200を内方側から押し広げて拡張させるものである。バルーン120の基端部は、外管111の先端部に固定され、バルーン120の先端部は、内管112の先端部に固定されている。The
 バルーン120は、ある程度の可撓性を有する材料により形成されていることが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等を用いることができる。The
 ハブ130は、図1に示すように、拡張用流体を流出入させるポートとして機能する基端開口部131を備えている。この基端開口部131は、外管111内に形成された拡張用ルーメンと連通している。As shown in FIG. 1, the
 ハブ130の構成材料は、例えば、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート-ブチレン-スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が挙げられる。Examples of the constituent material of the
 ステント200は、中空の管形状を有している。ステント200は、管形状の外周を形作る複数のリング部210と、隣り合うリング部210同士を連結する連結部220と、を有している。リング部210は、環状の線状部材201により形成され、管形状の軸X方向に沿って間隔を開けて配列されている。なお、管形状の軸X方向は、バルーン120の軸方向と同一である。The
 なお、本明細書中、リング部210によって形作られた管形状の軸は、単に「軸X」と記載し、管形状の軸X、すなわちバルーン120の軸と直交する軸は、単に「垂直軸Y」と記載する。また、管形状の軸X周りの周方向は、単に「周方向C」と記載し(図5(A)参照)、リング部210の径方向は、単に「径方向R」と記載する(図5(A)参照)。In this specification, the tube-shaped axis formed by the
 ステント200は、図1、図2に示すように、収縮した状態でバルーン120の外周に保持されている。バルーン120を拡張させると、図4に示すように、バルーン120の拡張に伴って拡張する。As shown in FIGS. 1 and 2, the
 ここで、ステント200が「収縮した状態」とは、拡張前のバルーン120の外周を覆うように配置された後、圧力をかけられて縮径し、クリンプされた状態のことを示す。また、ステント200が「拡張した状態」とは、内圧が推奨拡張圧に達するまで拡張されたバルーン120の拡張に伴って拡張した状態のことを示す。推奨拡張圧は、バルーン120およびステント200の製品仕様(例えば、外径、用途等)により適宜変更し得るものであるが、例えば、8atm~12atmに設定することができる。Here, the “shrunk state” of the
 複数のリング部210のうち最先端に配置されるリング部210は、ステント200が収縮した状態で、平面視において、図5(A)に示すように、垂直軸Yに対して傾斜する第1の軸D1に沿う長軸と、第1の軸D1と直交する第2の軸D2に沿う短軸と、を備える略楕円形状の外形を有する。リング部210は、第1の軸D1および第2の軸D2の各々に対して対称に形成されていることが好ましい。The
 ここで、「平面視」とは、リング部210を形成する線状部材201が形作る環状の外形線によって形成される面に対して垂直な方向(図2(A)、図4中の矢印Pで示す方向)から見た平面図のことを示す。なお、リング部210は、線状部材201によって形成される環状の外形が同一平面上にある場合に限定されず、図5の奥行き方向に立体的に形成してもよい。Here, “plan view” means a direction perpendicular to a plane formed by an annular outline formed by the
 図6(A)に示すように、ステント200が収縮した状態で、垂直軸Yと第1の軸D1との間の成す角度θ1は、例えば、30~60度とすることができる。As shown in FIG. 6A, in the state where the
 本実施形態では、最先端に配置されるリング部210だけでなく、全てのリング部210は、ステント200が収縮した状態で、略楕円形状の外形を有し、各々の第1の軸D1は垂直軸Yに対して傾斜している。In the present embodiment, not only the
 複数のリング部210において、垂直軸Yと第1の軸D1との間の成す角度θ1は、それぞれ同一にすることが好ましい。また、複数のリング部210は、周方向Cの向きが互いに一致していることが好ましい。すなわち、バルーン120の軸方向に沿って、複数のリング部210は互いに平行に設けられていることが好ましい。In the plurality of
 図2(B)、図3、図5(A)に示すように、略楕円形状の長軸方向の頂部211には、略楕円形状の外形よりも内側方向に折り返すように湾曲して構成された折り返し部212を備えている。なお、「略楕円形状の外形よりも内側方向に折り返す」とは、図5(A)に示すようにリング部210の径方向R内方に沿う方向に折り返す構成に限定されず、折り返す方向が径方向R内方に沿う方向に対して傾斜していてもよい。As shown in FIGS. 2 (B), 3 and 5 (A), the apex 211 in the major axis direction of the substantially elliptical shape is curved so as to be folded inwardly of the outer shape of the substantially elliptical shape. A folded
 なお、本明細書中において、「略楕円形状」は、楕円形状に限定されず、長軸の端点および短軸の端点を通る線によって形成される縦長の形状が広く含まれる。本実施形態のように楕円形状の頂部211に折り返し部212を備える形状も略楕円形状に含まれる。In the present specification, the “substantially elliptical shape” is not limited to the elliptical shape, and includes a wide elongated shape formed by a line passing through the end point of the long axis and the end point of the short axis. The shape including the folded
 図5(A)を参照して、ステント200の第1の軸D1に沿う長さL1に対する第2の軸D2に沿う長さL2の比率(L2/L1)は、1未満の値である。当該比率(L2/L1)は、1未満の値であれば特に限定されないが、例えば、0.4~0.8とすることができる。Referring to FIG. 5A, the ratio (L2 / L1) of the length L2 along the second axis D2 to the length L1 along the first axis D1 of the
 連結部220は、図6(A)に示すように、隣り合うリング部210の第1の軸D1に対して平行な直線部221と、直線部221とリング部210との間に設けられ、リング部210および直線部221が延在する方向に向けて凸状に湾曲する先端側湾曲部222aおよび基端側湾曲部222b(湾曲部)と、を有している。先端側湾曲部222aは、先端側のリング部210に接続され、基端側湾曲部222bは、基端側のリング部210に接続されている。これにより、ステント200のクリンプ時にリング部210と直線部221との距離を縮める際に、先端側湾曲部222aおよび基端側湾曲部222bがリング部210に当たることを抑制し、ステント200を十分に縮径することができる。As shown in FIG. 6A, the connecting
 本実施形態では、図3に示すように、直線部221に沿う直線を延長した延長線221aを基準として、先端側湾曲部222aは、先端側のリング部210側に配置され、基端側湾曲部222bは、基端側のリング部210側に配置されている。In the present embodiment, as shown in FIG. 3, the distal-
 なお、リング部210の折り返し部212の寸法、第1の軸D1に沿う長さL1に対する第2の軸D2に沿う長さL2の比率は、バルーン120の推奨拡張圧との関係などを考慮して任意の値に設定することができる。The ratio of the length L2 along the second axis D2 to the dimension of the folded
 ステントデリバリーシステム10の使用において、バルーン120に拡張用流体が注入されて拡張した際には、ステント200は、図4、図5(B)に示すように、バルーン120の変形に伴って径方向R外方に拡張変形する。ステント200が収縮した状態から拡張変形するのに伴って、リング部210は、図6(B)に示すように、第1の軸D1が垂直軸Y方向に立ち上がるように変形する。この際、折り返し部212が径方向R外方に変形するのに伴って、頂部211が第2の軸D2に沿う方向へ広がりやすくなる。これにより、リング部210は、第1の軸D1に沿う方向への変形量に比べて第2の軸D2に沿う方向への変形量が大きくなるように変形して、図5(B)に示すようにリング部210の外形が真円形状に近づくように変形しやすくなる。In the use of the
 図5(B)を参照して、ステント200が拡張した状態で、第1の軸D1に沿う長さL12に対する第2の軸D2に沿う長さL22の比率(L22/L12)は、ステント200が収縮した状態の比率(L2/L1)に比べて大きくなる。Referring to FIG. 5B, in a state where the
 リング部210の外形が真円形状の場合、第1の軸D1に沿う長さL12は、第2の軸D2に沿う長さL22に等しくなり、第1の軸D1に沿う長さL12に対する第2の軸D2に沿う長さL22の比率(L22/L12)は1になる。When the outer shape of the
 ステント200が拡張した状態で、図6(B)に示す垂直軸Yと第1の軸D1との間の成す角度θ2は、図6(A)に示すステント200が収縮した状態における垂直軸Yと第1の軸D1との間の成す角度θ1よりも小さくなる。When the
 本実施形態では、ステント200が拡張した状態で、リング部210は、垂直軸Yと第1の軸D1との間の成す角度θ2が0(ゼロ)度、すなわち、第1の軸D1と垂直軸Yとが重なる位置まで立ち上がるように変形する。In the present embodiment, in a state where the
 ステント200を構成する材料としては、生体適合性を有する金属が好ましく、例えば、ステンレス鋼等の鉄ベース合金、タンタル(タンタル合金)、プラチナ(プラチナ合金)、金(金合金)、コバルトクロム合金等のコバルトベース合金、チタン合金、ニオブ合金等が挙げられる。また、ステント200は、例えば、ポリマーなどを主材料として構成された生分解性のステントであってもよく、バルーン拡張型ステントとして公知のものであれば、その材質は特に限定されない。The material constituting the
 次に、図7を参照して、本実施形態に係るステント200を用いて血管Vに生じた狭窄部Nを拡張する処置について、ステントデリバリーシステム10を使用して行う手順を例にして説明する。Next, with reference to FIG. 7, a procedure for expanding the stenosis N generated in the blood vessel V using the
 まず、図7(A)に示すように、バルーンカテーテル100の導入に先立って血管Vに配置したガイドワイヤWに沿わせて、ステント200を保持した状態のバルーン120を狭窄部Nに送達する。この際、ステント200のリング部210は、収縮した状態でバルーン120に保持されている。最先端に配置されるリング部210は、収縮した状態で、略楕円形状の外形を有し、その第1の軸D1は、垂直軸Yに対して傾斜している。このため、ステント200の先端部が先端へ向かって先細った形状を備える。これにより、ステント200の血管V内への通過性を向上させることができる。また、本実施形態では、最先端のリング部210だけでなく、全てのリング部210が略楕円形状の外形を有し、その第1の軸D1は、垂直軸Yに対して傾斜している。これにより、ステント200全体のプロファイルが小さくなるため、血管V内への通過性をさらに向上させることができる。First, as shown in FIG. 7A, the
 次に、図7(B)に示すように、バルーン120を狭窄部Nに配置した後、バルーン120を拡張させる。バルーン120の拡張に伴い、ステント200は狭窄部Nに向かって広がるように拡張し、狭窄部Nに対して圧着される。この際、リング部210は、垂直軸Yとリング部210の第1の軸D1との間の成す角度が小さくなる、すなわち、バルーン120の軸方向に対して垂直方向に立ち上がるように変形する。さらに、線状部材201によって形成されるリング部210の外形は、真円形状に近づくように変形する。このため、リング部210が楕円形状でその第1の軸D1が垂直軸Yに対して傾斜している場合に比べてラジアルフォースを向上させることができるため、狭窄部Nの拡張状態を維持するために必要なラジアルフォースを確保することができる。Next, as shown in FIG. 7B, after the
 次に、図7(C)に示すように、バルーン120を収縮させ、バルーンカテーテル100およびガイドワイヤWを生体外へ抜去して、拡張した状態のステント200を狭窄部Nに留置して、手技を終了する。これにより、狭窄部Nの拡張状態を維持することができる。Next, as shown in FIG. 7C, the
 以上、本実施形態に係るステント200は、ステント200が収縮した状態で、複数のリング部210のうち最先端に配置されるリング部210は、軸X方向、すなわちバルーン120の軸方向と直交する垂直軸Yに対して傾斜する第1の軸D1に沿う長軸と、第1の軸D1と直交する第2の軸D2に沿う短軸と、を備える略楕円形状の外形を有する。また、垂直軸Yとリング部210の第1の軸D1との間の成す角度が、ステント200が収縮した状態から拡張変形するのに伴って小さくなるように形成されている。As described above, in the
 このように構成したステント200によれば、ステント200が収縮した状態で、ステント200が先端へ向かって先細った形状を備える。これにより、ステント200の先端部のプロファイルが小さくなる。また、ステント200が収縮した状態から拡張変形するのに伴って、リング部210が垂直軸Yと第1の軸D1との間の成す角度が小さくなってバルーン120の軸方向に対して垂直方向に立ち上がるのに応じて、ステント200のラジアルフォースが大きくなる。このように、ステント200は、収縮した状態で、生体管腔内への通過性を確保する一方で、拡張した状態で、狭窄部等の病変部の拡張状態を維持するために必要なラジアルフォースを保持することができる。According to the
 また、リング部210の第1の軸D1に沿う長さL1、L12に対する第2の軸D2に沿う長さL2、L22の比率は、ステント200が収縮した状態から拡張変形するのに伴って大きくなる。すなわち、拡張変形するのに伴って、線状部材201によって形成されるリング部210の外形は、真円形状に近づくように変形するため、ラジアルフォースを向上させることができる。Further, the ratio of the lengths L2 and L22 along the second axis D2 to the lengths L1 and L12 along the first axis D1 of the
 また、最先端に配置されるリング部210よりも基端側に配置されるリング部210のうち少なくとも1つは、ステント200が収縮した状態で、略楕円形状の外形を有している。これにより、ステント200が収縮した状態で、先端部だけでなくステント200の基端側のプロファイルが小さくなるため、生体管腔内への通過性をさらに向上させることができる。In addition, at least one of the
 また、ステント200が収縮した状態で、最先端に配置されるリング部210および、最先端よりも基端側に配置され、収縮した状態で略楕円形状の外形を有するリング部210は、垂直軸Yと第1の軸D1との間の成す角度θ1がそれぞれ同一であるとともに、周方向Cの向きが互いに一致する。すなわち、バルーン120の軸方向に沿って複数のリング部210は互いに平行に設けられている。これにより、ステント200が収縮した状態から拡張変形するのに伴って、複数のリング部210を一様に変形させることができるため、ステント200の軸X方向の断面形状を均一にすることができる。これにより、ステント200全体のラジアルフォースを均一に向上させることができる。In addition, the
 また、ステント200が収縮した状態で、リング部210は、第1の軸D1方向の頂部211において、略楕円形状の外形よりも内側方向に折り返すように湾曲して構成された折り返し部212を少なくとも1つ有する。これにより、ステント200が収縮した状態から拡張変形するのに伴って、リング部210を比較的容易に真円形状に近づくように変形させることができるため、ラジアルフォースをさらに向上させることができる。よって、ステント200が拡張した状態で、狭窄部の拡張状態を維持するために必要なラジアルフォースをより確実に保持することができる。Further, in a state in which the
 また、ステント200が収縮した状態で、隣り合うリング部210の第1の軸D1に対して平行な直線部221と、直線部221とリング部210との間に設けられ、リング部210および直線部221が延在する方向に向けて凸状に湾曲する先端側湾曲部222aおよび基端側湾曲部222bと、を有している。これにより、ステント200をバルーン120にクリンプする際に、先端側湾曲部222aおよび基端側湾曲部222bがリング部210に接触することを抑制し、リング部210と直線部221との距離を十分に縮めることができる。よって、ステント200を十分に縮径することができるため、生体管腔内へのステント200の通過性をより一層向上させることができる。Further, in a state where the
以上、実施形態を通じて本発明に係るステントを説明したが、本発明は実施形態において説明した構成のみに限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。As mentioned above, although the stent which concerns on this invention was demonstrated through embodiment, this invention is not limited only to the structure demonstrated in embodiment, It can change suitably based on description of a claim. .
例えば、ステントが収縮した状態で、全てのリング部が略楕円形状の外形を有しているとしたが、当該構成に限定されず、複数のリング部のうち最先端に配置されるリング部のみが略楕円形状の外形を有していればよい。For example, in a state where the stent is contracted, all the ring portions have a substantially elliptical outer shape. However, the present invention is not limited to this configuration, and only the ring portion arranged at the forefront among a plurality of ring portions is used. Need only have a substantially elliptical outer shape.
また、リング部は、ステントが収縮した状態で、リンク部の頂部に折り返し部を1つ備える構成について説明したが、頂部に複数の折り返し部を備えていてもよいし、折り返し部を備えない構成としてもよい。折り返し部を備えない構成とする場合は、例えば、頂部の曲率を小さくすることによってリング部が真円形状に変形しやすくすることが好ましい。Moreover, although the ring part demonstrated the structure provided with one folding | turning part in the top part of a link part in the state which the stent contracted, the structure which does not have a folding | returning part may be provided with the several folding | turning part in the top part. It is good. When it is set as the structure which is not provided with a folding | turning part, it is preferable to make a ring part easy to deform | transform into a perfect circle shape, for example by making the curvature of a top part small.
本出願は、2016年3月18日に出願された日本国特許出願第2016-055837号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。This application is based on Japanese Patent Application No. 2016-055837 filed on March 18, 2016, the disclosure of which is incorporated by reference in its entirety.
10  ステントデリバリーシステム、
100 バルーンカテーテル、
110 シャフト、
120 バルーン、
130 ハブ、
200 ステント、
201 線状部材、
210 リング部、
211 頂部、
212 折り返し部、
220 連結部、
221 直線部、
222a 先端側湾曲部(湾曲部)、
222b 基端側湾曲部(湾曲部)、
X   ステントの軸(管形状の軸)、
Y   ステントの垂直軸(管形状の垂直軸)、
D1  第1の軸、
D2  第2の軸、
θ1、θ2 垂直軸と第1の軸との間の成す角度。10 Stent delivery system,
 100 balloon catheter,
 110 shaft,
 120 balloon,
 130 hub,
 200 stents,
 201 linear member,
 210 ring part,
 211 top,
 212 Folding part,
 220 connecting part,
 221 straight section,
 222a distal end side bending portion (curving portion),
 222b proximal-side curved portion (curved portion),
 X stent axis (tube-shaped axis),
 Y vertical axis of the stent (vertical axis of tube shape),
 D1 first axis,
 D2 second axis,
 θ1, θ2 Angles formed between the vertical axis and the first axis.
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title | 
|---|---|---|---|
| JP2016-055837 | 2016-03-18 | ||
| JP2016055837AJP2019076121A (en) | 2016-03-18 | 2016-03-18 | Stent | 
| Publication Number | Publication Date | 
|---|---|
| WO2017159039A1true WO2017159039A1 (en) | 2017-09-21 | 
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date | 
|---|---|---|---|
| PCT/JP2017/002011CeasedWO2017159039A1 (en) | 2016-03-18 | 2017-01-20 | Stent | 
| Country | Link | 
|---|---|
| JP (1) | JP2019076121A (en) | 
| WO (1) | WO2017159039A1 (en) | 
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title | 
|---|---|---|---|---|
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title | 
|---|---|---|---|---|
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| Date | Code | Title | Description | 
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| 122 | Ep: pct application non-entry in european phase | Ref document number:17766047 Country of ref document:EP Kind code of ref document:A1 | |
| NENP | Non-entry into the national phase | Ref country code:JP |