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JP3335671B2 - 原子層成長による量子細線および量子箱の形成方法 - Google Patents

原子層成長による量子細線および量子箱の形成方法

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JP3335671B2JP24371192AJP24371192AJP3335671B2JP 3335671 B2JP3335671 B2JP 3335671B2JP 24371192 AJP24371192 AJP 24371192AJP 24371192 AJP24371192 AJP 24371192AJP 3335671 B2JP3335671 B2JP 3335671B2
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秀夫 一色
荘八 岩井
克信 青柳
卓雄 菅野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子層成長を選択的に
実施することにより、半導体デバイス等を構成する量子
細線および量子箱を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体結晶中の電子の波長以下の大きさ
(数十nm程度)を有する微細構造いわゆる量子細線お
よび量子箱では、内部に閉じ込められた電子による量子
効果が現れることが知られており、このような現象を利
用した半導体デバイス等の開発が行われている。
【0003】このような量子細線および量子箱を形成す
る方法としては、成長速度の面方位依存性を用いて結晶
成長を行うMOVPE(有機金属気相成長法)による方
法が知られている。この方法では、化学的エッチング等
の基板加工によって基板上にV字状の凹部を形成するこ
と等により、結晶成長前に基板面に複数の面方位を出
し、この後MOVPE成長によって所望の面に選択的に
薄膜を形成する。なお、MOVPE成長では、例えばG
aAs膜を形成する場合、Gaを含む原料ガスとAsを
含む原料ガスを同時に供給して気相中で反応を生じさせ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のMOVPEによる方法では、面方位に対する成
長速度の差をあまり大きくすることができず、理想的な
量子細線および量子箱を作成するような形状制御を行う
ことが困難であるという問題があった。また、MOVP
Eによる方法では、非結晶成長部位から結晶成長部位に
未反応の原料ガスが流れてくるため、特にこれらの部位
の境界部分において異常成長が生じ易く、その制御が困
難であるという問題もある。
【0005】本発明は、かかる従来の事情に対処してな
されたもので、面方位による成長速度の差を大きくする
ことができるとともに異常成長の発生等がなく、従来に
較べて形状制御性を向上させることができ、良好な形状
の量子細線および量子箱を形成することのできる原子層
成長による量子細線および量子箱の形成方法を提供しよ
うとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1の
子層成長による量子細線および量子箱の形成方法は、
板上に断面V字状の凹部を形成して、当該基板表面に面
方位の異なる結晶面を露出させ、この後、それぞれ薄膜
を構成する異なった原料物質を含む少なくとも2種類の
原料ガスを所定の時間間隔を設けて交互に供給するとと
もに、成長温度を前記断面V字状の凹部内の所望の結晶
面にのみ選択的に原子層成長が行われる温度に設定し
て、所望の結晶面にのみ原子層成長により選択的に薄膜
を形成し、量子細線構造又は量子箱構造を形成すること
を特徴とする。また、請求項2の原子層成長による量子
細線および量子箱の形成方法は、基板上に断面矩形状の
凹部を形成して、当該基板表面に面方位の異なる結晶面
を露出させ、この後、それぞれ薄膜を構成する異なった
原料物質を含む少なくとも2種類の原料ガスを所定の時
間間隔を設けて交互に供給するとともに、成長温度を前
記断面矩形状の凹部内の所望の結晶面にのみ選択的に原
子層成長が行われる温度に設定して、所望の結晶面にの
み原子層成長により選択的に薄膜を形成し、量子細線構
造又は量子箱構造を形成することを特徴とする。また、
請求項3の原子層成長による量子細線および量子箱の形
成方法は、請求項1又は2において、前記薄膜がGaA
sとAlGaAsからなる積層構造であることを特徴と
する。
【0007】
【作用】本発明者等は、例えば、GaAs膜を形成する
場合、Gaを含む原料ガスとAsを含む原料ガスとを交
互に供給し、1原子層単位で薄膜を形成する原子層成長
(ALE)に係る技術の研究を従来から行っており、こ
の結果次のような知見を得ることができた。
【0008】すなわち、原子層成長においては、面方位
による化学結合手の数の違いに起因して、原子吸着(ま
たは吸着後の離脱)の面方位依存性があり、これを利用
することにより面方位に対する成長速度の差を大きくす
ることができ、結晶の面方位選択成長が可能となる。
【0009】ここで、縦軸を結晶成長速度、横軸を成長
温度とした図2のグラフは、GaAs−ALE成長にお
ける成長温度に対する成長速度の面方位依存性を示した
ものである。同図に示すように、GaAs(100)面
で原子層成長が実現されている温度領域530〜570
℃において、560℃以上の温度では(111)A面お
よび(110)面の成長速度がゼロになる。
【0010】そこで、本発明方法では、原子層成長が選
択的に行われる成長温度、例えば、GaAs膜の場合上
述した560℃以上、で原子層成長を行い、所望の結晶
面、例えば(100)面に選択的に薄膜を形成し、これ
によって量子細線および量子箱を形成する。
【0011】本発明方法では、成長温度のみでなく、例
えば、原料ガス供給と原料ガス供給との間の時間間隔を
長くすれば、この間に原子吸着後の離脱が進み、面方位
に対する成長速度の差を大きくすることができる。
【0012】また、原子層成長では、例えば、Gaを含
む原料ガスとAsを含む原料ガス等を交互に供給すると
1回の原料供給サイクル当たり、1原子層だけ薄膜が形
成されるため、未反応の原料ガスが薄膜形成部位に余分
に供給されても異常成長が起きない。このため、MOV
PEによる方法では異常成長によって形状制御が困難で
あった形、例えば、矩形状の凹部内へ成膜して量子細線
および量子箱を形成することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0014】図1は、本実施例に用いた装置の構成を示
すもので、同図において符号1は2重管構造の真空容器
を示している。この真空容器1内には、カーボン製のサ
セプタ2が設けられており、このサセプタ2上に基板3
を載置し、真空容器1の外部に設けられたランプ4によ
ってサセプタ2の裏面側から基板3を所定温度に加熱す
ることができるよう構成されている。
【0015】また、真空容器1の一端には、それぞれ図
示しない所定の原料ガス供給源から原料ガスを供給する
原料ガス供給配管5が、真空容器1の他端近傍には排気
配管6が接続されており、これらの原料ガス供給配管5
および排気配管6によって、真空容器1内に所望の原料
ガスを流通させることができるよう構成されている。な
お、各原料ガス供給配管5には、バルブ7が介挿されて
おり、所望のタイミングで原料ガスの切り替えを行うこ
とができるようになっている。
【0016】本実施例では、図3に示すように、予め化
学エッチングにより基板(GaAs基板)3上に断面V
字状の凹部を形成し、基板表面に(111)A面(図中
傾斜面)を出し、この基板3を真空容器1内のサセプタ
2上に載置し、ランプ6でこの基板3を560℃に加熱
しつつバルブ7を開閉し、以下のようにして基板3の凹
部内に、原子層成長によってAlGaAs膜とGaAs
膜を交互に形成し、量子細線構造を形成した。
【0017】各原料ガスは、Alの原料ガスがDMAH
(ジメチルアルミハイドライド)、Gaの原料ガスがT
MG(トリメチルガリウム)、Asの原料ガスがAsH
3であり、キャリアガスとしてH2ガスを用いた。各原
料ガスの供給は、図4に示すように、DMAHおよびT
MGの1回の供給時間が2秒、AsH3の1回の供給時
間が1秒、ガス供給とガス供給との間の間隔が1秒とな
るようバルブ7を開閉して行った。この時のガス供給量
は、DMAHおよびTMGの場合が10-7mol/cycle 、
AsH3の場合が10-5mol/cycle である。
【0018】このようにして原子層成長を行った基板3
を電子顕微鏡で観察したところ、図5に示すように、
(100)面に対して、高い選択性で成膜を行うことが
でき、量子細線構造を得ることができた。
【0019】なお上記実施例において、例えば、原料ガ
ス供給と原料ガス供給との間の時間間隔を長くすれば、
この間に原子吸着後の離脱が進み、面方位に対する成長
速度の差をさらに大きくすることができる。
【0020】また、上記実施例では、断面V字状の凹部
内に量子細線構造を形成したが、図6に示すように、断
面矩形上の凹部内に量子細線構造を形成することもでき
る。この場合、例えば電子ビームリソグラフィー等によ
っても、幅50nm程度の溝しか形成することができな
いので、まず、電子ビームリソグラフィー等によって基
板20に幅50nm程度の矩形状の溝21を形成する
(a)。
【0021】次に、比較的低温(530℃程度)で、主
として横方向(110)面に、原子層成長によってAl
GaAs膜22等を形成して溝21の幅を、量子細線と
なる10nm程度にまで狭める(b)。
【0022】この後、上述した実施例と同様に、高温
(560℃程度)で(100)面に選択的にGaAs膜
23、AlGaAs膜22等を形成して量子細線構造を
形成することができる(c)。
【0023】また、このようにして、断面矩形状の井戸
型の凹部内に、量子箱構造を形成することもできる。な
お、このような矩形溝内に量子細線等を形成する場合、
従来のMOVPEによる方法では異常成長が生じてしま
い、その形状制御が困難であった。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の原子層成
長による量子細線および量子箱の形成方法によれば、面
方位による成長速度の差を大きくすることができるとと
もに異常成長の発生等がなく、従来に較べて形状制御性
を向上させることができ、良好な形状の量子細線および
量子箱を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に用いた装置の構成を示す
図。
【図2】成長温度に対する成長速度の面方位依存性を示
す図。
【図3】基板面の状態を拡大して示す図。
【図4】原料ガス供給のタイミングを説明するための
図。
【図5】実施例における原子層成長の結果を模式的に示
す図。
【図6】断面矩形状の凹部内に量子細線を形成する手順
を説明するための図。
【符号の説明】
1 真空容器 2 サセプタ 3 基板 4 ランプ 5 原料ガス供給配管 6 排気配管 7 バルブ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−84807(JP,A) 特開 平2−163928(JP,A) Akira Usui,Haruo Sunakawa,Frank J.S tutzler,Koichi Ish ida,”InGaP/GaAs si ngle quantum well structure growth o n GaAs facet walls by chloride atomi c layer,Applied Ph ysics Letters,1990年 1月15日,Vol.56,No.3,p p.289−291,epitaxy" Y.Ide,B.T.McDermo tt,M.Hashemi,S.M.B edair,W.D.Goodhu e,”Sidewall growth by atomic layer e pitaxy”,Applied Ph ysics Letters,1988年12 月 5日,Vol.53,No.23,p p.2314−2316Q (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/20 H01L 21/205 H01L 29/06 H01L 29/66 Web of Science

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に断面V字状の凹部を形成して、
    当該基板表面に面方位の異なる結晶面を露出させ、この後、 それぞれ薄膜を構成する異なった原料物質を含
    む少なくとも2種類の原料ガスを所定の時間間隔を設け
    て交互に供給するとともに、成長温度を前記断面V字状
    の凹部内の所望の結晶面にのみ選択的に原子層成長が行
    われる温度に設定して、所望の結晶面にのみ原子層成長
    により選択的に薄膜を形成し、量子細線構造又は量子箱
    構造を形成することを特徴とする原子層成長による量子
    細線および量子箱の形成方法。
  2. 【請求項2】 基板上に断面矩形状の凹部を形成して、
    当該基板表面に面方位の異なる結晶面を露出させ、 この後、それぞれ薄膜を構成する異なった原料物質を含
    む少なくとも2種類の原料ガスを所定の時間間隔を設け
    て交互に供給するとともに、成長温度を前記断面矩形状
    の凹部内の所望の結晶面にのみ選択的に原子層成長が行
    われる温度に設定して、所望の結晶面にのみ原子層成長
    により選択的に薄膜を形成し、量子細線構造又は量子箱
    構造を形成することを特徴とする原子層成長による量子
    細線および量子箱の形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の原子層成長による
    量子細線および量子箱の形成方法において、 前記薄膜はGaAsAlGaAsからなる積層構造
    あることを特徴とする原子層成長による量子細線および
    量子箱の形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Akira Usui,Haruo Sunakawa,Frank J.Stutzler,Koichi Ishida,"InGaP/GaAs single quantum well structure growth on GaAs facet walls by chloride atomic layer,Applied Physics Letters,1990年 1月15日,Vol.56,No.3,pp.289−291,epitaxy"
Y.Ide,B.T.McDermott,M.Hashemi,S.M.Bedair,W.D.Goodhue,"Sidewall growth by atomic layer epitaxy",Applied Physics Letters,1988年12月 5日,Vol.53,No.23,pp.2314−2316Q

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