実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本開示の実施の形態1の無線通信システムの全体構成を示す。本実施形態の無線通信システムは、図1に示すように無線基地局装置(AP)10を有している。AP10は、無線LANの基地局として機能する装置であり、図示しないネットワークを介して上位の機器と通信できるように構成されている。
AP10の配下には、複数の無線端末(STA)12-1~12-3が配置されている。以下、個々のSTAを区別する必要がない場合は、符号の添え字を省略してそれらを「STA12」と称す。図1には、AP10の配下に三台のSTA12が存在しているが、STA12の台数はこれに限定されるものではなく、その数はより少数であっても、より多数であってもよい。
AP10とSTA12は、無線による伝送リンクを介して相互に通信することができる。AP10およびSTA12は、何れもマルチリンクデバイス(MLD)としての機能を有している。より具体的には、AP10およびSTA12には、何れも、例えば6GHz帯に設定されている複数の周波数帯に対応する複数の無線インターフェースが搭載されている。AP10およびSTA12は、それらの無線インターフェースを連携または協調させることにより、両者間に複数の伝送リンクを確立させることができる。これにより、AP10とSTA12とは、マルチリンク機能による高速かつ高信頼な通信を実現することができる。
図2は、AP10の機能的な構成を説明するためのブロック図である。AP10は、専用に設けられたハードウェアに加えて、演算処理ユニットおよびメモリを有している。メモリ内には、演算処理ユニットで実行されるプログラムが格納されている。図2に示すブロック夫々の機能は、演算処理ユニットが、そのプログラムに沿って処理を進めることにより実現される。
図2に示すように、AP10は制御部20を備えている。制御部20は、AP10が有する様々な機能を実現するために、以下に説明する各ブロックの機能を制御する部分である。
AP10は、センシング情報受信部22を有している。本実施形態では、後述の通り、無線通信に用いることが予定されている複数のチャネルの夫々について、STA12によるセンシングが行われる。例えば、6GHz帯においては、90程度のチャネルが準備されることが想定される。本実施形態では、AP10の配下に属する複数のSTA12に、夫々のチャネルの混雑度合いを分担してセンシングさせて、その結果をAP10に提供させる。センシング情報受信部22は、STA12から送信されてくるセンシングの結果を受信し、その結果をセンシング情報として格納する機能を有する。
AP10は、センシングチャネル数記憶部24を備えている。センシング情報には、その情報を発したSTA12の識別子と、センシングされたチャネルの識別子とが含まれている。センシングチャネル数記憶部24は、それらの情報に基づいて、どのSTA12がどのチャネルをセンシングしたかを認識し、STA12毎にセンシングを実施したチャネルの数を記録する機能を有する。
AP10は、更に、資源割当部26を備えている。複数のSTA12は、有限の通信資源を分け合って、夫々AP10との通信を確立する。例えば、上述したチャネルそのもの、更には、夫々のチャネルにおける占有時間等が通信資源に該当する。資源割当部26は、複数のSTA12夫々に対する資源の割り当てを決定し、その決定結果をSTA12夫々に指令する機能を有する。
尚、AP10は、上位の機器との有線通信を確立するための通信インターフェース、並びにSTA12との無線通信を確立するための通信インターフェースを備えている。これらについては、便宜上図示を省略する。
図3は、STA12の機能的な構成を説明するためのブロック図である。STA12も、AP10と同様に、専用のハードウェアに加えて、演算処理ユニットおよびメモリを有している。そして、図3に示すブロック夫々の機能は、演算処理ユニットが、メモリに格納されているプログラムに沿って処理を進めることにより実現される。
図3に示すように、STA12は制御部30を備えている。制御部30は、STA12が有する様々な機能を実現するために、以下に説明する各ブロックの機能を制御する部分である。
STA12は、センシング情報傍受部32と、センシング情報記憶部34とを有している。本実施形態では、上記の通り、無線通信に用いるチャネルの夫々について、STA12によるセンシングが行われる。STA12の夫々は、センシングの結果をブロードキャストの手法で送信する。センシング情報傍受部32は、他のSTA12から発せられたセンシング情報を傍受するためのブロックである。また、センシング情報記憶部34は、傍受したセンシング情報を記録するためのブロックである。これらのブロックの機能により、一台のSTA12で実施されたセンシングの結果は、他の全てのSTA12において共有される。
STA12は、また、センシング部36を有している。センシング部36は、センシング情報記憶部34に格納されている情報に基づいてセンシングが未実施のチャネルを認識し、それらの一つについてセンシングを行う。センシングは、具体的には、一つのチャネルを監視して、そのチャネルに無線信号が流れている時間の割り合い、つまり、エアタイム占有率を計測することにより行われる。
STA12は、センシング情報送信部38を備えている。センシング情報送信部38は、センシング情報を、上述したブロードキャストの手法で送信する機能を有している。センシング情報には、情報を送信するSTA12の識別子、監視したチャネルの識別子、およびそのチャネルで計測されたエアタイム占有率が含まれる。
尚、STA12にも通信インターフェースが備わっているが、AP10の場合と同様に、便宜上その図示は省略する。
[実施の形態1における処理の流れ]
図4は、本実施形態においてチャネルをセンシングするためにSTA12が実行する処理の流れを説明するためのフローチャートである。図4に示すルーチンは、AP10の配下に属する全てのSTA12において繰り返し実行される。繰り返し周期は、STA12夫々のスペック等に応じて決定される。その結果、スペックの高いSTA12では、通常、スペックの低いSTA12に比して短い周期で図4に示すルーチンが繰り返される。
図4に示すルーチンでは、先ず、他のSTA12から発せられたセンシング情報を傍受したか否かが判別される(ステップ100)。センシング情報の傍受が認められなかった場合は、ステップ102がジャンプされ、次にステップ104の処理が実行される。
一方、センシング情報の傍受が認められた場合は、傍受したセンシング情報がセンシング情報記憶部34に格納される(ステップ102)。センシング情報には、上記の通り、センシングされたチャネルの識別子や、そのチャネルの混雑度合いを示すエアタイム占有率等が含まれている。本ステップ102では、それらの情報のうち、少なくともチャネルの識別子がセンシング情報記憶部34に格納される。
上記の処理が終わると、次に、センシングの対象とするチャネルが選択され、そのチャネルの混雑度合いがセンシングされる(ステップ104)。ここでは、先ず、センシング情報記憶部34に識別子が格納されていないチャネルが抽出される。次に、抽出されたチャネルの中から、既定のルールに従って、例えば周波数に基づく昇順或いは降順ルールに従って対象チャネルが決定される。そして、対象チャネルを規定時間監視することで、そのチャネルのエアタイム占有率がセンシングされる。
対象チャネルのセンシングが終わると、ブロードキャストの手法でその結果が送信される(ステップ106)。この際、センシングを実施したチャネルの識別子は、上記ステップ102の場合と同様にセンシング情報記憶部34に格納される。このため、全てのSTA12において、センシング情報記憶部34には、何れかのSTA12においてセンシングが実施されたチャネルの識別子が累積して格納される。
上記の処理によれば、個々のSTA12は、他のSTA12で既にセンシングされたチャネル、および自らが既にセンシングしたチャネルを除外してセンシングの対象とするチャネルを決定することができる。このため、本実施形態によれば、重複した無駄なセンシングの実施を避けることができる。
尚、センシング情報記憶部34に格納された識別子は、一定時間の経過後に消去することとしてもよい。この場合、センシングが実施されたチャネルは、一定時間後にセンシング未実施のチャネルに戻され、再びセンシングの対象となる。これにより、古いセンシング情報が残ったままとなるのを防ぐことができる。
図5は、AP10の配下に属する三台のSTA夫々がセンシングを実施したチャネル数と、AP10が夫々のSTAに割り当てた通信資源との関係を示す。具体的には、図5は、STA12-1、12-2および12-3が、夫々10チャネル、20チャネルおよび30チャネルのセンシングを実施したことを示している。これらは、STA12-1~12-3夫々のスペックの差や、それらがチャネルセンシングに配分できた時間の差等に起因して異なる値となっている。
図5は、また、AP10が、STA12-1、12-2および12-3の夫々に、20MHz、40MHzまたは80MHzの帯域を割り当てたことを表している。つまり、AP10は、チャネルセンシングの実施に対する報酬として通信資源を割り当てており、センシング回数が最多のSTA12-3に最も多くの通信資源を割り当て、その回数が最少のSTA12-1には最も少ない通信資源を割り当てている。このような割り当てによれば、チャネルセンシングの負担に起因する端末間の不公平を、通信資源の形を取る報酬により解消することができる。
図6は、上記の機能を実現するための本実施形態においてAP10が実施する処理の流れを説明するためのフローチャートを示す。図6に示すルーチンは、何れかのSTA12からセンシング情報がブロードキャストされる毎に起動される。
図6に示すルーチンでは、先ず、ブロードキャストされたセンシング情報がAP10に格納される(ステップ110)。AP10は、センシング情報を蓄積することで、どの周波数帯がどの程度混雑しているのか、並びに、どのSTA12がチャネルセンシングを何回実施したかを把握する。
AP10は、次に、配下に属するSTA12の夫々に対して、センシングチャネル数に応じた通信資源の割り当てを行う(ステップ112)。具体的には、センシングチャネル数の多いSTA12には多くの通信資源を割り当て、また、その数の少ないSTA12には少ない通信資源を割り当てるための処理を行う。資源の多少は、図5を参照して説明した通り、周波数の帯域幅を異ならしめることにより実現できる。或いは、資源の多少は、帯域の占有時間を異ならしめることにより実現してもよい。
以上説明した通り、本実施形態の無線通信システムでは、AP10においてチャネルのセンシングを実施する必要がない。このため、このシステムによれば、チャネルセンシングの実施に伴って、AP10の配下に属する全てのSTA12が通信不能となるような事態が生ずるのを確実に回避することができる。
また、本実施形態のシステムでは、複数のSTA12が、夫々のスペック等に応じた負荷でチャネルセンシングを実施する。このため、スペックの低いSTA12が、相対的に重い負荷を負うことがなく、そのようなSTA12の通信品質が著しく悪化してしまうのを回避することができる。
更に、本実施形態のシステムでは、チャネルセンシングの報酬として、負荷に見合った通信資源がSTA12の夫々に与えられる。このため、STA12間の不公平が解消されると共に、低スペックな機器を高スペックな機器に切り替えるインセンティブが阻害されてしまうのも避けることができる。
実施の形態2.
[実施の形態2の特徴]
次に、図1と共に、図7乃至図10を参照して本開示の実施の形態2について説明する。本実施形態の無線通信システムは、実施の形態1の場合と同様に、図1に示す構成により実現することができる。
図7は、本実施形態で用いられるAP10の構成を機能的に説明するためのブロック図である。尚、図7において、図3に示す要素と同一または対応する要素については、共通する符号を付してその説明を省略または簡略する。また、実施の形態1の場合と同様に、AP10は、演算処理ユニットおよびメモリを備えており、図7に示す各要素は、演算処理ユニットがメモリに格納されているプログラムに沿って処理を進めることにより実現される。
図7に示すように、本実施形態で用いられるAP10は、センシング範囲算出部40を備えている。センシング範囲算出部40は、AP10が、特定のチャネルの混在状況を知りたい場合に、そのチャネルをセンシング範囲として設定する機能を有している。例えば、取得済みのセンシング情報が古く、その情報を更新しておきたいチャネルや、STA12に割り当てたい帯域のうちセンシング情報が得られていないチャネル等がセンシング範囲として設定される。
センシング範囲算出部40で設定されたセンシング範囲は、センシング範囲送信部42に提供される。より具体的には、センシング範囲に含まれるチャネルの識別子が、センシング範囲送信部42に提供される。そして、センシング範囲送信部42は、センシング範囲を構成するチャネルの識別子を、AP12配下の全てのSTA12に、ブロードキャストの手法で送信する。
図8は、本実施形態で用いられるSTA12の構成を機能的に説明するためのブロック図である。尚、図8において、図2に示す要素と同一または対応する要素については、共通する符号を付してその説明を省略または簡略する。また、実施の形態1の場合と同様に、STA12が備える各ブロックの機能も、演算処理ユニットがメモリに格納されているプログラムに沿って処理を進めることにより実現される。
図8に示すように、本実施形態で用いられるSTA12は、センシング範囲受信部50を備えている。センシング範囲受信部50は、AP10から送信されてきたセンシング範囲を受信する機能を有している。センシング範囲受信部50によって受信されたセンシング範囲は、センシング範囲記憶部52に格納される。
つまり、本実施形態のSTA12では、AP10がセンシングを求めるチャネルの識別子がセンシング範囲記憶部52に格納される。そして、実施の形態1の場合と同様に、自身または他のSTA12によってセンシングされたチャネルの識別子が、センシング情報記憶部34に格納される。
本実施形態において、STA12のセンシング部36は、センシング範囲記憶部52に識別子が含まれている場合は、その識別子に対応するチャネルのセンシングを実施する。そして、センシング範囲記憶部52に識別子が含まれていない場合は、センシング情報記憶部34に識別子が格納されていないチャネルのセンシングを実施する。これにより、本実施形態では、AP10が求めるセンシングが優先的に実施されると共に、既にセンシングされたチャネルの重複するセンシングが、実施の形態1の場合と同様に有効に回避される。
[実施の形態2における処理の流れ]
図9は、本実施形態においてAP10が実施する処理の流れを説明するためのフローチャートを示す。尚、図9において、図6に示すステップと同一または対応するステップについては、共通する符号を付して重複する説明を省略する。
図9に示すルーチンは、実施の形態1の場合と同様に、AP10が、何れかのSTA12からセンシング情報を受信することで起動される。本実施形態では、ステップ110でセンシング情報が格納されると、次に、そのセンシング情報に関わるチャネルが、AP10の指定したセンシング範囲に該当するものであるか否かが判別される(ステップ120)。
受信した情報に関わるチャネルが、センシング範囲に該当しないと判別された場合は、実施の形態1の場合と同様に資源の割り当てを進めるべく、ステップ112の処理が実行される。
一方、受信した情報に関わるチャネルがセンシング範囲に該当すると認められた場合は、そのチャネルのセンシングを実施したSTA12に、追加の報酬を加えた資源が割り当てられる(ステップ122)。つまり、AP10の要求に応えるセンシングを実施したことを評価して、そのセンシングを実施したSTA12に、ステップ112で決定される資源に、一定の割り合いを加えた資源が割り当てられる。
上記の処理が終わると、次に、AP10にとってセンシングが必要なチャネルが存在するか否かが判別される(ステップ124)。例えば、判定基準を超えて情報が古くなってしまっているチャネルが存在するか、或いは、割り当て候補となっているがセンシング情報が得られていないチャネルが存在するか、などの判断がなされる。そして、そのようなチャネルの存在が認められると、センシングが必要なチャネルが存在する、と判断される。
上記ステップ124において、センシングが必要なチャネルが存在しないと判別された場合は、今回のルーチンがそのまま終了される。一方、センシングが必要なチャネルが存在すると判別された場合は、そのチャネルの範囲が、センシング範囲として配下のSTA12に送信される(ステップ126)。
図10は、本実施形態において、STA12が実施する処理の流れを説明するためのフローチャートを示す。尚、図10において、図4に示すステップと同一または対応するステップについては、共通する符号を付して重複する説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態におけるSTA12は、ステップ100またはステップ102の処理に続いて、センシング範囲を受信したか否かを判別する(ステップ130)。つまり、センシングの実施を求めてAP10が発したセンシング範囲の情報を、STA12が受信したか否かが判別される。
センシング範囲が受信されていない場合は、以後、実施の形態1の場合と同様に、ステップ104の処理が実行される。この場合、センシング情報記憶部34に識別子が格納されていないチャネル、つまり、STA12によるセンシングが未実施のチャネルについて、センシングが実施される。
一方、上記ステップ130で、センシング範囲の受信が認められた場合は、先ず、そのセンシング範囲に対応するチャネルの識別子が、センシング範囲記憶部52に格納される(ステップ132)。そして、センシング範囲記憶部52に格納された識別子に対応するチャネルのセンシングが実施される(ステップ134)。
以上の処理が終わると、STA12は、ステップ106の処理により、センシングの結果をブロードキャストの手法で送信する。
上記の処理によれば、AP10は、優先的にセンシングしたいチャネルの範囲が存在する場合に、その要求を、配下のSTA12の全てに広く伝えることができる。そして、その要求に応える機能を有するSTA12は、その要求に応えてチャネルのセンシングを実施する。このため、本実施形態によれば、AP10に優れた情報収集能力を与えることができる。そして、AP10が優れた情報収集能力を持つことで、無線通信システムの通信効率を高めることができる。
また、上記の処理によれば、AP10が発するセンシング範囲に反応してチャネルセンシングを実施したSTA12には、センシング負荷に対する報酬と、AP10の要求に応えたことに対する報酬との合算に対応する通信資源が与えられる。このような規則によれば、AP10の要求に応える機能をSTA12に与えるインセンティブを発生させることができ、無線通信システムの効率化を促進することができる。
[実施の形態1および2の変形例]
ところで、上述した実施の形態1および2は、無線通信の分野を無線LANに限定して説明しているが、本開示はこれに限定されるものではない。本開示の技術は、無線LANの他に、例えば、ブルートゥース(登録商標)のような無線通信、或いは、ライセンス帯を用いる無線通信等にも適用することが可能である。
また、上述した実施の形態1および2では、チャネルセンシングの実施に対する報酬、或いはAP10の要求に応えたことに対する報酬を、通信資源の割り当てにより与えることとしている。しかしながら、本開示はこれに限定されるものではなく、それらの報酬は、例えば、STA12による無線通信の利用料金を引き下げる等、ユーザにとってのインセンティブとなる他の手法により実現することとしてもよい。
また、上述した実施の形態1および2では、STA12が、一つのチャネルのセンシングを終える毎にセンシング情報を送信することとしているが、本開示はこれに限定ものではない。例えば、STA12には、一定の時間継続してセンシングを実施させ、その間に得られた複数のセンシングの結果をまとめて送信させることとしてもよい。或いは、STA12には、既定数のチャネルのセンシングをまとめて実施させ、その結果をまとめて送信させてもよい。
また、上述した実施の形態2では、AP10が、センシングの必要なチャネルをセンシング範囲としてSTA12に伝達する。そして、STA12が、その範囲をセンシング範囲記憶部52に格納し、そこに格納されているチャネルについて優先的にセンシングを実施する。しかしながら、センシング範囲の伝達手法はこれに限定されるものではない。例えば、AP10は、センシングが実施されたばかりのチャネル、或いはSTA12に割り当てる予定の無いチャネル等をセンシング不要のチャネルと判断し、センシングが不要な範囲をSTA12に伝達することとしてもよい。この場合、STA12は、センシング不要な範囲に対応する識別子をセンシング範囲記憶部52から削除する。これにより、結果として、AP10がセンシングの実施を希望するチャネルのセンシングを優先的に進めることができる。