【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、既存の通信システム
に沿って光ファイバをさらに敷設してスター型光データ
リンクシステムを付加する際に用いられるn×nチャン
ネルのファイバ溶着型光スターカプラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来においては、既存の通信システムに
スター型光データリンクシステムをさらに付加する場
合、両者はそれぞれ独立して敷設されていた。すなわ
ち、例えば自動車産業では、その最終段階(自動車組付
け工程)ですでに敷設されているワイヤーハーネスとは
別個に敷設されていた。
【0003】しかしながら、スター型光データリンクシ
ステムを構成する要素(光ファイバや光スターカプラ)
の機械強度が比較的低いために、スター型光データリン
クシステムを既存の通信システムの一部、例えばワイヤ
ーハーネスに沿って敷設することが提案されている。
【0004】ここで、例えば図14に示すスター型光デ
ータリンクシステムを一例として取り上げ説明する。こ
のスター型光データリンクシステムでは、同図に示すよ
うに、例えば4つの端末A〜Dが4×4チャンネルの光
スターカプラSCによって相互に連結されている。すな
わち、光スターカプラSCには、4つの入力用チャンネ
ルが設けられており、端末A〜Dの送信部TXA 〜TX
D にそれぞれ接続されている。また、出力用チャンネル
も4つ設けられ、端末A〜Dの受信部RXA 〜RXD に
それぞれ接続されている。
【0005】このため、ある端末、例えば端末Aから光
信号Sが送信された場合、単に各端末B〜Dでその光信
号Sが受信されるだけでなく、端末Aでもその光信号S
を受信することができる。
【0006】上記機能を有する光スターカプラSCの一
例として、例えば特開昭63−214709号公報に開
示されたものがある(図15)。この光スターカプラS
Cでは、高屈折率材料からなる光ミキシング導波路2の
一方端に複数の光ファイバ1aが接続される一方、他方
端にも複数の光ファイバ1bが接続されている。また、
それらの接続部分及び光ミキシング導波路2が低屈折率
材料からなるクラッド部3に覆われている。このため、
光ファイバ1aのうちの一本に所定情報に関連した光信
号を入力すると、その情報に関連した光信号が光ミキシ
ング導波路2で分配され、各光ファイバ1bからそれぞ
れ分岐出力される。すなわち、この光スターカプラSC
では、光ファイバ1aが入力用チャンネルとして、また
光ファイバ1bが出力用チャンネルとして機能する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図15の光
スターカプラーSCでは、入力用チャンネルとして機能
する光ファイバ1aは必ず光スターカプラSCの一方側
(同図の左手側)に連結されるとともに、出力用チャン
ネルとして機能する光ファイバ1bは必ず光スターカプ
ラSCの他方側(同図の右手側)に連結される。そのた
め、各端末A〜Dに入力用及び出力用の光ファイバ1
a,1bを接続するためには、光スターカプラSCの近
傍で大きく湾曲させる必要がある。その結果、光スター
カプラSC付近での光ファイバ1a,1bの配線が複雑
となり、また広い配置スペースが必要となる。さらに、
光ファイバ1a,1bが交差する箇所も多くなり、その
部分で光損失が生じるという問題もある。
【0008】また、上記のようにスター型光データリン
クシステムを既存のワイヤーハーネスに沿って敷設する
ためには、光スターカプラーSCをワイヤーハーネスに
取り付ける必要があるが、この光スターカプラーSCは
取り付けスペース等を全く考慮されずに設計されてい
る。そのため、この光スターカプラーSCをワイヤーハ
ーネスに沿って取り付け、スター型光データリンクシス
テムを構築する場合には、光スターカプラSCの取り付
け位置で広いスペースが必要となってしまう。
【0009】この発明は、上記課題を解決するためにな
されたもので、単純な配線で、しかも狭いスペースで、
既存の通信システムに沿ってスター型光データリンクシ
ステムを敷設することができる光スターカプラを提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、複数
の光ファイバの中間部を溶着してなる光分岐部を有し、
入力された光信号をn個(n≧2)の光信号に分配する
光ミキシング部と、前記光ミキシング部に光信号を入力
するための入力チャンネルとして機能するn本の入力フ
ァイバ端部と、前記光ミキシング部からの光信号を取り
出すための出力チャンネルとして機能するn本の出力フ
ァイバ端部とを備え、既存の通信システムに取り付け可
能なn×nチャンネルの光スターカプラであって、上記
目的を達成するために、その中央部に貫通穴を有する略
ドーナツ状に仕上げられ、その貫通穴に前記通信システ
ムの信号線を挿通して前記通信システムに取り付け可能
な固定部材をさらに備えるとともに、前記光ミキシング
部,前記入力ファイバ端部及び前記出力ファイバ端部の
うち、少なくとも1箇所以上を湾曲させながら前記光ミ
キシング部,前記入力ファイバ端部及び前記出力ファイ
バ端部を前記固定部材に固定して、任意で、しかも同一
方向に伸びる前記入力及び出力ファイバ端部からなるフ
ァイバ端部対を、それぞれn組設けている。
【0011】請求項2の発明は、複数の光ファイバの中
間部を溶着してなる光分岐部を有し、入力された光信号
をn個(n≧2)の光信号に分配する光ミキシング部
と、前記光ミキシング部に光信号を入力するための入力
チャンネルとして機能するn本の入力ファイバ端部と、
前記光ミキシング部からの光信号を取り出すための出力
チャンネルとして機能するn本の出力ファイバ端部とを
備え、既存の通信システムに取り付け可能なn×nチャ
ンネルの光スターカプラであって、上記目的を達成する
ために、可撓性を有し、前記通信システムの信号線の外
形に応じて変形自在で、前記通信システムに取り付け可
能な柔軟シートをさらに備えるとともに、前記光ミキシ
ング部,前記入力ファイバ端部及び前記出力ファイバ端
部のうち、少なくとも1箇所以上を湾曲させながら前記
光ミキシング部,前記入力ファイバ端部及び前記出力フ
ァイバ端部を前記柔軟シートに固定して、任意で、しか
も同一方向に伸びる前記入力及び出力ファイバ端部から
なるファイバ端部対を、それぞれn組設けている。
【0012】
【作用】請求項1の発明では、固定部材の中央部に設け
られた貫通穴に既存の通信システムの信号線が挿通され
て、その固定部材が前記通信システムに取り付けられ
る。そして、光ミキシング部,入力ファイバ端部及び出
力ファイバ端部のうち、少なくとも1箇所以上が湾曲さ
れながら前記光ミキシング部,前記入力ファイバ端部及
び前記出力ファイバ端部が前記固定部材に固定されて、
任意で、しかも同一方向に伸びる前記入力及び出力ファ
イバ端部からなるファイバ端部対が複数個形成される。
【0013】請求項2の発明では、可撓性を有し、既存
の通信システムの信号線の外形に応じて変形自在な柔軟
シートが前記通信システムに取り付けられる。そして、
光ミキシング部,入力ファイバ端部及び出力ファイバ端
部のうち、少なくとも1箇所以上が湾曲されながら前記
光ミキシング部,前記入力ファイバ端部及び前記出力フ
ァイバ端部が前記柔軟シートに固定されて、任意で、し
かも同一方向に伸びる前記入力及び出力ファイバ端部か
らなるファイバ端部対が複数個形成される。
【0014】
【実施例】図1は、この発明にかかる光スターカプラの
一実施例を示す模式図である。この光スターカプラ20
は、一体化可能な2つのカバー21,22からなる略ド
ーナツ形状に仕上げられたカプラ固定具23を有してい
る。同図(a) は一方のカバー22を取り払った状態を示
し、また同図(b) はカバー22を取り付けた状態を示し
ている。カプラ固定具23(カバー21,22)には、
同図に示すように、その中央部に貫通穴が設けられてい
る。そして、この貫通穴に既存の通信システムの信号
線、例えばワイヤーハーネス24が挿通されて、カプラ
固定具23がその通信システムに取り付けられている
(図2)。なお、カプラ固定具23のワイヤーハーネス
24への取り付け態様は図2に示すものに限定されず、
図3及び図4に示すようにカプラ固定具23がワイヤー
ハーネス24の長手方向(Y方向)に対し斜めになるよ
うに取り付けてもよく、この場合カプラ固定具23から
伸びるファイバ端部12a〜12d,14a〜14dの
湾曲半径を大きくすることができ、図2の場合と比較し
てその湾曲部分での光損失をより抑えることができる。
【0015】また、光スターカプラ20では、4つの光
分岐部(後述する)を有する光ミキシング部15が設け
られている。そして、図1(a) に示すように、この光ミ
キシング部15から一方方向Xに入力チャンネルとして
機能する2本の入力ファイバ端部12b,12dと出力
チャンネルとして機能する2本の出力ファイバ端部14
b,14dとが伸びる一方、他方方向(−X)に入力チ
ャンネルとして機能する2本の入力ファイバ端部12
a,12cと出力チャンネルとして機能する2本の出力
ファイバ端部14a,14cとが伸びている。なお、こ
れらのファイバ端部12a〜12d,14a〜14d及
び光ミキシング部15は、後述するように湾曲されなが
ら2つのカバー21,22を一体化させることによって
固定されている。
【0016】次に、この光スターカプラ20の構成の詳
細について、その製造手順を説明することによって明ら
かにする。
【0017】図5ないし図10は、図1の光スターカプ
ラ20の製造手順を示す模式図である。まず、以下のよ
うにして2×2チャンネルの光学素子10a,10bを
形成する。すなわち、2本の光ファイバF,Fを準備
し、これらの光ファイバF,Fを、図5(a) に示すよう
に、平行配置する。なお、この処理はオペレータの手作
業または適当な機械装置によって行えばよい。
【0018】そして、所定長さLにわたって光ファイバ
F,Fの中間部(点線で囲った領域)を相互に溶着す
る。こうして、同図(b) に示すように、光分岐部11a
と、光分岐部11aの一方端から光ファイバFの長手方
向Xに伸びるファイバ端部12a,12bと、他方端か
ら方向Xに伸びるファイバ端部13a,13bとが形成
される。なお、溶着方法としては、従来より周知の熱溶
着法や本願出願人が先の出願(特願平2−17554
号)に開示した超音波溶着法があり、いずれの方法を用
いてもよい。また、光学素子10bについても同様にし
て製造されるので、同一あるいは相当部分に相当符号を
つけて、その説明を省略する。
【0019】次に、こうして製造された光学素子10
a,10bを並列配置する(図6)。そして、光学素子
10a,10bのファイバ端部13b,13cの中間部
同士を、熱溶着法あるいは超音波溶着法によって相互に
溶着する(図7)。その結果、光分岐部11cが形成さ
れるとともに、その光分岐部11cから光ファイバの長
手方向Xに伸びたファイバ端部14a,14bが形成さ
れる。また、同様にして、光学素子10a,10bのフ
ァイバ端部13a,13dの中間部同士を、相互に溶着
し(図8)、光分岐部11dおよびファイバ端部14
c,14dを形成する。こうして、4つの光分岐部11
a〜11dからなり、入力された光信号を4つの光信号
に分配する光ミキシング部15と、入力チャンネルとし
て機能する4本のファイバ端部12a〜12dと、出力
チャンネルとして機能する4本のファイバ端部14a〜
14dとを有する4×4チャンネルの光スターカプラが
形成される。
【0020】それに続いて、さらに光ミキシング部15
を180゜だけ湾曲させる、つまり図8の第1列の光分
岐部11a,11bと第2列の光分岐部11c,11d
の間に位置する光ファイバ部分(同図の13a〜13
d)を図8の紙面を含む平面内で180度湾曲させる。
こうして、図9の光スターカプラを形成する。
【0021】さらに、ファイバ端部12b,12d,1
4b,14dをそれぞれ180度湾曲させることによっ
て、図10に示すように、ファイバ端部12a,14a
からなるファイバ端部対およびファイバ端部12c,1
4cからなるファイバ端部対については(−X)方向に
伸ばす一方、ファイバ端部12b,14bからなるファ
イバ端部対およびファイバ端部12d,14dからなる
ファイバ端部対についてはX方向に伸ばすことができ
る。そして、ファイバ端部12b,12c,14a,1
4dをそれぞれファイバ端部14b,14c,12a,
12dと対になるように湾曲させながら、ファイバ端部
12a〜12d,14a〜14d及び光ミキシング部1
5をカバー21に挿入した後、カバー22をカバー21
に取り付けて一体化させる。こうして、図1の光スター
カプラ20を形成する。
【0022】次に、上記のようにして製造された光スタ
ーカプラ20の動作について説明する。なお、ここでは
説明の便宜から図8を参照しつつ説明するが、基本的な
動作はファイバ端部等を湾曲させた場合(図1)も湾曲
させない場合(図8)も同一である。
【0023】まず、入力チャンネルとして機能する入力
ファイバ端部12a〜12dのうちの1つ、例えば入力
ファイバ端部12aから光信号S1 を入力すれば、その
光信号S1 は光分岐部11aに導かれ、光信号S2 ,S
3 に分岐される。
【0024】そして、一方の光信号S2 は光分岐部11
cに導かれ、光信号S4 ,S5 に分岐され、出力ファイ
バ端部14a,14bにそれぞれ出力される。また、光
信号S3 は光分岐部11dに導かれ、光信号S6 ,S7
に分岐され、出力ファイバ端部14c,14dにそれぞ
れ出力される。
【0025】なお、各光信号S2 〜S7 は、各光分岐部
11a〜11dの分岐特性(分配比)に応じてそれぞれ
異なった強度となるが、その情報内容は光信号S1 の情
報と同一である。したがって、上記光スターカプラ20
において、各光分岐部11a〜11dの分岐特性を適当
に設定することによって、各ファイバ端部14a〜14
dから出力される光信号の強度を任意の割り合いに調整
できる、つまり光スターカプラ20の分配比を制御でき
る。
【0026】また、ファイバ端部12a以外の入力チャ
ンネル用のファイバ端部12b〜12dに光信号を入力
した場合にも、上記と同様にして、出力チャンネル用の
ファイバ端部からその入力光信号と同一の情報をもった
光信号がそれぞれ分配出力される。
【0027】次に、超音波溶着法によって光分岐部を形
成した未架橋ポリメチルメタクリレート系プラスチック
ファイバ製の光スターカプラ20の特性を検証する。な
お、光分岐部11a〜11dの長さがそれぞれ20mmと
なるように、また光分岐部11a(11b)と光分岐部
11c(11d)との間隔が55mmとなるようにして図
8の光スターカプラを作成した後、上記のようにして図
1の光スターカプラ20を形成した。
【0028】そして、光パワー測定系を用いて、こうし
て製造された光スターカプラ20の特性評価を行った。
具体的には、光パワー測定系の光源から出射された波長
660nm の赤色光(光強度P1 =15.4μW)を、光スター
カプラ20の入力ファイバ端部12aに入力する。一
方、各出力ファイバ端部14a〜14dから出射される
光を直接受光し、各ファイバ端部14a〜14dからの
出力値P5 〜P8 をそれぞれ測定した。その結果、出力
値P5 〜P8 はそれぞれ2.8 μW,2.5 μW,4.1 μ
W,2.7 μWであり、分配比は、 1.1 :1.0 :1.6 :1.1 であった。また、この場合の過剰損失LSは、1.0d
Bであった。
【0029】以上のように、この実施例にかかる光スタ
ーカプラ20では、図1に示すように、ファイバ端部1
2a,14aからなるファイバ端部対およびファイバ端
部12c,14cからなるファイバ端部対については
(−X)方向に伸び一方、ファイバ端部12b,14b
からなるファイバ端部対およびファイバ端部12d,1
4dからなるファイバ端部対についてはX方向に伸びて
いる。したがって、図1の光スターカプラ20を用いて
スター型光データリンクシステムを構築する場合、例え
ば入力用のファイバ端部12aと出力用のファイバ端部
14aのファイバ端部対を端末Aに接続し、また残りの
端末B〜Dについても同様に接続する場合、図11に示
すように光ファイバを交差させることなく、シンプルな
配線によって各端末A〜Dを接続することができ、光損
失を抑えることができる。また、光スターカプラ20近
傍で光ファイバを湾曲させる必要がなく、小さなスペー
スで光データリンクシステムを構成することができる。
【0030】しかも、光スターカプラ20では、カプラ
固定具23の貫通穴にワイヤーハーネス24を挿通する
ことによって通信システムに取り付けるようにしている
ので、狭いスペースに既存の通信システムに沿ってスタ
ー型光データリンクシステムを敷設することができる。
【0031】なお、上記実施例では、ファイバ端部12
a〜12d,14a〜14d及び光ミキシング部15を
カプラ固定具23によって固定しているが、図12に示
すように、カプラ固定具23の代わりに可撓性を有する
柔軟シート25によって固定するようにしてもよい。こ
のようにして形成した光スターカプラ20´では、ファ
イバ端部12a〜12d,14a〜14d及び光ミキシ
ング部15を柔軟シート25に固定した状態のままで、
容易に、しかも自在に変形することができる。したがっ
て、例えば図13に示すように、ワイヤーハーネス24
に沿って光スターカプラ20´を変形させながらワイヤ
ーハーネス24に取り付けることができ、上記実施例と
同様の効果が得られる。
【0032】また、上記実施例では4×4チャンネルの
光スターカプラ20について説明したが、この発明は上
記に限定されず、入力チャンネルとして機能するn本
(n≧2)の入力ファイバ端部と、出力チャンネルとし
て機能するn本の出力ファイバ端部とを備えたn×nチ
ャンネルの光スターカプラ全般に適用することができ
る。
【0033】さらに、湾曲させる箇所及び角度について
は任意である。例えば、図9の光スターカプラを作成し
た段階で、ファイバ端部12a〜12d,14a〜14
d及び光ミキシング部15を可撓性を有する柔軟シート
によって固定すれば、すべてのファイバ端部12a〜1
2d,14a〜14dが一定方向(−X)に伸びた光ス
ターカプラが得られる。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、固定部材の中
央部に設けられた貫通穴に既存の通信システムの信号線
を挿通して、その固定部材を前記通信システムに取り付
けるとともに、光ミキシング部,入力ファイバ端部及び
出力ファイバ端部のうち、少なくとも1箇所以上を湾曲
させながら前記光ミキシング部,前記入力ファイバ端部
及び前記出力ファイバ端部を前記固定部材に固定して、
任意で、しかも同一方向に伸びる前記入力及び出力ファ
イバ端部からなるファイバ端部対を複数個形成している
ので、単純な配線で、しかも狭いスペースで、既存の通
信システムに沿ってスター型光データリンクシステムを
敷設することができる。
【0035】また、請求項2の発明によれば、可撓性を
有し、既存の通信システムの信号線の外形に応じて変形
自在な柔軟シートを前記通信システムに取り付けるとと
もに、光ミキシング部,入力ファイバ端部及び出力ファ
イバ端部のうち、少なくとも1箇所以上を湾曲させなが
ら前記光ミキシング部,前記入力ファイバ端部及び前記
出力ファイバ端部を前記柔軟シートに固定して、任意
で、しかも同一方向に伸びる前記入力及び出力ファイバ
端部からなるファイバ端部対を複数個形成しているの
で、上記請求項1の発明と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】【図1】この発明にかかる光スターカプラの一実施例を
示す図である。
【図2】図1の光スターカプラのワイヤーハーネスへの
取り付け状態を示す側面図である。
【図3】図1の光スターカプラのワイヤーハーネスへの
取り付け状態を示す側面図である。
【図4】図1の光スターカプラのワイヤーハーネスへの
取り付け状態を示す斜視図である。
【図5】図1の光スターカプラの製造手順を示す模式図
である。
【図6】図1の光スターカプラの製造手順を示す模式図
である。
【図7】図1の光スターカプラの製造手順を示す模式図
である。
【図8】図1の光スターカプラの製造手順を示す模式図
である。
【図9】図1の光スターカプラの製造手順を示す模式図
である。
【図10】図1の光スターカプラの製造手順を示す模式
図である。
【図11】図1の光スターカプラを用いたスター型光デ
ータリンクシステムを示す図である。
【図12】この発明にかかる光スターカプラの一実施例
を示す図である。
【図13】図12の光スターカプラのワイヤーハーネス
への取り付け状態を示す斜視図である。
【図14】この発明の背景技術となるスター型光データ
リンクシステムの一例を示す模式図である。
【図15】従来の光スターカプラを示す斜視図である。
【符号の説明】 11a〜11d 光分岐部 12a〜12d,14a〜14d ファイバ端部 15 光ミキシング部 23 カプラ固定具 25 柔軟シート