【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユーザが多数の番
組から所定の番組を選択するための手段である電子番組
ガイド(EPG:Electrical Program Guide)によって
番組を選択する番組選択装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地上波放送やCATV、衛星放送等で、
ユーザが多数の番組から所定の番組を選択・確定するた
めの手段としてEPGが提案されおり、放送の多チャン
ネル化及び多番組化への対応として、ヒューマン・イン
ターフェースの見地からも有効なサービスとして認識さ
れている。
【0003】EPGでは、例えば画面の水平軸と垂直軸
がそれぞれ時間軸とチャンネル軸とされ、これらの軸に
より規定されるマトリクス上の位置に番組表が表示さ
れ、ユーザはカーソル操作等により番組を選択すること
ができる。さらに、時間別やチャンネル別、ジャンル別
等、番組選択のための検索画面を多数用意し、これを階
層的に配置することにより番組の選択性を高める方法が
提案されている。これによれば、ユーザは所望の番組選
択のための番組選択画面をまず選択し、その画面上で所
定の番組を選択・確定することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな階層的な表示方法によるEPGでは、ガイドとして
の利用価値を高めるために階層構造を複雑にするにつ
れ、ユーザが実際に操作している間に、現在の画面が全
体の階層構造のどこであるのか把握しにくくなったり、
画面操作の遷移を把握しにくくなるという操作性上の問
題点がある。
【0005】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、階層構造を有するEPG画面において、現
在の番組選択画面が階層構造のどの位置にあるか、ま
た、画面操作の遷移を容易に認識することができる番組
選択装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、伝送される番組情報をデ
コードして電子番組ガイド画面を作成し、この電子番組
ガイド画面より所定の番組を選択する番組選択装置にお
いて、前記電子番組ガイド画面を複数の階層よりなる複
数の番組選択画面として生成する手段と、前記複数の番
組選択画面に対し、それぞれの番組選択画面に応じたユ
ーザによって選択されるべき複数の属性表示を表示する
手段と、前記複数の属性表示の1つを選択することによ
り、次の階層の番組選択画面へと切り換えて表示する手
段とを有し、前記複数の番組選択画面における選択され
た1つの番組選択画面を表示するに際し、前記1つの番
組選択画面より上の階層の番組選択画面がある場合に
は、前記1つの番組選択画面の複数の属性表示と併せ
て、前記上の階層の番組選択画面の複数の属性表示を表
示すると共に、前記上の階層の番組選択画面の複数の属
性表示の内、前記上の階層の番組選択画面で選択した属
性表示の表示の態様を、他の属性表示の表示の態様と異
ならせて表示するよう構成したことを特徴とする番組選
択装置を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の番組選択装置につ
いて、添付図面を参照して説明する。図1は本発明の番
組選択装置の一実施例を示すブロック図、図2は本発明
の番組選択装置で用いるリモコン送信機の一例を示す
図、図3は本発明の番組選択装置による番組の選択・確
定に至る操作及びEPG画面の構成例のフローを示す
図、図4〜図8は本発明の番組選択装置による番組選択
画面の一例を示す図、図9は本発明の番組選択装置によ
る番組選択画面の全体の遷移例を示す図、図10〜図1
2は図9の部分拡大図である。
【0008】図1に示す本発明の番組選択装置は、EP
Gデコーダ(EPGデコード部4)を内蔵するテレビジ
ョン受像機1を例として示している。EPG情報は、一
例として、ARIB標準「垂直帰線消去期間を使用する
伝送方式の標準テレビジョン・データ多重方式ARIB STD
-B5 1.0 版」及びその改訂版に準拠したVBI方式のデ
ータ多重放送により、テレソフトウェア信号として伝送
される。また、EPG情報は、当日より数日分の各放送
チャンネルの番組に関する情報、例えば、番組のチャン
ネル、放送時間、タイトル、カテゴリ(ジャンル)等を
含む。
【0009】図1において、テレビジョンの電波はアン
テナ2より入力され、通常のテレビジョンの映像・音声
信号はテレビ信号処理部3で受信・復調等の処理がなさ
れる。EPG情報はEPGデコード部4で受信・復調・
デコード・描画(EPG画面作成)等の処理がなされ、
EPG画面は後述するようにテレビジョンの映像信号と
合成され、表示部5に含まれる陰極線管(CRT)等に
よって表示される。また、場合によっては、図示してい
ないスピーカによって出力される。なお、表示部5はC
RT等のディスプレイとスピーカとを含むものとする。
【0010】テレビ信号処理部3において、アンテナ2
より入力されたテレビジョンの電波は、チューナ部6で
選局・受信され、映像信号と音声信号に分離復調され
る。音声信号はテレビ音声処理部7によって処理され、
表示部5に含まれるスピーカより出力される。映像信号
は、テレビ映像処理部8によってY/C分離等の処理が
なされ、スイッチ9に入力される。スイッチ9にはEP
Gデコード部4よりEPG画像信号も入力され、映像信
号とEPG画像信号とを切り換えることによって、テレ
ビジョンの映像とEPG画面とを合成したり、あるい
は、EPG画面を単独で出力する。スイッチ9の出力は
表示部5に含まれるCRT等のディスプレイによって表
示される。
【0011】CPU10は主に、ユーザ操作によるリモ
コン送信機12からのIR(赤外線)信号をIR受信部
11を介して受信し、リモコン・コードをデコードし、
ユーザの指令を判定・認識する。そして、チューナ部6
での選局の制御、EPG表示指令についてEPGデコー
ド部4内のCPU16との間で通信等を行う。CPU1
0はまた、テレビ信号処理部3内の回路各部を制御する
が、ここでは簡略化のため、信号線の図示を省略してい
る。
【0012】EPGデコード部4において、アンテナ2
より入力されたテレビジョンの電波は、チューナ部13
で選局・受信・復調され、映像信号は、文字多重デコー
ダ部14に入力される。通常、文字多重デコーダは、V
BI(垂直帰線消去期間)ライン14,15,21に重
畳されている文字多重放送の文字信号に、波形等化(E
Q)処理や同期分離、エラー訂正(EC)処理等を施
し、VBIラインから文字信号を分離しパケット・デー
タとして取り出す。
【0013】文字多重デコーダ部14は、VBIライン
10〜13に重畳されているEPG信号を、通常の文字
多重デコーダと同様に、テレソフトウェア信号によるパ
ケット・データとして取り出し、RAM15にストアす
る。各々のヘッダ情報よりパケット・データはグループ
・データ・グループを介し、複数のファイルとして作成
される。このファイルには所定のフォーマットにより、
例えば、番組のチャンネル、放送日時、タイトル、カテ
ゴリ(ジャンル)等のEPG情報が含まれている。作成
されたファイルはRAM15にストアされる。
【0014】チューナ部13の選局や文字多重デコーダ
部14、RAM15等の制御及びパケット・データから
のファイルの作成等は、全てCPU16が行う。ユーザ
がリモコン送信機12を操作し、EPG画面表示の要求
がテレビ信号処理部3のCPU10により認識される
と、CPU10はその旨をCPU16へ伝える。CPU
16は、前もって作成されROM17にストアされてい
る複数種類のEPG画面枠からその要求に合致した枠を
選びビデオRAM(V−RAM)18上へ展開する。
【0015】さらに、CPU10は、RAM15にスト
アされているEPG情報の中からその要求に合致した番
組情報を選び、その番組情報をデコード処理し、ROM
17にストアされているフォント・データに変換して、
V−RAM18上に展開されたEPG画面枠にフォント
をはめ込む。また、EPG画面の切り換えや番組の選択
・確定のためのボタン,アイコン,カーソル等を書き加
え、EPG画面を作成する。
【0016】EPG画面データは、CPU16の制御に
よりテレビジョンの映像信号に同期したタイミングでO
SD(On Screen Display )部19へ送られ、OSD部
19によってD/A変換される。そして、OSD部19
からは、テレビ信号処理部3内のスイッチ9の制御信号
(例えば、YS信号等)が付加されたビデオ信号(EP
G画像信号)として出力され、スイッチ9に入力され
る。なお、ROM17にはCPU16が実行する各処理
のプログラム等もストアされている。
【0017】図1中のリモコン送信機12は一例として
図2に示すように構成される。図2に示すように、リモ
コン送信機12は、EPG画面を表示させるためのTV
/EPGキー121、詳細な情報を表示させるための詳
細キー122、画面上に表示された複数の属性を選択す
るための属性選択キー123a〜123d、上方向及び
下方向のカーソルキー124、決定キー125を備え
る。属性選択キー123a〜123dは、後に詳述する
画面上に表示された属性表示の色に対応して色分けがな
されている。一例として、属性選択キー123a,12
3b,123c,123dはそれぞれ赤,緑,黄,青の
配色が施されている。
【0018】次に、図3を用いて、本発明の番組選択装
置における番組の選択・確定に至る操作及びEPG画面
の一例のフローについて説明する。図3において、実線
で囲んだ20は通常のテレビジョンの映像画面を示して
おり、破線で囲んだ21はEPG画面21を示してい
る。
【0019】ユーザがリモコン送信機12のTV/EP
Gキー121を押すことによって、EPG画面21を表
示する要求がなされると、通常のテレビジョンの映像画
面20に切り替わって、もしくは、通常のテレビジョン
の映像画面20上にEPG画面21が表示される。ま
た、例えば、ワイド画面を有するテレビジョン受像機に
おいて、2画面表示機能を有する場合には、一方の画面
にテレビジョンの映像を、もう一方の画面にEPG画面
21を表示するようにしてもよい。このとき、EPG画
面21の番組選択画面としては、初期画面22が表示さ
れる。初期画面22の詳細については後に詳述する。
【0020】初期画面22では視聴可能な全チャンネル
の現在放映中の番組等が表示される。ユーザは、番組内
容の詳細情報を表示する詳細画面27等を参考にして、
現在放映中の所定の番組を選択することができる。ユー
ザはまた、例えば、将来の番組を予約するために、初期
画面22を切り換え複数のEPG画面より1つを選択・
表示することができる。この例では、初期画面22の次
の階層として、チャンネル画面23,時間画面24,ジ
ャンル画面25,情報画面26の4つの番組選択画面を
有している。
【0021】チャンネル画面23では、ユーザの指定す
る特定チャンネルにおける番組等が表示される。チャン
ネル画面23の詳細については後に詳述する。ユーザは
初期画面22の場合と同様、番組内容の詳細情報を表示
する詳細画面28等を参考にして、所定の番組を選択す
ることができる。
【0022】時間画面24では、ユーザの指定する特定
時間における全チャンネルの番組等が表示される。時間
画面24の詳細については後に詳述する。ユーザは初期
画面22の場合と同様、番組内容の詳細情報を表示する
詳細画面29等を参考にして、所定の番組を選択するこ
とができる。
【0023】ジャンル画面25では、ユーザの指定する
特定ジャンル(カテゴリ)における全チャンネルの番組
等が表示される。ジャンル画面25の詳細については後
に詳述する。ユーザは初期画面22の場合と同様、番組
内容の詳細情報を表示する詳細画面30等を参考にし
て、所定の番組を選択することができる。
【0024】この例では、ジャンル画面25の次の階層
として、サブ・ジャンル画面31なる番組選択画面を有
している。サブ・ジャンル画面31の詳細については後
に詳述する。ユーザの要求により、同一カテゴリをさら
に細かく、例えば、スポーツの場合であれば野球,サッ
カー,テニス,ゴルフ等に分類したサブ・ジャンル画面
31に切り換えることもできる。ユーザはサブ・ジャン
ル画面31からも、番組内容の詳細情報を表示する詳細
画面33等を参考にして、所定の番組を選択することが
できる。
【0025】情報画面26では、システムの付加価値を
高めるために伝送・表示される、テレビ番組とは直接関
係のない、例えば、コンサート案内やチケット・ガイ
ド、旅行案内、その他の情報等がユーザの指定により表
示される。ユーザは、情報(番組)内容の詳細を表示す
る詳細画面32等を参考にして、必要な情報(番組)を
選択することができる。
【0026】ここで、初期画面22,チャンネル画面2
3,時間画面24,ジャンル画面25,情報画面26の
詳細な表示例について順次説明する。図4は初期画面2
2の一例を示している。初期画面22においては、視聴
可能な全チャンネルの現在放映中の番組が表示される。
初期画面22の最上位行には、次の階層であるチャンネ
ル画面23,時間画面24,ジャンル画面25,情報画
面26に切り換えるための属性表示35a,35b,3
5c,35dが表示されている。属性表示35a,35
b,35c,35dには、それぞれ“チャンネル”,
“時間”,“ジャンル”,“情報”と記され、またそれ
ぞれ、赤,緑,黄,青の配色が施されている。この属性
表示35a〜35dの色は、リモコン送信機12の属性
選択キー123a〜123dの色と対応している。
【0027】この例では、チャンネル(CH)1〜CH
12までの番組が表示されており、その左側には、カー
ソル表示36が付されている。ユーザは、所望の番組を
選択・確定するために、リモコン送信機12の上方向及
び下方向のカーソルキー124を操作することによっ
て、番組を選択することができる。選択している番組
は、ハイライト表示(あるいは変色表示)37等がなさ
れるので、ユーザは、選択している番組を確認すること
ができる。この状態で、リモコン送信機12の決定キー
125を押すと、その番組が確定され、属性表示35a
〜35dの下側に、簡単な番組紹介表示38が表示され
る。番組紹介表示38は、例えば、タイトルや出演者、
監督、放映日付・時間、チャンネル等を含む。
【0028】また、上記のように、ワイド画面を有する
テレビジョン受像機において、2画面表示機能を有する
場合には、一方の画面にテレビジョンの映像を、もう一
方の画面にEPG画面21(初期画面22等)を表示す
るようにしてもよい。この場合には、初期画面22等で
特定の番組を確定したとき、その一方の画面に選択され
た番組の映像を表示する。現在放送中の番組であれば、
初期画面22等で番組を選択的に切り換えると、それに
応じて番組の映像も切り換えて表示される。
【0029】図5はチャンネル画面23の一例を示して
いる。図4に示す初期画面22の属性表示35aに対応
したリモコン送信機12の属性選択キー123aを押す
と、初期画面22の次の階層の1つであるチャンネル画
面23に移る。チャンネル画面23においては、ユーザ
が指定する特定チャンネルにおける番組等が表示され
る。チャンネル画面23の最上位行には、前(上)の階
層である初期画面22の属性表示35a〜35dが表示
される。チャンネル画面23の上から2番目の行には、
チャンネル画面23における4つの属性表示39a,3
9b,39c,39dが表示される。
【0030】属性表示39a,39b,39c,39d
には、それぞれ“↑戻る”,“翌日”,“チャンネル
↑”,“チャンネル↓”と記され、またそれぞれ、赤,
緑,黄,青の配色が施されている。この属性表示39a
〜39dの色は、リモコン送信機12の属性選択キー1
23a〜123dの色と対応している。属性選択キー1
23a〜123dを押すことによって、初期画面22に
戻ったり、日付を変えたり、チャンネルをアップ/ダウ
ンすることができる。ここでは、属性表示35a〜35
dには、赤,緑,黄,青の配色をせず、初期画面22に
て属性表示35a(即ち、チャンネル画面23)を選択
したことが分かるよう、属性表示35aのみハイライト
表示もしくは変色表示がなされている。
【0031】この例では、CH4の午後7:30〜午後
9:54までの番組が表示されており、その左側には、
カーソル表示40が付されている。ユーザは、所望の番
組を選択・確定するために、リモコン送信機12の上方
向及び下方向のカーソルキー124を操作することによ
って、番組を選択することができる。選択している番組
は、ハイライト表示(あるいは変色表示)41等がなさ
れるので、ユーザは、選択している番組を確認すること
ができる。この状態で、リモコン送信機12の決定キー
125を押すと、その番組が確定され、属性表示39a
〜39dの下側に、簡単な番組紹介表示42が表示され
る。
【0032】図6は時間画面24の一例を示している。
図4に示す初期画面22の属性表示35bに対応したリ
モコン送信機12の属性選択キー123bを押すと、初
期画面22の次の階層の1つである時間画面24に移
る。時間画面24においては、ユーザが指定する特定時
間における番組等が表示される。時間画面24の最上位
行には、前(上)の階層である初期画面22の属性表示
35a〜35dが表示される。時間画面24の上から2
番目の行には、時間画面24における4つの属性表示4
3a,43b,43c,43dが表示される。
【0033】属性表示43a,43b,43c,43d
には、それぞれ“↑戻る”,“翌日”,“時間↑”,
“時間↓”と記され、またそれぞれ、赤,緑,黄,青の
配色が施されている。この属性表示43a〜43dの色
は、リモコン送信機12の属性選択キー123a〜12
3dの色と対応している。属性選択キー123a〜12
3dを押すことによって、初期画面22に戻ったり、日
付を変えたり、時間をアップ(進む)/ダウン(戻る)
することができる。ここでは、属性表示35a〜35d
には、赤,緑,黄,青の配色をせず、初期画面22にて
属性表示35b(即ち、時間画面)を選択したことが分
かるよう、属性表示35bのみハイライト表示もしくは
変色表示がなされている。
【0034】この例では、午後9:00に始まるCH
1,CH3,CH4,CH6,CH8の番組が表示され
ており、その左側には、カーソル表示44が付されてい
る。ユーザは、所望の番組を選択・確定するために、リ
モコン送信機12の上方向及び下方向のカーソルキー1
24を操作することによって、番組を選択することがで
きる。選択している番組は、ハイライト表示(あるいは
変色表示)45等がなされるので、ユーザは、選択して
いる番組を確認することができる。この状態で、リモコ
ン送信機12の決定キー125を押すと、その番組が確
定され、属性表示43a〜43dの下側に、簡単な番組
紹介表示46が表示される。
【0035】図7はジャンル画面25の一例を示してい
る。図4に示す初期画面22の属性表示35cに対応し
たリモコン送信機12の属性選択キー123cを押す
と、初期画面22の次の階層の1つであるジャンル画面
25に移る。ジャンル画面25においては、ユーザが指
定する特定ジャンル(カテゴリ)における番組等が表示
される。ジャンル画面25の最上位行には、前(上)の
階層である初期画面22の属性表示35a〜35dが表
示される。ジャンル画面25の上から2番目の行には、
ジャンル画面25における4つの属性表示47a,47
b,47c,47dが表示される。
【0036】属性表示47a,47b,47c,47d
には、それぞれ“↑戻る”,“映画”,“スポーツ”,
“進む→”と記され、またそれぞれ、赤,緑,黄,青の
配色が施されている。この属性表示47a〜47dの色
は、リモコン送信機12の属性選択キー123a〜12
3dの色と対応している。属性選択キー123a〜12
3dを押すことによって、初期画面22に戻ったり、他
のジャンルに変えたり、他のジャンルの属性を属性表示
47b,47cに表示させることができる。ここでは、
属性表示35a〜35dには、赤,緑,黄,青の配色を
せず、初期画面22にて属性表示35c(即ち、ジャン
ル画面25)を選択したことが分かるよう、属性表示3
5cのみハイライト表示もしくは変色表示がなされてい
る。
【0037】この例では、映画というジャンルの番組が
表示されており、その左側には、カーソル表示48が付
されている。ユーザは、所望の番組を選択・確定するた
めに、リモコン送信機12の上方向及び下方向のカーソ
ルキー124を操作することによって、番組を選択する
ことができる。選択している番組は、ハイライト表示
(あるいは変色表示)49等がなされるので、ユーザ
は、選択している番組を確認することができる。この状
態で、リモコン送信機12の決定キー125を押すと、
その番組が確定され、属性表示47a〜47dの下側
に、簡単な番組紹介表示50が表示される。
【0038】図8は情報画面26の一例を示している。
図4に示す初期画面22の属性表示35dに対応したリ
モコン送信機12の属性選択キー123dを押すと、初
期画面22の次の階層の1つである情報画面26に移
る。情報画面26においては、ユーザが選択した各種の
情報等が表示される。情報画面26の最上位行には、前
(上)の階層である初期画面22の属性表示35a〜3
5dが表示される。情報画面26の上から2番目の行に
は、情報画面26における4つの属性表示51a,51
b,51c,51dが表示される。
【0039】属性表示51a,51c,51dには、そ
れぞれ“↑戻る”,“保存”,“次頁”と記され、属性
表示51bは無表示となっている。また、属性表示51
a,51b,51c,51dには、それぞれ、赤,緑,
黄,青の配色が施されている。この属性表示51a〜5
1dの色は、リモコン送信機12の属性選択キー123
a〜123dの色と対応している。属性選択キー123
a〜123dを押すことによって、初期画面22に戻っ
たり、情報をRAM15に保存したり、次のページへと
進むことができる。ここでは、属性表示35a〜35d
には、赤,緑,黄,青の配色をせず、初期画面22にて
属性表示35d(即ち、情報画面26)を選択したこと
が分かるよう、属性表示35dのみハイライト表示もし
くは変色表示がなされている。
【0040】この例では、各種の情報が表示されてお
り、その左側には、カーソル表示52が付されている。
ユーザは、所望の情報を選択・確定するために、リモコ
ン送信機12の上方向及び下方向のカーソルキー124
を操作することによって、情報を選択することができ
る。選択している情報は、ハイライト表示(あるいは変
色表示)53等がなされるので、ユーザは、選択してい
る情報を確認することができる。この状態で、リモコン
送信機12の決定キー125を押すと、その情報が確定
され、属性表示51a〜51dの下側に、簡単な情報紹
介表示54が表示される。
【0041】さらに、図9〜図12を用いて本発明の番
組選択装置におけるEPG画面の遷移について説明す
る。図9において、(A)は初期画面22であり、これ
は図4に示す初期画面22と同じである。(B)はジャ
ンル画面25であり、これは図7はジャンル画面25と
同じである。(C)は他のジャンル画面25である。
(D)はジャンル画面25の次の階層であるサブ・ジャ
ンル画面31である。(E)は他のサブ・ジャンル画面
31である。(F)は、(D)に示すサブ・ジャンル画
面31において、リモコン送信機12の詳細キー122
を押した場合に表示される詳細画面33である。
【0042】なお、図9においては、簡略化のため、部
分的に、属性表示35a〜35dをまとめて35とし、
属性表示47a〜47dをまとめて47とし、属性表示
55a〜55dをまとめて55として符号を付してい
る。
【0043】図9の(A)〜(F)に示すEPG画面の
遷移を拡大し、図10〜図12に分解して示す。図10
の(A),(B),(D)は図9の(A),(B),
(D)のみを拡大し、図11の(B)〜(E)は図9の
(B)〜(E)のみを拡大し、図12の(B),
(D),(F)は図9の(B),(D),(F)のみを
拡大したものである。
【0044】上記のように、ユーザがリモコン送信機1
2のTV/EPGキー121を押すと、図10(A)に
示す初期画面22が表示される。そして、初期画面22
の属性表示35cに対応したリモコン送信機12の属性
選択キー123cを押すと、図10(B)に示すジャン
ル画面25が表示される。このとき、ジャンル画面25
には、初期画面22の属性表示35a〜35dと、ジャ
ンル画面25の属性表示47a〜47dが表示される。
初期画面22の属性表示35cは、他の属性表示35
a,35b,35dと表示態様を異ならせている。これ
によって、ユーザは、階層構造となっているEPG画面
の第2層を表示していること、及び、ジャンル画面25
を選択していることを容易に理解することができる。
【0045】図10(B)に示すジャンル画面25にお
いて、番組紹介表示50の最下位行には、サブ・ジャン
ルがあることを示す旨の表示がなされており、この部分
は、属性表示47bに対応して緑の配色が施されてい
る。そして、属性表示47bに対応したリモコン送信機
12の属性選択キー123bを押すと、図10(D)に
示すサブ・ジャンル画面31が表示される。このとき、
サブ・ジャンル画面31には、初期画面22の属性表示
35a〜35dと、ジャンル画面25の属性表示47a
〜47dと、サブ・ジャンル画面31における4つの属
性表示55a,55b,55c,55dが表示される。
【0046】属性表示55a,55b,55c,55d
には、それぞれ“↑戻る”,“アクション”,“コメデ
ィ”,“進む→”と記され、またそれぞれ、赤,緑,
黄,青の配色が施されている。この属性表示57a〜5
7dの色は、リモコン送信機12の属性選択キー123
a〜123dの色と対応している。属性選択キー123
a〜123dを押すことによって、ジャンル画面25に
戻ったり、他のサブ・ジャンルに変えたり、他のサブ・
ジャンルの属性を属性表示55b,55cに表示するこ
とができる。
【0047】この例では、アクションというサブ・ジャ
ンルの番組が表示されており、その左側には、カーソル
表示56が付されている。ユーザは、所望の番組を選択
・確定するために、リモコン送信機12の上方向及び下
方向のカーソルキー124を操作することによって、番
組を選択することができる。選択している番組は、ハイ
ライト表示(あるいは変色表示)57等がなされるの
で、ユーザは、選択している番組を確認することができ
る。この状態で、リモコン送信機12の決定キー125
を押すと、その番組が確定され、属性表示55a〜55
dの下側に、簡単な番組紹介表示58が表示される。
【0048】このように、サブ・ジャンル画面31に
は、初期画面22の属性表示35a〜35dと、ジャン
ル画面25の属性表示47a〜47dと、サブ・ジャン
ル画面の属性表示57a〜57dが表示される。初期画
面22の属性表示35cは他の属性表示35a,35
b,35dと表示態様を異ならせ、また、ジャンル画面
25の属性表示47bは、他の属性表示47a,47
c,47dと表示態様を異ならせている。これによっ
て、ユーザは、階層構造となっているEPG画面の第3
層を表示していること、及び、ジャンル画面25を選択
し、さらにその中で、映画というジャンルを選択してい
ることを容易に理解することができる。
【0049】図11(B)に示すジャンル画面25にお
いて、属性表示47d(“進む→”)に対応したリモコ
ン送信機12の属性選択キー123dを押すと、図11
(C)に示す他のジャンル画面25が表示される。この
ジャンル画面25の属性表示47b,47cには、ニュ
ース,ミニ枠というジャンル名が表示される。このよう
にして、複数のジャンル画面25の中より適宜選択して
表示することができる。
【0050】図11(D)に示すサブ・ジャンル画面3
1において、属性表示55d(“進む→”)に対応した
リモコン送信機12の属性選択キー123dを押すと、
図11(E)に示す他のサブ・ジャンル画面31が表示
される。このサブ・ジャンル画面31の属性表示55
b,55cには、ミステリー,ロマンスというサブ・ジ
ャンル名が表示される。このようにして、複数のサブ・
ジャンル画面31の中より適宜選択して表示することが
できる。
【0051】図12(D)に示すサブ・ジャンル画面3
1において、リモコン送信機12の詳細キー122を押
すと、図12(F)に示す詳細画面33が表示される。
このとき、詳細画面33には、初期画面22の属性表示
35a〜35dと、ジャンル画面25の属性表示47a
〜47dと、サブ・ジャンル画面31の属性表示55a
〜55dと、詳細画面33における4つの属性表示59
a,59b,59c,59dが表示される。
【0052】属性表示59aには、“↑戻る”と記さ
れ、属性表示59b,59c,59dは無表示となって
いる。また、属性表示59a,59b,59c,59d
には、それぞれ、赤,緑,黄,青の配色が施されてい
る。この属性表示59a〜59dの色は、リモコン送信
機12の属性選択キー123a〜123dの色と対応し
ている。即ち、このことは、この場合には属性選択キー
123aのみが有効で、属性選択キー123b〜123
dは無効であることを示している。属性選択キー123
aを押すことによって、サブ・ジャンル画面31に戻る
ことができる。
【0053】この例では、属性表示59a〜59dの下
側に詳細表示60が表示され、その左側には、カーソル
表示61が付されている。ユーザは、リモコン送信機1
2の上方向及び下方向のカーソルキー124を操作する
ことによって、詳細表示60の内容を送ったり、戻した
りすることができる。
【0054】このように、詳細画面33には、初期画面
22の属性表示35a〜35dと、ジャンル画面25の
属性表示47a〜47dと、サブ・ジャンル画面の属性
表示55a〜55dと、詳細画面33の属性表示59a
〜59dが表示される。初期画面22の属性表示35c
は他の属性表示35a,35b,35dと表示態様を異
ならせ、また、ジャンル画面25の属性表示47bは、
他の属性表示47a,47c,47dと表示態様を異な
らせ、サブ・ジャンル画面の属性表示55bは他の属性
表示55a,55c,55dと表示態様を異ならせてい
る。これによって、ユーザは、階層構造となっているE
PG画面の第4層を表示していること、及び、ジャンル
画面25の中で映画というジャンルを選択し、さらにそ
の中で、アクションというサブ・ジャンルを選択してい
ることを容易に理解することができる。
【0055】以上の説明より分かるように、本発明の番
組選択装置は、EPG画面を複数の階層よりなる複数の
番組選択画面(初期画面22,チャンネル画面23,時
間画面24,ジャンル画面25,情報画面26)として
生成する手段を備える。また、その複数の番組選択画面
に対し、それぞれの番組選択画面に応じたユーザによっ
て選択されるべき複数の属性表示(35a〜35d,3
9a〜39d,43a〜43d,47a〜47d,51
a〜51d,55a〜55d,57a〜57d)を表示
する手段を備える。さらに、複数の属性表示の1つを選
択することにより、次の階層の番組選択画面へと切り換
えて表示する手段を備える。これらの手段は、図1中の
EPGデコード部4によって実現される。
【0056】そして、複数の番組選択画面における選択
された1つの番組選択画面を表示するに際し、1つの番
組選択画面より上の階層の番組選択画面がある場合に
は、その1つの番組選択画面の複数の属性表示と併せ
て、その上の階層の番組選択画面の複数の属性表示を表
示するよう構成している。本実施例では、最も好ましい
実施形態として、複数の上の階層がある場合には、その
複数の上の階層の番組選択画面における属性表示の全て
を並べて表示している。これによって、ユーザは、現在
の番組選択画面が階層構造のどの位置にあるかを容易に
認識することができる。
【0057】さらに、上の階層の番組選択画面の複数の
属性表示の内、上の階層の番組選択画面で選択した属性
表示の表示の態様を、例えばハイライト表示する等し
て、他の属性表示の表示の態様と異ならせて表示するよ
う構成している。これによって、ユーザは、どのような
操作履歴でその番組選択画面に至ったか、即ち、画面操
作の遷移を容易に認識することができる。
【0058】ところで、以上説明した本実施例では、地
上波放送を受信し、EPG情報をデコードするEPGデ
コーダを内蔵するテレビジョン受像機に応用した場合を
例として説明したが、本発明は、衛星放送やCATVを
受信する装置に適用してもよいし、また、セットトップ
ボックスやVTR等の他の装置に適用してもよい。本発
明は以上説明した本実施例に限定されることなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であ
る。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の番
組選択装置は、電子番組ガイド画面を複数の階層よりな
る複数の番組選択画面として生成する手段と、複数の番
組選択画面に対し、それぞれの番組選択画面に応じたユ
ーザによって選択されるべき複数の属性表示を表示する
手段と、複数の属性表示の1つを選択することにより、
次の階層の番組選択画面へと切り換えて表示する手段と
を有し、複数の番組選択画面における選択された1つの
番組選択画面を表示するに際し、1つの番組選択画面よ
り上の階層の番組選択画面がある場合には、1つの番組
選択画面の複数の属性表示と併せて、上の階層の番組選
択画面の複数の属性表示を表示すると共に、上の階層の
番組選択画面の複数の属性表示の内、上の階層の番組選
択画面で選択した属性表示の表示の態様を、他の属性表
示の表示の態様と異ならせて表示するよう構成したの
で、現在の番組選択画面が階層構造のどの位置にある
か、また、画面操作の遷移を容易に認識することができ
る。
【図面の簡単な説明】【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明で用いるリモコン送信機の一例を示す図
である。
【図3】本発明による番組の選択・確定に至る操作及び
EPG画面の構成例のフローを示す図である。
【図4】本発明による番組選択画面の一例を示す図であ
る。
【図5】本発明による番組選択画面の一例を示す図であ
る。
【図6】本発明による番組選択画面の一例を示す図であ
る。
【図7】本発明による番組選択画面の一例を示す図であ
る。
【図8】本発明による番組選択画面の一例を示す図であ
る。
【図9】本発明による番組選択画面の全体の遷移例を示
す図である。
【図10】図9の部分拡大図である。
【図11】図9の部分拡大図である。
【図12】図9の部分拡大図である。
【符号の説明】 1 テレビジョン受像機 2 アンテナ 3 テレビ信号処理部 4 EPGデコード部 5 表示部 6,13 チューナ部 7 テレビ音声処理部 8 テレビ映像処理部 9 スイッチ 10,16 CPU 11 IR受信部 12 リモコン送信機 21 電子番組ガイド(EPG)画面 22〜26,31 番組選択画面 35a〜35d,39a〜39d,43a〜43d,4
7a〜47d,51a〜51d,55a〜55d,57
a〜57d 属性表示