(実施の形態1)
  図1は実施の形態1における車載用表示装置100のブロック図である。
  画像表示装置110は、取付部材151により車両1001の車室1002内のルームミラーの取付位置に設置されている。画像表示装置110は、ハーフミラー111と画像表示部112を備えている。ハーフミラー111は、画像表示部112の表示画面112Aである前面に位置している。ハーフミラー111は、画像表示部112のバックライト112Bが消灯している画像表示部112がOFF状態のとき、バックミラーとして機能する。
  画像表示部112のバックライト112Bが点灯している画像表示部がON状態のとき、画像表示装置110には、ハーフミラー111を透過して画像表示部112の表示画面112Aが表示される。
  画像表示部112は、例えば、車両1001に取り付けられ車両1001外をカメラよりなる撮像部200で撮像した画像を表示画面112Aである前面に表示する。画像表示部112は、例えば液晶ディスプレイにより構成される。
  画像表示部112の表示画面112Aとハーフミラー111はほぼ同じサイズであり、画像表示部112の表示画面112Aは、ハーフミラー111に覆われた状態になっている。
  駆動部104は、画像表示装置110の設置位置において、画像表示装置110の姿勢を変化させる。駆動部104は、例えば画像表示装置110の垂直方向の姿勢を変化させるモータと、画像表示装置110の水平方向の姿勢を変化させるモータによって構成される。
  切替指示部105は、画像表示装置110をバックミラーとして使用するか、画像表示部112に画像を表示させディスプレイとして使用するか、画像表示装置110の機能の切替えを制御ユニット120に指示する。
  画像処理部101は、車両1001外を撮像した画像を画像表示部112に表示する画像にするように処理する。画像処理部101は、例えば、車両1001に取り付けられ車両1001外を撮像部200で撮像した画像をバックミラーで見た画像にするように視点の変更を行う。画像処理部101は、例えば、画像のコントラストを制御する。車両1001に取り付けられ車両1001外を撮像した撮像部200の画像に他の画像を重畳する。画像処理部101で処理された画像は、画像表示部112の表示画面112Aに表示される。
  制御ユニット120は、車載用表示装置100の全体を制御する。制御ユニット120は、動作を制御するCPU、制御プログラムを格納するROM、一時的に保持されるデータや制御データを格納するRAM、時刻の計測に使用されるシステムクロック、時間の計測に使用されるタイマにより構成される。
  制御ユニット120は、画像表示部112を制御する画像表示制御部122を備えている。画像表示制御部122は、例えば、画像表示部112のバックライト112Bの輝度を制御する。画像表示制御部122は、切替指示部105からの指示に従い、画像表示部112を画像表示部112に画像を表示するON状態と、画像表示部112に画像を表示しないOFF状態との切替えを行う。
  制御ユニット120は、駆動部104を駆動し、画像表示装置110の姿勢を制御する姿勢制御部123を備えている。
  姿勢制御部123は、駆動部104による画像表示装置110の駆動を制御し、画像表示装置110の姿勢をディスプレイモード姿勢、または、バックミラーモード姿勢とする。ディスプレイモードとは、画像表示部112の表示画面112Aに撮像画像を表示し、画像表示装置110をディスプレイとして使用するモードを言う。ディスプレイモード姿勢とは、ディスプレイモード時の画像表示装置110の姿勢である。
  バックミラーモードとは、画像表示部112をOFF状態すなわちバックライト112Bを消灯し、画像表示装置110のハーフミラー111をバックミラーとして使用するモードを言う。バックミラーモード姿勢とは、バックミラーモード時の画像表示装置110の姿勢である。
  姿勢制御部123は、ディスプレイモード姿勢とバックミラーモード姿勢とを予め記憶している。姿勢制御部123はディスプレイモード姿勢とバックミラーモード姿勢とを、例えば、取付部材151に対する画像表示装置110の水平角度、垂直角度として記憶している。
  姿勢制御部123は、切替指示部105からの指示に従い、駆動部104の駆動を画像表示装置110が記憶された角度になるように制御し、画像表示装置110の姿勢をディスプレイモード姿勢またはバックミラーモード姿勢として、かつディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢に変え、バックミラーモード姿勢からディスプレイモード姿勢に変える。
  撮像部200は、車両1001に搭載され、車両1001外の風景を撮像し、車載用表示装置100へ撮像した画像を出力する。撮像部200は、例えば、車両1001の後部に設置され、車両1001の後方を撮像する。撮像部200は、例えばカメラを用いて構成される。
  以上のように構成された車載用表示装置100について、以下その動作を説明する。
  図2Aと図2Bは、車載用表示装置100のディスプレイモード姿勢とバックミラーモード姿勢をそれぞれ示す概念図である。
  図2Aは、ディスプレイモード姿勢を示す概念図であり、ディスプレイモード姿勢における画像表示装置110とドライバー202の位置関係を示している。画像表示装置110はディスプレイモードにある。ドライバー202は、画像表示部112の表示画面112Aに表示された画像を、ハーフミラー111を透過して見ている。視線203が示すように、ハーフミラー111を前面とする画像表示装置110はドライバー202に対し実質的に正対した位置にある。即ち、ドライバーの視線203に対して画像表示部112の表示画面112Aが直交する関係にある。
  姿勢制御部123は、切替指示部105からのバックミラーモードからディスプレイモードへの切替えの指示に対し、画像表示装置110の姿勢を、画像表示装置110(画像表示部112)とドライバー202が実質的に正対する位置へ変えるように駆動部104の駆動を制御する。
  図2Bは、バックミラーモード姿勢を示す概念図であり、バックミラーモード姿勢における画像表示装置110とドライバー202の位置関係を示している。画像表示装置110はバックミラーモードにある。後方視界方向207の画像は、ハーフミラー111の反射によってドライバー202の視線206に入る。画像のハーフミラー111への入射角208とドライバーへの反射角209との関係から、後方視界方向207の画像を見るためには画像表示装置110をドライバー202に対し正対した位置にすることはできない。
  ハーフミラー111は反射面111Aを有する。バックミラーモード姿勢における反射面111Aに直角なハーフミラー111の法線205とディスプレイモード姿勢における反射面111Aに直角なハーフミラー111の法線204について、法線204が法線2
05に比べよりドライバー202側となっている。すなわち、法線204が法線205に比べてドライバー202に近い。
  姿勢制御部123は、切替指示部105からのディスプレイモードからバックミラーモードへの切替え指示に対し、画像表示装置110の姿勢を、画像表示装置110(ハーフミラー111)とドライバー202が正対しない姿勢へ変えるように駆動部104の駆動を制御する。
  以上のように、実施の形態1における車載用表示装置100では、ディスプレイモード時に、姿勢制御部123が画像表示装置110の姿勢を、ドライバー202と実質的に正対する姿勢とすることにより、画像表示部112の視認性を向上させることができる。
  しかしながら、前述の従来の車載用表示装置では、ルームミラーと画像表示部との切替えに関しては開示されておらず、画像表示部の視認性に関しては考慮されていない。
  なお、実施の形態1ではディスプレイモード姿勢とバックミラーモード姿勢を姿勢制御部123が予め記憶しているものとして説明したが、ドライバー202が画像表示装置110の姿勢を手動で動かし、ドライバー202が特定した画像表示装置110の姿勢をディスプレイモード姿勢、バックミラーモード姿勢して記憶するように構成してもよい。
  また、実施の形態1ではディスプレイモード姿勢を、ハーフミラー111を前面とする画像表示装置110がドライバー202に対し実質的に正対した位置として説明したが、ディスプレイモード姿勢を、ディスプレイモード姿勢における画像表示装置110のハーフミラー111の法線204を、バックミラーモード姿勢における画像表示装置110のハーフミラー111の法線205に対し、ドライバー202側とする、すなわち法線204を法線205に比べてドライバー202に近くすることで、ディスプレイモードにおける画像表示装置110の画像表示部112の視認性をバックミラーモード姿勢より向上させることができる。
  また、異常時に、姿勢制御部123による画像表示装置110の姿勢のディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への移行を、切替指示部105からのディスプレイモードからバックミラーモードへの切替え指示に基づくディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への移行速度である正常速度よりも大きい速度で行うように構成してもよい。
  異常時とは、撮像部200で撮像した画像が正常でない場合、例えばいわゆる砂嵐状態、白飛び状態をいう。異常時、早くバックミラーモード姿勢へ画像表示装置110の姿勢を変えることで、バックミラーとしての画像表示装置110の視認性を早く確保することができる。
  また、画像処理部101が、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時にモードの移行中であることを示す標示画像を撮像部200が撮影した画像に重畳し、画像表示部112が、標示画像が重畳された撮像部200が撮影した画像を表示画面112Aに表示するように構成してもよい。
  モードの移行中であることをドライバー202に気付かせることにより、違和感なくモードを切替えることができる。
  尚、構成として、画像表示装置110と画像処理部101と駆動部104と制御ユニット120をルームミラー110A内部に格納した構成でもよいし、画像表示装置110と
駆動部104をルームミラー110A内部に格納して、画像処理部101と制御ユニット120と切替指示部105をルームミラー110Aとは別のユニットで構成してもよい。車載用表示装置100としてルームミラー110A内部に格納する部位は、自由に構成して構わない。
  (実施の形態2)
  以下、実施の形態2における車載用表示装置について説明する。車載用表示装置の構成を示すブロック図は、実施の形態1と同じである。
  実施の形態2における車載用表示装置の実施の形態1と異なる点は、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時に、姿勢制御部123の制御により画像表示装置110がディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢となった時点で、画像表示制御部122が画像表示部112をOFF状態とする。すなわち、実施の形態2における車載用表示装置は、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時に、姿勢制御部123の制御により画像表示装置110がディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢となった時点まで、画像表示制御部122が画像表示部112をON状態とし、バックミラーモード姿勢となった時点で画像表示制御部122が画像表示部112をOFF状態とする。
  図3は、本実施の形態2における画像表示装置110の動作を示す概念図であり、画像表示部112の状態と画像表示装置110の姿勢を示す。時刻T1における画像表示装置110の姿勢はディスプレイモード姿勢にある。時刻T2に画像表示装置110の姿勢はバックミラーモード姿勢になる。時刻T1から時刻T2は、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への移行時である。
  画像表示部112は、時刻T2までON状態であり、時刻T2、即ち、バックミラーモード姿勢になった時点でOFF状態となる。
  以上のように本実施の形態2における車載用表示装置では、画像表示部112をバックミラーモード姿勢になった時点でOFF状態とすることにより、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行中に、ドライバー202が望む後方背景と異なる画像がハーフミラー111に表示されることを防ぎ、安全性を確保しつつ違和感なく、モードの切替えが可能となる。
  (実施の形態3)
  以下、実施の形態3における車載用表示装置について説明する。車載用表示装置の構成を示すブロック図は、実施の形態1と同じである。
  実施の形態3における車載用表示装置の実施の形態1と異なる点は、画像表示制御部122が、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時に、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像表示部112のバックライト112Bの輝度を徐々に高めるように構成した点である。
  図4は、本実施の形態3における画像表示装置110の動作を示す概念図であり、画像表示部112の状態と画像表示部112のバックライト112Bの輝度値と画像表示装置110の姿勢を示す。時刻T1における画像表示装置110はディスプレイモード姿勢にある。時刻T2に画像表示装置110はバックミラーモード姿勢になる。時刻T1から時刻T2は、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への移行時である。
  図4において輝度値401は、ディスプレイモードにおける輝度値を示している。ディ
スプレイモードにおける通常の画像表示は、画像表示部112が持つスペックの100%の輝度は用いず、例えば80%の輝度をディスプレイモードにおける最大値として画像を表示している。
  本実施の形態3では、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像表示部112のバックライト112Bの輝度を徐々に高める。通常の画像表示における最大値を超え、画像表示部112が持つスペックの100%以下の所定値まで高める。輝度値402は、画像表示部112が持つスペックの90%を示している。
  即ち、時刻T1から時刻T2まで画像表示装置110の姿勢の移行に連動して輝度値を高め、時刻T2で画像表示部112が持つスペックの90%の輝度値とし、時刻T2以降は輝度値を0として即ちバックライト112Bを消灯して、制御ユニット120は画像表示装置110をバックミラーモードとする。
  以上のように本実施の形態3における車載用表示装置によれば、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時に、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像表示部112(バックライト112B)の輝度を徐々に高めることにより、モード移行時の画像表示部112の視認性を向上させることができる。
  (実施の形態4)
  以下、実施の形態4における車載用表示装置について説明する。車載用表示装置の構成を示すブロック図は、実施の形態1と同じである。
  実施の形態4における車載用表示装置の実施の形態1と異なる点は、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時に、画像表示制御部122が、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像表示部112のバックライト112Bの輝度を徐々に高め、バックミラーモード姿勢となった時点から画像表示部112のバックライト112Bの輝度を徐々に下げ、画像表示部112をOFF状態とするように構成した点である。
  図5は、本実施の形態4における画像表示装置110の動作を示す概念図であり、画像表示部112の状態と画像表示部112のバックライト112Bの輝度値と画像表示装置110の姿勢を示す。時刻T1における画像表示装置110はディスプレイモード姿勢にある。時刻T2に画像表示装置110はバックミラーモード姿勢になる。時刻T1から時刻T2は、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への移行時である。
  本実施の形態4では、画像表示装置110がディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢となった時点でも、ディスプレイモードを継続する。即ち、時刻T2で、画像表示装置110はバックミラーモード姿勢となるが、時刻T3まで、画像表示部112はON状態であり、画像表示部112の表示画面112Aに画像が表示される。バックミラーモード姿勢になった後、時刻T2から時刻T3の間、例えば1000ミリ秒から2000ミリ秒の間、ディスプレイモードが続く。
  画像表示制御部122は、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像表示部112のバックライト112Bの輝度を徐々に高める。
  図5において輝度値501は、ディスプレイモードにおける輝度値を示している。ディ
スプレイモードにおける通常の画像表示は、画像表示部112が持つスペックの100%の輝度は用いず、例えば80%の輝度を最大値として画像を表示している。
  画像表示制御部122は、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像表示部112のバックライト112Bの輝度を、通常の画像表示における最大値を超え、画像表示部112が持つスペックの100%以下の所定値まで高める。輝度値502は、画像表示部112が持つスペックの90%を示している。
  画像表示制御部122は、時刻T1から時刻T2まで、画像表示部112の輝度を徐々に高める。時刻T2から時刻T3の間、輝度を徐々に下げ、時刻T3で輝度をゼロ、即ちバックライト112Bを消灯する。時刻T3で画像表示部112はOFF状態となり、画像表示装置110バックミラーモードとなる。時刻T3では画像表示装置110はディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への移行が完了している。
  以上のように本実施の形態4における車載用表示装置によれば、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時に、画像表示制御部122が、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像表示部112(バックライト112B)の輝度を徐々に高め、バックミラーモード姿勢となった時点から画像表示部112の輝度を徐々に下げ、画像表示部112をOFF状態とすることで、モード移行時の画像表示部112の視認性を向上させるとともに、モード切替時の違和感を改善することができる。
  (実施の形態5)
  以下、実施の形態5における車載用表示装置について説明する。車載用表示装置の構成を示すブロック図は、実施の形態1と同じである。
  実施の形態5における車載用表示装置の実施の形態1と異なる点は、画像処理部101が、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時に、姿勢制御部123の制御によるディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像のコントラストを徐々に高め、画像表示制御部122が、バックミラーモード姿勢となった時点で画像表示部112をOFF状態とするように構成した点である。
  図6は、本実施の形態5における画像表示装置110の動作を示す概念図であり、画像表示部112の状態と画像表示部112のRGBゲイン値と画像表示装置110の姿勢を示す。時刻T1における画像表示装置110はディスプレイモード姿勢にある。時刻T2に画像表示装置110はバックミラーモード姿勢になる。時刻T1から時刻T2は、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への移行時である。
  図6において画像のRGBゲイン値601は、ディスプレイモードの時刻T1における画像のゲイン値である。画像処理部101は、時刻T1までのゲイン値601を1として、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し、ゲイン値を上げ、時刻T2でのゲイン値602を例えば1.2とする。ゲイン値は画像表示部112の表示画面112Aに表示される画像コントラストに比例する。すなわち、ゲイン値が大きくなると画像のコントラストが高まり、ゲイン値が小さくなると画像のコントラストが低くなる。図6において、時刻T2以降でのゲイン値は0である。しかし、時刻T2以降は画像表示部112はOFFとなり表示画面112Aに表示されている画像は見えなくなるので、時刻T2以降でのゲイン値601等の他の値であってもよい。ただし、時刻T2以降でのゲイン値を0とすることで、画像表示装置110の消
費電力を少なくすることができる。
  画像表示制御部122は、バックミラーモード姿勢となった時点、時刻T2で画像表示部112をOFF状態とする。
  以上のように本実施の形態5における車載用表示装置では、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時に、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像処理部101が、画像のコントラストを徐々に高め、画像表示制御部122が、バックミラーモード姿勢となった時点で画像表示部112をOFF状態とすることで、モード移行時の画像表示部112の視認性を向上させることができる。すなわち、実施の形態5における車載用表示装置では、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時に、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像処理部101が画像のコントラストを徐々に高め、画像表示制御部122がバックミラーモード姿勢となった時点まで画像表示部112をON状態とし、画像表示部112をOFF状態とすることで、モード移行時の画像表示部112の視認性を向上させることができる。
  (実施の形態6)
  以下、本発明の実施の形態6における車載用表示装置について説明する。車載用表示装置の構成を示すブロック図は、実施の形態1と同じである。
  実施の形態6における車載用表示装置の実施の形態1と異なる点は、画像処理部101が、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時に、姿勢制御部123の制御によるディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像のコントラストを徐々に高め、バックミラーモード姿勢となった時点から画像コントラストを徐々に下げ、画像表示制御部122が、画像のコントラストが元のコントラストすなわちディスプレイモードでのコントラストとなった時点で、画像表示部112をOFF状態とするように構成した点である。
  図7は、本実施の形態6における画像表示装置110の動作を示す概念図であり、画像表示部112の状態と画像表示部112のRGBゲイン値と画像表示装置110の姿勢を示す。時刻T1における画像表示装置110はディスプレイモード姿勢にある。時刻T2に画像表示装置110はバックミラーモード姿勢になる。時刻T1から時刻T2は、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への移行時である。
  本実施の形態6では、画像表示装置110がバックミラーモード姿勢となった時点で、ディスプレイモードを継続する。即ち、時刻T2で、画像表示装置110はバックミラーモード姿勢となるが、時刻T3まで、画像表示部112はON状態であり、画像表示部112に画像が表示される。
  バックミラーモード姿勢になった後、時刻T2から時刻T3の間、例えば1000ミリ秒から2000ミリ秒の間、ディスプレイモードが続く。
  図7において画像のRGBゲイン値701は、ディスプレイモードの時刻T1における画像のゲイン値である。画像処理部101は、時刻T1までのゲイン値701を1として、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し、ゲイン値を上げる。時刻T2でのゲイン値702を例えば1.2とする。ゲイン値は画像表示部112の表示画面112Aに表示される画像コントラストに比例する。すなわち、ゲイン値が大きくなると画像のコントラストが高まり、ゲイン値が小さくなると画像のコントラストが低くなる。図7において、時刻T3以降でのゲイン値はゲイ
ン値703である。しかし、時刻T3以降は画像表示部112はOFFとなり表示画面112Aに表示されている画像は見えなくなるので、時刻T3以降でのゲイン値0等の他の値であってもよい。時刻T3以降でのゲイン値を0とすることで、画像表示装置110の消費電力を少なくすることができる。
  画像処理部101は、画像表示装置110がバックミラーモード姿勢になった時点のゲイン値702から徐々にゲイン値をさげ、時刻T3におけるゲイン値をディスプレイモードでの元のゲイン値1(ゲイン値703)とし、即ち、1000ミリ秒から2000ミリ秒で元のゲイン値701に戻す。
  画像表示制御部122は、画像のゲイン値が元のゲイン値となった時点である時刻T3で、画像表示部112をOFF状態とする。
  以上のように本実施の形態6における車載用表示装置では、ディスプレイモードからバックミラーモードへの移行時に、画像処理部101が、ディスプレイモード姿勢からバックミラーモード姿勢への画像表示装置110の姿勢の移行に連動し画像のコントラストを徐々に高め、バックミラーモード姿勢となった時点から画像のコントラストを徐々に下げ、画像表示制御部122が、画像のコントラストがディスプレイモードでの元のコントラストとなった時点で、画像表示部112をOFF状態とすることで、モード移行時の画像表示部112の視認性を向上させるとともに、モード切替時の違和感を改善することができる。