【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】 ゲーム機及びコンピュータ及
び機械器具の操作器具として利用する。
【0002】
【従来の技術】 従来の、ゲーム機及びコンピュータ
及び機械器具(以下「ゲーム機等」という。)の操作器
具としては次のようなものがあった。 イ 十字形のボタンの押された位置で進行方向を入力
し、他のボタンで決定やキャンセルを入力する、いわゆ
る「コントロールパッド」と呼ばれているもの。 ロ イの十字形ボタンの代わりに棒状のにぎり(以下
「スティック」という。)を設置し、それが倒された方
向で進行方向を入力し、他のボタンで決定やキャンセル
を入力する、いわゆる「コントロールスティック」と呼
ばれているもの。 ハ キーボードやテンキーボード等のパーソナルコンピ
ュータの入力装置。 ニ 内蔵されたボールの転がる方向によって進行方向を
入力し、他のボタンで決定やキャンセルを行なう、いわ
ゆる「マウス」や「トラックボール」と呼ばれているも
の。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 ゲーム機等で、
ディスプレイ上のキャラクターを自由自在に動かして進
めていくゲーム(以下「アクションゲーム等」とい
う。)を操作する場合、次のような欠点があった。 イ コントロールパッドの場合 A 安価に作ることができるが操作性に優れていない。 B 手で支えて操作するため、片手で操作をすることが
できない。 ロ コントロールスティック等の場合 A 操作性に優れているがスティックの台の部分を堅牢
に作る必要があり、従って重くかつ大きくなる。 B Aの理由からコントロールスティックを持ったまま
操作をすることができず、当然片手で操作することもで
きない。 C 装置を設置するために、グラグラしないスペースを
確保する必要がある。 D スティックレバーを頻繁かつ強く操作するため、装
置がグラついたりずれたりして誤操作の原因となる。 ハ キーボード等やマウス等の場合は元々そういった目
的の為に開発された操作器具でないために、アクション
ゲーム等に向いていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】 重力を感知するた
めの装置として、 イ A 重り部分(31)を支柱(32)を介して操作器具
内の支点(33)に取付ける。 B Aが余計な動きをしたり、可動位置からの逸脱が起
きないようにする必要があるときは、基本位置(本器具
を何ら操作しない位置。以下同じ。)や限界位置(それ
以上本器具を操作してもAが動かない最終可動位置。以
下同じ。)にクッションやストッパーを設置する(3
4)。 C 以下のような測定を行なって重りの動きを調べ、傾
きの有無を判断する(例えば次に挙げるような行為。以
下「傾きの判定」という。)。 a 光センサーを利用して重りが光を遮っているかどう
かを調べる(35及36)。 b 重り部分に磁石を組み込んでその磁気の変化を調べ
る。 c 重り部分が所定の位置にくれば電流が流れるように
しておき電流が通っているかどうかを調べる。 d 接触センサーを使用し、所定の位置と接触している
か調べる。 e CCD(電荷結合素子あるいは個体撮像素子の意
味。以下同じ。)や受像管(以下「CCD等」とい
う。)を利用して重りの動きを調べる。
【0005】ロ A 重心に片寄りのある円盤若しくはその一部若しくは
重心に片寄りのない円盤の一部(以下「円盤等」とい
う。)(41)を支点(42)に取付け、特定方向にの
み動くようにする。 B Aが余計な動きをしたり、可動位置からの逸脱が起
きないようにする必要があるときは、基本位置や限界位
置にクッションやストッパーを設置する(44)。 C Aに円盤等の一部に傾きを調べるために、必要に応
じて a 円盤等の一部に穴をあけておく(43)。 b 円盤等の一部に突起を取付ける。 c 円盤等の一部に色を塗ったり印をつけておく。 というような措置をしておく。 D 以下のような測定を行なって重りの動きを調べ、傾
きの判定をする。 a 光センサーを利用して円盤等が光を遮っているかど
うかを調べる(45及び46)。 b 円盤等の一部に磁石を組み込んでその磁気の変化を
調べる。 c 円盤等が特定の位置にあれば電流が流れるようにし
ておき、電流が流れているかどうか調べる。 d 接触センサーを使用し、所定の位置と接触している
か調べる。
【0006】ハ A 球形若しくは円柱形若しくは表面の摩擦係数を低く
する等の措置をして、重力の影響により動く重り(5
1)を、 a 管やチューブ等の筒状の物にいれる(52)。 b レールや溝を設ける。 等の措置をして一定の動きしかしないようにしておく。 B Aが余計な動きをしたり、可動位置からの逸脱が起
きないようにする必要があるときは、基本位置や限界位
置にクッションやストッパーを設置する(53)。 C 以下のような測定を行なって重りの動きを調べ、傾
きの判定をする。 a 光センサーを利用して重りが光を遮っているかどう
かを調べる(54及び55)。 b 重り部分に磁石を組み込んでその磁気の変化を調べ
る。 c 重り部分が所定の位置にくれば電流が流れるように
しておき電流が通っているかどうかを調べる。 d 接触センサーを使用し、所定の位置と接触している
か調べる。 e CCD等を利用して重りの動きを調べる。
【0007】ニ A 透明な容器の中(61)に、 a 水や油等の液体(62)。 b 水銀等の液体金属。 c aやbと同様の滑らかさを持った粉末や顆粒。(以
下「液体等」という。)を、 d 空気を一部残して封入する(63)。 e スポンジや中空の物をウキとして封入する。 f 重りとなる物を一緒に封入する。 g 比重が違いなおかつ容易に混合しないa〜cを一緒
に封入する。 の方法で封入し、重力の変化によりd〜g(以下「空気
の層等」という。)が移動するようにしておく。 B 以下のような測定を行なって空気の層等の動きを調
べ、傾きの判定する。 a 光センサーを利用して、屈折率や光を遮っているか
どうかを調べる(6ニ 及び65)。 b 液体等を磁化させる等してその磁気の変化を調べ
る。 c 空気の層等が所定の位置にくれば電流が流れるよう
にしておき電流が通っているか調べる。 d 接触センサーを使用し、所定の位置で液体等が接触
しているか調べる。 e CCD等を利用して空気の層等の動きを調べる。
【0008】ホ イ〜ニの装置を、傾きの判定をする必
要がある方向数、例えば四方向(前後左右をいう。以下
同じ。)や八方向(四方向にそれぞれ斜め方向を加えた
ものをいう。以下同じ。)の場合であれば四個などとい
うように、必要に応じて組み合わせる。また、反応速度
や精度そして誤操作等に目をつぶればイ〜ニまでの装置
のうち一つだけ利用することで四方向や八方向の傾きを
調べることができるが、その場合傾きを調べる監視部分
(イ−C、ロ−D、ハ−C、ニ−B)を必要数設ける必
要がある。その他、形状の工夫(例えばニの場合でいえ
ば、容器をリング状(図7)にしたり、空気の層等が3
60度動くよう(図8)にする)により、装置の使用数
を減らすこともできる。 の仕組みを有し、その仕組みにより本操作器具の傾きを
計測(以下「傾きを計測」という。)し、必要に応じて
マイクロコンピュータでその結果を計算し、その傾き具
合に応じてゲーム機等の操作を行なう為の信号に変換
し、それを伝達することでゲーム機等の操作を行なう操
作器具。
【0009】本操作器具を傾けたとき、光源(91)の
光(94)が傾きにつれて変化するようスリット(9
2)等を通したり光源を複数設置したりするなど措置を
して、受像部(93)に写される像(95)が位置から
ずれたりひずみが生じるようにしておく。そのずれやひ
ずみをCCD等を利用して調べることによって傾きを計
測し、必要に応じてマイクロコンピュータで計算し、そ
の傾き具合に応じてゲーム機等の操作を行なう為の信号
に変換し、それを伝達することでゲーム機等の操作を行
なう操作器具。
【0010】ジャイロ又は重力センサーにより構成され
た傾きを調べるための感知部で傾きを計測し、マイクロ
コンピュータでその結果を計算し、その傾き具合に応じ
てゲーム機等の操作を行なう為の信号に変換し、それを
伝達することでゲーム機等の操作を行なう操作器具。
【0011】
【作用】 図2ように、ディスプレイ(22)に表
示されたキャラクタ(23)を左に移動させたい場合
は、本操作器具(21)をa方向に傾ける。すると、デ
ィスプレイ上のキャラクタはa’の方向に移動する。つ
まり、コントロールパッドの十字キーや、コントロール
スティックのスティックで行なう方向の操作を、本操作
器具では装置を傾けることで行なうのである。この時、
操作器具内では以下のような作用が起きている。
【0012】イ 本操作器具を左に傾ける。 ロ 感知部で以下のような作用が起き傾きを感知する A 図3 a 左の傾きを調べる重り(31、32、33)だけ
が、傾きによりb方向に動く。 b aにより、今まで重りで遮られていた光源(35)
からの光が遮られずに光センサー(36)まで到達す
る。 c 光センサーが光を感知する。 B 図4 a 左の傾きを調べる円盤等(41、42)だけが、傾
きによりb方向に動く。 b aにより、今まで円盤等で遮られていた光源(4
5)からの光が遮られずに光センサー(46)まで到達
する。 c 光センサーが光を感知する。 C 図5 a 左の傾きを調べる重り(51)だけが傾きにより動
く。 b aにより、今まで重りで遮られていた光源(54)
からの光が遮られずに光センサー(55)まで到達す
る。 c 光センサーが光を感知する。 D 図6(ただし図6に関しては左側の傾きを感知する
よう記載してある。) a 左の傾きを調べるために設置した、透明な容器(6
1)の中の液体(62)例えば水銀が動くことにより、
同じ容器に封入された空気の層(63)も動く。 b 光源(64)から発せられ、空気の層を介して光セ
ンサー(65)に達していた光が、空気の層が動くこと
によ空気の層があった部分に液体が満たされ、水銀にを
遮られて光センサーに光が到達しなくなる。 c 光センサーがbを感知する。 ハ 他の方向の、例えば四方向を調べる場合であれば、
左、前、後の傾きを調べる装置には変化現われない。 ニ イ〜ハの結果から、本操作器具が右に傾いていると
判断する。もし、本操作器具を右斜前に倒したとした
ら、イ〜ハの段階で前の傾きを調べる装置と、右の傾き
を調べる装置の両方が反応するため、本操作器具を右斜
前に傾けたことが分かる。 ホ イ〜ニの結果をマイクロコンピュータで演算した
り、スイッチやリレー等でゲーム機等を操作する為の信
号に変換し、ゲーム機等に伝える。 ヘ ゲーム機等の処理によってディスプレイ上のキャラ
クターが動く。
【0013】図9 イ 本操作器具を右に傾ける。 ロ 本操作器具の真下や真上に設置された光源から(9
1)発せられた光が、本操作器具内のスリット(92)
を通ってスリットの図形を受像部(93)に投影する
が、本操作器具が右に傾いているため投影された図形
(95)は基本位置から左へずれている。 ハ ロで投影された図形の基本位置に対するズレや図形
の歪みをCCD等や光センサー等を利用して調べる。 ニ ハの結果をマイクロコンピュータ等で演算を行なっ
て、ゲーム機等を操作する為の信号に変換し、ゲーム機
等に伝える。 ホ ゲーム機等の処理によってディスプレイ上のキャラ
クターが動く。
【0014】ジャイロ使用の場合、 イ 本操作器具を右に傾ける。 ロ 本操作器具内のジャイロで傾きを調べる。 ハ ロの結果をマイクロコンピュータ等で演算を行なっ
て、ゲーム機等を操作する為の信号に変え、ゲーム機等
に伝える。 ニ ゲーム機等の処理によってディスプレイ上のキャラ
クターが動く。
【0015】
【実施例】実施例については以下のような方法がある。 イ 図3 A 重りを一方向にしか可動しないように取付ける(3
1、32、33)。 B 余分な動きなどが起きないよう、基本位置にスポン
ジ等のクッションを取付ける(34)。 C 誤操作が起きにくいように遊びを若干設けるため、
重りを取付ける際に、それぞれ可動方向に少し傾ける。 D 光源(35)と光センサー(36)設置し、重りに
よって光が遮られていないかどうかを調べる。
【0016】ロ 図4 A 重心に片寄りのある円盤若しくはその一部(41)
を一方向だけ可動するよう取付(42)け、傾きを計測
するためにの措置として穴を開けておくなどしておく
(43)。 B 余分な動きなどが起きにくいよう、基本位置にスポ
ンジ等のクッションを取付ける(44)。 C 誤操作が起きにくいように遊びを若干設けるため、
円盤を取付ける際に、それぞれ可動方向に少し傾ける。 D 光源(45)と光センサー(46)設置し、円盤に
よって光が遮られていないかどうかを調べる。
【0017】ニ 図5 A 重り(51)をそれが丁度通れる程度の太さの管の
(52)中に入れて、一方向にだけ動くようにする。 B 余分な動きなどが起きないよう、基本位置にスポン
ジ等のクッションを取付ける(53)。 C 誤操作が起きにくいように遊びを若干もうけるた
め、取付ける際、限界位置が基本位置より高くなるよ
う、少し傾きをつけて取付ける。 D 光源(54)と光センサー(55)を設置して、重
りによって光が遮られていないかどうかを調べる。
【0018】ホ 図6 A 透明な硝子等の容器(61)に水や油等の液体(6
2)を空気の層等(63)を残して封入する。 B 誤操作が起きにくいように遊びを若干設けるため、
取付ける際に基本位置が限界位置より若干高くなるよ
う、つまり空気の層等の部分が若干上に来るように傾け
て取付ける。 C 光源(64)と光センサー(65)を設置し、屈折
率の変化や液体によって光が遮られていないかどうかを
調べる。 ヘ 以上のイ〜ニの装置を適宜、例えば4つ組み合わせ
て傾きを感知する。 ト ヘの結果をゲーム機等を操作する信号に変え操作を
おこなえるようにする。
【0019】図9 イ 光や電子線等のルクシオン発生装置や超音波等のタ
ージオン発生装置(以下「光源等」といい、それから発
せられるものを「光等」という。)を設置する。もし、
安定して光等を発生する装置(例えばテレビや照明器具
等)があればそれを光源等として利用してもよい。 ロ 光源等(91)を複数設置したりスリット等(9
2)を通したりして、1の観測を行ない易いようにして
おく。 ハ 光等(94)を測定する装置、例えばCCD等を受
像部(93)として設置しておき、光等の入射角度や、
投影された像(95)のゆがみやずれを調べる。 ニ イ〜ハの結果を必要に応じてマイクロコンピュータ
等を利用し、被操作対象器具を操作する為の信号に変換
し、被操作対象器具に伝達する。
【0020】操作器具の内部にジャイロを取付け、その
ジャイロの操作器具内部での傾きを計測し、計測した傾
きをマイクロコンピュータ等によって計算し被操作対象
器具を操作する為の信号に変換し、被操作対象器具に伝
達する。
【0021】
【発明の効果】 本発明により、以下のような効果が得
られる。 イ アクションゲーム等では操作性が向上する。 ロ 設置のスペースを必要としない。 ハ 基本的に自由な姿勢をとることができる。 ニ コントロールスティックでは左手の指でスティック
を操作し、右手の指でボタン操作を行なっていたが、本
発明ではこれを片手で行なうことが可能である。 ホ ニの理由からスティック操作もボタン操作も利き腕
で処理できる為、精度及び反応速度が向上する。 ヘ 操作を行なう握りの部分だけで操作するため、台の
部分が不必要であり、台のぐらつきとも無縁である。 ト ヘルメットやベスト等に内蔵させれは、頭や体を動
かすことによりゲーム機等を操作することができる。 チ ゲーム用のコントローラーの他、無線リモートコン
トロールや有線コントロールのコントローラーとして応
用できるなど、広範囲な応用が考えられる。
【図面の簡単な説明】【図1】 本操作器具の外見図である。
【図2】 本操作器具の使用図である。
【図3】 請求項1の実施例その1である。
【図4】 請求項2の実施例である。
【図5】 請求項1の実施例その2である。
【図6】 請求項3の実施例である。
【図7】 請求項3の別の実施例その1である。
【図8】 請求項3の別の実施例その2である。
【図9】 請求項4の実施例である。
【符号の説明】【図1】 (1)本体、(2)トリガー型ボタン、
(3)(4)(5)ボタン、(6)スタート及びセレク
トスイッチ、(7)指入れ、(8)ゲーム機、(9)ケ
ーブル
【図2】 (21)操作器具、(22)ディスプレイ
画面、(23)キャラクタ、aは傾ける方向、またa’
はキャラクタ移動方向を表す
【図3】 (31)重り、(32)支柱、(33)支
点、(34)ストッパー、(35)光源、(36)セン
サー、(37)傾いた時の重りの位置、bは可動方向を
表す、破線矢印は光を表す
【図4】 (41)円盤、(42)支点、(43)感
知用窓、(44)ストッパー、(45)光源、(46)
センサー、bは可動方向を表す、破線矢印は光を表す
【図5】 (51)重り、(52)管、(53)スト
ッパー、(54)光源、(55)センサー、bは可動方
向を表す、破線矢印は光を表す
【図6】 (61)容器、(62)液体、(63)空
気の層、(64)光源、(65)センサー、破線矢印は
光を表す
【図7】 (71)容器、(72)液体、(73)空
気の層、(74)光源、(75)センサー、破線矢印は
光を表す
【図8】 (81)容器、(82)液体、(83)空
気の層、(84)空気の層を感知する装置
【図9】 (91)光源、(92)スリット、(9
3)受像部、(94)光、(95)映