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JP3939101B2 - 基板搬送方法および基板搬送容器 - Google Patents

基板搬送方法および基板搬送容器
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ、フォトマスクまたはハードディスク等の被処理物を極めて清浄度の高い雰囲気下で保管または搬送するのに使用して好適な基板搬送容器(ポッド)の構造、性能及びその運用方法に関する。特に、前記基板搬送容器を利用した、半導体製造プロセスにおける基板搬送方法および基板搬送容器(ポッド)に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子の微細化が進むにつれて、より高度な清浄空間が必要になることが予測されている。例えば、パターン欠陥や配線短絡の原因になる粒子状汚染物質の管理対象粒径は、0.1μm以下になることが予測されている。更に、粒子状汚染物質に加えてガス状汚染物質の低減も必要になってくる。各種炭化水素分子は、半導体ウエハに吸着することにより、ゲート酸化膜の耐圧不良や成膜後の膜厚のバラツキを引き起こし、塩基性ガスは化学増幅型レジストと反応して解像度劣化になり、酸性ガスは配線コロージョンの原因になる。
【0003】
それに加えて近年では水分(湿気)も低減対象物質になってきた。これは、微細化に伴い配線材料や成膜材料が多様化して、環境中の水分が上記材料と結合して不具合を引き起こす場合があるからである。一方、微細化とは別に、半導体ウエハの大口径化と処理の自動化も進んでいく。半導体製造ラインの自動化は、汚染源である人と基板を隔離する必要があることと、半導体ウエハの大口径化によって搬送容器の重量が10kg程度になり、人による取り扱いが困難になるためである。
【0004】
従来、半導体チップの高集積化・高速化に伴い、半導体チップ内の素子を結ぶ配線の材料は、アルミ配線が使われていた。しかしながら、線幅が0.13μm以下になると、従来のアルミを用いた場合、発熱の問題、信号遅延の問題が顕著となるため、アルミ配線の代りに、アルミよりも電気抵抗の低い銅配線が使われようとしている。
又、配線間を絶縁する絶縁材料として従来SiOが使われていた。しかしながら、SiOは比誘電率が約4と高く、単に配線材料をアルミから銅に代えても、信号遅延の問題は20%位の改善にしかならないため、絶縁膜の材料として、比誘電率が3以下の低誘電率材料を使う必要性がでてきている。
【0005】
これに先立ち線幅0.18μmレベルのプロセス検討段階から銅配線及び低誘電率材料の検討が始まっている。低誘電率絶縁膜の材料としては、有機材料や多孔質材料を使うため、空気中の水分を吸湿して、誘電率が上昇してしまうなど、その取り扱いは従来の絶縁膜とは異なり、とても難しい。
又、配線材料の銅も、従来使われてきたアルミと異なり、空気中の酸素と結合して、酸化膜を発生しやすい。又、銅分子がアルミ分子と比べて非常に活性なため、銅を含んだ粒子や蒸気自体がクリーンルーム内に放出されると、クリーンルームを汚染し、半導体チップの歩留まりを著しく低下させてしまう。又、シリコン表面の有機汚染は、ゲート酸化膜の信頼性低下、減圧CVDにおけるインキュベーションタイムの長期化や異常膜成長を引き起こすことは以前から知られている。今後新たに低誘電率絶縁膜として優れた材料が発見されてもその材料表面が環境の有機物、イオン等の不純物の影響を受けやすいために採用できない場合もでてくるであろう。逆に環境を制御してやることにより、今まで使えなかった材料までも絶縁膜として使える可能性も出てくる。又、半導体ウエハ上に塗布されたレジストは、アンモニアが存在すると、現像後のレジストの頂部がその底部と比べ幅が広がる、いわゆる“T−トップ”現象が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、銅配線と誘電率が3以下のいわゆる低誘電率絶縁膜を組合せた半導体チップ製造工程等に用いて好適な基板搬送方法および基板搬送容器を提供することを目的とする。また、線幅が微細化していくと作業者から発生する微量のアンモニアや有機物、そして作業服から発生するパーティクル状汚染物質による基板の汚染が深刻になってくる。また今後、半導体製品の需要の多様化により、DRAMやMPUのような少品種大量生産する製品よりもシステムLSIのような多品種少量生産する製品が占める割合が増えていくことが予想されている。このため、半導体処理プロセスを容易に且つ、迅速に組替えることが可能な設備が必要になってくる。本発明は自動化された半導体製造工場において、多品種少量生産する半導体チップも含めた半導体デバイスの製造等に用いて好適な基板搬送方法および基板搬送容器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題を解決するために、銅配線と誘電率3以下の低誘電率絶縁膜を用いた半導体チップの製造工程において、例えばシリコンウエハ表面に低誘電率絶縁膜、レジスト膜、又は銅膜が形成されている基板を、基板搬送容器に入れて、装置間で搬送したり、保管するときに、少なくともその基板搬送容器内の空気に含まれる水蒸気量を、一定値以下に制限したり、少なくともアンモニアの濃度を一定値以下に制限したり、更に銅膜が基板搬送容器内の空気に曝露される場合、少なくとも、水蒸気量、もしくは酸素量を制限し、銅配線の誘電率3以下の低誘電率絶縁膜を用いた半導体チップの配線形成工程で発生する種々の問題を解決することができるものである。特に、環境気体中の粒子濃度、湿度、有機物濃度、イオン性ガス濃度を少なくとも1つ一定値以下に維持する基板搬送容器の構成を提供する。更に、自動化運転された半導体製造工場において、合理的に効率よく運用するための方法を提供する。
すなわち、本発明の基板搬送方法は、銅配線を用いた加工線幅0.18μm以下の半導体チップの製造工程における複数のプロセス間で基板を搬送する方法において、第1のプロセスの雰囲気から、搬送容器に基板を取込み、前記第1のプロセスの雰囲気の情報に基づき、送風装置及び固体高分子電解質膜による除湿ユニットの動作を制御し、前記容器内で間歇的又は連続的に、収納する基板に要求される環境と基板を収納する前後となる第1のプロセスの雰囲気と第2のプロセスの雰囲気との汚染度に応じた循環回数で、前記容器内の気流を循環させ、水分、粒子状物質、化学物質の少なくとも1つを選択的に除去し、有機物が1μg/m以下、及び又は、水分が4×10−3g/g以下となるように前記容器内の環境を制御し、該環境を前記基板に曝露させて保持し、第2のプロセスに前記容器から前記基板を導入することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0009】
先ず、自動化の必要性とクリーンルームについて説明する。作業者による人為的なミスや、作業者から発生する微量のアンモニアや有機物による半導体ウェハ等の基板の汚染を防止するには、基板の取り扱い空間から作業者を遠ざけることが有効であり、その手段として自動化設備の導入がある。この自動化設備に対応した基板搬送容器は、例えばSMIF(Standard Mechanical InterFace)容器(Pod)やFOUP(Front Opening Unified Pod)があり、この搬送容器を所定の位置に位置決めし、外部からドアを開閉するためのドアオープナや、自動搬送するための搬送装置と合わせて使用する。SMIF容器(Pod)やFOUPは密閉容器であり、容器外の清浄度、即ちクリーンルームの清浄度を緩くすることができる。これにより、設備費用や運転費用を低減できる。クリーンルームを空気の流れによって分類すると、一方向流型クリーンルーム、非一方向流型クリーンルーム、混流型クリーンルームに分けられる。
【0010】
一方向流型クリーンルームの空気の流れを図1(a)に示す。この方式は、天井又は一つの壁の前面からULPAフィルタ635等を通った清浄空気が吹き出し、フィルタに対向した床又は壁631から流出し、循環ライン632及び送風装置633を通って換気するクリーンルームである。この方式は、部屋全体を高い清浄環境にでき、仕切り壁を少なくできる反面、最もコストのかかるクリーンルームである。非一方向流型クリーンルームの空気の流れを図1(b)に示す。この方式は、天井又は一つの壁の一部からULPAフィルタ635等を通った清浄空気が吹き出し、室内が清浄空気で希釈され、排気口634から排出される。この方式は、例えばJIS B 9920で定義されるクラス6(Federal Standard 209Dのクラス1000に相当)より緩い清浄度のクリーンルームに用いられる。高い清浄度に出来ない反面、仕切り壁を少なくでき、設備費用及び運転費用ともに安価なクリーンルームである。仕切り壁を少なく出来るため、生産ラインの組替えなどが比較的簡単に行なえる利点がある。この方式は、主に基板を容器内に収納して取り扱うミニエンバイロメント方式の半導体製造工場に最適である。図1(c)に示す混流型クリーンルームは前記一方向流型クリーンルームと非一方向流型クリーンルームが混在する形式のクリーンルームである。例えば、半導体製造装置と通路を含む生産ラインは一方向流型クリーンルームにして高い清浄空間にし、サービスエリアなどは清浄度の緩い非一方向流型クリーンルームにして設備費用及び運転費用を低減した方式である。仕切り壁636が必要になるため、生産ラインの組替えが困難という欠点を持つ。この方式は、主に基板をそのままの状態で取り扱うオープンカセット方式の半導体製造工場に適している。
【0011】
図2は、銅配線と低誘電率絶縁膜を用いた半導体チップの配線形成工程例を示す。図2に示すように、半導体素子を形成した半導体基材上の導電層の上に有機膜あるいは多孔質膜からなる絶縁膜をCVD(化学蒸着装置あるいはコータにより)堆積し、プラグ膜等を必要に応じて形成した後に、コータによりその上にレジストを塗布し、乾燥させる。その次に、ステッパにより露光させた後、現像してレジストのパターンを絶縁膜上に形成させる。エッチングにより絶縁膜に、コンタクトホールと配線用の溝を形成し、その上にTaN等からなるバリア層、更にその上に電解めっきの給電層として銅シード層を形成する。
【0012】
そして、半導体基板Wの表面に銅めっきを施すことで、半導体基材のコンタクトホール及び溝の内部に銅を充填させるとともに、絶縁膜上に銅層を堆積させる。その後アニールを行った後に、化学的機械的研磨(CMP)により、絶縁膜上の銅層を除去して、コンタクトホールおよび配線用の溝に充填させた銅層の表面と絶縁膜の表面とをほぼ同一平面にする。この工程を配線層分繰り返すことで、6〜8層といった多層配線が形成される。
【0013】
低誘電率絶縁膜が空気に曝露している場合、空気中の絶対湿度は4×10−3g/g(25℃での相対湿度で20%)以下、更に好ましくは1×10−3g/g(25℃での相対湿度で5%)以下が望ましい。
銅膜が空気に曝露している場合、空気中の絶対湿度は4×10−3g/g (25℃での相対湿度で20%)以下、更に好ましくは1×10−3g/g (25℃での相対湿度で5%)以下が望ましい。さらに沸点80℃以上の有機物濃度は、1μg/m以下、望ましくは0.5μg/m以下が望ましい。酸素濃度は、10000ppm以下であることが好ましく、1000ppm以下であることが更に好ましい。
レジスト膜が空気に曝露している場合、少なくとも塩基性ガス濃度は、1μg/m以下、好ましくは0.5μg/m以下が望ましい。
又、湿度が低い場合、静電気が発生しやすくなり、その静電気によりFET、コンデンサ等の素子が破壊されるおそれがあるので、各半導体ウエハに、アースをとるのが望ましい。アースのとり方としては、導電性のウエハキャリアを用いるか、又はウエハキャリアに金属端子を用い各半導体ウエハにアースをとるか、又はウエハキャリア自身に導電性の材料を用いてもよい。
【0014】
次に、本発明の実施の形態の基板搬送容器について説明する。先ず、自動化に対応した基板搬送容器の一般的な機能について説明する。例えば、半導体ウエハを複数枚収納するための基板搬送容器は、少なくとも次の部品から構成されている。
▲1▼四角形の逆コップ形状をした容器本体、
▲2▼容器本体と係合し、外部から開閉するための機構を内蔵したドア、
▲3▼基板を所定の間隔で保持するための保持手段、
▲4▼ウエハの振動を防止するためのリテーナ、
▲5▼容器を取り扱うための把持手段。
容器本体は、一般的に内部の収納物が確認できるような透明材料又は不透明材料に一部透明材料を使用した高分子材料で造られている。ドアには外部から開閉用のラッチピン等をガイドするための位置決め孔が設けられており、更に外部からの開閉用ラッチピンの動作と連動して施錠及び開錠する機構を内蔵している。このラッチ機能は、機械的な駆動により動作するものや、真空又は圧縮空気、更に磁石による固定の補助をしたものが製品化されている。把持手段は、容器天井部や側壁部に配置されており、ロボットが掴むための位置決めノッチを有するフランジ形状をしたものや、人が握って取り扱える形状をしたものがある。本発明の実施の形態における、前記自動化対応容器としての基本要件は、機能を満たすものであればいずれの方法を採用しても良い。
【0015】
図3に、本実施例の半導体ウエハを搬送する基板搬送容器1を示す。更に、ウエハのID、履歴、ステータスを各バッチごとに管理するために、基板搬送容器にメモリチップを搭載させて、プロセスデータを管理させてもよい。容器は箱体1と蓋体2から構成され、それらは例えば止め具、ラッチ機構などで固定され、外環境からの汚染を遮断する。
【0016】
複数のシリコンウエハWは、ウエハキャリア4に収納され、それが基板搬送容器1の内部に収納されている。その基板搬送容器1の内部にはガス状汚染物質捕捉メディア6と除湿剤8が配置されている。ガス状汚染物質捕捉メディア6としては、イオン交換不織布や活性炭素繊維、ゼオライト等が用いられ、基板搬送容器内の例えば炭化水素やアンモニア等のガス状汚染物質を除去する。除湿剤8としては例えばシリカゲルが用いられ、基板搬送容器内の水分を除去する。これらは、ガス状汚染物質捕捉効率、除湿効率を高めるために、表面積をなるべく多くとることが望ましい。フィルタ形状として、波形又はひだおり等が望ましい。イオン交換不織布又は活性炭素繊維の面積は、その基板搬送容器内部の表面積の10%以上、好ましくは20%以上を持つことが望ましい。除湿材は、交換頻度削減のため、除湿したい空間容積1L当たり、0.1g以上0.4g以下、好ましくは0.5g以上3g以下の吸湿容量を持つものが望ましい。
【0017】
図4は、基板搬送容器の第2実施例である。ガス状汚染物質捕捉メディア6および除湿剤8から発塵するおそれがあるので、半導体ウエハの粒子汚染を防ぐために、ガス状汚染物質捕捉メディア6及び除湿剤8の周囲を、HEPAフィルタ、ULPAフィルタ濾材等の粒子除去フィルタ5で覆うことにより、半導体ウエハWへ粒子が付着するのを防ぐものである。
【0018】
図5は、基板搬送容器1の内部の空気をモータ7aで駆動されるファン7bにより強制的に循環させて、除湿剤又は除湿器8、ガス状汚染物質捕捉メディア6、粒子除去フィルタ5によって積極的に不純物を除去するようにしたものである。なお、粒子汚染が問題にならない場合は、粒子除去フィルタ5を省いてもよい。
基板搬送容器1の外部に、外部から電源を供給するための端子19を備え、ファンモータ及び/又は除湿器を駆動するための電源を外部から供給してもよい。その端子表面は、クリーンルームの金属汚染を防ぐために、表面を金メッキされているものが望ましい。
更に外部から給電する場合、基板搬送容器の存在と給電の要否を確認し、又は外部電源コネクタと、基板搬送容器の電源供給端子が接続されていることを確認してから電源を供給することが望ましい。クリーンルームで使用されるので、電気端子間でスパークすると、金属微粒子が発生してクリーンルームを汚染するからである。
【0019】
更に、図5に示すように基板搬送容器1に電池9を搭載してもよい。又、充電端子を基板搬送容器に設けておき、外部電源から電気を供給して充電又は給電できるようにしてもよい。また、図6に示すようにバッテリ9を用いるようにしてもよい。
図5に示す容器の場合、図7に示すように、例えば無人搬送車10の上に基板搬送容器1が置かれてプロセス装置11間を基板搬送容器が搬送されている間、無人搬送車10に搭載されたバッテリ又は図示しない外部電源から給電される電気の一部から基板搬送容器1内部のモータに給電されて、基板搬送容器内部の空気が循環される。又、更にプロセス装置11に基板搬送容器1が置かれて待機している場合はプロセス装置11から給電してもよい。例えば、プロセス装置に備えられたバッテリ又は図示しない外部電源から給電される電気の一部を使用する。充電においても同様である。
【0020】
更に図8、図9に示すように、ファンモータ7の停止時にファンモータからの発塵が問題になる場合は、ファンモータ7の上流側に粒子除去フィルター5を配置してもよい。
又、ファンモータ7からの発塵だけでなく、ガス状汚染物の発生も問題になる場合には、ファンモータの上流側にケミカルフィルタ6を配置してもよい。又、モータからの水分発生が問題になる場合は、モータの前後に除湿剤8を配すればよい。これらは単独でも、組合せてもよい。
【0021】
又、図10に示すように、基板搬送容器内部には、フィルタ5,6を収納したダクト12に送気するための送気孔21と基板搬送容器内の空気を外部へ排気する排気孔22を設けてもよい。このような基板搬送容器1は、図11に示すようにプロセス装置または無人搬送車(AGV)内の環境と接続される。この送気孔21及び排気口22には逆流防止機構を有し、送気時以外は密閉状態になる。プロセス装置11又はAGVの方にモータファン7を設け、基板搬送容器内部の空気がフィルターダクト12a,12を通って、循環するようにしてもよい。モータファン7はプロセス装置又はAGV10に備えられたバッテリ9、又は図示しない外部電源から給電される電気の一部を使用する。更には図13に示すように基板搬送容器1には、送気孔21と排気孔22のみをつけて、ファンモータ、フィルターダクト類は、図14に示すように、プロセス装置11又は搬送装置10または保管庫に設けて、基板搬送容器1内部の空気を循環させてもよい。
【0022】
更に、図14、図15に示すように、プロセス装置11又は搬送装置10または保管庫は、クリーンルーム内の空気を吸気し、ファン7によって、基板搬送容器1に送気し、基板搬送容器1の排気孔22は開放して、クリーンルームや装置内の排気ダクトに排気してもよい。なお、モータファン上流のフィルタ5,6,及び除湿剤8は省略してもよい。
【0023】
又、図16、図17に示すように、フィルタユニットを基板搬送容器1の外において、基板搬送容器1に開口した送気孔21と排気孔22を介して、基板搬送容器内部の空気をフィルタ5,6及び除湿剤8を通して循環させてもよい。フィルタユニットが基板搬送容器の外にあるので、内部の洗浄が容易であり、又、フィルタ交換が簡単に出来る。
【0024】
基板搬送容器1の内部には、空気流れが送気孔21と排気孔22間でショートパスして、ウエハWに行かなくなることを防止するために、図18に示すように整流板23をつけてもよい。整流板23の空気流の開口率は空気送気孔21から離れるに従い開口率が上がる。これによりウエハ積層方向に対して均一な気体の流れを形成する。特に粒子径0.1μm以下の粒子は、重力による移動よりもブラウン運動による移動が上回る。例えば0.1μmの粒子の場合、ブラウン運動による1秒間当たりの移動量は3×10−3cm、重力による1秒間当たりの沈降距離は9×10−5cmである。従って、ウエハ間を流れる空気の平均速度は、少なくとも、0.3cm/s以上30cm/s以下、好ましくは1cm/s以上10cm/s以下の速度にすることが望ましい。
【0025】
又、粒子は、重力により下に沈むので、図19に示すように送気孔21を基板搬送容器1内の上部に、排気孔22を基板搬送容器1内の下部に付けるか、あるいは、図20に示すように基板搬送容器1内の下部の空気を吸引するように気体の流れを形成することが望ましい。
【0026】
図21に、基板を入れた場合の基板搬送容器内の気体の流れの各種具体例を説明する。容器1内の気体の流れは、ファン7から送られた気体がケミカルフィルタ(ガス状汚染物捕捉フィルタ)6、ULPAフィルタ5を通り、最も清浄な気体がウエハWへ供給される。ウエハWを通過後、容器1の内壁面に沿って再びファンモータ7に戻る。容器1の内壁面は、容器の上下左右面のうち少なくとも1面を示す。ボックスドア開口部は、どこに設けてもよい。自動化対応基板搬送容器に対しては、ボックスドア開口部は前面又は下面となる。
【0027】
図21(a)は、ファン7からフィルタ5,6、ウエハWの間を通過した気体が、容器1の左右内壁面に沿ってファン7に戻る例を示している。図21(b)は、ファン7からフィルタ5,6およびウエハWの間を通過した気体が、容器1の上下内壁面に沿ってファン7に戻る例を示している。図21(c)は、ファン7からフィルタ5,6およびウエハWの間を通過した気体が、容器1の内壁面のすべての面に沿ってファン7に戻る例を示している。図21(d)は、ファン7からフィルタ5,6を通過した気体が、容器1の左右内壁面に沿って流れてからウエハWに当たり、その間を通過してファン7に戻る例を示している。図21(e)は、ファン7からフィルタ5,6を通過した気体が、容器1の上下内壁面に沿って流れてからウエハWに当たり、ファン7に戻る例を示している。図21(f)は、ファン7からフィルタ5,6を通過した気体が容器内壁面に沿って流れてファンに戻る例を示している。この例においてはウエハWに直接気体が流れなくてもよい。いずれの気体の流れにおいても、基板搬送容器内に基板を収納後、再度取り出すまでの間、少なくとも1回望ましくは3回以上循環することが望ましく、収納する基板の要求する環境と基板を収納する前後の容器外環境の汚染度に応じて循環回数を増やせば良い。ファンの消費電力量に制限がない場合は気体の流れは常に循環するようにすることが最も望ましい。尚ここでいう「収納する基板の要求する環境」とは各工程間の搬送環境として歩留まり悪化原因になる汚染物質,具体的には粒子状物質、イオン、ドーパント、有機物、水分をすべてもしくはいずれかを管理濃度以下に低減した環境を容器内に構築することを意味する。
この環境制御を行う基板搬送容器は、例えば半導体製造プロセスの工程内、工程間、工場内フロア間、工場間のいずれの間の搬送に用いてもよく、また搬送だけでなく保管の用途に用いてもよい。
【0028】
又、基板搬送容器自体にバッテリを持つ場合は、ファンの駆動を一定時間毎に行う間欠運転を行ってもよい。これにより、バッテリの電流消費をおさえられる。給電端子19の位置は、図22に示すように、基板搬送容器1の底部にある方が、基板搬送容器の重さで、装置側の電気端子と電気抵抗が小さく接続されるので望ましい。給電端子19は、少なくとも、装置側又は基板搬送容器側で、図23に示すように、(a)スプリングで押し付けるか、又は、(b)金属端子自身がバネ作用を持つものが望ましい。
【0029】
更に給電端子の端子表面は、受電側、給電側共に金めっきされているものが望ましい。供給電流は直流でもよいが、交流を用いて、図24に示すように、電磁誘導によって電流を、AGV10又はプロセス装置11から基板搬送容器1へ供給してもよい。その場合、端子表面には、金属表面が露出せず、金属どうしが接触しないので、発塵により、クリーンルームを金属汚染しないので好ましい。
【0030】
又、図25に示すように、AGV10又はプロセス装置11の接続口と、基板搬送容器1の送気孔21、排気孔22が接続されていないときは、基板搬送容器1の送気孔21と排気孔22をそれぞれ塞ぐ、シャッタ又は逆止弁24がついていることが好ましい。
【0031】
又、図26に示すように、基板搬送容器1の送気孔21と排気孔22は、基板搬送容器1の下部へ向いて設けられており、AGV10又はプロセス装置11の送気孔21a又は排気孔22aと、シール25を介して気密に接続されることが好ましい。シールは、基板搬送容器側に付いていても、AVG又はプロセス装置側に付いていてもよい。
【0032】
基板搬送容器の断面は、図27に示すように、(a)四角形であっても、(b)円形であってもよいが、四角形である場合、汚染物質を洗浄するために、四隅の曲率Rは、好ましくは半径10mm以上、より好ましくは、半径20mm以上がよい。
【0033】
半導体ウエハの容器内への保管時で、最も困難なのは湿度の問題である。
この実施の形態の基板搬送容器においては、その容器本体とドアとの材料を吸水率0.1%以下の高分子材料または不透湿材料で構成している。吸水率の測定方法はASTM(American Society for Testingand Materials)D570規格により定められている。半導体ウエハ等の搬送・保管容器に使用される一般的な材料の吸水率を述べると、PC(ポリカーボネート)0.2%、PBT(ポリブチレンテレフタレート)0.08%、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)0.14%、PEI(ポリエーテルイミド)0.25%、PP(ポリプロピレン)0.03%である。
【0034】
この容器10の構成材料の吸水率は、少なくとも0.3%以下、好ましくは0.1%以下が良い。吸水率0.1%以下の高分子材料としては、PE(ポリエチレン)<0.01%、PP(ポリプロピレン)0.03%、PBT(ポリブチレンテレフタレート)0.06〜0.08%、PPS(ポリフェニレンスルフィド)0.02%、PTFE<0.01%、PC(カーボン20%添加ポリカーボネート)0.1%、PBT(カーボン20%添加ポリブチレンテレフタレート)0.05%などがある。特にこの容器材料として好ましいものは、吸水率が0.1%以下であり、耐薬品性が良好で、高温での安定性が高く、且つ成型収縮率が1%以下好ましくは0.5%以下のPPS(ポリフェニレンスルフィド)、カーボン添加PPS、カーボン添加ポリブチレンテレフタレート(PBT)、カーボン添加ポリカーボネートが特に好ましい。本材料は前記機能を満足するものであれば異なる材料を混合したアロイ材料でも良い。
【0035】
また、低湿度にすると、ウエハが帯電しやすくなるので、少なくともウエハに接するウエハ支持部材とウエハ支持部材から容器下部に接地するドアは、カーボンまたは他の導電性材料を添加した導電性材料が特に好ましい。高分子材料は一般的に、表面抵抗率が1×10〜1×10Ωの材料を静電気導電性材料、1×10〜1×1012Ωの材料を静電気拡散性材料、1×1012Ω以上の材料を絶縁性材料として分類する。また、体積抵抗率が1×10〜1×10Ω・cmの材料を静電気導電性材料、1×10〜1×1011Ω・cmの材料を静電気拡散性材料、1×1011Ω・cm以上の材料を絶縁性材料として分類する。本発明では、表面抵抗率が1×1010Ω以下、体積抵抗率が1×10Ω・cm以下、更に好ましくは表面抵抗率が1×10Ω以下、体積抵抗率が1×10Ω・cm以下が望ましい。更に、ガス状不純物捕捉素子として用いるイオン交換不織布や活性炭は、製造直後の状態で水を吸着しているので、予め脱水処理をして使用するのが好ましい。
【0036】
気密性の高い容器内を乾燥ガス、即ち乾燥空気または水分を含まない不活性ガスと置換すると、置換直後は湿度は略0%の限界湿度まで低下する。しかしながら、この状態で乾燥ガスの供給を停止して放置しておくと、容器内壁面の高分子材料が保持している水分が湿度勾配によって容器内部に拡散する。従って、乾燥ガスにより置換した容器内部の湿度は、時間の経過と共に増大する。一例として、乾燥ガスによる置換後に略0%の相対湿度が従来の市販PC(ポリカーボネート)容器を使用した場合には、数時間後には30%以上に上昇することを示している。吸水率0.02%のポリフェニレンスルフィド(PPS)を使用することで、乾燥ガスにより置換直後の略0%の相対湿度は数時間以上経過しても略12%程度に留まり、顕著な湿度上昇抑制効果が確認された。これにより保管搬送時の容器内湿度が上昇することが防止できることは明らかである。尚、自然酸化膜の成長は暗所で保管することにより抑制効果があることが知られている。このため、容器本体を構成する材料は、光透過性材料よりも光遮断性材料を用いることが好ましい。
【0037】
また、容器は金属板を用いてプレス加工で一体成型するようにしてもよい。前記光遮断性材料は、光遮断すべき波長が1500nm(近赤外)以下、好ましくは750nm(可視光)以下で、光の遮断は10ルックス以下、好ましくは5ルックス以下、より好ましくは1ルックス以下である。更に、容器材質を帯電するような材質にして、そこに容器内微粒子を吸着させ、ウエハへの微粒子の付着を防止してもよい。例えば、図28に示すように、更に容器に積極的に外部から給電・除電を行い、容器帯電時には容器内の微粒子を容器内壁に吸着させ、容器除電時には容器内壁に吸着した微粒子を除去する。容器は、給電・除電装置30に搭載されたときのみ容器1の給電・除電を行う。容器には給電・除電装置30と通電する給電・除電端子39を備える。
【0038】
ドア2を容器1に固定するラッチ機構には、図29(a)(b)に示すような機械的なラッチ機構26をドア内部に備えたもの、図29(c)に示すような容器とドアのシール面に磁石(電磁石) 30を備えたもの、図29(d)に示すように容器とドアのシール面に真空チャック40を備えたもの等がある。真空チャックは真空源例えば真空ポンプ32から吸気能力を得る。又、容器内全体の圧力を負圧にする事によりドア2を容器1に取り付けてもよい。
【0039】
図29(d)の好ましい実施例を図29(e)(f)に示す。容器1は開平可能なドア2を備え、ドアは容器との間で容器内密閉を保つためにシール材54を備える。シール材はドアの外枠に沿うように一体で成型される。シール材は、1つでも複数でもよい。また、容器はドア2を閉じるための排気ダクト53、その排気ダクトの一端を開閉するポート弁52を備える。排気ダクトのドア側端部には、容器のフランジに沿うような溝55を形成する。搬送装置側ではインターフェース50を備え、インターフェースにつながるバルブ51を備える。
次に真空チャック方式の流れを説明する。図29(e)(f)に示すように、容器からドアを開く方法は、ドア2が容器1を閉じた状態で、インターフェース50に載せる。バルブ51を開きインターフェースを真空排気する。バルブ51を閉じ、インターフェース部を真空状態にして、ポート弁52を開く。バルブ51を開き、インターフェースに大気を導入し、ドアを開ける。容器にドアを閉じる方法は、ドアを容器に何らかの手段で押し付けた状態であり、ポート弁52が開いた状態でインターフェースを真空排気する。ドアは容器を閉じる。ポート弁52を閉じ、バルブ51を開いてインターフェースに大気を導入し、容器は移動可能になる。
【0040】
前記機械的なラッチ機構の駆動源は、図29(b)については外部からの機械的なラッチ操作手段によるもの、又は図29(b)に示すようにダクト31を用いて圧縮空気の押し込み又は吸引力によりラッチ26をボックスドア2から出し入れするものなどがある。また図29(b)のより好ましい実施例を図30に示す。ドア内部にラッチ26が水平方向に摺動可能に備えられ、ラッチ26を常に外側に押すスプリング等の押圧手段42を備える。押圧手段には例えば金属性のコイルバネを用いる。ラッチは第1の固定位置と第2の固定位置をもつ。第1の固定位置はラッチがドアの外側にある。これは、ダクト31から気体を吸引しない場合ラッチ26はドアの外側に突き出る。第2の固定位置はラッチがドアの内側にしまわれる。これは、ダクト31より気体を吸引する場合、ラッチはドアの内側に入りこむ。また容器1はドアのラッチを受け入れる溝45を備える。ラッチ、溝の数は複数あってもよい。ボックスドア2に用いる導電性高分子材料はカーボンなどを添加したものが後述する静電気対策上、好ましい。
【0041】
次に、容器の位置決めについて説明する。図32に示すように、容器底部553にステーション側の位置決めピン554に対して位置決め穴556を形成する。また、図32(a)、(b)に示すように容器底部553の端部553aを斜めにカットしステーション側の容器搭載部555に入り易くする。(c)に示すように装置搭載部555の端部555aを斜めにカットしても良い。この際、容器端部553aは斜めにカットしてもしなくてもよい。
【0042】
図33に示すように、容器内の清浄雰囲気維持のため、ボックスとボックスドアを閉じる際にシールを要する。お互いのシール面に部材を介してシールする方法がある。ドア2に配置されたシール材と圧接する容器本体フランジ部には、機械的強度を上げるためフランジ内側にガイドリブ559を設けても良い。また、シール材との接触部に突起560を設けてより小さな圧接力で高い気密性を持つようにしても良い。シール材557にはフッ素系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーまたはポリオレフィン系エラストマーが好ましい。更に加熱処理するとシール材からの脱ガス防止効果が高まる。また、容器内の圧力を陽圧にして外部環境から汚染物質導入を防ぐ方法もある。陽圧環境は、常に、または定期的に作る。更に、図34に示すように、容器内識別用のバーコード558を容器1の外表面に備えても良い。
【0043】
次に、粒子除去フィルタについて説明する。
粒子除去手段としてはエアフィルタを使用する方法が一般的である。JIS規格では、対象粒径と捕集効率等によって以下の4種類に大別している。
▲1▼ 粗塵用エアフィルタ:主として5μmより大きい粒子の除去に用いるエアフィルタ。
▲2▼ 中性能フィルタ:主として5μmより小さい粒子に対して中程度の粒子捕集効率を持つエアフィルタ。
▲3▼ HEPAフィルタ:定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集効率を持ち、かつ圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタ。
▲4▼ ULPAフィルタ:定格風量で粒径が0.1μmの粒子に対して99.9995%以上の粒子捕集効率を持ち、かつ圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタ。
【0044】
本発明の対象とする基板搬送容器のように高度な清浄空間を創る場合には、HEPAフィルタまたはULPAフィルタを用いるのが良い。ULPAフィルタは一般的にひだ折りした濾材に流路を確保するためのスペーサを設けた構造である。このULPAフィルタの圧力損失は、濾材の通気抵抗や濾材の折り込み量、流路の均一性等によって変わる。構造的にフィルタの開口面積が小さくなる場合は、奥行き寸法を大きくし、より多くの濾材を充填してやることにより極力圧力損失が小さいフィルタを用いることが好ましい。濾材もガラス繊維、弗素樹脂等、種々製品化されており、どの濾材を用いても良いが、耐薬品性に優れ、発ガスが少なく、通気抵抗の小さい弗素系樹脂が好ましい。開口面積が大きくできる場合は、奥行き寸法を小さくし、限られた空間を有効に使用するのが良い。
【0045】
Al又はSUS又は高分子材料で出来た枠材の内側にひだ折りしたHEPA又はULPA濾材を充填する。図35に示すように、このひだ折り濾材は、濾材100の山部にリボン101と呼ばれる仕切り材を持つ。リボンにより、一定間隔でひだ折りした濾材を配置し、濾材を通る空気の路を確保している。このひだ折りした濾材100を外枠102に接着剤103で固定する。リボンの代わりに濾材にエンボス加工して流路を確保したり、リボンを無くしても良い。また、外枠が高分子材料の場合は、接着剤を用いずに、熱融着によって固定しても良い。
尚、図36に示すように、上記リボンの変わりに波型断面形状のセパレータ104を入れて製作しても良い。
また、濾材をひだ折りしないで、平膜で製作する構造としてもよい。例えば図35に示すように、円環状の内側支持材105と外側支持材106との間に濾材100を入れ、機械的に固定する平膜構造フィルタとしてもよい。係るフィルタによれば、通気抵抗が大きいので、ポンプなどの送気手段に適する。
【0046】
粒子除去フィルタ濾材として、PTFE濾材、ガラス繊維、エレクトレット不織布、再生処理品がある。フィルタ構造としてはひだおり構造(プリーツ、ミニプリーツ)、メンブレン(シート状)、コルゲート、中空系膜がある。
粒子除去フィルタの使用構造は、図38、39に示すように、フィルタ材100を外枠102で囲みユニット化する。捕捉した粒子状物質がフィルタから発散されないように粒子除去フィルタと外枠の間をシール部107でシールしなければならない。シール材には接着剤103を用いる方法が一般的である。またフィルタ材100を外枠102に圧接することも可能である。接着剤にはウレタン系、エポキシ系などを使用する。更に外枠材料が高分子材料の場合は、フィルタ濾材を熱融着する方法もある。図39に示すように、粒子除去フィルタ5、ガス状不純物除去フィルタ6共に別ユニットで構成する事によって、各々の寿命が来たときにそれぞれ交換が出来るので、フィルタの有効利用が出来る。また、粒子除去フィルタ5とガス状不純物除去フィルタ6の間にフィルタ外枠102を介して空間が出来るので、水分の伝達やフィルタ自体の圧損回避になる。
【0047】
次に、ケミカルフィルタ(ガス状汚染物質除去フィルタ)6について説明する。
ガス状不純物除去手段としては、除去対象物質に応じて種々選択することができる。塩基性ガス除去手段としては、強酸性、弱酸性カチオン交換不織布または繊維、あるいは強酸性、弱酸性カチオン交換ビーズで効率良く除去することができる。また、酸性薬液を添着した活性炭やセラミックでも除去できる。酸性ガスやボロン、リンの除去手段としては、強塩基性、弱塩基性アニオン交換不織布または繊維、あるいは強塩基性、弱塩基性カチオン交換ビーズで効率良く除去することができる。また、塩基性薬液を添着した活性炭やセラミックでも除去できる。有機物は、活性炭、活性炭素繊維、ゼオライト、モレキュラーシーブ、シリカゲル、多孔質セラミックで除去できる。オゾンは、粒状またはシート状の二酸化マンガンを担持または添着したメディアや活性炭などで除去できる。また、ベーパー状でイオン化したメタル、例えば硫酸銅などは、イオン交換不織布やイオン交換ビーズで除去できる。吸着素材構成は除去対象物質とフィルタの許容寸法、形状、圧力損失などに応じて適宜選択することができる。
【0048】
図40は、シート状吸着材をひだ折り加工したケミカルフィルタの例を示すものである。外枠材102、シート状吸着剤108、セパレータ104、シール材103で構成される。外枠材102はAl又はSUS又は高分子材料である。シート状吸着剤としては、▲1▼イオン交換不織布又は繊維、▲2▼活性炭素繊維、▲3▼粒状又は粉末状活性炭バインド不織布、▲4▼図41に示すようにシート状不織布109を2枚重ねて熱融着し、その隙間に粒状活性炭又はイオン交換樹脂等の吸着剤110を充填したもの、▲5▼活性炭素繊維などから脱落するゴミを捕捉するための不織布又は繊維等が使用できる。外枠と吸着剤の固定は、例えばウレタン系接着剤や、スポンジ状ガスケット材に圧接する方法が考えられる。
【0049】
図42に示すようにケミカルフィルタは、外枠材102、吸着剤108又は110、支持材111で構成される。イオン交換不織布108又は繊維又は吸着機能を持たない不織布又は繊維109で、粒状活性炭又はゼオライト又は粒状セラミック又は粒状単結晶シリコン又はイオン交換樹脂110を単独又は組み合わせて包む構造であり、粒状活性炭が膨らまないように支持材111で補強する。別な方法として、図43に示すように、ハニカム112又はコルゲートコア113の隙間に粒状活性炭又はゼオライト又は粒状セラミック又は粒状単結晶又はイオン交換樹脂110を単独又は組み合わせて充填し、不織布109と支持材111で包む構造でも良い。このハニカム又はコルゲートコアの材料は、吸着機能を持つものでも、持たないものでも良い。
【0050】
他の構造として、図44に示すように一体成型された吸着剤114をイオン交換不織布又は繊維108又は吸着機能を持たない不織布又は繊維109で包んだ構造がある。吸着剤は、例えば三次元網目構造の発泡ウレタンに活性炭又は酸やアルカリ添着した活性炭或いはイオン交換樹脂又はゼオライトを接着したものや、粒状活性炭を接着剤などで乾式一体成型したものが使用できる。
【0051】
繊維状又はペーパー状活性炭又はセラミックをコルゲート状113に加工したり、格子状115に加工したり、粉末活性炭をハニカム状112に成型したものをイオン交換不織布又は繊維又は吸着機能を持たない不織布又は繊維で包んだ吸着剤を外枠に収納した構造。又は上述の▲4▼の吸着剤を使ったハニカム構造112としてもよい(図45参照)。
【0052】
ケミカルフィルタ(ガス状不純物除去フィルタ)の材料としては活性炭、活性炭素繊維、ゼオライト、シリカゲル、セラミック、イオン交換不織布、又は繊維、イオン交換樹脂、酸又はアルカリ添着活性炭、二酸化マンガン担持活性炭、金属触媒、光触媒がある。
フィルタ構造としては材料単体、または複数の材料を併用する事が出来る。複数の材料を使用する場合、例えば粒状活性炭とイオン交換不織布がある。イオン交換不織布が粒状または粉状活性炭をはさむようになる。イオン交換不織布はシート状、ひだおり状がある。またウレタン、発泡体、プラスチック、高分子材、金属などに担持させることもある。例えば、ウレタン担持粒状活性炭とウレタン担持イオン交換樹脂、ウレタン担持粒状活性炭とウレタン担持粒状添着活性炭などである。
更に、平板形、ロールコア形、w字形、円筒形、プレートフィン形、バイパス形、3次元骨格形がある。
【0053】
図46に示すように、ガス状不純物除去フィルタの使用構造は、フィルタ材108を外枠102で囲みユニット化する。外枠102はステンレス、アルミなど金属や、プラスチックなどでも良い。フィルタ108の外枠への取りつけ方法は、(a)に示すように直接的に、または(b)に示すように間接的に取りつける。直接的の場合フィルタ自体の弾性力を利用して外枠へ圧接する。例えばフィルタをひだおり状にしてその積層方向の弾性力で外枠102に圧接する。間接的に取りつける場合、弾性材116をフィルタと外枠の間に介して取りつける。例えば、ガスケット(テフロン)がある。また、(c)に示すように外枠内面に突起物117を設けフィルタを圧接する際に突起物にシール作用を持たせる。
【0054】
また、前記粒子除去フィルタとケミカルフィルタを一つの外枠に収納し、一体型複合膜フィルタにしても良い。あるいは、粒子除去濾材とシート状ケミカルフィルタ素材を同時にひだ折り状に折り込み一体化しても良い。
【0055】
次に、除湿剤及び除湿器について説明する。空気中の水分を除去するには、例えばシリカゲル、ゼオライト(合成ゼオライト含む)、炭酸カルシウム、塩化マグネシウムを主成分とした除湿材で除湿する方法がある。除湿材を使う場合は、シリカゲルのように加熱脱離して再利用できる除湿材で、カートリッジタイプで簡便に交換ができ、自動交換が可能な構造が好ましい。容器を冷却したり、冷却した棒を一定時間容器内に挿入して湿気分を結露水にして回収する方法も考えられる。また、固体高分子電解質膜を使用した除湿ユニットも利用可能である。除湿のメカニズムについて図47を示す。この方法は、除湿側空間120の水分子を触媒によって水素と酸素に分解し、所定電圧を印加した固体高分子電解質膜121を介して除湿側空間120の外側、即ち、放湿側空間122に水素を放出して除湿するものである。
【0056】
固体高分子電解質膜による除湿ユニットの最低構成部品例を図48に示す。陽極123、陰極124、固体高分子電解質膜121、触媒層125は必須の構成部品である。また、各部品組立の特徴としては、陽極123及び陰極124は触媒層125と多孔質な基材とを備える。該基材が固体高分子電解質膜121に食いこんでいると共にこの食いこみ部に上記触媒層が形成されていることにより、固体高分子電解質膜121と多孔性電極129(123,124)と触媒125の一体構造をとること特徴としている。例えば菱彩テクニカ社製のロサール等を用いることができる(図49参照)。
【0057】
図50に固体高分子電解質膜を用いた除湿ユニットの他の構成例を示す。固定フランジ部127を容器本体1とモールド加工した形状の実施例である。除湿ユニットの有効面積は、正方形、長方形、円形、楕円形、多角形等、いずれの形状をとっても良いが、電極面積に対する、有効面積(処理ガスの接する開口面積)の割合が大きくなるように設計することが望ましく、具体的には少なくとも処理ガスの接する開口面積が電極面積の50%以上99%以下になるように、さらに好ましくは60%以上90%以下になるように設計することが望ましい。また処理ガスの接する開口面積と電極面積の比が同じであれば、円形よりも楕円形、正方形より長方形にすることが望ましく、具体的には短軸が長軸の、短辺が長辺の10%以上99%以下になるように設計することが望ましい。固体高分子電解質膜としてはプロトンを伝達するものであればよいが、例えばデュポン社製のナフィオン(Nafion)−117(登録商標)等の公称膜厚約170μmを用いることができる。またナフィオン115、ダウケミカル社のXUS−13.204.10等を用いても良い。触媒としては性能と耐久性の面から白金黒を用いるのが望ましいが、白金担持カーボンや他の白金属金属触媒を用いても良い。多孔性電極129に均一な電圧をかけるために必要な電流端子128はアルミやステンレスなどが望ましい。またパッキンから有機物の脱ガスの少ないPTFE等を用いるのが望ましい。固定フランジは直接処理ガスに接するためプロセスガスによる腐食を受ける可能性のある金属は避け、樹脂製の材質、例えばポリカーボネートを用いることが望ましいが、腐食性ガスを使用しない場合はステンレスでも良い。また外部から電極部を直接接触できない様に固定フランジ若しくは容器本体にガイドを設けることが望ましい。
【0058】
いずれの方法も、ファンによって容器内の気体が流動することにより、より短時間で除湿が可能になる。本発明の実施に当たっては、機器類を配置可能な手段であればどの除湿手段を用いても良い。また、容器本体またはドアに高純度窒素や不活性ガスあるいは乾燥空気の給気、排気ポートを配置し、容器内空気の置換を除湿器と併用すれば、容器内を低湿度にする時間を削減することが可能になる。
【0059】
また水分を除去する除湿ユニットとして、除湿器と吸湿性の材料(活性炭、イオン交換体、シリカゲルなど)を併せて搭載するのが好ましい。これは吸湿性の材料を除湿器により常に乾燥させた状態にしておき、吸湿性材料の持つ最も吸湿速度が大きい初期状態を常に保つためである。更に強制的にガスを供給する手段を持つ容器の運用がもっとも短時間で急速に除湿する。気体の流れを発生させる手段がファンであっても、ガスパージであっても、基板搬送容器内に基板を収納後、再度取り出すまでの間、少なくとも1回以上好ましくは3回以上循環することが望ましく、収納する基板の要求する環境と基板を収納する前後の容器外環境の汚染度に応じて循環回数を増やせば良い。ファンの消費電力量に制限がない場合は気体の流れは常に循環するようにすることが最も望ましい。尚ここでいう「収納する基板の要求する環境」とは各工程間の搬送環境として歩留まり悪化原因になる汚染物質,具体的には粒子状物質、イオン、ドーパント、有機物、水分をすべてもしくはいずれかを管理濃度以下に低減した環境を容器内に構築することを意味する。この環境制御を行う基板収納ボックスは、例えば半導体製造プロセスの工程内、工程間、工場内フロア間、工場間のいずれの間の搬送に用いてもよく、また搬送だけでなく保管の用途に用いてもよい。
【0060】
なお、低湿度保持を目的にした場合、容器の材料は、吸水率が小さい材料を使用するのが良い。これは、クリーンルームの一般的な設定条件である25℃、50%RHの環境で、基板搬送容器内だけを湿度低下すると、▲1▼容器を構成する高分子材料中に含まれる水が、湿度勾配によって低い方へ移動する、▲2▼容器外環境空気に含まれる水が容器内との湿度勾配で透過し、内側に水が移動する、▲3▼容器接合部からの容器外環境空気の漏れ込み、の3種類の原因によって湿度の低い容器内に移動する。高い気密性を持った基板搬送容器の場合、これらの原因のうち、容器内湿度の上昇に最も影響を与える原因は、▲1▼の高分子材料に吸水していた水が低湿度側に移動することである。
【0061】
高分子材料の吸水率は一般的にASTM(American Societyfor Testing and Materials)D570規格によって実施されており、文献または高分子材料製造メーカのカタログなどに記載されている。基板搬送容器の高分子材料は、ポリカーボネートが良く用いられるが、ポリカーボネートの吸水率は0.2〜0.3%であり、例えば容器本体及びドア重量3kg中には6〜9gの水を含む計算になる。吸水率を少なくとも0.1%以下の材料で成型することにより、容器内に持ち込まれる水の量を低減することが可能であり、除湿器の性能向上にも寄与する。吸水率0.1%以下の高分子材料は、ポリエチレン<0.01%、ポリプロピレン0.03%、ポリブチレンテレフタレート0.06〜0.08%、ポリフェニレンスルフィド0.02%、ポリテトラフルオロエチレン<0.01%、カーボンを20%添加したポリカーボネート0.1%、カーボンを20%添加したポリブチレンテレフタレート0.05%などがある。このうち、基板搬送容器には、耐薬品性、高温特性に優れ、成型収縮率の低いポリフェニレンスルフィドやポリブチレンテレフタレートまたは前記材料にカーボンを添加した材料を用いるのが好ましい。
【0062】
送風装置には軸流ファン、シロッコファン、スクロールファンなどを用いる。一般的な軸流ファンモータの構造断面を図51に示す。ブラシレスファンモータは、一般的にケーシング611、羽根車612、回転軸613、マグネット614、巻き線615、制御基板616、軸受617から構成されている。前記構成部品のうち、主な汚染発生源は、マグネット614、巻き線615、制御基板616、軸受617及び各部接合に使用する接着剤である。まず、マグネット材料にゴムを使用していたり、フェライト系磁石を接着剤で固着しているものは、ゴムや接着剤が汚染源になり、塩基性ガスや有機物を放出する。巻き線615は、製造工程において銅線の滑りを良くするために用いる潤滑剤や絶縁材などから有機物を放出する。制御基板616からは、銅箔の腐食防止のために塗布するフラックスやソルダ(半田)レジストから有機物を放出する。軸受617からは、潤滑剤として用いる鉱物油系グリスから有機物が、また、転動体や保持器が内輪または外輪と擦れることにより粒子汚染物質を放出する。
【0063】
例えば、マグネット614、制御基板616、巻き線615に、ポリパラキシリレン樹脂を化学蒸着法により被覆処理するパリレン被覆技術がある。パリレン被覆は、ジパラキシリレンを低圧下で加熱・昇華させ、約600℃に加熱すると熱分解してパラキシリレンラジカルガスが生成する。これを被着体上に導くことにより分子量約50万の高分子量ポリパラキシリレンを被覆することができる。パリレン被覆は、▲1▼処理温度が35℃程度であり、被着体にはほとんど熱的な負荷がかからない、▲2▼化学蒸着法なので複雑な形状であったり、金属とプラスチックのような複合材料の被着体に対しても均一な膜厚の被覆が可能、▲3▼ガス透過性が極めて低い、▲4▼大量に一括被覆処理することにより処理コストを安くできる、▲5▼市販のファンモータの構成部品に直接被覆ができるため、設計変更が必要無い、といった特徴が挙げられ、化学汚染物質の低減に適した被覆方法といえる。被膜厚さは、0.1μm以上0.5μm以下が適当である。
【0064】
軸受617は、外輪、内輪、転動体、保持器で構成されている。一般的に外輪、内輪、転動体は、高炭素クロム軸受鋼またはステンレス鋼またはセラミックが、保持器はステンレス鋼やポリアミド樹脂が用いられている。最近では、特殊環境用として、真空用途、低発塵用途、耐食用途、非磁性用途の軸受が開発されはじめ、1986年頃から市販されるようになってきた。軸受から発生する不純物としては、まず粒子状汚染物質がある。文献によると、軸受から発生する粒子状汚染物質は、保持器が転動体や内外輪と擦れることによって発生する場合が多いという知見が得られている。一方、化学汚染物質は、鉱物油系グリースを用いた軸受がもっとも放出量が多く、フッ素系グリース、フッ素系樹脂固体潤滑材の順に少なくなる。軸受の選定は、放出ガスが最も少ない固体潤滑材と、自己潤滑性を有するポリアミド系樹脂又はフッ素系樹脂を材料にした保持器を組み合わせることにより、粒子状汚染物質と化学汚染物質の放出低減を図ることができる。
【0065】
更に、前記対策をとらないグリスなどを用いた一般的な軸受からの汚染物質の放出を防止する方法として、磁性流体シールを用いることが出来る。磁性流体は、ベースオイルに例えば界面活性剤を配合し、極微粒子状の磁性粉末を分散させた液体状のものである。ベースオイルとしては、例えばパラフィン、合成イソパラフィン、アルキルナフタリン、パーフルオロエーテルなどが使用される。磁性粒子としては、鉄、ニッケル、コバルト、フェライトなどが用いられる。
【0066】
磁性流体シールを取り付けた軸流ブラシレスファンモータの回転軸613周辺の拡大断面構造例を図52に示す。磁性流体シールに必要な部品としては、永久磁石619、磁性材料でできた永久磁石保持器620、磁性流体624が挙げられ、他の部品としてはスリーブ622、軸受と永久磁石保持器を仕切るためのスペーサ623 がある。磁性流体624は、永久磁石619によって発生した磁力線により永久磁石⇒永久磁石保持器⇒磁性流体⇒回転軸⇒永久磁石保持器⇒永久磁石に流れる磁界が形成されており、回転運動による磁性流体の散逸を防止している。軸受617から発生した粒子状、分子状汚染物質は、磁性流体624によってシールされ、汚染物質の放出を防止する。その他、特記事項として、回転軸が磁性体であること、永久磁石保持器が磁性体又は磁性体で被覆されていること、永久磁石保持器を保持するハウジングが非磁性体又は非磁性体材料で被覆されていること、そして磁性流体の近傍に別の磁性体を配置しないことが挙げられる。近傍に別の磁性体が存在する場合は、磁力線を遮るための対策を講じる必要がある。図52に示す実施例では、2つの軸受の両方に磁性流体シールを用いているが、必要に応じて片側だけにしても良い。
【0067】
マグネット614からの汚染物質を低減する方法として、プラスチックマグネットを使うことが出来る。プラスチックマグネットは、もともとフェライト焼結マグネットでの割れ防止や、例えばマグネットと羽根車との一体化による部品点数の削減、ファンモータ組み立て工数の削減、寸法精度の向上などを目的として使用している。本発明では前記長所の他に、磁性体を熱可塑性樹脂により一体成形できる点に着目し、化学汚染物質の低減を図っている。磁性体としては、フェライト系、サマリウムーコバルト系などがあるが、必要とする磁束密度に応じて使い分けることができる。
【0068】
送風装置以外の容器本体1内の気体循環方法を図53に示す。容器1外の加熱源530から、熱を放出し、容器本体に備えられた熱吸収部531が熱を吸収する。例えば赤外線などの熱線を用い用いることにより容器本体内では気体が熱吸収部付近では温められるため容器本体1内で熱対流が起きる。容器本体1内で発生した気体流れはフィルタ(粒子フィルタ5、ガス除去フィルタ6)と接触し、浄化される。更に容器本体内に除湿ユニットを備えてもよい。更に気体のウエハ積層方向への均一な流れを形成する整流板521を備えてもよい。
【0069】
容器1内に乾燥ガスを供給する装置を図54に示す。乾燥ガスとしては、乾燥空気や窒素ガスを用いる。前記乾燥ガスを充填した乾燥ガスボンベ38を装置内に備える。容器本体1内に乾燥ガスを入れる際、その管路に、容器内部の圧力を検知する圧力計37、それを基に、乾燥ガス供給量を制御するマスフロコントローラ36を備える。排気は真空引きすると更に良い。前記乾燥ガスボンベ38を備えたAGV10の場合、移動が容易になる。又、乾燥ガス供給源を工場の窒素ガスラインから引いてくることによりプロセス装置11にも配置できる。
【0070】
また、低湿度にすると、ウエハが帯電しやすくなるので、少なくともウエハに接するウエハ支持部材とウエハ支持部材から容器下部に接地するドアは、カーボン等を添加した導電性材料が特に好ましい。更に、ガス状不純物捕捉素子として用いるイオン交換不織布や活性炭は、製造直後の状態で水を吸着しているので、予め脱水処理をして使用するのが好ましい。
【0071】
次に半導体素子の製造方法について説明する。
半導体製造工程は、半導体チップ内のトランジスタ、コンデンサ等の素子を形成してそれらの素子を銅配線等で結ぶ前工程と、ウエハから各チップを切断して、外部端子へ配線する後工程に分かれる。
図2に工程図を示す。前工程では素子がウエハ上に形成された後、多層配線の層の数だけ配線工程が繰り返される。トランジスタ(FET)、コンデンサ等が形成されたシリコンウエハは、その上に絶縁体膜を形成するために、コータまたはCVD等のプロセス装置に搬送される。
ここで、誘電率3以下の低誘電率絶縁膜が形成される。
低誘電率絶縁膜としては、SiOX系等の無機材料例えば多孔質やハニカム形状にしたもの、またはPAE(Poly Arylene Ether)系やMSQ(Methyl Silses Quioxane)系の有機材料、更に有機物を多孔質にしたもの等が用いられようとしている。
これらの低誘電率絶縁膜は、水分を吸収しやすく水分を吸収することにより劣化したり、吸収された水分により、絶縁膜の誘電率が上昇してしまったりする。更に、環境中の有機物やイオン、メタルといった不純物の影響をうけて絶縁膜の物性が変化することが想定される。環境の変動により安定した成膜が得られない可能性があるため、安定してクリーンな環境を提供することが必須となる。
【0072】
そこで、表面に低誘電率絶縁膜が形成されたウエハをすでに説明した基板搬送容器内に収納して、CVD、コータ等の絶縁膜形成装置からレジスト塗布装置の間を搬送する。基板搬送容器としては、既に説明した種々のものが使用可能であるが、基板搬送容器内部には除湿手段を有し、除湿できた方が好ましい。また、基板搬送容器内の空気が循環して除湿手段を通って除湿されるのが好ましい。基板搬送容器内の湿度は25%以下が好ましく、更には10%以下、更に5%以下が望ましい。
【0073】
湿度が低くて静電気による素子の破壊が問題になる場合には各ウエハにアースをとるのが好ましい。ウエハを収納するウエハ支持部材を導電性材料で構成しそれらを介してウエハ電荷を除電する。導電性材料としては、高分子材料にカーボン、界面活性剤、メタル等を添加した高分子材料を用いる。例えば、底部にドアを持つ容器では、ウエハ支持部材を支えるのはボックスドアであり、ボックスドアを導電材料で形成する。ボックスが装置やステーション接地時にボックスドアを介して接地する。ボックスドアは全体が導電性材料でも、表層のみ導電性材料でそこからボックスドア底部へ導電する物体を用いてアースするようにしても良い。またウエハ支持部材を支える部分のみ例えば導電性高分子又は金属材料を用いても良い。
【0074】
更に、化学汚染が問題になる場合にはケミカルフィルタを基板搬送容器内部に設置するのが好ましい。ケミカルフィルタとしては非メタン系有機物をとるものが望ましく更に、イオンをとるものを組み合わせてもよい。又、粒子汚染も問題になる場合にはHEPA、ULPA等の粒子フィルタを併用してもよい。
【0075】
図55及び図56は、表面に銅膜が露出している基板Wを収納した基板カセット4を入れて密閉し、密閉した状態で基板カセット4ごと搬送する基板搬送容器1の一例を示すもので、これは、この基板搬送容器1を、一般的なSMIFポッドで構成したものである。ここで、更に、8インチウエハ搬送用基板搬送容器1の内部に、除湿剤等の除湿手段を設けて基板搬送容器1の内部の湿度を制御することで、絶縁膜の劣化を防ぐことができる。この場合、基板搬送容器1の内部の湿度を10%以下に抑えるのが好ましく、5%以下に抑えるのが更に好ましい。なお、湿度が少ない場合に、静電気発生により素子が破壊されるおそれがある場合は、各基板の銅表面にアースをとり、その静電気を逃がして基板を搬送/保管するのが望ましい。
【0076】
そして、基板搬送容器1の内部に粒子除去フィルタとファンモータを設置して、基板搬送容器1の内部の気体を循環させ清浄化させることで、基板間のクロスコンタミネーションを防ぐことができる。また、基板搬送容器1の内部に化学吸着フィルタと粒子フィルタの両方を設置することで、粒子及びイオン等を除去することができる。なお、粒子フィルタのみを設置したり、化学フィルタとしてイオン除去フィルタのみを使用しても良いことは勿論である。また、基板搬送容器1の内部にファンモータ等を設置した場合には、基板搬送容器1の内部に電池を備えることなく、基板搬送容器1をベース部材等に設置した時に該ベース部材等に設けたコンセントと通電してファンモータが回転するようにしても良い。
【0077】
また、基板搬送容器1の内部は、通常空気で満たされるが、酸素量を制限した不活性ガス等を使用することで、銅の酸化を防止することができる。その酸素量としては、10000ppm以下であることが好ましく、1000ppm以下であることが更に好ましい。
【0078】
図53乃至図55は、基板搬送容器1の他の例を示すものである。これは、例えば、複数の300mm基板Wを基板搬送容器本体501の内側に固定した基板支持部材504に収納した状態で収容し、搬送・保管等を行なうものである。この基板搬送容器1は、角筒状の基板搬送容器本体501と、基板搬出入ドア自動開閉装置に連結されて基板搬送容器本体501の側面の開口部を機械により開閉可能な基板搬出入ドア502と、開口部と反対側に位置し、フィルタ類及びファンモータの着脱を行なうための開口部を覆う蓋体503と、基板Wを保持するための基板支持部材504とULPAフィルタ505、ケミカルフィルタ506、ファンモータ507とから構成されている。
【0079】
基板搬出入ドア502は、機械による開閉が可能であり、基板搬送容器本体501の底部には、基板搬出入ドア自動開閉装置への精度の高い位置決めを行なうためのキネマティックカップリングピン508と係合するVグローブ509が設けられている。基板搬出入ドア502には、基板搬出入ドア自動開閉装置側から自動開閉できるように、位置決めピン受け部510と、ドア開閉用のラッチキーが挿入される受容部511が設けられている。また、OHT(OverheadHoist Transport)やAGV(Automatic Guided Vehicle)といった搬送装置で搬送できるように、ロボット把持手段512が装備されている。材質は、PC、PEEK、PEI等が用いられている。Vグローブ509、位置決めピン受け部510とドア開閉用のラッチキーが挿入される受容部511、ロボット把持手段512、その他自動化インターフェイスに関する事項は、SEMIスタンダードE1.9、E47.1、E57、E62に準拠した設計になっている。
【0080】
基板搬送容器本体501の内部は、基板搬出入ドア502及び蓋体503の間に隙間を有する左右一対の基板支持部材504と一体化された仕切板530によって、中央の中央室513aと該中央室513aの両側に位置する一対の側室513bに区画されている。仕切板530の基板搬出入ドア502側には、基板Wに係合するようにドア側に広がるテーパ部を有する基板支持部材504が一体に設けられている。可動式ウエハ振動防止機構515は、ウエハを容器内で固定し、その振動を防止するように、ウエハに対して垂直方向から押さえる。例えば可動式ウエハ振動防止機構515は、基板搬出入ドア502の内側に備えられている。
【0081】
中央室513aの蓋体503側には、主に粒子を除去することを目的とする粒子除去フィルタを構成するULPAフィルタ505と不純物ガスを除去するガス状不純物捕捉フィルタを構成するケミカルフィルタ506が、蓋体503側から基板搬出入ドア502側に空気を流通可能なように配置されている。一方、捕捉フィルタ506の上流側には、ファンモータ507が基板搬出入ドア502側に空気を送り出すように配置されている。
【0082】
基板搬出入ドア502の両端部は、内向きに滑らかに湾曲した形状に形成されているとともに、その中央部には、三角形状の整流板514が設けられているが、整流板514は省略しても良い。また、基板搬出入ドア502には、基板位置ズレ防止用の固定具515が装備されている。同様に、蓋体503の内面も内向きに湾曲した形状に形成されているとともに、その中央部には、三角形状の整流板516が設けられている。また、複数枚の基板Wに対して均一に清浄空気を供給することを目的とした整流板517が、内側の清浄空気吹き出し開口部に隣接して2箇所に取り付けられている。更に、フィルタ部後段に整流板521を設けても良い。整流板521には、多孔板、メッシュ等を用いる。直接処理ガスに接する、多孔板やメッシュや固定フランジは、プロセスガスによる腐食を受ける可能性があるので、材料としては金属は避け、樹脂製の材質、例えば弗素系樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネートを用いることが好ましい。しかしながら、腐食性ガスを使用しない場合はステンレス材を用いてもよい。
【0083】
ここで、例えば25枚の基板Wを収納した場合、1枚目と25枚目の基板Wと基板搬送容器1の基板搬送容器内壁面との隙間は、他の基板Wどうしの間隔よりも広く設定されている。ここで1枚目とは、容器底部側の一番下に収納される基板を指す。1枚目の隙間は、容器下部内面と1枚目の基板との間隔であり、25枚目の隙間は、容器上部内面と25枚目の基板との間隔である。1枚目及び25枚目の基板の隙間は、2mm以上10mm以下が望ましい。このように広く設定すると、基板Wへの均一な流量供給を阻害するが、清浄空気吹き出し開口部に整流板517を設けることにより、空気入口部において1枚目と25枚目の基板Wとキャリア本体の間の隙間との流量の均一化を図り、効率的に清浄化を行なうことができるように構成されている。また、ULPAフィルタ505の下流側に、流速の均一化とULPA濾材保護を目的とした多孔板又は網状材料を配置してもよい。
【0084】
蓋体503の底部には、二次電池を内蔵した電源ユニット518が配設されており、これにはファンモータ507の端子519と接続する接点が設けられている。電源ユニット518の内部には、ファンモータ507の運転制御基板が内蔵されており、ファンモータ507は、この制御基板に予め入力された制御プログラムに沿って運転・停止のタイミングや回転数が制御されるようになっている。また、電源ユニット518の底部には充電用端子520が設けてあり、基板搬出入ドア自動開閉装置上や充電ステーションに着座した時、装置側の端子と接続されて、自動的に二次電池を充電できる構造になっている。
【0085】
上記のように、基板搬送容器に各種フィルタや二次電池等を搭載すると、基板搬送容器の重心位置がフィルタ側に移動する。重心位置が一方に片寄った状態で、例えばロボット把持手段512を掴んでOHTなどで搬送しようとすると、OHTのホイストなどに悪影響を及ぼす恐れがある。このような問題が起こらないように、フィルタや二次電池等の部品は軽量化することが望ましい。更に、各種フィルタと反対側に位置する基板搬出入ドア502及び/又は基板搬送容器本体501の開口部付近にバランスウエイトを配置し、基板を全て収納した状態で基板搬送容器の重心位置を基板のフェイシャル基準線から少なくとも±100mm以内、更に望ましくは±60mm以内に調整することが望ましい。フェイシャル基準面とは、基板を二等分し、基板の搬出入が行われるキャリア前面に平行する垂直面である。別な方法として、例えば基板搬出入ドア502に内蔵されるラッチ機構の材料を例えば金属製にして基板搬出入ドア502を重くし、重心位置を修正しても良い。
【0086】
図60は、基板搬送容器内における半導体ウエハの各種の除電方式を示す。図60(a)に示すように、FOUP構造においてのウエハ除電は容器内でウエハを支える基板支持部材504を介して装置側へアースする。基板支持部材504は、基板搬送容器本体501を含む一体構造のため、該基板支持部材を含めて一体を導電性材料により構成する。又、基板支持部材504と、基板搬送容器本体501が別部材の場合には、図60(b)に示すように、基板支持部材504と基板搬送容器本体501とをそれぞれ導電性部材で構成し、更にこれらを導電性材料523を用いて電気的に接続する構造にすることが好ましい。更に、図60(c)に示すように、容器本体501はその底部501aのみを導電性材料にしてもよい。また、図60(d)に示すように、基板支持部材504が接している基板搬送容器部分501bのみ、導電性材料にしてもよい。
【0087】
第2のFOUP構造基板搬送容器の除電方法は、図60(e)に示すように、基板位置ずれ防止用の固定具515とドア502を導電性材料にして、ドアから容器を載置した装置にアースするものである。又、図60(f)に示すように、固定具515のみを導電性材料で形成し、固定具515からアース端子524に接続し、これを容器底部から外部へつながるアースとしてもよい。外部とはプロセス装置、搬送装置などを示す。
【0088】
第3のFOUP構造の除電方法は、図60(g)に示すように、OHTロボット搬送する際の取手であるロボット把持手段512を介してである。基板支持部材504と、フランジ512が導電性材料で一体成形されており、ウエハの電荷は、基板支持部材504−ロボット把持手段512を介してOHTにアースされる。又、図60(h)に示すように、ロボット把持手段512と基板支持部材504を別部材とし、それらを電気的に接続するため、容器501の一部501cを導電性材料にしてもよい。更に、ロボット把持手段、基板支持部材に接する容器本体の一部501cのみを導電性材料にしてもよい。
【0089】
図61乃至図63は本発明の更に他の変形例の基板搬送容器であり、300mmウエハ自動化対応基板搬送容器についてのものである。容器503底部に内蔵された電源ユニット518はモータファン507の端子519と接続する接点が設けられている。電源ユニット518の底部には充電端子520が設けてあり、ウエハ搬出入ドア自動開閉装置上や充電ステーションに着座した時、装置側の端子と接続されて、自動的に2次電池を充電できる構造になっている。また、乾燥ガスの供給と、固体高分子電解質膜による除湿を併用する場合には、乾燥ガスパージポート515は本体1底部に内蔵される。但し、固体高分子電解質膜525の位置、大きさ、個数及び乾燥ガスパージポート515は、希望除湿スピード及び希望到達湿度によって変えることが出来、本発明の実施例・図面に限らない。
【0090】
図64乃至図66は本発明の自動化対応基板搬送容器についての図61乃至図63とは異なる位置に固体高分子電解質膜を装着したものである。この場合は固体高分子電解質膜自体は本体1底部に内蔵されるので、端子514を介さず本体1から連なる容器503に内蔵された電源ユニット518から直流電圧を供給できる。
【0091】
次に、前記固体高分子電解質膜を用いた除湿ユニット525を搭載した前記基板搬送容器における反復使用時の除湿能力について、図67を参照して説明する。温度22℃で相対湿度40%のクリーンルームで前記基板搬送容器に洗浄した20枚の半導体ウエハの入ったキャリア4を入れ、蓋閉6時間後の到達湿度を測定した。この結果を図中に△印で示す。尚、図の横軸は操作回数であり、縦軸は到達湿度である。比較のためボックス内に乾燥剤を入れた場合の到達湿度のデータも○印で併記した。乾燥剤を入れた基板搬送容器では、15回までは初期の性能つまり(相対湿度40%から5%の除湿)を維持したが、その後徐々に到達湿度が上昇し、50回以上では20%以下に下がらなかった。一方、固体電解質膜除湿ユニット10を搭載した基板搬送容器は初期の性能(相対湿度40%から10%への除湿)を維持し続けた。
【0092】
上述した基板搬送容器において、ガス状不純物捕捉フィルタ506は、この実施の形態においては、有機物除去用の粒状活性炭を無機イオン除去用のイオン交換不織布で包んで構成されているが、メディアとしては、破砕活性炭、活性炭素繊維、高純度シリコン、ゼオライト、セラミックや添着活性炭等を用いてもよい。活性炭素繊維は、レーヨン、カイノール、ポリアクリロニトリルや石油、石油ピッチを原料とし、繊維状に賦形された炭素を水蒸気、炭酸ガス等で800℃以上の高温下においてガス化反応、いわゆる賦活反応させることにより得ることができる。活性炭素繊維には、強度維持と発塵防止の目的で吸着に寄与しないバインダー等を入れたものもあるが、素材的にはバインダー等の含有率が50%wt以下、好ましくは30%wt以下が望ましい。
【0093】
活性炭は賦活の過程で未組織炭素等が除去されることにより、基本結晶間に多数の細孔を有している。この細孔と大きな比表面積により、活性炭は大きな物理吸着性を持つ。この性質を利用して、粒状の活性炭を充填した活性炭フィルタが市販されている。また、エアフィルタ用膜材として、発塵が少なく、加工性が良く、粒状活性炭よりも細孔が微少で、比表面積の大きな活性炭素繊維を使用したフィルタや、オープンポーラス構造のウレタン発泡体に直径約0.5mmの粒状活性炭を担持したフィルタも市販されている。
【0094】
また、半導体基板と同一材料である高純度シリコンを吸着剤として使用することもできる。高純度シリコンの表面状態は親水性と疎水性の2種類あり、それぞれ吸着特性が異なる。一般的に希フッ酸で洗浄した疎水性表面の方が環境に敏感であり、炭化水素に対して極低濃度でも高い吸着特性を示す。しかし、疎水表面シリコンは酸化膜が成長すると親水表面に変わるため、時間と共に吸着特性が変わる欠点がある。親水表面は極性を持った有機物、例えばBHT(2,6−Di−t−butyl−p−cresol)やDBP(Dibutyl phthalate)をよく吸着する。
また、高純度シリコンを吸着剤に使うと材料の劣化がないので洗浄によるリサイクル可能なフィルタの実現が可能である。また、ケミカルフィルタやULPAフィルタを介しても除去できない物質が存在する場合、ダミーウエハの役割を果たす。しかし吸着容量は大きくないのでいずれも、高純度シリコン単独ではなく、活性炭と組み合わせて使用するのが効果的である。
【0095】
一方、イオン交換不織布や繊維は、例えば、放射線グラフト重合反応によりイオン交換基を導入することによって得ることができる。すなわち、有機高分子で構成される基材、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリマーや綿、羊毛等の天然高分子繊維や織布に、まず電子線やガンマ線等の放射線を照射して多くの活性点を発生させる。この活性点は、非常に反応性が高くラジカルといわれるが、このラジカルに単量体を化学結合させることによって、基材の性質とは別の単量体の持つ性質を付与することができる。
【0096】
この技術は、基材に単量体を接ぎ足すようになるため、グラフト(接ぎ木)重合と呼ばれる。放射線グラフト重合によって、ポリエチレン不織布基材にイオン交換基であるスルホン基、カルボキシル基、アミノ基等を持つ単量体、例えばスチレンスルホン酸ナトリウム、アクリル酸、アリールアミンなどを結合させると、通常イオン交換樹脂と呼ばれるイオン交換ビーズよりも格段にイオン交換速度の速い不織布のイオン交換体を得ることができる。
【0097】
同様にイオン交換基を導入可能な単量体であるスチレン、クロルメチルスチレン、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、アクロレイン等を基材に放射線グラフト重合させた後、イオン交換基を導入しても同様に基材の形状のままでイオン交換体とすることができる。
【0098】
ULPAフィルタやHEPAフィルタの濾材には、ガラス繊維を使用していたが、ガラス繊維は半導体素子の製造プロセスで使用するフッ化水素(HF)蒸気と反応してBF3を生成することが判明し、問題になってきた。近年、ボロンや金属等の不純物がなく、酸、アルカリ、有機溶剤等に侵されないPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を濾材に使用したULPAフィルタやHEPAフィルタが製品化されている。ここでは、必要に応じてガラス繊維とPTFEを使い分ければよい。
【0099】
この基板搬送容器1を、内部に複数の基板Wを収納した状態で、例えば銅めっき装置34の内部に搬入した時の動作を図68を参照して説明する。
【0100】
この銅めっき装置34には、基板搬出入ドア自動開閉装置が備えられている。銅めっき装置18内は、ファンモータ7とULPAフィルタ5とケミカルフィルタ6と除湿器8で構成されたファンフィルタユニットにより粒子状汚染物、ガス状汚染物質、水を低減している。ケミカルフィルタ6及び除湿器8は必要に応じて設置すれば良い。除湿器8は、エンクロージャ内と外の境界に配置すればどこでも良いが、より積極的に除湿を行なう場合は、ファンモータ7近傍又はエンクロージャの循環経路内のように流速が大きくなる場所に配置するのが望ましい。基板搬送容器1が銅めっき装置34の内部に搬送されて所定の位置に載置され、ゲートバルブ等を介してクリーンルームと遮断されると、基板搬出入ドア自動開閉装置は、基板搬出入ドア602を開放する。その後、ウエハマッピング装置603により、ウエハ収納スロットと枚数がソートされる。その後、めっき装置34内の基板・ハンドリングロボット621により基板Wを取出して処理し、処理の終了した基板Wは、基板搬送容器1に戻される。そして、全ての基板Wの処理が終了すると、基板搬出入ドア自動開閉装置により基板搬出入ドア602が閉じられて密閉され、この時点から給電端子608を通じてファンモータ7の運転を開始し、基板搬送基板搬送容器内の空気を清浄化する。
【0101】
図68に示すように、処理するウエハが取り出されると基板搬出入ドア602が閉じられ、処理待ちのウエハが容器(Pod)の閉空間内で保管されるようにしてもよい。また、1ロット処理中基板搬出入ドアの開閉をしない場合は、処理待ちウエハが水分や有機物等の汚染を受けないようにインターフェイス部にはULPAだけでなく、ケミカルフィルタ6と除湿剤もしくは除湿器8を備えたファンフィルタユニットを搭載することが望ましい。更に、該ファンフィルタユニットは、インターフェイス内を循環させてもよい。また、ドライエアやNによる除湿を行ってもよい。
【0102】
図69に示すよう、インターフェイス内のクリーン度と、容器(Pod)内のクリーン度では、狭空間である容器(Pod)内の方が高度である。よって、容器(Pod)がインターフェイス入口にセットされると、中のウエハは1ロットを一度にインターフェイス本体の仮置きカセット604に移載され、ロット処理が済むまで、空容器(Pod)は扉を閉めた状態で給電端子を通じて給電しながら空運転することにより内部のクリーン度をキープしたまま待機するようにしてもよい。この場合も、図64に示したシステムと同様に、インターフェイス部にはULPAフィルタだけでなくケミカルフィルタと除湿剤もしくは除湿器を備えたファンフィルタユニットを搭載することが望ましい。更に、該ファンフィルタユニットはインターフェイス内を循環させてもよい。また、ドライエアやNガスによる除湿を行ってもよい。基板搬出入ドア502が閉じられると、次プロセス装置又は保管庫にOHTやAGV等によって搬送される。
【0103】
例えば図57に示す容器(Pod)においては、ファンモータ507は、予め設定されたプログラムに従って運転される。これにより、ファンモータ507からガス状不純物捕捉フィルタ(ケミカルフィルタ)506、ULPAフィルタ505の流れが生じる。中央室513aに流れた空気は、基板搬出入ドア502に設けた整流板514によって滑らかに2つに分岐し、それぞれ側室513bを通ってファンモータ507に戻る空気の循環経路が形成される。
ファンモータの運転は、例えば、ドアの開閉を検知する光学的又は機械的検知手段によって検知し、ドア閉止状態時だけ運転するようにしてもよい。ドア開放状態時にファンモータを運転すると、各種汚染物を含んだ容器外空気を吸い込むことによってケミカルフィルタの寿命が短くなるのを防止する目的である。また別の目的として、容器内面が容器外空気の流入によって汚染するのを防止する。
【0104】
ファンモータ及び/又は、除湿器への給電方法について説明する。外部から電力を供給する装置側は容器が所定の位置に着座するための位置決めピンと、給電電圧及び電流を調整する制御基板と、給電端子とから構成される。
【0105】
ここで、空気はガス状不純物捕捉フィルタ506とULPAフィルタ505を通過して清浄化され、容器本体と一体化した仕切板530内側の開口部に設置された入口整流板517によって基板Wの隙間に導かれる。入口整流板517を設けることにより、基板Wと基板支持部材504と一体化した仕切板530の隙間に空気が過剰に流れることが防止される。基板Wの間を通過した空気は、整流板514及び基板搬出入ドア502の内面に沿って流れて反転し、側室513bを通ってファンモータ507に戻る。
【0106】
この過程で、各部に付着した粒子等の固形物質あるいはこれから生成するガス状物質は循環気流に運ばれ、基板Wの上流側の2種類のフィルタ505,506で清浄化されてから基板Wに流れる。従って、外部からの汚染のみならず、基板搬送容器内部にある物体からのいわゆる自己汚染も防止される。
【0107】
気体の流れを発生させる手段がファンであっても、ガスパージであっても、基板搬送容器内に基板を収納後、再度取り出すまでの間、少なくとも1回好ましくは3回以上循環することが望ましく、収納する基板に要求される環境と基板を収納する前後の容器外環境の汚染度に応じて循環回数を増やせば良い。ファンモータ507の運転パターンとしては、基板搬送容器1の使用状況に応じて適宜の態様が考えられる。一般に、初期には連続的にあるいは流速を大きくして単位時間当たりの循環回数が多くなるように、少なくとも10分間に1回以上、望ましくは1分間に1回以上10回以下循環するような運転にすることが望ましい。こうすることにより積極的に基板搬送容器内部に持ち込まれた汚染物質を除去する運転を行なうことができる。ある程度の時間が経過した後には、流速を小さくしたり、運転を間欠的に行なったりして、収容された基板Wや基板搬送容器内の構成部品から生成する汚染を防止する運転を行なう。これにより、ファンモータ507の消費電力が節約でき、結果として二次電池の充電頻度を少なくすることができる。
【0108】
基板搬送容器1の幅Wを389.5mm、奥行きDを450mm、高さHを335mmにそれぞれ設定し、300mm基板25枚を収納した場合に、基板Wを含む全重量は約10kgである。この実施の形態では、ファンモータ507を動作させることにより、保持基板搬送容器内において、風量0.12m/minの循環空気を基板Wの隙間中心部の通過風速が0.03m/sになるように流すことができるように設定されている。循環風量はファンモータ507を変更することにより増減可能である。
【0109】
図70(a)(b)は、基板搬送容器1の一実施例を示すもので、前記に示す例と異なる点は、基板Wのサイズが200mmであること、機械化インターフェイス用のドア2が基板搬送容器1の底部に位置すること、及び基板Wが基板カセット4に収納した状態で基板搬送容器1に収容されることである。この基板搬送容器1内の空気清浄方法は、上記各実施例と同様である。なお、この例では、ファンモータ7の駆動用二次電池及びファンモータ制御回路をボックスドア2に内臓している。
【0110】
図71も、本発明の基板搬送容器の一実施例を示す図である。この実施の形態は、上記の基板搬送容器に基板の履歴管理用記憶装置(情報処理装置)429が取り付けられるように改良したものである。この実施の形態において、ファンモータ7から送られた空気は、ガス状不純物捕捉フィルタ6、ULPAフィルタ5を通り、パンチングプレート23で気流が均一化されてウエハへ供給される。パンチングプレート23は、開口率を変えて設計している。具体的には、フィルタ直下である上側は開口率を小さくし、下側は開口率を大きくする。これにより、ウエハの積層方向への均一な気流を創り出している。空気はウエハ間を通過後、容器の内壁に沿って再びファンモータ7に戻り、容器内を循環換気する。なお、この実施の形態は、代表的な自動化対応搬送容器について示した例であり、履歴管理用記憶装置(情報処理装置)429の取付位置を特定するものではない。
【0111】
基板搬送容器1の幅Wを283mm、奥行きDを342mm、高さHを254mmにそれぞれ設定し、200ミリ基板25枚を収納した場合に、基板W及び基板カセット4を含む全重量は約6kgである。この例では、ファンモータ7を動作させることにより、基板搬送容器1内において、風量0.05m/minの循環空気を基板Wの隙間中心部の通過風速が0.03m/sになるように流すことができるように設定されている。
【0112】
銅めっき装置内部に搬入した時の200mm用基板搬送容器の動作を、図72を参照して説明する。インターフェイス内のファンフィルタユニット35のフィルタ等の組合せは、300mmウエハ用の基板搬送容器と全く同じである。基板搬出入ドア2とキャリア4は、昇降装置によって基板搬送容器本体1から分離される。キャリア4ごとロット内のウエハWをインターフェイス側に移載した後、昇降装置20は上昇し、基板搬出入ドア2は容器本体1に戻され、容器(Pod)は空のまま1ロット処理が済むまで待機してもよい。
また、図73に示す様に、ロット処理中、基板搬出入ドア2はキャリア及び処理してないウエハと共に待機し、容器本体1が開いたまま放置される場合、ファンフィルタユニット35の気流はドア2、キャリア4、及びウエハWだけでなく、容器本体1の内部にも供給されるようにすることが望ましい。
【0113】
表面に低誘電率絶縁膜が塗布されたシリコンウエハを内部に収納した基板搬送容器は、例えば基板搬送容器に取付けられた、ロボット把持手段によりロボットにより把持され、AGVのような搬送装置上に載置される。ロボットアームには、基板搬送容器を把持できたかどうかを検出する検出手段と、脱落を防止するためのロック機構を持つのが望ましい。基板搬送容器がAGV上の正しい位置に載置され及び/又は給電を必要とする容器であることをセンサによって検知したAGVは、AGV内のバッテリー又は、外部から給電した電力の一部から、基板搬送容器1に給電を行い、基板搬送容器内のモータファン7を回して、基板搬送容器内の空気を除湿剤又は電気式除湿器等を通して、循環させることで、基板搬送容器内の湿度やケミカル濃度を一定値以下にコントロールしながら、次のプロセス装置であるコータやエッチャー、あるいは銅めっき装置に搬送する。
【0114】
気体の流れを発生させる手段がファンであっても、ガスパージであっても、基板搬送容器内に基板を収納後、再度取り出すまでの間、少なくとも1回以上循環することが望ましく、収納する基板の要求する環境と基板を収納する前後の容器外環境の汚染度に応じて循環回数を増やせば良い。ファンの消費電力量に制限がない場合は気体の流れは常に循環するようにすることが最も望ましい。尚、ここでいう「収納する基板の要求する環境」とは各工程間の搬送環境として歩留まり悪化原因になる汚染物質,具体的には粒子状物質、イオン、ドーパント、有機物、水分をすべてもしくはいずれかを管理濃度以下に低減した環境を容器内に構築することを意味する。各工程における収納する基板の要求する環境について具体的に以下に説明する。
【0115】
レジスト塗布装置でレジストをその表面に塗布されたウエハは、アンモニア濃度を低減する必要がある、内部にアンモニアを吸収するためのケミカルフィルタを設置した基板搬送容器によって、コータから露光装置に搬送される。これは、最近使われる化学増幅型レジスト材料として、感度増幅されたものが使われており、このレジストは空気中のアンモニアを吸収、反応して、いわゆるT−トップ現像を生じるからである。基板搬送容器でシリコンウエハを搬送中の基板搬送容器内のアンモニア濃度は、好ましくは1μg/m以下、更に好ましくは0.5μg/m以下、更に好ましくは0.1μg/m以下である。
又、アンモニア濃度を低減するのは、基板搬送容器内部のみだけでなく、搬送前後のプロセス装置であるコータ、露光装置、現像装置、エッチング装置内のウエハ上のレジストが曝露される雰囲気である。搬送用ロボットアームを有するウエハ搬送部も含めてこの環境管理を行ってもよい。
【0116】
絶縁膜エッチング後のレジストは、アッシャーによって取り除かれるものであり、”T−トップ”現像は、考慮する必要がない。従って、エッチング装置からアッシャー装置へのシリコンウエハの搬送、アッシャー装置から金属膜形成装置であるCVD(化学蒸着装置)、めっき装置への搬送においては、基板搬送容器内の湿度のみをコントロールすればよい。更に、エッチング後の絶縁膜溝側面の化学汚染が問題になる場合は、エッチング装置からアッシャー金属膜形成装置までの搬送を除湿剤又は除湿器に加え、ケミカルフィルタが設置されている基板搬送容器で搬送してもよい。
【0117】
更に、銅膜がその表面に形成されたシリコンウエハをCVD、めっき装置などの金属膜形成装置からアニール装置を経由して、CMP装置、更にコータ、CVDなどの絶縁膜形成装置へ基板搬送容器で搬送する場合、基板搬送容器1の内部に、除湿器、除湿剤等の除湿手段を設けて基板搬送容器1の内部の湿度を制御することで、酸化膜成長を防ぐことが出来る。この場合、基板搬送容器1の内部の湿度を10%以下に抑えるのが好ましく、5%以下に抑えるのが更に好ましい。非常にわずかな酸化膜成長も起こさないようにするには、容器の扉2閉後10分以内に10%以下に低減することが好ましく、3分以内10%さらに好ましくは5%以下に低減することが好ましい。また、クリーンルーム運用時間の短期化の観点からも急速な湿度低減が望ましい。なお、湿度が少ない場合に、静電気発生により素子が破壊されるおそれがある場合は、各基板の銅膜等が形成された表面にアースをとり、その静電気を逃がして基板を搬送/保管するのが望ましい。
逆にイオン除去を優先的に行いたい工程間の搬送での運用、例えばアンモニア濃度を低減する必要のある露光工程や酸性ガスを抑制したいRIE工程は際限なく除湿するのではなくイオン交換体の性能を発揮できる湿度範囲内に湿度を調整する必要があるので、少なくとも基板搬送容器内の湿度を10%以上50%以下で運用するのが望ましい。
【0118】
いずれにせよ、各工程における管理濃度以下に低減した環境を容器内に構築することが重要であるが、実際工場の各装置(装置前棚を含む)間を稼動するすべての基板搬送容器の環境制御を行う際は、ファンや除湿ユニット等の電気駆動部の運転条件を送受信できる通信手段を容器に搭載することが望ましい。ファンと除湿ユニットの運転条件をコントロールすることにより所定の湿度環境を構築できることを図74及び図75を参照して説明する。
ファンの運転パターンによる湿度コントロール方法の一例を図74に示す。いずれの場合も、▲1▼除湿ユニットを容器(Pod)に2台搭載し、双方連続運転する、▲2▼補助吸湿剤との併用を行わない、の共通条件下でファンの運転条件を比較した。その結果,ファンを停止した条件(図中○印で示す)では20分で到達湿度は約30%、60分で約20%になり、その状態を維持した。また、ファンの間欠条件(30秒稼動150秒停止;図中*印で示す)では25分で到達湿度は約20%、90分で約10%になり、その状態を維持した。また、ファン連続運転(図中◆印で示す)では10分で到達湿度は約20%、20分で10%以下になった。以上の結果より、イオン除去を優先的に行いたい工程において、例えばイオン除去のみを行う場合は除湿ユニットを停止すればよいが、イオン除去を行いながら緩やかに除湿をしたい場合はファンの運転パターンを間欠運転にするのが有効であることが分かる。
【0119】
次に、固体高分子電解質膜除湿ユニットを容器(Pod)に2台搭載し、2台の運転パターンによる湿度コントロールの一例を図75に示す。いずれも、▲1▼モータファン連続運転、▲2▼補助吸湿剤との併用を行う、の共通条件下で、除湿ユニットの運転条件を変更してデータを得た。その結果、除湿ユニットを1台のみ連続運転した条件(図中◆印で示す)では20分で到達湿度は約20%、40分で約15%になり、その状態を維持した。最初の30分間は2台稼動させ、その後1台稼動に切り換えた条件(図中*印で示す)では5分程度で湿度10%になり、到達湿度は8%を維持した。除湿ユニットを2台連続運転した条件(図中〇印で示す)も、同様に5分程度で湿度10%になったが、到達湿度は5%以下を維持した。このように除湿ユニットの膜面積により容器内の到達湿度は制限されるので、本発明の基板搬送容器に用いる固体高分子電解質膜除湿ユニットとしては、搬送容器の単位容積当たり少なくとも0.3cm/L以上10cm/L以下、好ましくは0.6cm/L以上5cm/L以下の仕様にすることが望ましい。いずれにせよ急速な湿度低減が望ましい工程においてはファンの運転パターンを連続に設定し、吸湿材料と組み合わせるのが有効であることが分かる。尚、ここで電解質膜を用いた除湿ユニットと組み合わせる吸湿剤としては、除湿ユニットにより吸湿性材料の持つ最も吸湿速度が大きい初期状態にしたケミカルフィルタ(活性炭、イオン交換体等)でも十分効果を発揮する。また、除湿ユニットを1台だけ運転させることにより比較的急速に除湿しつつ、到達湿度はイオン除去も十分可能な範囲になるように運転することも可能である。
【0120】
実際は前記記載の通信手段を介しファン及び除湿ユニット等の電気駆動部の運転パターンを各工程ごとに書き換えることにより適切な各工程における湿度調節を行うことが望ましい。さらに、容器内に湿度センサーを配置して、その湿度情報に基いて除湿ユニットの運転を自動制御することもできる。
次のプロセス装置では、基板搬送容器を、プロセス装置からAGVに載せるのとは逆の動作を行うことによって、シリコンウエハプロセス装置内に搬入される。基板搬送容器への給電は、基板搬送容器が、プロセス装置におかれ、待機しているときに行ってもよいことは勿論である。
【0121】
更に、プロセス装置上ではなく、プロセス待機又は、装置前仮置き棚の場所の給電装置の上に基板搬送容器を置いて、給電しながら所要の清浄環境を維持しつつ、プロセス装置の処理順番を待ち、それからプロセス装置に基板搬送容器を搬送してもよいことは勿論である。又、基板搬送容器だけでなく、プロセス装置のロード/アンロード部も、ケミカルフィルタ等による有機物やイオン状汚染物濃度を低減したり、除湿手段によってウエハ雰囲気の湿度をコントロールしてもよいことは勿論である。
【0122】
また、基板搬送容器1の内部は、通常は空気で満たされるが、酸素量を制限した不活性ガス等を使用することで、銅被膜の酸化を防止することができる。その酸素量としては、10000ppm以下であることが好ましく、1000ppm以下であることが更に好ましい。
【0123】
更に、金属表面のケミカル汚染及び粒子汚染を防ぐため、基板搬送容器1の内部に粒子除去フィルタ5とファンモータ7を設置して、基板搬送容器1の内部の気体を循環させ清浄化させることで、基板間のクロスコンタミネーションを防ぐことができる。また、基板搬送容器1の内部に化学吸着フィルタ6と粒子フィルタ5の両方を設置することで、粒子及びイオン等を除去することができる。なお、粒子フィルタのみを設置するか、化学フィルタとしてイオン除去フィルタのみを使用しても良いことは勿論である。また、基板搬送容器1の内部にファンモータ7等を設置した場合には、基板搬送容器1の内部に電池を備えることなく、基板搬送容器1をベース部材等に設置した時に該ベース部材等に設けたコンセントと通電してファンモータ7が回転するようにしても良い。
【0124】
この様に、低誘電率絶縁膜と銅配線を組み合わせた半導体チップのチップ内配線工程では、シリコンウエハの表面に成膜された膜の特性によって、要求される基板搬送容器内の雰囲気は異なるので、低誘電率絶縁膜が表面にある工程、レジストが表面にある工程、銅膜等の金属膜が表面にある工程毎に、各々に必要な除湿手段、ケミカルフィルタ等をその内部に設置した基板搬送容器で搬送してもよい。
更には、基板搬送容器に除湿手段、ケミカルフィルタ、粒子フィルタを設置した基板搬送容器によって、半導体ウエハの配線工程を全て搬送してもよい。
いずれにせよ、各工程における汚染物質を管理濃度以下に低減した環境を容器内に構築することが重要であるが、実際工場の各装置(装置前棚を含む)間を稼動するすべての基板搬送容器の環境制御を行う際は、ファンや除湿ユニット等の電気駆動部の運転条件を送受信できる通信手段を容器に搭載することが望ましい。
【0125】
又、基板搬送容器として、既に説明した各プロセスのプロセス装置のデータを基板搬送容器にデータ保存手段を有した基板搬送容器を使用する場合、図76に示すように、全層の配線工程終了後、経由したプロセス装置番号等のプロセスデータを、プロセス管理コンピュータに渡すと共に、チップ内の配線の電気的特性を計測する。そして、プロセス管理コンピュータの方で、配線検査装置からの計測データと、その対象ウエハの経由したプロセス装置のデータを、統計データ等のデータ処理を行い、次のロットの製造にフィードバックする。
上記プロセスデータを、図71に示した基板搬送容器における基板の履歴管理用記憶装置(情報処理装置)429における「基板の履歴管理」と併せて説明する。通常量産工場では各プロセス装置を複数台所有しており、同じ工程の各装置は異なるレシピに設定されていることが多い。そのため、そのロットが製品になるまで繰り返されるプロセスの、各工程のどのプロセス装置にて処理するかを含めた情報を処理した時刻も含め管理することを履歴管理という。ここでいうレシピとは、ウエハプロセス処理の制御を行うために設定する、各プロセス装置へのプロセスシーケンス及び制御パラメータ(温度、圧力、ガスの種類及びガス量、時間等の制御目標値)に関する装置個別の処理プログラムのことを意味する。尚、上記記載のプロセス装置とは半導体製造装置のことを指すが、プロセス装置間とは、ロードポート、搬送装置、移載装置、装置前棚、保管庫等を含めた装置間を意味する。基板搬送容器は、洗浄/乾燥され、又、保存データはクリアされ、又、次の処理ロットに使用される。又、図76に示すように、各配線の検査を多層配線の各層の金属配線が終了した段階で行ってもよい。
【0126】
図77は、本発明の実施形態の基板搬送容器を示す。この基板搬送容器は、フィルタ305,306及びファンモータ307を搭載したフィルタブロック311が容器本体301に対して着脱自在に装着できるようになっている。そして、制御基板309及び2次電池310は電装品ブロック312に搭載され、完全密封して防水仕様になっている。電装品ブロック312のフランジ部312aと、容器本体301のフランジ部301aとは、パッキンまたはOリング315を介して接合し、これにフランジガイド316を用いて接合した状態で挟み込み固定される。フランジガイド316は、図77(d)に示すように略コの字型の部品であり、電装品ブロック312を容器本体1に三方から締め付け固定する。また、フランジ部312aと容器本体301のフランジ部301aを挟み込み固定するクランプを用いてもよい。フィルタブロック311は、容器本体内部に突起する爪313により着脱自在に固定される。
【0127】
基板搬送容器301の洗浄にあたっては、先ずフィルタブロック311の爪313による係合を外すことにより、フィルタブロック311を容器本体301から取り外す。電装品ブロック312は、上述したように完全密封した防水仕様になっているので、フィルタブロック311を取り外すことによりそのまま容器本体301を洗浄することができる。なお、電装品ブロック312もフランジガイド316を取り外すことにより着脱自在である。従って、電装品ブロック312を取り外して、代わりに洗浄用のプレートを取り付けフランジガイド316で締め付けることにより開口部を密閉することができる。このような状態で容器301の洗浄を行ってもよい。また、フィルタ部311におけるフィルタの交換は、フィルタブロック311を容器本体301から外して容易に行うことができる。
【0128】
図78は、本発明の他の実施形態の洗浄が容易な基板搬送容器を示す。この実施形態においては、フィルタ305,306、モータファン307、制御基板309、2次電池310、およびこれらを接続するコネクタ等は一体にブロック318に固定され、全体として容器本体301に対して着脱自在に固定されている。ブロック318はフランジ部318aを備え、フランジガイド316により接合固定される。容器本体のフランジ部301aとケーシング318のフランジ部318aとの間にはOリングまたはパッキングが介装され、気密に封止される。
【0129】
容器の洗浄に際しては、フランジガイド316を外し、フィルタブロック318を取り外す。そして、洗浄用プレート319を装着する。洗浄用プレート319の装着は、容器本体のフランジ部301aにパッキンまたはOリングを介装して洗浄プレート319を押し当て、これをフランジガイド316により締め付け固定する。フランジガイド316は、図77に示す実施形態と同様にコの字状の形状である。なお、装着を容易にするためにフランジ部に互いにその一部に磁石を混入して仮固定しやすくすることも可能である。
【0130】
空気浄化機能を搭載した基板搬送容器は水洗等に適さない部品(嫌湿部品)を持つため、従来の基板搬送容器のように丸ごと洗浄機にて洗浄することができない。洗浄するには嫌湿部品を完全密封して防水仕様にすればよいが、嫌湿部品の中でもフィルタは交換する必要があるため容易に着脱可能な構造にする必要がある。そこで、フィルタ部とフィルタ部以外の電装品等の嫌湿部品は別ユニットとし、それぞれの固定は該搬送容器容器本体と別個に行うことにより、フィルタ部だけを容易に外し、他の嫌湿部品(2次電池および制御基板等)は防水仕様に密封することで該搬送容器に搭載したまま洗浄することを可能にした。
【0131】
係る構造は、当該基板搬送容器の専用洗浄機を使用する場合には有効であるが、空気浄化機能を搭載しない通常の基板搬送容器の洗浄機を使用することができない。何故ならば、空気浄化機能を搭載するため、寸法が通常の容器と異なってくるからである。その場合、嫌湿部品をフィルタ、電装品、その他を問わずまとめて着脱可能にする必要がある。空気浄化機能を取り除くと、通常の洗浄機に適合する。嫌湿部品を外した後の該搬送容器本体には穴の空いた部分ができ、そのまま洗浄機に掛けると容器外に洗剤を撒き散らすことになるため、一時的な密閉用プレートを容器にセットすることにより汎用基板搬送容器用の洗浄機の使用を可能にした。
【0132】
嫌湿部品のブロックと容器本体の接合部は容易な着脱と水分のリークを完全に遮断するシール性を兼ね備える必要がある。よって洗浄時にも搭載したままの部品との接合部は上述したようにフランジ形状を持ち、間に面パッキンもしくはOリングを挿入する必要がある。尚、装着を容易にするために互いの一部に磁石を混入し仮固定しやすくすることもできる。以上の洗浄の後に容器を乾燥させる方法としては、ドライガスパージ、温風乾燥真空乾燥、スピン乾燥のいずれをとってもよく、洗浄部品の乾燥後、クリーンな環境下で嫌湿部品との組立を行うことが望ましい。
【0133】
次に、図79(a)、(b)、(c)を参照して、給電の対象となる基板搬送容器について説明する。これは、複数の例えば直径が200mm程度の半導体基板(被処理基板)Wを基板カセットに収納した状態で容器410内に収容し、搬送・保管等を行うものである。この基板搬送容器410は、側壁に開口部を有した角筒状の容器本体1と、基板搬出入ドア自動開閉装置に連結されて該容器本体の底面の開口部を機械により開閉可能な基板搬出入ドア2と、フィルタ類及びファンモータの着脱を行うための開口部を覆う蓋体3と、基板を保持するためのカセット4と、ULPAフィルタ5と、ガス除去フィルタ6と、ファンモータ7と、除湿ユニット8と、ファンモータ7及び除湿ユニット8の運転用の二次電池と運転制御基板9等から構成されている。基板搬送容器410の底面には、基板搬出入ドア2を機械で開閉するためのラッチ機構411と位置決め孔412と、二次電池充電端子413とが配置されている。
【0134】
本実施形態では基板搬送容器側の充電端子413がその底面に配置されているが、端子の位置は必要に応じて側面や上面に配置することも可能である。なお、図79には、参考までに基板ロット管理用情報記憶装置(情報処理装置)414も示してある。また、本実施形態において基板搬送容器の扉の位置は底部に配置されているが、側面や上面に配置されている構造にも適用できる。また、本実施形態においては、基板は水平方向に保持されているが、垂直方向に保持される場合も同様に勿論適用可能である。
【0135】
基板搬送容器に搭載された二次電池を充電する給電装置は、前記基板搬送容器410を垂直に受容し、装置側と搬送容器側の給電端子が接触して充電及び/又は給電するための例を示すものであり、その概要を図80(a)、(b)に示す。この給電装置は、充電系統と、商用電源を所定の電圧に変換後に直接ファンモータや除湿ユニットに電気を供給する系統を有している。商用電源からファンモータや除湿ユニットに電気を供給することにより、長期間の連続運転を可能にする。給電装置は、給電装置本体415と、搬送容器の底部四隅を導くためのガイド部材416と、ガイド部材と連携して搬送容器を所定の位置に着座させるための位置決めピン417と、給電装置本体内部に配置されて搬送容器の有無及び/又は給電の要否を検知する検知手段418と、同じく充電装置本体415内部に配置され、前記検知スイッチ418からの検知情報によって給電コネクタ419を昇降させるための端子移動機構420と、給電コネクタ419と、基板搬送容器を機械的に固定するための固定機構421から構成されている。ここでいう給電装置とは、単に充電や受電する充電器だけではなく、充電機能を備えた扉開放装置、一時保管装置、半導体製造装置、自動搬送装置、手動搬送装置、性能検査装置などを全て含むものである。前記構成要素のうち、ガイド部材417と、固定機構421は必要に応じて省略しても良い。なお、本実施例では基板搬送容器に二次電池を搭載しているが、二次電池を搭載していない基板搬送容器、即ち外部電源のみで稼働する空気清浄器や除湿器を搭載した基板搬送容器においても同様に適用可能である。
【0136】
本発明の別の実施の形態として、端子を非接触の状態で給電する方法もある。これは、電気カミソリ、電動歯ブラシ、電気自動車の給電方法として実績のある電磁誘導を利用した非接触の方法である。電磁誘導は、外部AC電源から給電線又はコイルに流れる電流によって発生する磁束を、受電又はコイルコアでピックアップし、必要とする電力を供給するもので、一種のトランスである。電磁誘導式給電の特徴は、非接触構造にできるため端子が摩耗しないこと、スパークが発生しないこと、感電の心配がないこと、及び水気の多い所でも、ショートしないことが挙げられる。概要を図81(a)、(b)に示す。この給電装置は、充電系統と、商用電源を所定の電圧に変換後に直接ファンモータや除湿ユニットに電気を供給する系統を有している。商用電源からファンモータや除湿ユニットに電気を供給することにより、長期間の連続運転を可能にする。給電装置は、給電装置本体415と、搬送容器の底部四隅を導くためのガイド部材416と、ガイド部材と連携して搬送容器を所定の位置に着座させるための位置決めピン417と、給電装置本体内部に配置されて搬送容器の有無及び/又は給電の要否の検知手段418と、同じく充電装置本体415内部に配置され、給電電圧、電流などを制御する制御部422と、給電線又はコイルを有したコネクタ419と、基板搬送容器を機械的に固定するための固定機構421から構成されている。ここでいう給電装置とは、単に充電や受電する充電器だけではなく、充電機能を備えた扉開放装置、一時保管装置、半導体製造装置、自動搬送装置、手動搬送装置、性能検査装置などを全て含むものである。前記構成要素のうち、ガイド部材417と、固定機構421は必要に応じて省略しても良い。なお、本実施例では基板搬送容器に二次電池を搭載しているが、二次電池を搭載していない基板搬送容器、即ち外部電源のみで稼働する空気清浄器や除湿器を搭載した基板搬送容器においても同様に適用可能である。
【0137】
次に、充電時の各構成要素の動作のうち、接触式給電について図80及び図82を用いて説明する。搬送容器が充電のために各種搬送手段(AGVやOHT等)で給電装置に運ばれてくると、給電装置側のガイド部材416と位置決めピン417により所定の位置に着座する。場合によっては搬送容器固定機構421により搬送容器が装置に固定される。この状態を図82に示す。搬送容器410が着座すると、充電装置本体内部の検知スイッチ418が着座を検知し、及び/又は給電を必要とするどうかを判断し、給電が必要な搬送容器と判断した場合は、端子移動機構420が作動する。この端子移動機構の先端に取り付けられたコネクタが搬送容器側の充電端子411と接触し、給電を開始する。給電前に端子部がきちんと接触しているかどうかを判断するための通電確認を実施しても良い。充電及び/又は給電が完了するか、基板処理工程の都合により移動する場合は、先ず装置側から払出し情報が給電制御基板に伝達され、給電を停止する。次に給電端子は搬送容器の移動に干渉しない位置まで退避し、搬送容器固定機構415が解除され、払出し可能な状態になる。本実施例では給電装置側の給電コネクタが上面に配置されているが、端子の位置を規定するものではなく、必要に応じて側面や上面に配置することも可能である。また、給電端子の移動方向は、垂直方向の移動を規定するものではなく、必要に応じて水平方向や斜め方向、又は垂直方向や水平方向や斜め方向や回転運動などを適宜組み合わせて用いても良い。
【0138】
次に、充電時の各構成要素の動作のうち、非接触式給電について図81及び図83を用いて説明する。搬送容器が充電のために各種搬送手段(AGVやOHT等)で給電装置に運ばれてくると、給電装置側のガイド部材416と位置決めピン417により所定の位置に着座する。場合によっては搬送容器固定機構421により搬送容器が装置に固定される。この状態を図83に示す。搬送容器410が着座すると、充電装置本体内部の検知スイッチ418が着座を検知し、及び/又は給電を必要とするどうかを判断し、給電が必要な搬送容器と判断した場合は、給電を開始する。給電前に端子部がきちんと通電可能な状態になっているかどうかを判断するための通電確認を実施しても良い。充電及び/又は給電が完了するか、基板処理工程の都合により移動する場合は、先ず装置側から払出し情報が給電制御基板422に伝達され、給電を停止する。次に搬送容器固定機構が解除され、払出し可能な状態になる。本実施例では給電装置側の給電コネクタが上面に配置されているが、端子の位置を規定するものではなく、必要に応じて側面や上面に配置することも可能である。また、装置側の給電端子は、接触式と同様に可動式にしても良い。移動方向は、垂直方向、水平方向、斜め方向、又は垂直方向や水平方向や斜め方向や回転運動などを適時組み合わせて用いても良い。
【0139】
基板搬送容器の着座検知手段としては、メカニカルスイッチ、近接スイッチ、光電センサ等がある。メカニカルスイッチは、最も一般的な検知手段であり、押しボタン型、ロータリー型、スライド型、ジョイスティック型、トルク型など多種類あり、小型スイッチも市販されている。近接スイッチは、磁界や電界を利用して物体の接近を検知するものである。非接触の検知手段であり、検出物体が金属や非金属である場合に有効である。光電センサは、拡散反射式、ミラー反射式、透過式などがある。拡散反射式は、投光部から出た光が検出物体に当たり、拡散・反射し、反射光の一部が受光部に戻り、動作するものである。ミラー反射式は、投光部から出た光がミラーに反射し、受光部に戻るもので、光を遮る検出物体があると動作するものである。透過式は、投光部と受光部を別々の場所に配置し、投光部と受光部の間を検出物体が遮ることにより検出するものである。上記実施形態では、寸法、形状、価格、信頼性を考慮して、これらの内のいずれかを選択することができる。
【0140】
コネクタは、嵌め込み式、クリップ式、接触式コネクタがある。嵌め込み式はプラグ部とソケット部を嵌め込む構造で、電源ケーブルや通信ケーブルなどに幅広く使われている。抜き差しが少ない用途では最も確実な接続手段である。クリップ式は、一時的に接続をする場合に多く用いられるもので、導通部をクリップするもので、本実施形態にはあまり適さない。接触式は、一般的にはスプリング部と平板部が点で接触して導通する方法である。コネクタを配置する空間が狭い場合に有効な接続手段である。接触式のスプリング部は、板バネ形状とコイル形状があり、どちらも多種類が製品化されている。本実施形態では、クリップ式を除く上記接続手段が有効であるが、省スペースの観点から見れば、接触式が最も望ましい。
【0141】
上述したように、空気清浄器及び/又は電気式除湿機を容器に搭載する場合、駆動電源が必要になる。駆動電源は、搬送容器自体に二次電池などの電源を搭載する方法と、外部から給電する方法の2種類ある。
【0142】
先ず、二次電池を搭載する方法について説明する。搬送容器に電池を搭載する目的は、外部から電源供給が出来ない場合でも空気清浄器及び/又は電気式除湿機を運転し、容器内の汚染物質濃度及び湿度を低レベルに維持することにある。搭載する電池は充放電可能な二次電池、例えば鉛蓄電池、ニッカド電池(Ni−Cd)、ニッケル水素電池(Ni−MH)、リチウムイオン電池(Li−ion)、ポリマー電池などが考えられる。ポリマー電池は固体状又はゲル状のポリマー電解質を使うため、他の電池と違い液漏れの心配が無く、金属缶体が不要になり安全性も向上する。また、形状が自由に設計できる利点がある。この他に、太陽電池の利用も考えられる。太陽電池の使用方法としては、直接ファンモータ等を駆動する用途と、搭載している二次電池を充電する用途が考えられる。空気清浄器及び/又は電気式除湿機を搭載した基板搬送容器は、上記二次電池又は、太陽電池又は、二次電池と太陽電池を組合せて使用できる。
【0143】
充電場所としては、例えばドア開閉装置、搬送装置、保管庫、その他ローカルの専用充電器などが考えられる。二次電池を搭載する場合、搬送容器が長時間滞在する場所だけに充電器を配置すれば済むことである。長時間搬送容器が滞在する場所は、例えばドア開閉装置と保管庫が考えられる。従って、搬送装置による搬送の間だけ二次電池による運転を行なえば良く、万一搬送装置の不具合などによって搬送容器が停滞したとしても、容器内を清浄に保つことができる。
【0144】
最も一般的な急速充電方法は、図84に示すフローで行なう。先ず予備充電として0.2〜0.3cmAで充電し、この間の電池電圧を確認する。電池電圧が所定の電圧以上であれば急速充電に移行する。次に、最大1cmAで急速充電する。急速充電の終点は、単位時間当たりの電池温度上昇率(dT/dt)が設定した値に達した時である。これは、電池に流した電気エネルギーが電池温度の上昇として現れた時を充電完了として判断する方法である。急速充電完了時には、電池容量の80〜90%まで充電される。続いて、トリクル充電として1/20〜1/30cmAの低電流で充電する。トリクル充電が完了すると、電池容量は100%になる。
【0145】
一般的な急速充電方法は、次の手順により行う。
▲1▼0.2〜0.3cmAで充電し、この間の電池電圧を確認する。電池電圧が所定の電圧以上であれば急速充電に移行する。
▲2▼最大1cmAで急速充電する。急速充電の終点は、単位時間当たりの電池温度上昇率(dT/dt)が達成した値に達した時である。急速充電完了時は電池容量の80〜90%まで充電される。
▲3▼1/20〜1/30の低電流で充電する。トリクル充電が完了して、電池容量は100%になる。
【0146】
更に電池保護と正確な電池残量を表示するための容器側制御部を図85に示す。この装置は、容器側に図85の情報処理機能を持った制御基板を、充電器側には図86に示す情報処理機能を持った制御基板を持つ。容器側の「測定結果入出力部」は、電池容量とファンモータ及び/又は電気式除湿機の運転時間、電力消費率などが入力され、次に「制御演算部」で必要なデータに演算処理され、電池容量、消費電力積算値などの情報として「メモリ」に格納される。「運転制御信号入出力部」は、容器固有のID番号、ファンモータ及び/又は電気式除湿機の運転パターンなどの運転条件が入力され、「メモリ」に格納される。「メモリ」に格納されている制御演算動作に従い電池の残容量など、容器の運転状態を出力する。「インターフェイス部」は、有線または無線で充電器と接続された場合に、「メモリ」に格納された情報を充電器に転送する機能を有する。
充電器側の「インターフェイス部」は、容器が充電器に接続された場合に、容器側の「メモリ」に格納された容器固有のID番号や消費電力積算値などの情報が入力され、「制御演算部」で必要なデータに加工され、充電時間等の様々な情報として「メモリ」に格納される。「充電制御回路部」は、「メモリ」に格納されている充電時間などの様々な情報や、「インターフェイス部」を介して容器側の「測定結果入力部」から出力される電圧または電流等の情報も含めた制御演算動作で電池の充電を行う。
即ち、この方法は、容器側の制御基板によって電池残量や運転時間、消費電力積算値が情報として「メモリ」に格納されるため、より正確な電池残量が表示できる。また、電池容量を常に演算しているため、二次電池の過充電による性能劣化を防止することができる。また、充電器側は、容器側の二次電池の残容量から最短の充電時間を演算し、表示することができる。
【0147】
次に電気系統構成について説明する。例えば、二次電池を充電するための充電系と空気清浄器及び/又は電気式除湿機を運転するための給電系を一緒にした場合、空気清浄器及び/又は電気式除湿機の運転電力は、常に二次電池から消費される。この方法では、二次電池の充放電が繰り返され、結果として寿命を縮めてしまう。容器が専用充電器に接続している時は、充電系と給電系を独立させることが好ましい。充電系と給電系を独立させることにより、容器が充電装置に接続されている時は、二次電池は充電されるだけになり、電池の長寿命化が図れる。この効果は、専用充電器に接続されている時間が長ければ長いほど顕著になる。
【0148】
次に、外部から給電する方法について説明する。空気清浄器及び/又は電気式除湿機の駆動電源を全て外部から供給する目的は、電池を搭載しないことにより重量低減、価格低減を図ることである。基板搬送容器の給電場所としては、例えばドア開閉装置上で待機している時、搬送装置での搬送時、保管庫での保管時、その他ローカルの給電装置での待機時などが考えられる。この方法は、容器が動く範囲で給電装置を設ける必要があることであるといった欠点もあるが、容器の軽量化と価格低減が達成できる。
本発明の空気清浄器及び/又は電気式除湿機を搭載した搬送容器は、二次電池を搭載しても、外部電源によって駆動させても良い。
【0149】
次に、以下、基板搬送容器の他の給電方法例について図面を用いて説明する。図87(a)、(b)、(c)は、容器本体1と、二次電池451、運転制御基板453、受電端子454、反応板455を内蔵又は取り付けたドア2と、粒子除去フィルタ5、ガス状汚染物捕捉フィルタ6、除湿器8、送風装置7、整流板23、接続端子19で構成された空気清浄器を搭載した基板搬送容器が給電する時の流れを説明するものである。本基板搬送容器を給電するための給電装置は、ポートドア463、ポートドア移動装置464、搬送容器固定アーム465、給電端子466、給電端子移動機構467、容器識別センサ468などで構成されている。給電機能を持った装置は、例えばドア開閉装置、保管庫、保管棚、AGV、RGV、PGV、OHS等の搬送装置、検査装置を示す。基板搬送容器が給電装置に着座すると、搬送容器固定アーム465で搬送容器を固定するのと同時に容器識別センサ468によって給電が必要かどうかを検知し、専用の反応板によって給電が必要と認識されると給電を行なう。給電初期に搬送容器側と給電装置側の端子が正しく接触していることを確認するための導通確認を実施してもよい。搭載するフィルタと除湿器は用途に応じて組合せを変えても良い。また、整流板23は、無くしても良い。容器側面にドアが配置された基板搬送容器の場合は、反応板又は反応シールを容器本体底部に配置しても良い。
【0150】
図88(a)、(b)、(c)は、容器本体1と、反応板又は反応シール455、ドア開閉検知センサ469を内蔵又は取り付けたドア2と、粒子除去フィルタ5、ガス状汚染物捕捉フィルタ6、除湿器8、送風装置9、整流板23、二次電池9、運転制御基板453、受電端子454、ドア開閉検知センサで構成された空気清浄器を搭載した基板搬送容器が給電する時の流れを説明するものである。前記ドア開閉検知センサ469は、ドアの開閉を検知してファンモータ及び/又は除湿器の運転を調整するために取り付けられている。例えばドアが開放状態の時は搬送容器外の汚染した空気を吸い込むのを防止するため、運転を停止したり、ファンモータの回転数を調整したりする。ドアの開閉ではなく、カセット及び/又はウエハの有無を検知して空気清浄器の運転を調整しても良い。又は本基板搬送容器を給電するための給電装置は、ポートドア463、ポートドア移動装置464、搬送容器固定アーム465、給電端子466、給電端子移動機構467、容器識別センサ468などで構成されている。給電機能を持った装置は、例えばドア開閉装置、保管庫、保管棚、AGV、RGV、RGV、PGV、OHT等の搬送装置、検査装置を示す。基板搬送容器が給電装置に着座すると、搬送容器固定アーム465で搬送容器を固定するのと同時に容器識別センサ468によって給電が必要かどうかを検知し、専用の反応板又は反応シールによって給電が必要と認識されると給電を行なう。給電初期に搬送容器側と給電装置側の端子が正しく接触していることを確認するための導通確認を実施してもよい。搭載するフィルタと除湿器は用途に応じて組合せを変えても良い。また、整流板23は、無くても良い。容器側面にドアが配置された基板搬送容器の場合は、反応板又は反応シールを容器本体底部に配置しても良い。
【0151】
図89(a)、(b)、(c)は、基板搬送容器の(a)搬送状態、(b)着座状態、(c)ドア下降状態をそれぞれ示す図である。容器本体1と、反応板又は反応シール455、ドア開閉検知センサ469を内蔵又は取り付けたドア2と、粒子除去フィルタ5、ガス状汚染物捕捉フィルタ6、除湿器8、送風装置7、整流板23、運転制御基板453、受電端子454、ドア開閉検知センサで構成された空気清浄器を搭載した基板搬送容器が給電する時の流れを説明するものである。前記ドア開閉検知センサは、ドアの開閉を検知してファンモータ及び/又は除湿器の運転を調整するために取り付けられている。例えばドアが開放状態の時は搬送容器外の汚染した空気を吸い込むのを防止するため、運転を停止したり、ファンモータの回転数を調整したりする。ドアの開閉ではなく、カセット及び/又はウエハの有無を検知して空気清浄器の運転を調整しても良い。本基板搬送容器を給電するための給電装置は、ポートドア463、ポートドア移動装置464、搬送容器固定アーム465、給電端子466、給電端子移動機構467、容器識別センサ468などで構成されている。給電機能を持った装置は、例えばドア開閉装置、保管庫、保管棚、AGV、RGV、PGV、OHS等の搬送装置、検査装置を示す。基板搬送容器が給電装置に着座すると、搬送容器固定アーム465で搬送容器を固定するのと同時に容器識別センサ468によって給電が必要かどうかを検知し、専用の反応板又は反応シール455によって給電が必要と認識されると給電を行なう。給電初期に搬送容器側と給電装置側の給電端子が正しく接触していることを確認するための導通確認を実施してもよい。搭載するフィルタと除湿器は用途に応じて組合せを変えても良い。また、整流板23は、無くても良い。容器側面にドアが配置された基板搬送容器の場合は、反応板又は反応シールを容器本体底部に配置しても良い。
【0152】
図90(a)、(b)、(c)は、基板搬送容器の(a)搬送状態、(b)着座状態、(c)ドア下降状態をそれぞれ示す図である。容器本体1と、反応板又は反応シール455、ドア開閉検知センサ469、ガス給気口470、ガス排気口471を内蔵又は取り付けたドア2と、粒子除去フィルタ5、ガス状汚染物捕捉フィルタ6、除湿器8、送風装置7、整流板23、運転制御基板453、受電端子454、ドア開閉検知センサ469で構成された空気清浄器を搭載した基板搬送容器が給電する時の流れを説明するものである。前記ドア開閉検知センサ469は、ドアの開閉を検知してファンモータ及び/又は除湿器の運転を調整するために取り付けられている。例えばドアが開放状態の時は搬送容器外の汚染した空気を吸い込むのを防止するため、運転を停止したり、ファンモータの回転数を調整したりする。ドアの開閉ではなく、カセット及び/又はウエハの有無を検知して空気清浄器の運転を調整しても良い。ガス給気口470及び排気口471には逆止弁と粒子除去濾材が内蔵されているが、更にガス状汚染物除去メディアを充填しても良い。本基板搬送容器を給電するための給電装置は、ポートドア463、ポートドア移動装置464、搬送容器固定アーム465、給電端子466、給電端子移動機構467、容器識別センサ468、容器側のガス給気口470及び排気口471と連結してガス置換を行なうための給気導管472及び排気導管473で構成されている。給電機能を持った装置は、例えばドア開閉装置、保管庫、保管棚、AGV、RGV、PGV、OHS等の搬送装置、検査装置を示す。基板搬送容器が給電装置に着座すると、搬送容器固定アーム465で搬送容器を固定するのと同時に容器識別センサ468によって給電が必要かどうかを検知し、専用の反応板又は反応シールによって給電が必要と認識されると給電を行なう。給電初期に搬送容器側と給電装置側の端子が正しく接触していることを確認するための導通確認を実施してもよい。更に、ウエハを装置内に搬入する場合、又は払い出す場合に、給気導管472、給気口470、排気口471、排気導管473を利用して窒素ガス置換することもできる。搭載するフィルタと除湿器は用途に応じて組合せを変えても良い。また、整流板23は、無くしても良い。容器側面にドアが配置された基板搬送容器の場合は、反応板又は反応シールを容器本体底部に配置しても良い。ガス給気口及び排気口は容器本体側に配置しても良い。
【0153】
図91は、容器本体1と、ドア開閉検知センサ469を内蔵又は取り付けたドア2と、粒子除去フィルタ5、ガス状汚染物捕捉フィルタ6、除湿器8、送風装置7、整流板23、二次電池9、運転制御基板453、受電端子454、整流器474、ドア開閉検知センサ469で構成された空気清浄器を搭載した基板搬送容器が給電する時の流れを説明するものである。前記ドア開閉検知センサ469は、ドア2の開閉を検知してファンモータ及び/又は除湿器の運転を調整するために取り付けられている。例えばドアが開放状態の時は搬送容器外の汚染した空気を吸い込むのを防止するため、運転を停止したり、ファンモータの回転数を調整したりする。ドアの開閉ではなく、カセット及び/又はウエハの有無を検知して空気清浄器の運転を調整しても良い。本基板搬送容器を給電するための給電装置は、ポートドア456、搬送容器固定アーム465、給電端子466、給電制御基板475などで構成されている。給電機能を持った装置は、例えばドア開閉装置、保管庫、保管棚、AGV、RGV、PGV、OHS等の搬送装置、検査装置を示す。基板搬送容器が給電装置に着座すると、搬送容器固定アーム465で搬送容器を固定する。容器識別センサと反応板を追加して、給電が必要かどうかを検知し、専用の反応板又は反応シールによって給電が必要と認識されると給電を行なう要にしても良い。本実施例は非接触給電方式であり、受電端子は線、コイル又はコアである。給電端子も線、コイル又はコアである。整流器474は受電端子454から流れた交流を直流に変換するためのものである。搭載するフィルタと除湿器は用途に応じて組合せを変えても良い。また、整流板23は、無くても良い。
【0154】
図92は、容器本体1と、ロボット把持手段476と、ドア開閉検知センサ469を内蔵又は取り付けたドア2と、粒子除去フィルタ5、ガス状汚染物捕捉フィルタ6、除湿器8、送風装置7、整流板23、運転制御基板453、受電端子(コイル)454、整流器474、ドア開閉検知センサ469で構成された空気清浄器を搭載した基板搬送容器が給電する時の流れを説明するものである。本基板搬送容器を給電するための給電装置は、例えばOHTのような天井搬送装置である。OHTは、図93に示すように、天井に固定されたガイドレール477、ホイスト478、ハンドリングアーム479から構成されており、一般的にリニアモータによって推進力を得る。ガイドレールは少なくとも磁性体480と、給電線481を有している。移動体482は、一次コイル483、垂直方向の荷重を支える車輪484と、水平方向の荷重を支える車輪485と、移動体側給電コイル486を有している。ハンドリングアーム479は、給電コイル487を有しており、給電線481によって移動体側給電コイルを経て、一部は移動体の推進力へ、一部はホイストの巻き上げ力へ、そしてハンドリングアームの給電コイル487から搬送容器側受電コイル454に電気が流れ、整流器474でAC/DC変換され、更に運転制御基板453で所望の電圧に変換されてファンモータ及び/又は除湿器を運転する。容器識別センサと反応板を追加して、給電が必要かどうかを検知し、専用の反応板又は反応シールによって給電が必要と認識されると給電を行なうようにしても良い。搭載するフィルタと除湿器は用途に応じて組合せを変えても良い。また、整流板23は、無くても良い。
【0155】
ドア開閉検知センサの代わりに、カセットの有無を検知するセンサを取り付けても良い。検知センサの取り付け▲1▼は例えばカセット下部、側面、上面、前面が可能であり、どこに取り付けても構わない。カセットの検知方法は機械的センサ、光電式センサ、磁気センサ、近接センサなどがあるが、カセットに直接接触しない、非接触式センサが好ましい。
【0156】
次に、基板搬送容器の情報管理システムについて図94乃至図99を参照して説明する。
この実施形態においては、基板搬送容器にはその内部に収納されたウエハ等に関する情報を蓄積するデータ記憶手段700、例えばマイクロタグやスマートタグ等の情報保持装置を備えている。ここでいう内部に収納されたウエハ等に関する情報とは、例えばウエハ枚数、処理状況、処理レシピ、ロットIDを指すが内容物がマスク等の場合はそれに対した情報である。
図94に中央集中管理におけるシステムを示す。ウエハに関する情報を読み取りたい場所に通信アンテナ701を配置し、その場所に到着したデータ記憶手段の情報はコントローラ702を介しホストコンピュータ703に送られる。現場のそれぞれの製造装置704や容器保管用のストッカー705の制御部もホストコンピュータと連結されており、容器内部に収納されたウエハに関する情報は瞬時に確認され、製造装置等の制御部は、容器内部に保持した情報通りの処理を本体側に指令する。処理が終了するとその情報が新たにデータ記憶手段に書き込まれ、移動すべき装置へ同じくホストコンピュータの指示を受けた自動搬送ツール(例えばAGVなど)706を介して移送される。
一方、現場管理におけるシステムを図95に示す。現場には、インターフェイスモジュール707を備え、マイクロタグやスマートタグの情報を読み取ったり書き込んだりする。マイクロタグは、キャリア、容器(Pod)、その他の情報を管理したい対象物に取り付け可能なデータ記憶手段である。また、スマートタグも同様な記憶手段であるが、その場で記憶内容の情報を読み取ることができる。このようにホストコンピュータを介さずに現場でオペレータが容器内部に収納されたウエハ等の情報を確認したり、現場で情報の上書きをすることも可能である。
【0157】
次に、図96を参照して、基板搬送容器のフィルタの寿命及び容器の洗浄時期の管理システムについて説明する。
基板搬送容器はフィルタの寿命と容器の洗浄時期を管理するため駆動部分運転積算時間γを蓄積するデータ記憶手段を備えている。この記憶手段には、演算手段を設けてもよい。いうまでもないが容器のデータ記憶手段と容器内に収納された内容物の情報を蓄積するデータ記憶手段は共通媒体を用いるのが望ましい。
【0158】
演算素子に、あらかじめ駆動部分運転積算時間γがある値を超えたら洗浄するように、ある値を超えたらフィルタを交換するようにとの演算結果情報が、データ記憶手段700に記憶され、その情報は中央集中管理の場合ホストコンピュータからAGV706及び容器洗浄機708へ送られ、容器の洗浄及びフィルタの交換709が可能である。もちろん現場管理の場合では表示部にフィルタ交換、容器洗浄の情報を出力することによりオペレータに伝達することが可能である。
【0159】
図98は他の管理システム例を示し、基板搬送容器はフィルタの寿命管理の精度を上げるため、単位時間当たりの汚染ガス処理量αと駆動部分運転積算時間γを蓄積するデータ記憶手段700を備えている。この手段には演算素子をつけてもよい。いうまでもないが容器のデータ記憶手段と容器内に収納された内容物の情報を蓄積するデータ記憶手段は共通媒体を用いるのが望ましい。
演算素子に、あらかじめ駆動部分運転積算時間γがある値を超えたら洗浄するように、単位時間あたりの汚染ガス処理量αと駆動部分運転積算時間γの積が、ある値を超えたらフィルタを交換するように、との演算結果情報がデータ記憶手段に記憶される。その情報は中央集中管理の場合、ホストコンピュータからAGV及び容器洗浄機へ送られ、容器の洗浄及びフィルタの交換時期の確認が可能である。もちろん現場管理の場合では表示部にフィルタ交換、容器洗浄の情報を出力することにより、直接オペレータに伝達することも可能である。
【0160】
図98は、更に他の管理システムを示す。基板搬送容器はフィルタの寿命管理の精度を上げるため、ガスセンサーを搭載し、ガスセンサー測定値より求めた単位時間当たりの汚染ガス処理量βと駆動部分運転積算時間γを蓄積するデータ記憶手段を備え、演算素子を備えてもよい。いうまでもないが容器のデータ記憶手段と容器内に収納された内容物の情報を蓄積するデータ記憶手段は共通媒体を用いるのが望ましい。
ガスセンサーとしては呈色式ガスモニター、半導体センサー、水晶振動子センサー等が挙げられるがこれに限定するものではない。演算素子に、あらかじめ駆動部分運転積算時間γがある値を超えたら洗浄するように、との演算結果情報がデータ記憶手段に記憶される。ガスセンサー指示値と測定所要時間から単位時間あたりの汚染ガス処理量βを演算してデータ記憶手段に記憶させる。そして、それぞれの情報が中央集中管理の場合、ホストコンピュータからAGV及び容器洗浄機へ送られ、容器の洗浄及びフィルタの交換が可能である。もちろん現場管理の場合では表示部にフィルタ交換、容器洗浄の情報を出力することによりオペレータに伝達することも可能である。
【0161】
更に図99に示すように、システム全体の管理を円滑に行うため、基板搬送容器側の演算素子は時計機能と駆動部品の故障情報を蓄積するデータ記憶手段を備えることが望ましい。基板搬送容器自体に時計機能を備えることにより、どれくらいの頻度で洗浄、フィルタ交換、駆動部品の故障が生じるのか、ある程度予想がつくため、運用面で非常に有効である。また万が一基板搬送中に駆動部品の故障が起こった場合でも、その時期以後のプロセスに係る検査を優先して行えばよいので、不良ロットの検索時間を短縮可能である。
【0162】
各工程における基板搬送容器の環境制御情報(前記容器のデータ)とロットの履歴(内容物の情報)のデータ記憶手段を共通媒体を用いた場合の、基板搬送容器の情報管理システムの運用例を、配線工程におけるフロー図(図76参照)を用いて説明する。
絶縁膜の形成処理が終了すると、処理終了の情報が新たにデータ記憶手段に書き込まれる。また、あらかじめ記憶されたあるいは外部から送信された次工程までの基板搬送容器の環境制御情報を受け、酸化膜抑制のため水分と有機物の環境制御を優先的行うような電気駆動部の運転を行う。例えば除湿ユニットを複数台稼動させファンを連続もしくは間欠的に運転させる。また、移動すべきレジスト塗布装置(コーター)への搬送は、同じくホストコンピュータの指示を受けた自動搬送ツール(例えばAGVなど)706を介して行われる。基板搬送容器が目的のコーターに到着すると、そのコーターのレシピとそのロットのこれから行われるべき処理の整合性が確認され、一致した時のみ処理が開始される。レジスト塗布、露光、現像がインターフェイス部で連続している場合搬送容器は使用されないので環境制御情報は現像からエッチング間まで空白でよいが、装置トラブル等で緊急避難的に搬送容器にて保管する際は外部からの送信によりT−TOP抑制のため塩基の環境制御を優先的に行うような電気駆動部の運転を行うように記憶内容をデータ記憶手段に書き込む。例えば除湿ユニットは停止もしくは1台だけ稼動させ、ファンを連続もしくは間欠的に運転させる。ロットの履歴(内容物の情報)と製造装置、搬送装置の応答は同じなので、以降のプロセスについては環境制御情報についてのみ説明する。
【0163】
現像装置とエッチング装置間の搬送は、レジスト塗布、露光、現像工程間ほど塩基の環境制御を優先的に行う必要はない。金属膜形成工程をエッチング、アッシャー、CVD(化学蒸着装置)にて行う場合、工程間はクラスターツール等のマルチチャンバーにより真空のまま枚葉で処理されるため環境制御を必要としない。しかし、金属膜形成工程がエッチング、アッシャー、めっきにて行う際、もしくはマルチチャンバー故障等枚葉処理ができない場合、エッチング後の絶縁膜溝側面の化学汚染が問題になる場合は、エッチング装置から金属膜形成装置までの搬送を除湿剤又は除湿器に加え、ケミカルフィルタが設置されている基板搬送容器で搬送する。その場合は水分と酸、有機物のすべてもしくはいずれかの環境制御を優先的に行う。
【0164】
更に、銅膜がその表面に形成されたシリコンウエハをCVD、めっき装置などの金属膜形成装置からアニール装置を経由して、CMP装置、更にコータ、CVDなどの絶縁膜形成装置へ基板搬送容器で搬送する場合には、基板搬送容器1の内部に、除湿器、除湿剤等の除湿手段を設けて基板搬送容器1の内部の湿度を制御することで、酸化膜成長を防ぐことが出来る。この場合、基板搬送容器1の内部の湿度を10%以下に抑えるのが好ましく、5%以下に抑えるのが更に好ましい。非常にわずかな酸化膜成長も起こさないようにするには、容器の扉2の開後10分以内に所定の湿度まで低減することが好ましく、3分以内に低減することが更に好ましい。この場合は水分と有機物の環境制御、とくに水分制御を優先的に行うような電気駆動部の運転を行う。例えば除湿ユニットを複数台稼動させファンを連続もしくは間欠的に運転する。
【0165】
次に、基板搬送容器の情報管理システムの他の実施例について説明する。
【0166】
この基板搬送容器においては、上述したように、演算素子と、記憶素子と、データの入出力手段とからなる演算処理ユニットを備えている。演算処理ユニットは、ファンモータや除湿ユニットといった駆動部品の運転積算時間、故障情報、二次電池の残電圧といった基板搬送容器自体の情報を記憶するだけでなく、外部からの情報書き込みにより単位時間当たりの汚染ガス処理量、駆動部品運転レシピ、必要充電圧、ロットのプロセス履歴管理情報を記憶することが可能である。無論、容器内にガスセンサーを搭載させた場合には書き込み値としてではなく実測値として汚染ガス処理量を演算して記憶することが可能である。尚、以下に記載する様に、粒子状汚染物質除去フィルタ、ガス状不純物捕捉フィルタ6、ファンモータは、それぞれ単独の使用、組合せの使用、取りつけ位置、および特性は使用するプロセスによりそれぞれ異なってもよい。
【0167】
汚染物質除去手段を搭載した基板搬送容器は粒子状汚染物質やメタル性汚染物質を粒子除去フィルタにより、イオン性汚染物質や有機性汚染物質をガス状不純物捕捉フィルタによりそれぞれ除去する。また、固体高分子電解質膜により水分を分解する除湿手段もしくは除湿剤により水分を除去する。基板搬送容器内の除去対象成分としては、上述したように各種あるが、プロセスごとに除去対象成分は異なるため、必ずしも全ての汚染物質除去手段を搭載する必要はない。例えば露光後の半導体基板の容器内保管は粒子状汚染物質と塩基性汚染物質の除去に特化した基板搬送容器であれば良い。また、メタル成膜後の半導体基板は粒子状汚染物質、有機性汚染物質、水分の除去に特化した基板搬送容器であれば良い。一方、洗浄後の半導体基板の保管はむしろ次プロセスが何であるかによって除去対象汚染物質成分が異なる。更に、今後成膜処理を皮切りに新材料の採用が予想され、その材料の採用不採用も環境制御が可能かどうかに大きく影響されるといわれている。
【0168】
一方、プロセスによっては処理後の半導体基板からの脱ガスが多く、フィルタの寿命を早めてしまう可能性がある。RIE(反応性イオンエッチング)後の半導体基板から生じる酸性ガスの脱ガスや、露光工程で持ち込まれる有機溶媒等の脱ガス等がそれにあたる。従来のロットと基板搬送容器が一対一で対応した運用をしていては、浄化しても意味の無い工程でフィルタの寿命を早めてしまい、肝心な工程でフィルタが寿命を迎えて必要なクリーン度を保てないことも想定される。しかしながら、本発明の基板搬送容器の使用方法を採用する、すなわちプロセスに適合した汚染物質除去手段を搭載した基板搬送容器を各プロセス間の往復に使用することにより、そのプロセス工程間で除去すべき成分の浄化のみを効率的におこなってもよい。
【0169】
従来のロットと基板搬送容器が一対一で対応した運用の場合には、プロセスごとに持ちこまれる汚染ガス種、ガス濃度、除去対象ガス種及び管理濃度が異なるため、浄化機能を十分に維持しているかどうかの管理が困難である。しかしながら汚染物質除去手段を搭載した基板搬送容器を各プロセス間の往復に使用する場合は、プロセスごとに除去対象ガス種とその発生量が明確である。このため、予め各工程の半導体ウエーハを保管した際の単位時間あたりのフィルタの汚染ガス処理量αを測定し、駆動部品の運転積算時間γとの積がデータ記憶手段に書き込まれたフィルタ交換のしきい値に到達しているかどうかによって、フィルタの交換時期を判断することが好ましい。同様に予め各工程の基板搬送容器の洗浄頻度を決めておけば駆動部品の運転積算時間γから洗浄時期を判断することが可能である。
【0170】
従来のロットと基板搬送容器が一対一で対応した運用の場合には、プロセスごとに持ちこまれる汚染ガス種、ガス濃度、除去対象ガス種及び管理濃度が異なるため、該容器内のガス濃度をガスセンサーで測定するにしても汚染ガス種ごとのセンサーを搭載する必要があり現実的ではない。しかしながら、汚染物質除去手段を搭載した基板搬送容器を各プロセス間の往復に使用する場合は、プロセスごとに除去対象ガス種が明確であるので、センサーも除去対象ガス種専用センサーのみ搭載すれば良い。ガスセンサー測定値から単位時間あたりのフィルタの汚染ガス処理量βを測定し、駆動部品の運転積算時間γとの積がフィルタ交換のしきい値に到達しているか否かによって、フィルタの交換時期を判断することができる。同様に予め各工程の容器洗浄頻度を決めておけば部品運転積算時間γから洗浄時期を判断することが可能である。
【0171】
以下に各プロセスごとの基板搬送容器の汚染物質除去手段の選定およびフィルタ寿命について具体例を述べる。例えば、露光工程を例に取ると、該工程後の基板保管における除去対象汚染物質成分は粒子状汚染物質と塩基性ガスであり、有機性汚染物質の除去及び水分の除去機能は不要である。しかも該工程はレジスト溶剤等の有機物を多く用いるため有機性汚染物質除去フィルタを用いるとその寿命を早めることになる。さらに塩基性ガス除去フィルタの性能は湿度に依存するため、水分除去機能の併用は塩基性ガス除去フィルタの寿命を早めることになる。不要な機能を除いて本来必要な機能に特化した専用器としての基板搬送容器の使用では、フィルタへの負荷は、基板搬出入ドア開放時にクリーンルーム環境から入るパーティクル及び塩基性ガスのみである。従って、フィルタは品質保証年数まで交換が不要である。
【0172】
同様にメタル成膜(Cu)工程を例に取ると、該工程後の基板保管における除去対象汚染物質成分は主に粒子状汚染物質と有機性汚染物質と水分である。あえてイオン性汚染物質を除去する必要性はない。該工程終了後の半導体基板からは除去対象成分の脱ガスはほとんど無いので、専用器としての運用では、フィルタへの負荷は基板搬出入ドア開放時にクリーンルーム環境から入る粒子状汚染物質と有機性汚染物質のみである。
【0173】
他工程については詳細には記載しないがいずれの運用においても、汚染物質除去手段を搭載した基板搬送容器を各プロセス間の往復に使用した場合にはフィルタ品質保証年数までその交換は不要である。
【0174】
表1は従来の基板搬送容器をロットと一対一で対応した使用方法と、各プロセス間の往復にのみ使用した使用方法におけるフィルタの寿命比較を示した一例である。基板搬送容器をロットと一対一で対応した使用方法では、清浄化しても意味の無い工程でフィルタ類の寿命を早めてしまい、肝心な工程で必要なクリーン度を保てなくなり交換せざるを得なくなる。しかしながら本発明の使用方法を採用することで、すなわちプロセスに合わせた汚染物質除去手段を搭載した基板搬送容器を各プロセス間の往復に使用することにより、その工程間で除去すべき汚染物質成分の浄化のみを効率的に行うことができる。その結果として、フィルタ寿命を延ばし、且つ半導体基板に付着する汚染物質を最小限とすることができる。
【0175】
【表1】
Figure 0003939101
【0176】
図100は、基板搬送容器に搭載した2次電池の充電時間決定のフロー図を示す。
前記汚染物質除去手段を備えた基板搬送容器は、モータファン及び除湿ユニット運転用の駆動部を持つため、充電もしくは給電(2次電池への充電または駆動部への電気供給)する必要がある。ロードポートもしくは装置の前棚に設置する給電ステーションで、常に満充電させていては時間がかかりすぎて装置から戻ってきた半導体ウエーハを収納するタイミングに間に合わない。そこで最後の充電から次回の充電までの最長時間もつだけの充電をした時点で充電を停止し、装置から戻ってきた半導体ウエーハの収納タイミングに間に合わせる必要がある。本実施例では給電ステーションに前記汚染物質除去手段を搭載した基板搬送容器が着座すると電池残電圧εを測定し充電を開始すると共に、次の給電ステーション到着までの時間をクリーンルーム運営時間(搬送、バッチ合わせ時間、オペレータ・装置の持ち時間、メンテナンス時間の合計時間)と実プロセス時間(理論プロセス時間、ロットの搬入・搬出時間、先行ウエーハの条件出し時間、ロット・リンクや品質管理のための時間)の合計時間に安全率を掛けた値から算出し、必要充電圧ξ分のみ充電を行うことにより、充電時間の短縮を可能にした。
【0177】
プロセスA装置前の給電ステーションに着座した基板搬送容器はプロセスB装置前の給電ステーションで再び充電するまでの時間駆動できるだけの充電をする必要がある。電池駆動はプロセスAにおける実プロセス時間とプロセスB装置前の給電ステーション到着までのクリーンルーム運営時間(搬送、バッチ合わせ時間、オペレーター・装置の待ち時間、メンテナンス時間の合計時間)の合計値に安全率をかけた時間で良い。よって、プロセスA装置前の給電ステーションが供給すべき充電量は電池駆動時間と消費電力(駆動部品の運転レシピによって異なる)の積から電池残電力量を引いた量になる。尚、この場合の充電方式としては、プラスとマイナスの接続接点を充電器に設けて結合したり、非接触で相手側コイルに充電電流を励起する方式でも良く、電気二重層コンデンサーを充電する方式等を用いるようにしても良い。また、充給電は搬送装置(例えばAGVやOHT)のレールから行ってもよい。
【0178】
従来の浄化機能を持たない基板搬送容器は、その殆どが容器内部に収納するロットと一対一に対応して全工程を通して使用されている。基板はベアの状態から製品になるまでに何百工程ものプロセスを経るため、そのロットのプロセス履歴管理情報をバーコード情報や記憶情報として基板搬送容器側に残すことが必要であるためと考えられる。また、各プロセスの所要時間がまちまちであるため、容器の特定プロセスへの偏在が生じる可能性が高いことも挙げられる。しかしながら、搬送・保管するロットのプロセス履歴管理情報を、前工程で用いた基板搬送容器から、次工程で用いる基板搬送容器に転送させることにより、従来のロットと搬送容器が一対一で対応した基板搬送容器の使用方法と同様にロットのプロセス履歴管理を円滑に行うことが可能である。
【0179】
図101は、基板搬送容器のネットワーク管理概念図を示す。個々の汚染物質除去手段を搭載した基板搬送容器は識別IDをもち、以下の情報を管理する必要がある。
▲1▼ 識別ID
▲2▼ 単位時間あたりの汚染ガス処理量α
▲3▼ ガスセンサーを搭載した場合の単位時間あたりの汚染ガス発生量β
▲4▼ 駆動部品運転積算時間γ
▲5▼ 駆動部品運転条件δ
▲6▼ 電池残電圧ε
▲7▼ 必要充電圧ξ
▲8▼ 駆動部品の故障情報η
▲9▼ ロットのプロセス履歴管理情報θ
【0180】
少なくともこれら9種類の情報を保存する記憶素子を含む演算処理ユニットを基板搬送容器に搭載し、その情報を給電ステーションへ着座した時に伝達する。また、給電ステーションに着座していない時でも、無線を介して直接データ収集用PCへ送受信することにより、基板搬送容器のネットワークを介して管理することができる。ここで、基板搬送容器はプロセス間の往復に使用することを前提としているので、▲2▼単位時間あたりの汚染ガス処理量α、▲5▼駆動部品運転条件δ、▲7▼必要充電圧ξ等は、通常、プロセスごとに一定の値を入力しておく。また、▲3▼ガスセンサーを搭載した場合の単位時間あたりの汚染ガス発生量β、▲4▼駆動部品運転積算時間γ、▲6▼電池残電圧ε、▲8▼駆動部品の故障情報ηは、容器の個々の情報で経時的に変化する。データ収集用PCより個々の基板搬送容器の記憶素子の内容を読み取ることにより、図101に示すLAN等のネットワークを使えば遠隔地からでも個々の基板搬送容器の状態を確認することができる。
【0181】
即ち、各基板搬送容器のフィルタ交換時期(=α×γ乃至β×γ値)、洗浄時期(=γ値)、容器の故障の有無(=η値)が把握でき、浄化機能を十分持たない容器に保管することによる保管ロットの歩留り低下を防止できる。また、製造装置側の故障やプロセス条件の変更により▲2▼単位時間あたりの汚染ガス処理量α、▲5▼駆動部品運転条件δ、▲7▼必要充電圧ξを変更する際も遠隔操作で容器のデータ記憶手段に書き込むことが可能である。この情報の書き込みは、直接データ収集用PCと基板搬送容器との送受信を行うことにより、クリーンルーム現場での変更も可能であり、開発段階の条件設定なども容易にできる。
【0182】
また、個々の搬送容器の情報を前記ネットワークを用いて搬送容器洗浄機に送信し、洗浄すべき容器を選択して洗浄することも可能である。また、洗浄と同時にフィルタ交換の必要な個体の選定も可能である。
一方、▲9▼ロットのプロセス履歴管理情報θは、ロットのプロセス推移とともに前工程で使用した基板搬送容器から次工程で使用する基板搬送容器へと転送されることにより、基板搬送容器が内部に収納するロットと一対一に対応していなくてもそのロットのプロセス履歴把握が可能である。この情報の転送はデータ収集用PCを介さなくても給電ステーションを介して直接行うことが可能であり、通常は自動的に行われる。
【0183】
尚、また、本発明の実施の形態は底部にドアを持った基板搬送容器について記載したが、前面にドアを持つFOUP(Front Opening Unified Pod)にも勿論適用可能である。上記実施の形態は、本発明の好ましい実施例を述べたもので、本発明の趣旨を逸脱することなく、種々の変形実施例が可能なことは勿論である。
【0184】
また、上記実施の形態においては、半導体製造の配線工程に基板搬送容器を使用する例について主に説明したが、本発明は、配線工程に限定されるものではなく、種々の安定環境空間を必要とするもろもろの半導体製造工程等に適用ができる。上記問題を解決するために、銅配線と比誘電率3.0以下の低誘電率絶縁膜を用いた加工線幅0.18μm以下の半導体チップの製造工程において、特に環境気体中の粒子濃度、湿度、有機物濃度、イオン性ガス濃度を少なくとも1つ一定値以下に維持する基板搬送容器の構成を提供する。更に、自動化運転された半導体製造工場において、合理的に効率よく運用するための方法を提供する。
【0185】
尚、以上に基板搬送容器及びその運用方法についての各種の実施例を述べたが、これらの実施例は例示的に述べたものであって、発明の趣旨を制限するものではない。即ち、上記実施例の要素を組み合わせることによって、種々の変形実施例が可能なことは勿論であり、本発明の趣旨を逸脱することなく、種々の変形実施例が可能である。
【0186】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、銅配線のように高導電率の配線材を使用し、かつ低誘電率の絶縁膜を用いた半導体デバイスの製造等に用いて好適な基板搬送方法および基板搬送容器が提供される。従って、半導体基板等の搬送や保管を良好な状態で行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリーンルームの各種形態を示す図である。
【図2】本発明の基板搬送容器の用途に好適な半導体素子の配線工程を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図4】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図5】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図6】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図7】基板搬送容器をAGVに搭載して非接触で給電する実施例を示した図である。
【図8】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図9】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図10】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図11】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図12】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図13】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図14】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図15】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図16】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図17】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図18】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図19】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図20】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図21】基板搬送容器内の各種気流の流れを示す図である。
【図22】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図23】(a)(b)はそれぞれ電気端子のスプリングによる接続を示した図である。
【図24】基板搬送装置への非接触の給電例を示す図である。
【図25】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図26】本発明の他の実施例の基板搬送容器の縦断面図である。
【図27】基板搬送容器の(a)角形、(b)丸形を示す断面図である。
【図28】給電・除電構造を示す図である。
【図29】ドアを容器本体に固定する各種方式を示した図である。
【図30】ラッチ機構の構成例を示す図である。
【図31】ウエハの支持構造を示した図である。
【図32】容器本体と給電装置との接続を示す図である。
【図33】容器本体と蓋とのシール構造を示す図である。
【図34】容器にバーコードを付着した例を示す図である。
【図35】ひだおり濾材を用いたフィルタの構造を示す図である。
【図36】波型断面形状のセパレータを用いたフィルタの構造を示す図である。
【図37】平膜構造フィルタを示す図である。
【図38】フィルタのユニット構造例を示す図である。
【図39】複合タイプのフィルタユニットを示す図である。
【図40】ケミカルフィルタの構造例を示す図である。
【図41】2枚のシート間に吸着材を備えたフィルタの構造例を示す図である。
【図42】ケミカルフィルタの構成例を示す図である。
【図43】ケミカルフィルタの他の構成例を示す図である。
【図44】ケミカルフィルタの更に他の構成例を示す図である。
【図45】ケミカルフィルタの更に他の構成例を示す図である。
【図46】ガス状不純物除去フィルタの使用構造例を示す図である。
【図47】固体高分子電解質膜による除湿原理を示す図である。
【図48】固体高分子電解質膜による除湿器の分解図である。
【図49】固体高分子電解質膜による他の除湿器の分解図である。
【図50】固体高分子電解質膜による更に他の除湿器の分解図である。
【図51】ファンモータの構成例を示す断面図である。
【図52】図51の回転軸周辺部を示す拡大断面図である。
【図53】熱対流による容器内の気流の生成を示す図である。
【図54】容器内への乾燥ガスの供給を示す図である。
【図55】本発明の実施形態の基板搬送容器の上面図である。
【図56】図55の容器の立面図である。
【図57】(a)(b)はそれぞれ空気清浄化装置を備えた基板搬送容器の上面図及び縦断面図である。
【図58】基板搬送容器の(a)上面図及び(b)縦断面図である。
【図59】基板搬送容器の(a)は給電装置の上面図であり、(b)は基板搬送容器の底面図である。
【図60】基板搬送容器内における半導体ウエハの各種の除電方式を示す図である。
【図61】基板搬送容器の上面図である。
【図62】基板搬送容器の縦断面図である。
【図63】基板搬送容器の底面図である。
【図64】基板搬送容器の上面図である。
【図65】基板搬送容器の縦断面図である。
【図66】基板搬送容器の底面図である。
【図67】除湿性能(寿命)比較を示す図である。
【図68】基板搬送容器を装置に装着した状態を示す図である。
【図69】基板搬送容器を装置に装着して基板を移送する状態を示す図である。
【図70】基板搬送容器の(a)は上面図であり、(b)は縦断面図である。
【図71】基板搬送容器の(a)は上面図であり、(b)は縦断面図である。
【図72】基板搬送容器を装置に装着した状態を示す図である。
【図73】図72の動作例を示す図である。
【図74】除湿装置におけるファンの運転状態と除湿特性を示す図であり、○はファン停止を示し、*はファンの間欠運転を示し、◆はファンの連続運転をそれぞれ示している。
【図75】除湿ユニットの運転台数と除湿特性を示す図であり、○は除湿ユニット2台運転を示し、*は除湿ユニット2台運転と1台運転の併用を示し、◆は除湿ユニット1台運転をそれぞれ示している。
【図76】半導体製造前工程を示すフロー図である。
【図77】フィルタ及び嫌湿部品を着脱可能とした基板搬送容器を示す図である。
【図78】図77の変形例を示す図である。
【図79】基板搬送容器の給電部の構成を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は底面図である。
【図80】給電装置の構成を示す図であり、(a)は縦断面図であり、(b)は上面図である。
【図81】他の給電装置の構成を示す図であり、(a)は縦断面図であり、(b)は上面図である。
【図82】基板搬送容器が給電装置に着座した状態を示す図である。
【図83】他の基板搬送容器が給電装置に着座した状態を示す図である。
【図84】充電方法の一例を示すフロー図である。
【図85】基板搬送容器側の制御部を示すブロック図である。
【図86】給電器側の制御部を示すブロック図である。
【図87】基板搬送容器の(a)搬送状態、(b)装置着座、(c)ドア下降を示す図である。
【図88】図87の変形例を示す図である。
【図89】図87の他の変形例を示す図である。
【図90】図87の更に他の変形例を示す図である。
【図91】基板搬送容器が給電装置に着座した状態を示す図である。
【図92】基板搬送容器がOHTにより移送され、給電を受ける状態を示す図である。
【図93】図92における天井搬送装置部分の拡大図である。
【図94】基板搬送容器の情報管理システムを示す図である。
【図95】図94における容器側に取り付けた情報保持装置の説明図である。
【図96】洗浄時期及びフィルタ交換時期の管理システムを示す図である。
【図97】図96の変形例を示す図である。
【図98】図96の変形例を示す図である。
【図99】図96の変形例を示す図である。
【図100】充電時間の設定に関するブロック図である。
【図101】基板搬送容器のネットワーク管理の概念を示す図である。
【符号の説明】
1 容器本体
2 基板搬出入ドア
3 蓋体
4 ウエハキャリア
5 粒子除去フィルタ
6 ガス除去フィルタ
7 ファンモータ
8 除湿ユニット又は除湿剤
9 二次電池
10 AGV
11 プロセス装置
12 ダクト
13 二次電池充電端子
15 給電装置本体
16 ガイド部材
17 位置決めピン
18 検知手段
19 給電コネクタ
20 昇降機構
21 送気孔
22 排気孔
23 整流板
24 シャッター
25 シール
26 ラッチ
27 ラッチアーム
28 ディスク
29 ラッチ孔
30 磁石
31 ダクト
32 真空ポンプ
33 給電除電装置
34 銅めっき装置
35 ファンフィルタユニット
36 マスフロコントローラ
37 圧力計
38 乾燥ガスボンベ
39 給電・除電装置
40 真空チャック
41 運転制御基板
414,429 履歴管理用記憶装置(情報処理装置)
521 整流板
522 容器底部(FOUP)
523 導電性材料
524 アース端子
526 ガスパージポート
525 固体電解質膜
530 加熱源
531 熱吸収部
550 ウエハ支持溝
553 容器底部
554 位置決めピン
555 容器載置部
556 位置決め穴
557 シール
558 バーコード
559 ガイドリブ
560 突起

Claims (32)

  1. 銅配線と比誘電率3.0以下の低誘電率絶縁膜を用いた加工線幅0.18μm以下の半導体チップの製造工程における複数のプロセス間で基板を搬送する方法において、
    第1のプロセスの雰囲気から、搬送容器に基板を取込み、
    前記第1のプロセスの雰囲気の情報に基づき、送風装置及び固体高分子電解質膜による除湿ユニットの動作を制御し、
    前記容器内で間歇的又は連続的に、収納する基板に要求される環境と基板を収納する前後となる第1のプロセスの雰囲気と第2のプロセスの雰囲気との汚染度に応じた、前記容器内に基板を収納後、再度取り出すまでの間、ファンからフィルタおよび基板の間を通過した気流が前記ファンに戻るように、1回以上循環する循環回数で、前記容器内の気流を循環させ、水分、粒子状物質、化学物質の少なくとも1つを選択的に除去し、有機物が1μg/m以下、及び又は、水分が4×10−3g/g以下となるように前記容器内の環境を制御し、
    該環境を前記基板に曝露させて保持し、第2のプロセスに前記容器から前記基板を導入することを特徴とする基板搬送方法。
  2. 銅配線と比誘電率3.0以下の低誘電率絶縁膜を用いた加工線幅0.18μm以下の半導体チップの製造工程における複数のプロセス間で、基板を収納し、保管または、搬送するための基板搬送容器であって、
    前記容器は、容器本体とこれを密閉可能なドアとを備え、吸水率0.1%以下の材質を主要構成材とし、前記容器は直接又は間接的に基板に接触するとともに静電気を容器外に導出することができる導電性部位を有し、
    前記容器は、送風装置及び固体高分子電解質膜による除湿ユニットを備え、収納する基板に要求される環境と基板を収納する前後となる第1のプロセスの雰囲気と第2のプロセスの雰囲気との汚染度に応じた、前記容器内に基板を収納後、再度取り出すまでの間、ファンからフィルタおよび基板の間を通過した気流が前記ファンに戻るように、1回以上循環する循環回数で、前記容器内の気流を循環させ、前記容器内の環境を所定の運転パターンに従って制御することを特徴とする基板搬送容器。
  3. 前記容器内に湿度のセンサを配備したことを特徴とする請求項2記載の基板搬送容器。
  4. 前記湿度のセンサの情報に基づいて、前記送風装置及び又は除湿ユニットを制御することを特徴とする請求項3記載の基板搬送容器。
  5. 前記容器は、粒子を除去するフィルタ、及び又は、化学物質を除去するフィルタを有することを特徴とする請求項2記載の基板搬送容器。
  6. 前記ドアの開閉を検知するセンサを備えたことを特徴とする請求項2記載の基板搬送容器。
  7. 前記容器内に基板の存在を検知するセンサを備えたことを特徴とする請求項2記載の基板搬送容器。
  8. 前記ドアの開閉を検知して前記除湿ユニットの運転を調整することを特徴とする請求項6記載の基板搬送容器。
  9. 前記基板の存在を検知するセンサの信号に基づいて、前記除湿ユニットの運転を調整することを特徴とする請求項7記載の基板搬送容器。
  10. 前記容器は、前記除湿ユニットに電力を供給する給電手段を有することを特徴とする請求項2記載の基板搬送容器。
  11. 前記給電手段は、容器に付設される2次電池であることを特徴とする請求項10記載の基板搬送容器。
  12. 前記2次電池を充電するための給電系を更に備えたことを特徴とする請求項11記載の基板搬送容器。
  13. 前記給電手段は、電磁誘導による非接触構造であることを特徴とする請求項10記載の基板搬送容器。
  14. 前記給電手段は、接点による接触構造であることを特徴とする請求項10記載の基板搬送容器。
  15. 前記給電手段は、製造装置のロードポート、保管場所、搬送装置の少なくとも1つに配備されることを特徴とする請求項10記載の基板搬送容器。
  16. 前記容器の前記給電手段への着座により給電が開始されることを特徴とする請求項10記載の基板搬送容器。
  17. 第1のプロセス装置から取出される基板を取込む密閉可能な基板搬送容器と、該容器内で流通する気体中の粒子状物質を除去するフィルタ、化学物質を除去するフィルタ、または水分を除去する除湿ユニットの少なくとも1つと、前記気体を流通させる送風装置又はパージ手段と、前記基板を保持する保持装置とを備え、前記容器は、前記除湿ユニット及び又は前記送風装置の運転制御を行うためのデータ記憶手段と、前記除湿ユニット及び又は前記送風装置とデータ記憶手段を駆動する電源とを備え、
    収納する基板に要求される環境と基板を収納する前後となる第1のプロセスの雰囲気と第2のプロセスの雰囲気との汚染度に応じた、前記容器内に基板を収納後、再度取り出すまでの間、ファンからフィルタおよび基板の間を通過した気流が前記ファンに戻るように、1回以上循環する循環回数で、前記容器内の気流を循環させ、前記容器内の環境を所定の運転パターンに従って制御し、第2のプロセスに前記容器から前記基板を導入することを特徴とする基板搬送装置。
  18. 容器自体を識別するIDと外部記憶手段と制御情報を送受信する手段とを備えたことを特徴とする請求項17記載の基板搬送装置。
  19. 前記除湿ユニット及び又は前記送風装置の制御情報の変更を、外部記憶手段と送受信する信号入出力部を用いて通信することを特徴とする請求項17記載の基板搬送装置。
  20. 前記容器に収納するロットのプロセス履歴管理情報の変更を、外部記憶手段と送受信する信号入出力部を用いて行うことを特徴とする請求項17記載の基板搬送装置。
  21. 前記容器の洗浄時期は、前記容器のデータ記憶手段の持つ情報により管理されることを特徴とする請求項17記載の基板搬送装置。
  22. フィルタ交換時期又は洗浄時期又は2次電池の情報の変更を、外部記憶手段と送受信する信号入出力部を用いて管理することを特徴とする請求項17記載の基板搬送装置。
  23. 前記容器のフィルタ交換時期は、前記気体中の汚染ガス処理量と前記送風装置又は除湿ユニットの運転時間の積から算出することを特徴とする請求項17記載の基板搬送装置。
  24. 前記容器の洗浄時期は、前記送風装置の運転時間から判断することを特徴とする請求項17記載の基板搬送装置。
  25. 前記容器に備えた電源の残量を測定し、必要給電量を充電することを特徴とする請求項17記載の基板搬送装置。
  26. 前記容器のデータ記憶手段が有する情報を有線もしくは無線で送受信し、複数使用されている基板搬送容器の個々の情報をネットワークを介して管理することを特徴とする請求項17記載の基板搬送装置。
  27. 前記容器の洗浄機に、洗浄すべき容器の情報を送信し、該情報に従って前記容器を選択して洗浄することを特徴とする請求項17記載の基板搬送装置。
  28. 前記基板表面にレジストが塗布された状態において、前記容器内の雰囲気を、アンモニア量を一定値以下に制限することを特徴とする請求項1記載の基板搬送方法。
  29. 前記容器は、粒子状汚染物質、メタル状汚染物質、イオン性汚染物質、有機汚染物質、水分のうち、除去対象成分を選択的に除去する汚染物質除去手段を備え、前記容器を第1のプロセスと第2のプロセスとの間の往復にのみ使用することを特徴とする請求項1記載の基板搬送方法。
  30. 銅配線と比誘電率3.0以下の低誘電率絶縁膜を用いた加工線幅0.18μm以下の半導体チップの製造工程における複数のプロセス間で半導体基板を搬送する方法において、
    第1のプロセスの雰囲気から、搬送容器に前記基板を取込み、
    前記第1のプロセスの雰囲気の情報に基づき、送風装置及び固体高分子電解質膜による除湿ユニットの動作を制御し、
    収納する基板に要求される環境と基板を収納する前後となる第1のプロセスの雰囲気と第2のプロセスの雰囲気との汚染度に応じた、前記容器内に基板を収納後、再度取り出すまでの間、ファンからフィルタおよび基板の間を通過した気流が前記ファンに戻るように、1回以上循環する循環回数で、前記容器内の気流を循環させ、前記容器内の環境を所定の運転パターンに従って制御し、
    該容器内で間歇的又は連続的に水分、粒子状物質、化学物質の少なくとも1つを選択的に除去した気体を流通させ、該環境を前記基板に曝露させて保持し、第2のプロセスに前記容器から前記基板を導入することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  31. 低誘電率絶縁膜を用いた配線形成工程に、前記容器を使用することを特徴とする請求項30記載の半導体装置の製造方法。
  32. 前記容器の主要構成材として、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、カーボン添加PPS、カーボン添加ポリブチレンテレフタレート(PBT)、またはカーボン添加ポリカーボネートを用いることを特徴とする請求項2記載の基板搬送容器。
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