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JPH08510302A - コンクリートに段階的に振動を加える方法と装置 - Google Patents

コンクリートに段階的に振動を加える方法と装置

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JPH08510302A
JPH08510302AJP6523999AJP52399994AJPH08510302AJP H08510302 AJPH08510302 AJP H08510302AJP 6523999 AJP6523999 AJP 6523999AJP 52399994 AJP52399994 AJP 52399994AJP H08510302 AJPH08510302 AJP H08510302A
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JP6523999A
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サミュエル アレン、ジュニア フェイス
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フェイス サミュエル アレン,ジュニア
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Abstract

(57)【要約】コンクリート スラブ(M)、デッキ及び類似の又は関連するコンクリート構造体のような流動性のある生コンクリート打設体への振動力の導入は、コンクリート打設体の圧密化を制御する。振動装置(3)は、生コンクリート打設体の表面(1)の上又は下の何れかに、制御された振動を順次的な段階で与える。段階の数、振動の振幅と周波数、振動発生装置(3)の物理的な配向、各段階の持続時間、及び振動の各段階の厚さは、生コンクリート打設体の物理的特性(用いられるコンクリートの物理的特性を含む)、コンクリート スラブの厚さ、及び生コンクリート打設体の形成の間に生コンクリート中へ配合される特殊な材料に依存して変化し得るものである。

Description

【発明の詳細な説明】コンクリートに段階的に振動を加える方法と装置 本発明は、(コンクリート・スラブ、コンクリート・デッキ、道路、及び、それと同様の、或いはそれと関連したコンクリート構造体などの)一般に水平な方向を向いている生コンクリート打設体に対し、段階を経て、即ちインクリメント式に振動エネルギーを加える方法と装置一般に関するものである。 “段階的な振動”を与えるという表現は、ここでは、生コンクリートを注入した後、その生コンクリート打設体に対し、その下部が最初に凝結し、次いで生コンクリート打設体の上部が凝結するように振動特性を順に変化させ、生コンクリート打設体の全体又は殆ど全体が凝結して密度が均一な単一の打設体になるように振動を与えることを意味する。 生コンクリート打設体が均一な密度に凝結していく際に、“段階的な振動”を与えることによって、(空気に曝されている)最終仕上げ面が均一で、その均一化が一定の速度で起こるコンクリート構造体が生み出される。 本発明の本質は、生コンクリート打設体と接触する振動発生装置(潜行式装置又は生コンクリート打設体の上面と接触する装置のいずれか又は両方)を利用することにより、段階、ステップ、或いは位相を追ってコンクリートに段階的な振動を与えてコンクリートを打ち込む方法にある。本発明では、振動が“段階”を追って生コンクリート打設体に与えられる。ここで、段階の数、振幅、振動数、それぞれの段階の継続時間、振動発生装置の相対的な方向のそれぞれは、生コンクリート打設体の物理的性質次第で異なる。生コンクリート打設体と関係のある物理的性質には、使用するコンクリートの物理的性質、打ち込まれるスラブ(又は他の構造体)の厚さ、生コンクリート打設体が形成される間に取り込まれる特定の物質などがあるが、これだけに限定されるわけではない。 どの変数を変えるべきか、どれだけの量変えるか、望むように変えるにはどうするかといったことは、生コンクリート打設体のうちで振動によって十分に凝結した部分と十分に凝結していない部分の間の境界層の位置を決定するセンサーと付属制御装置でモニターしなから行なう。従来技術の説明 コンクリート・スラブを始めとするコンクリート構造体を作るに当たって、従来の幾つかの方法では、単純にコンクリートを型枠の中に注入し、周知のさまざまな方法でその上面を仕上げることにより、コンクリートに何らの振動を加えることもなしに凝結させている。他の方法では、生コンクリート打設体のさまざまな場所の内部又は表面に随時振動を与えている。その表面は、表面の定規均し及び/又はこて延ばしの作業をいろいろと組み合わせて仕上げている。その場合、手持ちこて、電動式回転こてなどが使用される。 バイブレータを用いてコンクリートを打ち込む従来の方法の問題点は、バイブレータを制御できないことと関係している。注入されたコンクリート・スラブの任意の部分に過度に振動が与えられると、コンクリート・スラブのバイブレータと接触する位置の近くにハード・スポットが発生する。それに加えて、コンクリートに過度の振動を与えると、バイブレータの近くで骨材の分離も起こる可能性がある。骨材の分離と“ハード・スポット”のどちらも、最終的にでき上がるスラブが不均一で弱くなることの原因になる。このような理由で、コンクリートの打ち込み前の作業では、一般に、生コンクリート打設体を“控えめに振動させる”よう注意を払うか、或いは生コンクリート打設体を全く振動させないかのいずれかである。 別の公知の方法では、スリップ・フォームが使用される。スリップ・フォームの中では、型枠の中に打ち込まれた生コンクリート打設体が連続的に動いている型枠によって振動を受けたり受けなかったりすることがある。コンクリートはその型枠の中又は前に注入されて特殊な形を与えられる。型枠が徐々に移動していったあとにはその形が維持されているため、従来の方法で仕上げを行なう。 この文脈においては、流動的なコンクリートに振動を与えることの主要な目的は、水と空気の上昇を促進し助ける(そうしない場合には緩慢に上昇するか、又は全く移動しない)ことにより、生コンクリート打設体をできる限り急速に、しかもできるだけ均一な密度となるように凝結させることである。空気と水が取り込まれるとコンクリートが弱くなり、こういった物質が緩慢に移動すると生コンクリート打設体を打ち込んで仕上げるまでに必要とされる時間が長くなる。生コンクリート打設体に振動を与える既存の方法には、(手でバイブレータのスイッチをオン、オフする以外は)振動特性を制御したり変化させる手段が殆どなく、生コンクリート打設体にバイブレータが作用を及ぼす時間を制御したり変化させたりする手段もない。この場合には、最終結果の達成度をどの程度に望むかに基づいて生コンクリート打設体の中で制御を行なっている。従って、既存の方法を用いると、凝結の程度が場所によって異なり、水を上面から蒸発させるのに必要な時間も場所によって異なるような生コンクリート打設体が得られる。 コンクリートを自然に(即ち振動を与えず)凝結、硬化させることと関係した別の現象は、硬化中の生コンクリート打設体の内部に水分が捕えられることである。コンクリート混合物は、注入されたときには、一般に、生コンクリート打設体を適切に硬化させて最大の強度を得るのに実際に必要なよりも多量の水を含んでいる。コンクリート混合物の運搬、注入、打ち込み、仕上げの作業を容易に行なえるよう、水をわざと過剰に加える。もし静置しておく(即ち、振動を与えない)と、生コンクリート打設体の持つ重さによる圧力で、最初は過剰な水の一部が緩慢に加圧されて生コンクリート打設体の中を上昇し、従って最初は過剰な水の一部がスラブの上面の方向に移動すると同時に、スラブの底部に近い生コンクリート打設体の凝結が起こる。この部分の生コンクリート打設体が乾燥すると、この生コンクリート打設体が未だ最適の状態に凝結していないときであっても硬化を開始する。生コンクリート打設体をこのように硬化させると、スラブの上面への水の移動が遅くなる。これと同時に、多くの場合(特に、スラブを湿度が低くて風のある日に太陽光のもとで注入する場合)には、水がスラブの上面から急速に蒸発する可能性があるため、コンクリートの上面が乾燥するのが早すぎ、硬化が始まってしまう。その結果、コンクリートがスラブの上面又はその近くで固まる。このことによって、過剰な水が生コンクリート打設体の下から上面まで移動するのが更に遅くなる。結局、この現象により、コンクリート・スラブの内部に水分が捕えられる。水玉状の水分の乾燥に時間を掛け過ぎると、固いコンクリート・スラブ全体に小さな空気ポケットが残る。このような空気ポケットにより、コンクリート・スラブの最終強度が低下する。 従来のコンクリート・スラブ打ち込み作業では、脱水技術が用いられている。この技術を利用した場合、コンクリートを注入して上面を持つ構造にし、次いで真空脱水システムを湿ったコンクリート表面に適用してこの生コンクリート打設体の脱水を行なう。別の方法では、(麻袋などの)吸収材料を湿ったコンクリートの表面に置き、次いで(ドライ・セメントなどの)乾燥剤を麻袋の上に広げることによって、生コンクリート打設体の上面の脱水を行なう。上面は、通常は脱水プロセスの終了後に仕上げを行ない、麻袋又は真空脱水システムは除去される。このような既存のコンクリート仕上げ法は労働集約的であるため、大量の熟練労働者が必要であり、然もこの作業を適切に実行するためにはかなりの時間が掛かる。 機械式自動制御仕上装置を作る努力は、自動制御仕上装置を生コンクリート打設体に適用するに当たって、生コンクリート打設体の物理的性質に均一性が欠けているため、又、生コンクリート打設体の物理的性質の制御を仕上作業の直前にできないため、未だ成功を見ていない。そのため、決断を下したり、仕上装置の調節を行なったりするのに操作者が必要であった。湿り具合又はコンクリート表面の凝結不足の状態の変化が、仕上作業の直前のコンクリート表面に多く見られ、然も仕上作業中もその状態が残り、そして、どのような仕上作業用機械を使っても、この変化の数も強度も調節したり減らしたりできないため、一般に、調節は仕上作業の全期間を通じて連続的になされなければならなかった。 高速道路の建設では、一般に表面を振動で滑らかにする必要がなく、必要なのは均し定規だけである。これは本質的には機械作業だが、最終製品(コンクリートのスラブ)は均一にはならない。というのは、生コンクリート打設体となる筈の割り当てられた材料が均一でなく、振動装置及び均し定規装置ではどのようにしてもこの均一性不足を直すように調節することができないからである。一般に、高速道路のコンクリートは重力(と蒸発)だけで脱水される。従って高速道路のスラブからの水分の除去は、一般に緩慢に行なわれる、不均一で、調節できないプロセスである。高速道路のスラブから水分が、このように緩慢な、不均一で、調節できないプロセスで除去されるため、スラブが硬化するにつれて不均一に収縮し、最終的に割れ目が発生して弱い構造となる。 アメリカ合衆国特許第2015217号、第2223734号及び第2269109号は、生コンクリート打設体の中に入れるなどした振動装置を用いて生コンクリート打設体に振動を与えることに関するものである。 上記の特許は生コンクリート打設体を振動させることに関するものであるが、そのいずれにおいても、コンクリート・スラブやコンクリート・デッキなどに振動を段階的に、或いはステップ毎に与えることは示唆されていない。即ち、それぞれの振動段階で生コンクリート打設体の表面又は内部に与える振動によって、その生コンクリート打設体に対して所定の望ましい深さまで影響を及ぼすことは示唆されていない。又、上記の特許のいずれにも、生コンクリート打設体が凝結する深さと、生コンクリート打設体に振動を与えるべき深さを決定する方法は記載されていない。本発明の摘要 従って、本発明の第1の目的は、機械作業によりコンクリート・スラブ又は同様の構造体を打ち込む方法と装置であって、硬化しておらず可塑的な生コンクリート打設体に段階的に振動を与えることによりコンクリートを打ち込むという方法と装置を提供することである。 本発明の別の目的は、上記のような特徴のコンクリート・スラブを打ち込む方法と装置であって、それぞれの振動段階において、硬化していない生コンクリート打設体の中で水と空気を上方に移動させ、その結果として特定可能で実質的に水平な境界層を形成し、この境界層の下では生コンクリート打設体が十分に凝結していることが明確にされ、この境界層の上では生コンクリート打設体がまだ十分に凝結していないことが明確にされるような方法と装置を提供することである。 本発明の別の目的は、上記のような特徴のコンクリート・スラブ又は同様の構造体を打ち込むに当たって、硬化していない生コンクリート打設体を底部から上面に向かって順次凝結させて、底部から上部(或いはその近く)まで実質的に均一な密度の打ち込み構造を実現するための方法と装置であって、生コンクリート打設体の隣接した水平な層の凝結と統合を、硬化していない生コンクリート打設体に適切に振動を与えるバイブレータ装置を用いて実現する方法と装置を提供することである。 本発明の別の目的は、上記のような特徴のコンクリート・スラブ又は同様の構造体を打ち込む方法と装置であって、振動数、振幅、硬化していない生コンクリート打設体との接触時間という振動特性をそれぞれモニタして制御し、(生コンクリート打設体の十分に凝結した部分とまだ十分に凝結していない部分の間にある)実質的に水平な境界層の上下方向の位置を上記装置で確実に制御、調節する方法と装置を提供することである。 本発明の別の目的は、上記のような特徴のコンクリート・スラブを打ち込む方法と装置であって、まだ硬化していない生コンクリート打設体の中に適切に与える上記振動の特性を、バイブレータ装置が生コンクリート打設体を横切って進むときにこのバイブレータ装置の前、下及び/又は後に位置するセンサーで制御する方法と装置を提供することである。 本発明の別の目的は、上記のような特徴のコンクリート・スラブを打ち込む方法と装置であって、センサーを利用して、バイブレータ装置の前、後及び/又は下の位置に於いて、生コンクリート打設体が打ち込まれて上に乗りつつある土台又は生コンクリート打設体の上面の上下方向の位置から見た境界層の上下方向の位置を決定する方法と装置を提供することである。 本発明の別の目的は、機械作業によって上記のような特徴のコンクリート・スラブ又は同様の構造体を打ち込む方法と装置であって、その作業の間に生コンクリート打設体が硬化する速度を複数の“段階”(即ち、生コンクリート打設体への一連の振動)を通じて幾分制御し、それぞれの“段階”では生コンクリート打設体の全厚さのほんの一部だけに効果が及ぶ方法と装置を提供することである。 本発明の別の目的は、上記のような特徴のコンクリート・スラブを打ち込む方法と装置であって、振動の最終“段階”で、仕上げプロセスに於いて極めて重要な湿り具合その他の性質に関して実質的に均一な生コンクリート打設体の上面を作り出す方法と装置を提供することである。 本発明の別の目的は、コンクリートに段階的に振動を与える方法と装置であって、さまざまに制御された振動を連続した段階を通じて生コンクリート打設体の中又は上に与え、上記境界層の上下方向の位置(より詳細には、十分に凝結し、相対的に乾燥しているが、まだ硬化していない生コンクリート打設体の高さ)をそれぞれの“段階”で上昇させ、所定の生コンクリート打設体に振動を与える段階の数は、この打設体の厚さとそれ以外の物理的性質とによって決定する方法と装置を提供することである。 本発明の別の目的は、上記のような特徴のコンクリート・スラブを打ち込む方法と装置であって、相対的により乾燥し、相対的により固く、相対的により凝結しており、生コンクリート打設体の土台の隣からこの土台の上方の有限のところに限定される高さまで延びているコンクリートを第1の振動“段階”で形成し、必要な場合には第2振動“段階”で、相対的により乾燥し、相対的により固く、相対的により凝結しているこのコンクリートの層の厚さを増し、そのことによって、この境界層を生コンクリート打設体の上面に向かって移動させ、それに対応して、境界層と生コンクリート打設体の上面の間にあって相対的にそれほど乾燥しておらず、相対的にそれほど固くなく、相対的にそれほど凝結していないコンクリートの厚さを減少させ、必要な場合には、更に連続した“段階”で、生コンクリート打設体のほぼ全体が凝結して均一な本質的に1つの打設体になるまで、十分に凝結したコンクリートの層をさらに厚くする方法と装置を提供することである。 本発明の別の目的は、上記のような特徴の方法と装置であって、凝結して均一な単一の生コンクリート打設体にするのに必要な振動“段階”の数が、できつつあるスラブの厚さと物理的性質とに依存しており、スラブが厚くなるにつれ、薄いスラブよりも一般に振動“段階”が多く必要とされる方法と装置を提供することである。 本発明の更に別の目的は、生コンクリート打設体の底部にあって相対的に乾燥し、固く、凝結しているコンクリートと、生コンクリート打設体の上部にあって相対的に湿っていて、柔らかいコンクリートの間の境界層の位置を決定し、その境界層が生コンクリート打設体の上面の下方で均一な深さを持つようにするために振動数、振幅、継続時間といった振動特性を調節できるようにする方法と装置を提供することである。 本発明の更に別の目的は、上記の目的に従ってコンクリートに段階を追って振動を与える方法と装置であって、上記の目的の中で記述した段階式、ステップ式、或いは位相式の振動付与手続きにより、水を生コンクリート打設体の上面に移動させ、この生コンクリート打設体の上面に蓄積した水を(真空吸引などの)機械的手段で除去することができ、従ってスラブの表面が均一になり、表面仕上げ作業が機械で自動的に適切に行なえる方法と装置を提供することである。 本発明の別の目的は、上記の性質を持った方法と装置であって、さまざまな状態にある普通の厚さの任意のコンクリート・スラブで作業を効果的に行なうのに利用され、そのスラブの中には、建造物用のインテリア・スラブ、傾斜したり高さが高かったりするスラブ、高速道路用、橋用、歩道用などのスラブ、単一の厚さを持つか、或いは一体化されるか継ぎ目なしに重ねられたスラブが含まれている方法と装置を提供することであり、従って本発明独自の方法は多くのコンクリート構造体に利用できる。 これらの目的及びそれ以外の目的と利点は以下に明らかにされるが、それは本明細書の一部をなす添付の図面を参照した以下の説明と請求の範囲の中でより詳しく記述されている構成と操作の細かい点の中にある。なお、図面中で共通する符号は全体を通じて同じ物を表わす。図面の簡単な説明 図1は、コンクリートを注入した直後の工事中コンクリート・スラブの概略断面図である。 図2は、コンクリートを注入して暫くしたときの図1のコンクリート・スラブの概略断面図である。 図3は、本発明を利用した振動第一振動段階の状態にある図1のコンクリート・スラブの概略断面図である。 図4は、本発明を利用した第一振動段階が終了した直後の状態にある図1のコンクリート・スラブの概略断面図である。 図5は、本発明を利用した第二振動段階の状態にある図1のコンクリート・スラブの概略断面図である。 図6は、本発明を利用した最終振動段階の状態にある図1のコンクリート・スラブの概略断面図である。 図7は、本発明で使われるプレート式バイブレータ装置の断面図である。 図8は、本発明の別の例で使われる機械式プローブの側面図である。 図9は、本発明の別の例で使われるそり式プローブの側面図である。 図10は本発明の装置の斜視図であり、バイブレータ装置が上方から支持されているところを示している。 図11は、本発明のバイブレータ装置の別の例の側面図であり、振動プレートがコンクリート内にあるところを示している。 図12は、本発明のバイブレータ装置の別の例の側面図であり、調節可能な振動構造を示している。 好ましい実施態様の説明図1は、生コンクリート打設体(図面中では、一般に“M”で示す)を示しており、それは、コンクリートを適切な任意のコンクリート源からスラブ状になった土台Bの上にある型枠(図示せず)などの中に注入したときにスラブの形にすることができる。典型的な生コンクリート打設体Mは、骨材、セメント、水のほか、それ以外で通常コンクリート・スラブの中に入れることのできる添加物を含んでいる。 図1に示すようにコンクリートMが最初に注入されると、骨材、セメント、水と、コンクリートに混ぜるその他の材料は、一般には、土台Bとコンクリート・スラブの空気にさらされた上面1の間にある生コンクリート打設体Mの厚さ全体にわたってランダムに分布する。コンクリートMが最初に注入された瞬間は、そのコンクリートのほとんどどの部分もスラブの上面1を仕上げるのに十分なほど凝結も乾燥もしていない。又、コンクリートMが最初に注入された瞬間は、一般に、その生コンクリート打設体Mの水分含有量と凝結の程度(即ち密度)が体積全体にわたって場所ごとに違っている。当業者にはおそらく知られていることだが、注入されたコンクリートにこのようなムラがあるのは本発明の操作を行なう上で決定的に重要なことではなく、ランダムに混合したコンクリートに本来的に備わっている性質である。 ここで図2を参照する。生コンクリート打設体Mが土台Bの上に注がれてスラブの形になった後には、生コンクリート打設体の中の骨材がその重みによって当然のことなから土台Bに向かって押されてくる。骨材は密度が比較的大きいので、生コンクリート打設体Mの外に水及び中に捕えられた空気を押し出す。スラブの底部2の近くのほうがスラブの上面1の近くよりも圧力が大きいので、最初はスラブの上面の近くよりもスラブの底部の近くから、より多くの水及び中に捕えられた空気が生コンクリート打設体の外に押し出される。そのため、スラブの底部2の近くのほうが相対的により凝結し、相対的により固く、相対的により乾燥したコンクリートM1になり、スラブの上面1の近くのほうが相対的にそれほど凝結しておらず、相対的にそれほど固くなく、相対的にそれほど乾燥していないコンクリートM2になる。 コンクリート・スラブの上面1には仕上領域7が広がっているが、その領域の厚さは1/4インチを超えないことが好ましい。仕上領域7では、コンクリートの打ち込み作業をしている間中、移動した水が集まってくる可能性がある。又、仕上作業(このことについては後でより詳細に説明する)を行なって、仕上領域7において生コンクリート打設体Mの他の部分よりも“細骨材”と“超細骨材”を相対的に高い濃度にし、骨材を相対的に低い濃度にすることができる。 スラブの底部2近くにあって相対的により凝結しており、相対的により固く、相対的により乾燥したコンクリートM1と、スラブの上面1近くにあって相対的にそれほど凝結しておらず、相対的にそれほど固くなく、相対的にそれほど乾燥していないコンクリートM2の間に、境界層Lがある。本明細書の説明を理解するに当たって、境界層Lはある線(又は、領域)を表わしていて、その線の下では生コンクリート打設体M1が十分に凝結し、十分に固く、十分に乾燥していて望みの硬化速度と特性が得られ、この線のすぐ上では、生コンクリート打設体M2が十分に凝結しておらず、十分に固くもなく、十分に乾燥もしていないため、望みの硬化速度と特性が得られないものとする。さらに、境界層Lは、生コンクリート打設体の中で境界層Lに沿ったすべての点で凝結度、固さ、乾燥度が実質的に同じであるような線(又は、領域)を表わしていることを理解しておく必要がある。実際には、境界層Lは非常に狭い線(例えば、可塑性のある生コンクリート打設体を振動させた後に存在するような線)又は鉛直方向に長さを測ることのできる領域(例えば、コンクリート・スラブを最初に注入した瞬間に存在している領域)となっている可能性がある。 当業者にはおそらく知られていることだが、コンクリートの混合及び注入の際には本来的にムラが生まれるので、新たに注入したスラブの中に当然生まれる境界層Lは、図2に示したように極めてデコボコしている。境界層Lのデコボコの様子は、注入された生コンクリート打設体Mの中の骨材又は水滴などの濃度のムラで異なることがある。当業者にはこれも知られていることだが、生コンクリート打設体Mの硬化速度(従って、強度とコンシステンシー)は、通常、スラブの上面1から境界層Lがどれ位の深さの位置にあるかによって異なる。更に詳しく説明すると、コンクリート・スラブの鉛直方向の所定の部分において、上面1から、十分には凝結しておらず、十分に固くもなく、十分に乾燥もしていない生コンクリート打設体M2の底部までの距離が大きくなるほど、コンクリート・スラブの鉛直方向のその部分の硬化時間は長くなる。 ここで図3を参照する。生コンクリート打設体Mに振動を与えることのできるバイブレータ装置3は、スラブの上面1を横切って前方(図面に矢印4で示す)に移動する。バイブレータ装置3のスイッチを入れると、このバイブレータ装置の真下で生コンクリート打設体Mに振動が与えられる。その結果、生コンクリート打設体Mの中に捕えられていた水と空気が上方に向かい、スラブの上面1へと移動する。 振動により水と空気が上方に移動するにつれ、スラブの底部2の近くにあって相対的により凝結し、相対的により固く、相対的により乾燥した生コンクリート打設体M1が上昇し、それにつれて、境界層Laも上昇して高い位置にくる。図3からわかるように、バイブレータ装置3の前方の境界層Lは、実質的に変化していない(即ち、デコボコしていて、相対的に低い位置にある)。生コンクリート打設体Mの内部に摩擦があり、振動エネルギーが空間的に拡散していくため、バイブレータ装置から離れるほど振動を感じなくなり、バイブレータ装置の効果がより薄くなることがわかった。 従って、バイブレータ装置3の真下のほうが、バイブレータ装置3から離れた場所よりも生コンクリート打設体に振動が多く伝わる。生コンクリート打設体の凝結を部分的に行なえるよう、振動数、振幅、振動継続時間のすべて又はいずれかを適切な値に調節することで(即ち、バイブレータ装置3の前進速度を変化させることで)、バイブレータ装置3の下にある境界層Laの深さを調節することができる。 バイブレータ装置3に接続されたセンサー5は、バイブレータ装置3の下にある境界層Lの深さの瞬間値をモニタする。センサー5は、作動中はフィードバック・データを処理ユニット6に送る。この処理ユニットは、境界層Lの深さと形状を決定し、振動数、振幅、振動継続時間のすべて又はいずれかを調節し(即ち、バイブレータ装置3の前進速度を変化させることによる)、境界層Laが望みの形状になるようにする。 図4は、バイブレータ装置が、生コンクリート打設体Mの第一回目の通過、即ち振動の第一“段階”を終えた後の状態を示している。第一段階を終える前の(図2に示した)スラブと特徴を比較してみると、(図4に示した)振動の第一段階が終わったところでは、十分に凝結し、十分に固く、十分に乾燥した生コンクリート打設体M1が大きくなり、境界層Laの形状がより平坦になっている。 ここで図5を参照する。第一回目の通過、即ち第一の振動“段階”を終えたことで境界層Laが上昇し、多少平坦になった後に、バイブレータ装置3を使用して図5に示すように第二回目の通過即ち振動の第二“段階”を行ない、境界層Lbを更に上昇させる。当業者にはおそらく知られていることだが、上に記述したようにして生コンクリート打設体Mに制御された振動を与えることにより、生コンクリート打設体Mは、そのままの状態で自然に凝結、乾燥させるよりも、凝結と乾燥が促進される。生コンクリート打設体Mがより早く凝結、乾燥することに加え、スラブの構造的な一体性が改善される。スラブの構造的な一体性は本発明を利用することにより改善されるが、それは、凝結の際のコンシステンシー(境界層Lbの実質的に水平方向で表わされる)が改善され、生コンクリート打設体からの水の移動(そして除去)が促進され、その結果として、好ましいことにコンクリート・スラブの中に捕えられた水と空気が少なくなるためである。 ここで図6を参照する。本発明のこの好ましい態様では、コンクリート・スラブの上面1を横切るバイブレータ装置の振動の最終“段階”即ち最終回の通過が終わると、充分に凝結し、充分に固く、充分に乾燥した生コンクリート打設体M1の高さが、スラブの底部2からコンクリート・スラブの上面1の仕上領域7まで(或いはその近くまで)延びる。一般には、スラブの上面1に向かって移動していた水は、仕上領域7に蓄積され、次いで、単純に蒸発するか、重力によってスラブから離れるか、バイブレータ装置3によってスラブから押し出されるか、真空吸引されるかして、或いはその他の方法で除去される。 以上説明してきたことから判るように、本発明の方法及び装置でコンクリートを打ち込むことにより、境界層L(即ち、より詳細には、十分に凝結し、固く、乾燥した生コンクリート打設体M1の上面)は、コンクリート・スラブの上面1に向かって均一に持ち上げられる。境界層L(より詳細には、十分に凝結し、固く、乾燥した生コンクリート打設体M1の上面)はコンクリート・スラブの上面1に向かって均一に持ち上げられるため、スラブ1の上面1全体(即ち、より詳細には、仕上げ領域7)は、実質的に同時に仕上作業の状態になる。本発明のこの好ましい態様では、境界層Lはコンクリート・スラブの上面1に向かって非常に均一に持ち上げられているので、振動の最終段階が終わった後には境界層Lcの深さに1インチの違いもない。 本発明を利用すると、比較的深い位置にある水分の乾燥と凝結していないコンクリートの凝結を、振動エネルギーを直接そのような領域の上から与えることにより促進させることができるだけでなく、浅い領域に与える振動エネルギーを減らすことによりそのような比較的浅い領域の水分の乾燥と凝結していないコンクリートの凝結が早すぎないように調節することができる。当業者にはおそらく知られていることだが、コンスタントな振動エネルギーが不均一な生コンクリート打設体のあらゆる部分に平等に与えられるならば、境界層が、ある領域では別の領域よりも早くスラブの上面に近づき、従って、望ましくない効果である“ハード・スポット”が生コンクリート打設体の中に現われることであろう。コンクリート内のハード・スポットによって普通は硬化が不均一になり、スラブのひび割れが起こり、仕上げ作業がより難しくなり、自動仕上げ装置が実質的に使えなくなり、スラブの構造的強度が大きく低下する。境界層Lを均一にスラブの上面1の方に持ち上げるために生コンクリート打設体Mのさまざまな部分に与える振動エネルギーを調節することにより、本発明の方法と装置を利用して作られたコンクリート・スラブは、振動を制御しなかったり、或いは振動をまったく与えないで作ったコンクリート・スラブと比較してハード・スポットがより少なく(或いは全くなく)、仕上げがより簡単で、ひひ割れがより少なく、構造的により強くなっている。 真空吸引式水分除去システム(図示せず)を設けてもよい。このシステムは、真空装置に取り付けた回転式或いは軌道式の装置を持つ真空吸引装置を備えている。このような真空吸引装置は、回転式シリンダー内に真空を生み出す手段を備えていることが好ましい。このシリンダーの外面は多孔性で、水は自由に通すが、それ以外のコンクリート構成材料は通過させない材料でできている。真空状態を内部に保つこのシリンダーの外面は、シリンダーが1回転する間のある時にシリンダー表面と接触するスクレーパにより、物が付着して重ならないようきれいな状態にされている。多孔性表面が生コンクリート打設体の上面と接触したときだけ、この表面から真空吸引される。回転するシリンダーの表面の速度は、生コンクリート打設体の上面に対するバイブレータ装置の相対速度に合わせることが望ましい。 上に説明したことから判るように、本発明の方法と装置を用いて打ち込まれたコンクリート・スラブでは、スラブ全体にわたって上面1と仕上げ領域7の物理的性質が同じである。さらに、スラブの上面の全領域で物理的性質が同じであるため、仕上げ作業を機械を用いて自動化することができる。従って、段階式振動によりコンクリートを打ち込むこの方法と装置を利用すると均一な表面だけが生み出され、機械で自動化すべき上面の仕上げを、従来の方法と装置で打ち込んだコンクリート・スラブに対して従来式自動仕上げを行なうのを一般に妨げる問題なしに実行することができる。 ここに説明したコンクリート打込用段階式振動の方法と装置は、コンクリートが振動に反応するから効果がある。振動している間、水や空気と、ある種の細かくて軽い物質が上方に移動する。その場合、物質の移動の仕方は、振幅、振動数、振動継続時間といった振動特性によって異なる。本発明では振動特性を調節して、スラブの上面1の近くにあって相対的にそれほど凝結しておらず、相対的にそれほど固くなく、相対的にそれほど乾燥していないコンクリートM2を制御された速度で凝結させるようにする。 振幅、振動数、振動継続時間を調節することによって境界層LaとLbの形状が制御されることに加え、振動の効果も、生コンクリート打設体Mと接触してそのコンクリートに振動を伝えるバイブレータ装置3の(単数又は複数の)表面の形、方向、構造に依存して変わってくる。 本発明を利用すると、準備してある表面(即ち土台B)の上に水平に打ち込まれた生コンクリート打設体Mを載せるときには、生コンクリート打設体Mの凝結が段階を追って起こって水が上面に出て除去され、必要な場合には一定速度で仕上作業(或いは、仕上作業が必要でない場合には養生)をコンクリートの打込作業の直後に行なうことができる。 本発明の方法と装置を利用すると、生コンクリート打設体Mの凝結が促進され、スラブが土台Bの上面から仕上げ領域7の底面まで実質的に均一に凝結し乾燥するため、コンクリート・スラブは鉄網なしで打ち込むことができる(鉄網は、一般にコンクリート・スラブの内部に埋められており、それは、コンクリート・スラブの上面と底面の間で乾燥と養生の速度が不均一になるという望ましくない効果を減らすのが目的である)。 振動によって、相対的に凝結した生コンクリート打設体M1の部分と、相対的にそれほど凝結していない生コンクリート打設体M2の部分の間に境界層La、Lbが生まれる。境界層は、スラブ上面1の下方のできるだけ一定の深さのところにあることが好ましい。 本発明の好ましい態様で用いられているバイブレータ装置は、ある構造物(即ち、センサー5)を備えている点で従来のバイブレータと異なっている。この構造物を用いると、付随するフィードバック制御システム(即ち、処理ユニット6)によって、スラブの上面1に対して決定すべき境界層Lの位置を決めることができる。センサー5は、バイブレータ装置の上又は隣に取り付けることができる。センサー5が境界層L、La、Lbの深さを検知すると、境界層La、Lbがスラブの上面1の下方で実質的に一定の深さに保たれるようにするため、フィードバック・データ処理装置(即ち、処理ユニット6)を通じ、必要に応じてバイブレータ装置3の制御可能な適切な性質が調節される。 センサー5は、境界層L、La、Lbの鉛直方向の位置を決定するため、バイブレータ装置の前、後、又は直下に設置することが望ましい。センサー5は、振動がセンサー5の性能に悪影響を及ぼさないように取り付けることが望ましい。更に、バイブレータ装置3から見て、センサー5は、境界層La、Lbが望みの位置と形状になるようにするのに必要なだけの箇所で境界層Lの位置を検知できるよう、充分な数を充分なだけ多くの位置に設置することが望ましい。 バイブレータ装置3で制御することのできる性質の中には、振動数と、振幅と、焦点即ち振動エネルギーの方向とが含まれる。それに加えて、バイブレータ装置3全体の前進速度も制御することができる。バイブレータ装置3には振動特性を調節する手段を有し、個々のバイブレータ装置を独立に調節することによって、或いは複数のバイブレータ装置を相互に関連させながら調節することによって、振動を特定の深さに集中させることができる。その結果、このバイブレータ装置によってコンクリートの凝結の深さを更に調節できる。 利用できる1つのタイプのバイブレータ装置は、(図7に示した)プレート式バイブレータ装置3aであり、このバイブレータ装置には、運動するピストン、即ち、回転する偏心バイブレータ8が1個又は複数個取り付けられている。それぞれのバイブレータ8は、各バイブレータに固有のセンサー5aと、プレート9の前方の状態を読む処理ユニット6aとによって(或いは、図示されていない単一の多機能処理ユニットによって)制御される。バイブレータ8が振動すると、そのバイブレータ8からのアンバランスでダイナミックな力がプレート9に加わり、そのプレートがその力を振動として生コンクリート打設体Mに伝える。振動を加えた結果を検知するため、別のセンサー5bをプレート式バイブレータ3aに取り付けてもよい。プレート式バイブレータ3aは、やはりセンサー(5)のデータによって制御された速度で移動するウィンチで引いて移動させることができる。 境界層の深さを決定するために、センサー5には、機械式プローブ、潜行式そり又はスキー、音波の性質、透過性レーダー、或いはそれらと同様の技術を利用することができる。一般には、機械式センサーが、それよりも精巧なプローブよりも安価である。 別の幾つかの構成が、バイブレータ装置をコンクリート・スラブの上面1の上方又は表面に支持するのに適している。その中には、コンクリートの型枠による支持、さまざまな周辺機器に取り付けられた支持アームによる支持、レール上のスキーによる支持、生コンクリート打設体の中に隠れていて、生コンクリート打設体M1の上面と生コンクリート打設体M2の底部の間の境界層Lの上に載っているスキー又はそりによる支持がある。又、所望の段階式振動を生み出すようにバイブレータ装置3を移動させることのできる任意の手段でこのバイブレータ装置3を支持することもできる。然しながら本発明の構成がこれらだけに限定されるわけではない。 本発明で利用できる1つのタイプのセンサーは、図8に示した機械式プローブ5cである。ピストン11が、旋回可能な状態でピボット・アーム12に接続されている。このピボット・アームの下端には、平坦なプレート13が取り付けられており、そのプレートにプローブ5cの検知面が含まれている。平坦なプレート13は、スラブの底部2の近くにあって相対的により凝結し、相対的により固く、相対的により乾燥した生コンクリート打設体M1と、スラブの上面1の近くにあって相対的にそれほど凝結しておらず、相対的にそれほど固くなく、相対的にそれほど乾燥していない生コンクリート打設体M2との間の境界層Lの位置を決定する。平坦なプレート13を下方に押して境界層Lまで到達させるのに必要な力を測定する。境界層Lであることを示す力がどれだけであるかの基準を決めるに当たっては、十分に凝結し、十分に固く、十分に乾燥した生コンクリート打設体を押すのに必要な力をもとにするのが望ましい。そしてこのデータは、フィードバック制御システムの基礎となることが望ましい。 本発明で利用することのできる別のセンサーは、図9に示したそり式プローブ5dである。そり14が、ビーム16から延びるピボット式支持アーム15に取り付けられている。このそりは実質的に平坦な底面14aを備えており、その面が前進するビーム16に引きずられる。そり14を正しい深さに入れて境界層Lのところに維持しておくのに必要な力を決定し、その値をフィードバック制御システムの参照値とする。 以上説明してきた本発明に従って段階式振動を利用することにより、水を生コンクリート打設体からスラブの上面に呼び寄せて、その上面の乾燥が一定の速度で進行するようにするシステムが与えられることが判る。当業者にはおそらく知られていることだが、スラブをこのように一定の速度で乾燥させることは、コンクリート・スラブを自動的に或いはロボットを使用して仕上げるのを容易にすることに向けての重要な第一段階である。 更に、このことによって、実行すべきコンクリートの打ち込みが、温度と気象状況次第では従来の方法を用いた場合よりも早くできるようになる。 上記の説明を読むと判るように、本発明は、(乾燥剤、硬化促進剤、可塑剤といった)さまざまな添加剤の必要がないコンクリート・スラブ打ち込みの方法及び装置を提供している。その結果、スラブの密度がより均一になり、仕上がり表面がより平らになり、収縮することがより少なくなり、湾曲することがより少なくなり、ひび割れがより少なくなる。従って、従来の方法及び装置でコンクリートの打ち込みをする場合に一般的に必要とされるよりも少ない人手を利用すれば済むようになる。ここで説明したコンクリート・スラブを打ち込むための方法及び装置は、一般的な型枠システムやレーザー・スクリーディングと合わせて利用することができる。 バイブレータ装置3は、(図10に示したように)補強棒、独立した土台、金属製の型枠、或いはその他の支持手段の上に載せることができる。 本発明の好ましい態様には、振動による力を直接に(例えば図7に示したようにプレート式バイブレータ装置3aのプレート9によって)コンクリート・スラブの上面1に加えるバイブレータ装置3が備えられているが、生コンクリート打設体Mが特別に厚い場合には、振動による力を生コンクリート打設体Mに対し、コンクリート・スラブの上面1の下方で有限な距離のところに直接加えることが望ましい。図11は、別のバイブレータ装置3bを示している。このバイブレータ装置3bは、生コンクリート打設体Mに対し、振動をコンクリート・スラブの上面1の下方に直接伝えることができる。この別のバイブレータ装置3bには、(1本又は複数本の)レール19に載った車輪18が取り付けられている。振動アーム20は、一端が偏心式駆動モータ21に旋回可能に接続され、他の一端がコンクリート・スラブの上面1の下方に延びる突き固め捧22に接続されている。実質的に水平な方向を向いた振動プレート23が、突き固め棒22の下端に取り付けられている。偏心式駆動モータ21のスイッチが入れられると、振動プレート23が振動し、その結果として振動による力が、生コンクリート打設体Mに対し、コンクリート・スラブの上面1の下方に直接伝えられる。 上記の説明から判るように、振動による力が、(図3、5、6、7に示すように)コンクリート・スラブの上面1に直接伝えられるか、或いは(図11に示すように)生コンクリート打設体Mに対し、コンクリート・スラブの上面1の下方に直接伝えられるかどうかには関係なく、振動を生コンクリート打設体Mに伝えるここで説明した方法と装置は、生コンクリート打設体Mが流動的である間(即ち生コンクリート打設体Mがまだ硬化していない間)に利用する必要がある。 本発明の好ましい態様では、スラブの最終的に仕上げられる仕上コンクリート面は、参照装置又は参照システムと関係づけられている。そのような参照システムには、(図11のレール19などの)固定レール、(図10の金属製型枠17などの)固定型枠、土台Bに固定されたレーザー・システム(図示せず)、或いはこれらと同様の手段を備えることができる。 別のバイブレータ装置3cが図12に示されている。図12に示したこのバイブレータ装置3cは、この装置が載せられている面に対して垂直及び/又は水平な方向に移動する可撓性の構造体30を備えている。この構造体は一般に、土台Bの上を転がる車輪81か、或いはこの装置の構造用鋼材又は型枠31の上に載っているスキッド(図示せず)によって支持されている。構造体30から見たセンサー5及び(1個又はは複数の)振動面32の垂直方向の位置は固定されていることが望ましい。構造体30全体は、光学的センサー40から、又は、構造体30から見た参照装置又は参照システムの垂直方向の位置を検知するその他の装置から、処理ユニット6に供給されるデータに応答して垂直位置が調節され、参照装置又は参照システムとの垂直方向の所定の関係が維持される。 処理ユニット6は、境界層Lの位置に関するセンサー5からのデータと、光学的センサー40から見た参照装置(即ち型枠31)の位置に関するデータを受け取り、バイブレータ装置3cの振動特性、構造体30の前進速度、振動面32の相対位置を調節して、コンクリート・スラブの望ましい上面1にできるだけ平行になるように境界層Lを作る。 以上の説明では、本発明の方法と装置を利用して、コンクリートを1回注入することで実質的に厚さが均一で水平なコンクリート・スラブを打ち込むというものであったが、この方法と装置を、上面が実質的に平坦で傾斜したスラブを打ち込むことや、スラブをデコボコしたり傾斜したりしている土台の上に打ち込むことに応用するのも本発明の範囲に含まれることが判るであろう。更に、ここで説明した方法と装置は、コンクリートの2回目の注入(即ちトッピング)を最初に注入したコンクリートの上に行なうという全体結合トッピングがなされているコンクリート・スラブの打ち込みにも応用することができる。全体結合トッピングがなされているコンクリート・スラブを打ち込むに当たって、コンクリートの2回目の注入は、最初に注入されたコンクリートに対して、本発明による最初の一連の段階式振動の作業が終わった後、かつ境界層が最初に注入された生コンクリート打設体の上面にあまり近くなりすぎる前に行なうのが望ましい。 上の説明では、本発明の原理だけを説明することを考えた。従って上記以外にも多くの変形例がある。それは例えば以下のようなものである。 単一のバイブレータ装置3に、(図7に示した)面振動式振動プレートと(図11に示した)潜行式振動プレートの両方を取り付けることができる。単一のバイブレータ装置3に、単一のセンサー5又は複数のセンサー5を取り付けることができる。 振動プレート9又は23は、生コンクリート打設体の上面と接触するか、或いはその中に潜っている任意の形をした平坦なプレートにすることができる。 振動プレート9又は23は、生コンクリート打設体の上面と接触する単一の面を有するプレートにするか、或いは生コンクリート打設体の中に潜っている任意の形をした物体にすることができる。 複数の振動プレート9又は23を単一のバイブレータ装置3において使用する場合には、振動プレート同士を互いに独立に調節できるように構成することが可能である。 バイブレータ装置3は、コンクリートの凝結を適切に制御するのに必要な範囲で振幅、振動数、振動継続時間のいずれか又はそれらの組み合わせを制御できるものでありさえすれば、どのような形でもよい。 バイブレータ装置3は、電動式、油圧式、空気圧式のいずれの方法で動かしてもよい。 ピストン・タイプのセンサー5cを用いる場合には、検知プレート13は面が平坦でも曲がっていてもよく、このピストンは、電動式、機械式、空気圧式、油圧式のいずれの方法で動かしてもよい。 そり又はスキー・タイプのセンサー5dを用いる場合には、プローブは電力式、機械式、空気圧式、油圧式のいずれの方法で動かしてもよい。 超音波、音波、地中透過レーダー、或いは同様の電子システムをセンサー5に使用することができる。 バイブレータ装置3は、路床、型枠又はスクリードの上に載せた車輪で支持することができる。或いはこのバイブレータ装置は、型枠又はスクリードで直接支持するか、その上を滑らせることができる。 参照装置又は参照システムは、コンクリート・スラブの望ましい上面が鉛直方向でどの位置にあるかを決定する手段をバイブレータ装置に対して提供できるような任意の装置又はシステムにすることができる。そのような装置又はシステムに備えることができるのは、ぴんと張った糸、レーザー光線、木製又は金属製の型枠、パイプ式スクリード又はこれらと同様の情報を与えることのできるこれ以外の任意の装置又はシステムである。 以上に加えて、当業者には数多くの変形や変更が容易に思いつくであろうから、本発明をここに図示し説明したのと全く同じ構成及び操作に限定することは意図されておらず、従って、適切な変形や均等物はすべて、本発明の範囲に含めることができる。そのため、本発明の範囲は、図示した態様によって決定されるのではなく、添付の請求の範囲とその法律上の均等物によって決定されるべきである。
【手続補正書】特許法第184条の8【提出日】1995年2月10日【補正内容】 請求の範囲1.下記の工程から成るコンクリート打設方法: 底面と、実質的に平らな表面とを有するコンクリート構造物(M)を形成するため、生コンクリートを敷き均す段階; 上記生コンクリートの第一セグメント(M1)を上記生コンクリート打設体の第二セグメント(M2)より相対的に高密度ならしめるため、上記コンクリート構造物中に第一の連続振動を導入する段階であって、上記第一セグメント(M1)は、上記コンクリート構造物の底面(B)から制御及び特定可能な境界層(L)まで垂直に拡がり、上記生コンクリート打設体の第二セグメント(M2)が、上記制御及び特定可能な境界層(L)から上記コンクリート構造物の表面(1)まで拡がり、上記第一の連続振動は制御及び特定可能な境界層を、第一セグメント(M1)と第二セグメント(M2)の間の第一位置(La)に位置決めさせ; 制御及び特定可能な境界層(La)の第一位置を検出し; 上記コンクリート構造物の内部に、上記第一の連続振動に引き続き第二の連続振動を与え、上記制御及び特定可能な境界層を上記第一位置(La)より表面(1)に近接した第二位置(Lb)に位置させ; 制御及び特定可能な境界層を、上記第一位置(La)に於けるよりも上記第二位置(Lb)に於いて、コンクリート構造物(1)の表面により密接に平行ならしめるために、上記第二の連続振動の物理的性質を制御する段階。2.上記コンクリート構造物への上記第一の連続振動の導入が、 上記生コンクリート(M)に接触して、上記制御及び特定可能な境界層(L)の上に設けられた第1タンピング部材(9)を振動させる段階と; 上記コンクリート構造物の振動中、上記コンクリート構造物に沿って第一のタンピング部材を移動させることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。3.上記制御及び特定可能な境界層(La)の第一位置の場所を決定するステップと上記第二の連続振動の物理的性質を調節するステップとが、上記第一のタンピング部材を移動させるステップと同時に行なわれる請求項2に記載の方法。4.上記第一のタンピング部材の少なくとも一部を、上記生コンクリートの塊(M2)内の第二セグメントの中に浸漬する段階を含む請求項2又は3に記載の方法。5.上記制御及び特定可能な境界層の第一位置(La)の位置を決定するステップが、フイードバックデータの発生を含み、上記第二の連続振動の物理的性質を制御するステップが、上記フイードバックデータの処理と、上記フイードバックデータに対応する上記第二の連続振動の物理的性質の調節とを含む、上記請求項1乃至4の何れか一に記載の方法。6.上記制御される第二の連続振動の物理的性質が、周波数、振幅又は持続時間である上記請求項の何れか一に記載の方法。7.底面(B)と、実質的に平坦な上面(1)と、一定の境界内の面とを有するコンクリート構造物(M)を形成するため生コンクリートの塊を打設するための装置において; 前記打設装置は: 前記生コンクリートの塊の第1セグメント(M1)を前記生コンクリートの塊の第2セグメント(M2)より相対的に高密度とするように、前記コンクリート構造物中に第1の連続振動を導入するため第1周波数でかつ第1振幅で振動するように作動するタンピング部材(9)を備え; 前記第1セグメント(M1)は、前記コンクリート構造物の前記底面(B)から制御可能で明確な境界層(L)まで延びており、前記第2セグメント(M2)は、前記制御可能で明確な境界層(L)から前記コンクリート構造物(1)の前記上面まで延在しており、前記第1の連続振動は、前記第1セグメント(M1)が第1の高さ(La)より下方にあり、そして前記第2セグメント(M2)が前記第1位置(La)より上方になるように、前記制御可能で明確な境界層を第1高さ(La)に位置決めさせるようになっており; 前記タンピング部材(9)は、前記第1の連続振動に続く第2の連続振動を前記コンクリート構造体に導入するため第2周波数又は第2振幅で振動し、前記制御可能で明確な境界層を前記第1高さ(La)より前記上面により近い第2高さ(Lb)に位置決めさせるように作動し; 前記制御可能で明確な境界層(La)の前記第1高さの位置を決定するためのセンサ(5)を含み; 前記第2の連続振動の周波数、振幅又は持続時間を制御するため、前記タンピング部材(9)と前記センサ(5)に連結された処理装置(6)を含むこと;を特徴とする生コンクリートの塊を打設する装置。8.前記コンクリート構造体の振動の間に、前記コンクリート構造体に沿って前記タンピング部材(9)を移動させるための移動手段(10)を備えたことを特徴とする請求項7に記載の装置。9.制御装置(6)が、上記タンピング部材の移動期間中上記センサーからの信号を処理し、上記センサーからの信号に応じて、上記第一の振幅又は第一の周波数をそれぞれ上記第二の振幅又は第二の周波数に調節する請求項8に記載の装置

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】1.下記の工程から成るコンクリート打設方法: 底面と、実質的に平らな表面とを有するコンクリート構造物を形成するため、生コンクリートを敷き均す段階; 上記コンクリート構造物中に第一の連続振動を与える段階; 上記第一の連続振動は、上記生コンクリート打設体の第一セグメントを上記生コンクリート打設体の第二セグメントより相対的に高密度ならしめる; 上記生コンクリート打設体の第一セグメントが、上記コンクリート構造物の底面より制御及び特定可能な境界層まで垂直に拡がり、上記制御及び特定可能な境界層は上記コンクリート構造物の表面より低い水準にあり; 上記生コンクリート打設体の第二セグメントが、上記制御及び特定可能な境界層から上記コンクリート構造物の表面まで拡がり; 上記第一の連続振動が、上記制御及び特定可能な境界層に、上記生コンクリート打設体の第一セグメントと上記生コンクリート打設体の第二セグメントの間に存在する第一の位置を取らしめること。2.更に下記の工程を含む請求項1に記載のコンクリート打設方法: コンクリート構造物の内部に、上記第一の連続振動に引き続き第二の連続振動を与える; 第二の連続振動は、上記制御及び特定可能な境界層を、上記第一位置よりも高い位置にある第二位置に引き上げる段階;3.更に下記の工程を含む請求項2に記載の方法。 上記制御及び特定可能な境界層の第一の位置の決定; 第二の連続振動の物理的性質を調整して、上記制御及び特定可能な境界層を、上記第一位置に於けるよりも第二位置に於いて、更にコンクリート構造物表面により密接に平行ならしめる;4.上記コンクリート構造物中に第一の連続振動を与えるステップが、第一のタンピング装置の振動から成り; 上記第一のタンピング装置が生コンクリート打設体に直接接触し; 上記第一のタンピング装置が制御及び特定可能な境界層の上に鉛直に設けられ; 上記コンクリート構造物に上記第二の連続振動を与える上記ステップに於いて、上記第一のタンピング装置が水平に移動せしめられ; 制御される上記第二の連続振動の物理的性質が、その振動数、振幅又は持続時間であり; 上記制御及び特定可能な境界層の第一位置を決定するステップが、フイードバックデータの発生を含み; 上記第二の連続振動の物理的性質を調節するステップが、上記制御及び特定可能な境界層を、上記第一位置に於けるよりも第二位置に於いて、コンクリート構造物表面により密接に平行ならしめるため、上記フィードバックデータの処理と、上記フィードバックデータに対応して上記第二の連続振動の物理的性質を調節することを含み; 更に、上記制御及び特定可能な境界層の第一位置を決定するステップと、上記フィードバックデータを処理するステップと、上記第二の連続振動の物理的性質を調節するステップとが、上記第一のタンピング装置の水平移動ステップと同時に完了すること;を特徴とする請求項3に記載の方法。5.第一のタンピング装置が上記生コンクリート打設体の第二セグメントの内部に浸漬されている、請求項4に記載の方法。6.以下の構成要素から成る底面と実質的に平らな表面と明確な境界とを有するコンクリート構造物を形成するための生コンクリート打設装置; コンクリート構造物の内部に第一の連続振動を導入する装置、ここで、生コンクリート打設体の第一セグメントは、生コンクリート打設体の第二セグメントより相対的に高密度とされる; 上記生コンクリート打設体の上記第一セグメントは、上記コンクリート構造物の底面から上記コンクリート構造物の表面より低い位置にある制御及び特定可能な境界層まで鉛直に延びる; 上記生コンクリート打設体の上記第二セグメントは、上記コンクリート構造物の制御及び特定可能な境界層から上記コンクリート構造物の表面まで鉛直に延び; 第一の連続振動は上記制御及び特定可能な境界層を、上記生コンクリート打設体の第一セグメントが第一位置の下にあり、上記生コンクリート打設体の第二セグメントが第一位置の上にあるような、第一位置に置く段階。7.上記第一の連続振動に引き続いて、コンクリート構造物に第二の連続振動を与える装置を具備する、請求項6に記載の生コンクリート打設装置;上記第二の連続振動は、制御及び特定可能な境界層を上記第一水準よりも高い位置にある第二水準に位置付ける。8.上記制御及び特定可能な境界層の第一位置を決定する装置と、 上記制御及び特定可能な境界層が、上記第一の水準に於けるよりも、第二の水準に於いて上記コンクリート構造物の上記表面により密接に平行になるようにするため、上記第二の連続振動の物理的性質を制御する装置とを具備する請求項7に記載の装置。9.上記コンクリート構造物に上記第一の連続振動を与える装置と、上記コンクリート構造物に上記第二の連続振動を与える装置が、一つのタンピング装置から成る、請求項8に記載の装置に於いて; 上記タンピング装置は上記生コンクリート打設体と直接に接触し; 上記タンピング装置は上記制御及び特定可能な境界層の上に鉛直に設けられ: 更に、上記コンクリート構造物に上記第二の連続振動を与えると同時に、上記タンピング装置を水平に移動させる装置が設けられ; 上記制御及び特定可能な境界層の第一位置を決定する装置が、フイードバックデータを発生する装置を具備し、 上記第二の連続振動の物理的性質を制御する装置が、上記タンピング装置がコンクリート構造物に対して相対的に水平に移動している間に、上記フイードバックデータを処理する装置と、上記フイードバックデータに応じて第二の連続振動の物理的性質を調節する装置を具備すること;を特徴とする請求項8に記載の装置。10.請求項3に記載の方法に於いて; 制御及び特定可能な境界層が、上記表面の境界の下方の二点間に連続しており、 上記制御及び特定可能な境界層を、上記第一の水準に於けるよりも、上記第二の水準に於いて、上記コンクリート構造物の上記表面により密接に平行とするように、上記第二の連続振動の物理的性質を制御する装置が、上記表面下の第一の点の深さと、上記表面下の第二の点の深さとの差を1インチ以下に限定すること;を特徴とする請求項3に記載の方法。11.以下のステップから成るコンクリート打設装方法。 底面と、実質的に平らな表面とを有するコンクリート構造物を形成するため、初期的には実質上均一な生コンクリートを敷き均らすステップ; 上記コンクリート構造物の内部に第一の連続振動を与える段階; 上記第一の連続振動は、上記初期的には実質上均一な生コンクリート打設体の第一セグメントを、上記初期的には実質上均一な生コンクリート打設体の第二セグメントより高密度とする段階; 上記初期的には実質上均一な生コンクリート打設体の第一セグメントは、コンクリート構造物の底面から、上記コンクリート構造物の表面の水準より低い位置にある上記制御及び特定可能な境界層までの間で鉛直に拡がり; 上記初期的には実質上均一な生コンクリート打設体の第二セグメントは、上記制御及び特定可能な境界層から、上記コンクリート構造物の上記表面までの間で鉛直に拡がり; 第一の連続振動は、上記制御及び特定可能な境界層を第一位置に保持する:上記第一位置は、上記初期的には実質上均一な生コンクリート打設体の第一セグメントと、上記生コンクリート打設体の第二セグメントとの間にあり; 上記第一の連続振動に引き続いて、上記コンクリート構造物の内部に第二の連続振動を与え; 第二の連続振動は、上記制御及び特定可能な境界層を上記第一段階より高い位置にある第二位置に保持する段階; 上記制御及び特定可能な境界層の第一位置を決定する段階; 上記制御及び特定可能な境界層が、上記第一位置に於けるよりも、第二位置に於いて上記コンクリート構造物の上記表面により密接に平行と成るように、第二の連続振動の物理的性質を制御する段階;12.以下のステップから成るコンクリート打設方法。 第一の境界の中に一定の面積を有する底面と実質的に平らな表面とを有するコンクリート構造物を形成するため、初期的には実質上均一な生コンクリートを敷き均す; 上記コンクリート構造物の内部に第一の連続振動を与える; 上記第一の連続振動は、上記生コンクリート打設体の内部に制御及び特定可能な境界層を形成する;上記制御及び特定可能な境界層は、上記実質的に平らな表面の平面に垂直に測定される一定の厚みを有する; 制御及び特定可能な境界層は、上記制御及び特定可能な境界層の上の上記第一境界の鉛直投影によって決定される境界の内側に連続する領域を有し; 上記制御及び特定可能な境界層の輪郭と上記一定の厚みとは、境界層コンクリートセグメントの第一の体積を表し、その第一の体積は制御及び特定可能な境界層コンクリートセグメントを示す; 制御及び特定可能な境界層コンクリートセグメントの固さは上記第一の体積を通じて一定である; 第一の連続振動は、上記コンクリート構造物の上記制御及び特定可能な境界層と底面との間に存在する上記生コンクリートの第一セグメントを、上記コンクリート構造物の上記制御及び特定可能な境界層と上記表面との間に横たわる上記生コンクリート打設体の第二セグメントより相対的に高密度とする; 上記第一の連続振動は、更に上記制御及び特定可能な境界層を第一の平均水準に位置させ; そして更に、上記第一の連続振動に引き続いて、上記コンクリート構造物の内部への第二の連続振動を与えるステップを含み;上記第二の連続振動は上記制御及び特定可能な境界層を第二の平均水準に保持し; 上記第二の平均水準は上記第一の平均水準より高く; 上記コンクリート構造物に第一の連続振動を与えるステップはタンピング装置の振動から成り、上記コンクリート構造物に第二の連続振動を与えるステップは上記タンピング装置の振動から成り; 上記タンピング装置は上記制御及び特定可能な境界層の上に鉛直に設けられ; 上記第一のタンピング装置は上記生コンクリート打設体の第二セグメントに直接接触し; 更に、上記コンクリート構造物の中に上記第二の連続振動を与えるステップと共に上記タンピング装置の上記コンクリート構造物に対する相対的な水平移動が含まれ; 上記コンクリート構造物の内部への第一の連続振動の付与と上記第一のタンピング装置の上記コンクリート構造物に対する水平移動の後、上記制御及び特定可能な境界層の上記表面からの深さのを決定し; 上記制御及び特定可能な境界層の表面からの深さを決定する上記ステップ中にフイードバックデータを発生させ; 上記第一のタンピング装置を上記コンクリート構造物に対して相対的に水平移動させるステップど同時に上記フイードバックデータを処理し; そして、上記タンピング装置を水平に移動するステップと同時に、上記フイードバックデータに応じて、上記コンクリート構造物の中に上記第二の連続振動を与える前よりも、上記コンクリート構造物の中に上記第二の連続振動を与えた後に、上記制御及び特定可能な境界層を上記コンクリート構造物の表面により密接に平行とするように第二の連続振動の物理的性質を調節し; 上記制御される第二の連続振動の物理的性質は、周波数、振幅又は持続時間であること。
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