以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
[概要]
  本発明の一実施形態に係る、メッセージの送受信の態様を、図1及び図2を参照して説明する。
  図1は、第1の端末装置100aを所持する第1のユーザ102が、第2の端末装置100bを所持する第2のユーザ104にメッセージを送信する態様を示す。なお、第1のユーザ102及び第2のユーザ104は、本サービスの提供を受けるためにサービス提供者に予め登録されているユーザであるものとする。
  まず、第1のユーザ102は、第1の端末装置100aを使用してメッセージの送信先を選択し、指定する。図1では、第2のユーザ104がメッセージの送信先として指定される。なお、メッセージの送信先は特定の一人に限定されず、複数人ないし特定のグループを指定することも可能である。
  第1のユーザ102は、第1の端末装置100aを操作してメッセージの録画をする。メッセージは、音声のみのボイスメッセージでもよいが、好ましくは映像と音声を伴ったビデオメッセージが第1の端末装置100aに録画される。ビデオメッセージでは視覚的情報が含まれるため、音声のみのメッセージに比べて相手先に伝わる情報量が増大するため、本実施形態の好ましい形態として推奨される。本実施形態では、特に断りの無い場合、メッセージはビデオメッセージであるものとする。
  第1の端末装置100aは、メッセージの録画が終了すると、それを管理サーバ200にアップロードする。第1のユーザ102は複数のメッセージを発信することも可能であり、その場合、一つのメッセージごとにアップロードしてもよいし、複数のメッセージをまとめてアップロードするようにしてもよい。
  アップロードされたメッセージは、管理サーバ200に蓄積される。管理サーバ200は、メッセージが入力される毎に、相手先である第2のユーザ104が所持する第2の端末装置100bに着信通知(プッシュ通知)をする。第2のユーザ104は、着信通知を受けることで、メッセージが着信していることを知ることができる。
  図2に示すように、第2のユーザ104は、第2の端末装置100bを操作してメッセージを再生することができる。第2のユーザ104は、第2の端末装置100bに表示された着信通知から、メッセージを再生することができる。例えば、未視聴のメッセージが複数ある場合、それらを連続して再生することができる。
  管理サーバ200は、第2のユーザ104からメッセージの再生がリクエストされたとき、そのメッセージに関連する広告情報を付加して送信することができる。これにより、管理サーバ200の管理者は広告収入を得ることができる。
  また、第2の端末装置100bでは、メッセージを受信した履歴が表示され、その履歴表示の中から特定のメッセージを一つ又は複数個選択して再生することができる。履歴表示は、メッセージの着信時刻を基準として時系列にリスト化したもの、またはメッセージの発信者ごとにリスト化したものであってもよい。第2のユーザ104は、着信画面または履歴表示画面において、サムネイル表示されたユーザ情報から、メッセージの発信者が誰であるかを知ることができる。
  第2のユーザ104は、第2の端末装置100bで再生されたメッセージを視聴することができ、そのメッセージに対して返信することができる。メッセージの返信は、第2のユーザ104が新たなメッセージを録画してもよいし、その視聴したメッセージに繋げて返信メッセージを録画してもよいし、または視聴したメッセージの前の返信メッセージが録画されてもよい。いずれの場合も、図2においてメッセージを視聴する第2のユーザ104がメッセージを発信するとき、その第2のユーザ104は図1で示す第1のユーザ102に立場が入れ替わったものとなる。
  本実施形態で示すコミュニケーション方式は、自己のメッセージを第1の端末装置100aを用いて手軽に録画して相手先に送信することができる。メッセージを受信するユーザは自己の都合がよいときに第2の端末装置100bにより、そのメッセージを視聴することができる。また、管理サーバ200はメッセージを記憶し、着信通知を送ると共に端末装置からのリクエストに応じてメッセージを再生する。また、受信したメッセージの履歴は各端末装置に表示され、各ユーザは過去の着信履歴及び送信履歴からメッセージを選択して再生することができる。この場合、メッセージの再生は、複数のメッセージを連続して再生することができる。
  このように、本発明の一実施形態によれば、メッセージを発信したいユーザは、いつでも気軽にメッセージを録画して発信することができ、メッセージの相手先である受信者は自己の都合のよいときに受信したメッセージを再生することができるため、各ユーザは気軽に情報交換をすることができる。
  以下、本発明の一実施形態に係る各構成について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[端末装置]
  本発明の一実施形態に係る端末装置100の構成を、図3を参照して説明する。図3は、端末装置100の機能をブロック図によって示す。これらの機能はマイクロプロセッサ、画像処理プロセッサなどの各種プロセッサ、メモリ、ディスプレイ、通信回路等を組み合わせて構成されるハードウェアと、オペレーティングシステム、アプリゲーションプログラムによるソフトウェアが協働することに実現される。
(1)メッセージ発信機能
  図3は、本実施形態に係る端末装置100の機能的な構成を示す。端末装置100は、ユーザのアドレスを記憶する第1の記憶部106、第1の記憶部106から特定のユーザを選択する第1の選択部108、メッセージを録画する録画部110、録画部110で録画したメッセージを第1の選択部108で選択されたユーザに向けて送信する通信部112を、少なくとも含んで構成されている。
  第1の記憶部106は、端末装置100のユーザ(メッセージの発信者又はメッセージの受信者)と通信可能な他のユーザの情報が記憶されている。当該情報には、他のユーザの名前、アドレスなど相手先を特定する情報が含まれる。例えば、相手先を特定する情報として、同じSNSのコミュニティに属し、友達として登録されている他のユーザのアドレスが含まれる。このアドレス情報は、IPアドレス、メールアドレス、URLなどのアドレス及び電話番号などによって構成されている。
  第1の選択部108は、第1の記憶部106に記憶されているユーザ情報を読み出し、端末装置100のユーザが選択可能な状態にする。また、当該ユーザが選択した送信先である他のユーザを特定し、第1の記憶部106から送信先である他のユーザのアドレス情報を読み出す機能を有する。
  録画部110は、端末装置100のユーザが、第1の記憶部106に登録されている他のユーザに送信するメッセージが記録される。この場合、端末装置100のユーザはメッセージの発信者となり、当該発信者がメッセージを録画する操作をすると、録画部110に当該メッセージが録画される。
  端末装置100のユーザが表現したメッセージは、入力部114によって取得され、それが録画部110に録画される。入力部114は、マイクロフォンやカメラなどの入力媒体によって構成され、これらは端末装置100に付属するものが適用される。端末装置100のユーザは、メッセージを表現するときこのような入力媒体からなる入力部114を介して、メッセージを録画部110に録画する。メッセージが音声のみである音声メッセージのときは当該音声が録画部110に録音され、音声と映像を伴うメッセージのときは当該映像が録画部110に録画される。
  録画部110に録画されたメッセージは、第1の記憶部106から読み出されたアドレス情報に基づき、通信部112から管理サーバ200にアップロードされる。通信部112からの送信は、ユーザが端末装置100を操作することによって実行可能となる。また、好ましい形態として、入力部114から入力されるメッセージの音声が一定時間途切れたら、自動的に通信部112が作動してメッセージの送信が実行されるように構成されていてもよい。或いは、ユーザがメッセージを録画するとき、特定のコマンド発声又はジェスチャすることで、それを検知して通信部112がメッセージを送信するように構成されていてもよい。このような特定のコマンド発声又はジェスチャに対する検知は、判断部116が入力部114から情報を取得することにより行い、通信部112の動作を制御することができる。
  ユーザが端末装置100を用いてメッセージを録画するとき、不正利用を防ぐために本人認証を実行することが好ましい。本人認証は、例えば、暗証番号を用いて行うことができる。この場合、端末装置100はメッセージの録画をする前に暗証番号の入力をユーザに求め、入力部114に入力された暗証番号を認証部118が判断することで本人認証を行うことができる。また、ユーザの生体情報を取得して本人認証を実施してもよい。生体情報としては、指紋、掌紋、網膜、静脈パターン、声紋など個体が有する身体的特徴を認証情報として用いることができる。
  生体認証を行う場合、例えば、第2の記憶部120にユーザの声紋情報を記憶しておき、入力部114にメッセージが入力されるとき、認証部118が入力されるメッセージの声紋情報と、第2の記憶部120に記憶されている声紋情報とを対比して、本人認証を実行してもよい。このように、メッセージの入力と同時に本人認証を行うことで、暗証番号の入力等による暗証情報を取得するステップが省略され、便宜を図ることができる。これにより、ユーザは手軽にメッセージを表現し、相手先に送信することができる。
  なお、声紋情報とは、音声を分析して特徴部分をデータ化した情報を含む。例えば、音声の周波数、強度変化を時間軸で分析し、特徴的な部分をパターン化したものを声紋情報として利用することができる。
  このように、メッセージ送信機能は、端末装置100において、ユーザのアドレスを記憶する第1の記憶部106、第1の記憶部106から特定のユーザを選択する第1の選択部108、メッセージを録画する録画部110、録画部110で録画したメッセージを第1の選択部108で指定されたユーザに向けて送信する通信部112によって実現される。これらの機構に加え、入力部114に入力される情報に基づいて通信部112の動作を制御する判断部116、本人認証を行う認証部118及び第2の記憶部120等が付加されていてもよい。
  本発明の一実施形態によれば、端末装置100のユーザは、相手先との通信を確立することなく、相手先を指定してメッセージを発信することができる。それにより、ユーザはその都度メッセージを手軽に録画して、逐次アップロードすることで、会話としてひとまとまりのメッセージを作成することもできる。
(2)メッセージ取得機能
  端末装置100は、メッセージが届けられたことをユーザに通知する第着信通知部122、メッセージを再生する再生部126、再生するメッセージを選択する第2の選択部124を有する。また、端末装置100は、ユーザがメッセージを再生するのを援助する表示制御部128、編集部130、履歴表示部132の各機能が付加されていてもよい。
  第着信通知部122は、メッセージが着信したことを端末装置100のユーザに通知する。着信通知部122は、端末装置100の画面表示、着信音、バイブレーション、又はこれらの組み合わせによってメッセージを受信したことをユーザに通知する。
  再生部126は、着信したメッセージを再生する。ユーザがメッセージを選択し、再生の操作をすると、端末装置100で着信したメッセージが再生される。メッセージは、端末装置100の機能によって、一時停止、早送り、巻き戻しなどの操作を伴いながら再生可能である。
  第2の選択部124は、端末装置100の画面に表示された着信メッセージのリストから、ユーザの選択により再生するメッセージを選択する。第2の選択部124は、画面表示された着信メッセージリストの中から、ある一つのメッセージを選択する機能を有する。また、第2の選択部124は、複数のメッセージを選択し、時系列で再生(受信時間の遅い順又は受信時間の早い順)させる機能、指定した順番に再生する機能を有していてもよい。
  表示制御部128は、着信したメッセージをサムネイル表示する。サムネイル表示される画像は、着信したメッセージに含まれる任意の画像であり、例えば、メッセージの最初の画像又は最初から数秒若しくは数分後の画像を縮小表示したものであってもよい。或いは、アドレス帳に記録されているメッセージ発信者であるユーザを表すサムネイル画像であってもよい。メッセージの内容又はメッセージの発信者を表示画面の中でサムネイル表示することで、メッセージの内容又は発信者を直感的に把握することができる。
  履歴表示部132は、着信したメッセージの着信履歴を、時系列で表示することができ、このとき表示制御部128によって作成されたメッセージのサムネイル表示を伴うことができる。また、履歴表示部132は、受信したメッセージの着信履歴を、メッセージの発信者別に分類し、その分類ごとに時系列で着信履歴を表示することもできる。この場合、履歴表示部132は過去から現在までの着信履歴をユーザに選択可能な状態にして表示することができる。
  第2の選択部124は、表示制御部128によってサムネイル表示されたメッセージのリストの中から、前述のように一つ又は複数のメッセージを選択することができる。また、第2の選択部124は、履歴表示部132によって作成された着信履歴を示すリストの中から、前述のように一つ又は複数のメッセージを選択することができる。
  編集部130は、特定のメッセージが選択されたとき、同じ発信者の未読のメッセージを時系列で連続して再生するように関連付ける機能を有する。編集部130によって関連付けられたメッセージ情報は、表示制御部128によって表示される。また、再生部126によって、その関連付けられたメッセージを連続して再生される。また、編集部130は既読のメッセージであっても、ユーザ同士の間で往復するメッセージを関連付けて再生することができる。例えば、特定の期間における特定のユーザが発信したメッセージを関連付けて再生することができる。メッセージを関連付けて再生することで、メッセージを個々に選択して再生する手間が省け、メッセージの把握が容易となる。特に、時間的に離散してメッセージが配信されたときでも、漏れることなく全てのメッセージを確実に再生することができる。
  このように、メッセージ受信機能は、端末装置100において、メッセージを再生する再生部126、再生するメッセージを選択する第2の選択部124によって実現される。このとき、メッセージが届けられたことをユーザに通知する第着信通知部122、ユーザがメッセージを再生するのを援助する表示制御部128、複数のメッセージを関連付け再生可能とする編集部130、過去の着信履歴を表示する履歴表示部132の各機能が付加されることによって、ユーザの利便性向上が図られる。
  本発明の一実施形態によれば、端末装置100のユーザは、メッセージの発信者であるユーザから、直接通話の呼び出しを受けることなく、自己の都合がよいときにメッセージを選択し、視聴することができる。また、未視聴のメッセージを連続して視聴することや、特定のメッセージを一つ又は複数個選択して再生することができる。このような端末装置100の機能により、ユーザは手軽にメッセージを受け取ることができ、その内容を知ることができる。
[端末装置とサーバ]
  図4は、メッセージを送受信する端末装置と、メッセージを管理する管理サーバとの関係を示す。図4において、第1の端末装置100aと第2の端末装置100bが管理サーバ200に接続可能な状態に置かれている。ここでは便宜上、第1の端末装置100aがメッセージの発信者側にあり、第2の端末装置100bがメッセージの受信者側にあるものとする。なお、メッセージの送信及び受信は相互に行われるものであるため、図4で示す第1の端末装置100aと第2の端末装置100bの関係は相互に入れ替わることがあるものとする。
  管理サーバ200は、メッセージを受信する受信部202、発信者からメッセージが届けられたことを受信者に通知する通知部206、メッセージを記憶するストレージ部204、ストレージ部204からメッセージを読み出して第2の端末装置100bに出力する送信部208を含んでいる。本実施形態に係る管理サーバ200は、メッセージを記憶し管理するものであるため、ストレージサーバとしての機能を有しており、ストレージサーバとみなすこともできる。他の形態として、ストレージ部204は、通信回線によって接続されていれば、管理サーバ200から物理的、距離的に離れて存在していてもよい。
  ストレージ部204は、各ユーザに一定の容量が割り与えられ、ユーザは配信するメッセージはその容量の範囲内であれば、記憶され保存される。ユーザが割当られた容量を超えてメッセージを記憶させておくことを希望する場合は、課金をして追加容量を割り当てるすようにしてもよい。
  管理サーバ200は、広告挿入部210を含んでいてもよい。広告挿入部210は、受信側のユーザにメッセージを送信するとき、当該メッセージに広告を添付する。広告挿入部210がメッセージに添付する広告は、広告情報提供部212から提供される。広告情報提供部212は、管理サーバ200の中にあってもよいし、管理サーバ200の外にあって電気通信回線で接続されていてもよい。
  広告挿入部210がメッセージに挿入する広告は、任意の広告であってもよいが、メッセージに関連性のある内容の広告であることが好ましい。広告挿入部210は、メッセージに含まれる音声からテキストデータを生成し、当該テキストデータに含まれる単語を解析して、出現頻度の高い単語に関連する広告を広告情報提供部212から取得し、メッセージに挿入する。例えば、メッセージの中にある特定の食物の名前が頻出する場合、その食物に関する広告をメッセージに挿入する。このように、メッセージの内容に関連する広告を挿入することで、広告宣伝効果を高めることができる。また、メッセージの受信者であるユーザにとっても、メッセージの内容に関連性のある広告情報を利用することができる。
[機能と動作]
  図5は、メッセージが作成され、送信相手先で再生されるまでの処理の流れを示す。以下の説明では、第1の端末装置100aがメッセージの発信者側に属し、第2の端末装置100bがメッセージの受信者側に属するものとする。
  メッセージの発信者側のユーザは、第1の端末装置100aを操作してメッセージを録画し、相手先のアドレスを指定して送信する。第1の端末装置100aは、メッセージのサービスを実行するアプリケーションプログラムが起動して、メイン画面が表示されているものとする(S402)。
  発信者側のユーザは、第1の端末装置100aに表示されているメイン画面の中から、アドレス帳を開き、メッセージを送る相手先を選択する(S404)。アドレス帳の選択画面からは、一又は複数の送信先を選択することができる。
  相手先を特定したら、メッセージの録画を開始する(S406)。録画は第1の端末装置100aを操作することにより開始される。例えば、第1の端末装置100aの画面上に表示されるアイコンを操作することにより録画が開始される。
  録画が開始されると、発信者はメッセージを表現し録画する(S408)。メッセージは第1の端末装置100aが備えるマイクロフォン、カメラなどの入力デバイスを用いて録画される。メッセージの録画は、第1の端末装置100aを操作して開始する。例えば、第1の端末装置100aの画面表示に従って、録画を開始するアイコンにタッチ又はタップするなどの動作により録画を開始する。発信者はカメラに向かってメッセージを発声する。このような操作により、メッセージは、第1の端末装置100aの録画部に録画される。収録されるメッセージには、発信者の音声に加えカメラで撮影された本人の映像が含まれ、さらにそれ以外の映像を含ませることができる。
  発信者によるメッセージの表現が終了すると録画は終了する(S410)。メッセージの終了は、発信者が第1の端末装置100aを操作することにより終了させることができる。例えば、第1の端末装置100aの画面に表示されたアイコンを操作することによりメッセージを終了させることができる。
  また図3で説明したように、発信者であるユーザの音声を検知することでメッセージの終了が判断してもよい。例えば、発信者であるユーザの音声が一定時間途絶えた場合、メッセージの終了を判断することができる。或いは、発信者であるユーザが特定のコマンドを発声することで、メッセージの終了を判断することができる。録画が終了するとメッセージをアップロードする(S412)。アップロードは発信者が第1の端末装置100aを操作して行う。また、上記のように第1の端末装置100aに設けられる判断部がメッセージの終了を判断してアップロードが実行されてもよい。このように、発信者であるユーザの音声によって録画の終了、録画の送信をコントロールすることで、ユーザは煩雑な操作をすることなく手軽にメッセージを発信することができる。
  管理サーバ200は、第1の端末装置100aからアップロードされるメッセージを受信する(S414)。そして、管理サーバ200は、受信したメッセージはストレージに記憶する(S416)。また、管理サーバ200は、メッセージを受信すると、そのメッセージの受信者であるユーザに着信通知(プッシュ通知)をする(S418)。
  第2の端末装置100bは、管理サーバ200から着信通知(プッシュ通知)が送信されると新着メッセージがあったことを着信表示する(S420)。第2の端末装置100bはメッセージの発信者、着信日時等の情報を画面表示する(S422)。第2の端末装置100bにおける画面表示の構成は任意であるが、例えば、メイン画面に重ねてメッセージの発信者、受信日時等の情報を表示することができる。また、メッセージの着信履歴を時系列又は発信者ごとに階層化して表示させ、受信者が再生するメッセージの選択をアシストするようにしてもよい。受信者は第2の端末装置100bの画面表示に従い再生するメッセージを選択すると、その情報が第2の端末装置100bから管理サーバ200に通知される(S424)。
  管理サーバ200は選択されたメッセージを読み出して配信し(S426)、第2の端末装置100bは当該メッセージを再生する(S428)。メッセージは、管理サーバ200から第2の端末装置100bにダウンロードすることも可能である。また、メッセージは複数選択され、選択されたメッセージを選択された順番に、時系列で、又は指定された再生順に連続して再生することもできる。あるいは、未視聴のメッセージを連続して再生することもできる。
  また、管理サーバ200は、メッセージを読み出し、データを第2の端末装置100bに向けて出力するときに(S426)、メッセージの内容に関連性のある広告をメッセージに挿入してもよい。
  受信者は、メッセージに対するメッセージを発信することができる。この場合、第2の端末装置100bと第2の端末装置100bの機能は入れ替わったものとなる。受信者が発するメッセージは、上記と同様のフローにしたがい実行することができる。この場合、再生されたメッセージに対して返信するときは、相手先が特定されていることになるので、メッセージの録画開始のステップ(S406)から実行することができる。
  このように、本実施形態によれば、メッセージを手軽に録画して、相手先に届けることができる。
[変形例1]
  第1の端末装置100aと管理サーバ200との接続、また第2の端末装置100bと管理サーバ200とは、インターネット及び電話回線等の電気通信回線に代えて、近距離無線通信ネットワークによって接続されてもよい。近距離無線通信ネットワークとは、端末装置間で近接場の無線通信を連鎖させて、見かけ上無線通信回線と同等の機能を有するネットワークをいう。近距離無線通信ネットワークは、例えば近距離無線通信機能を有する一対の端末装置が非接触通信可能な範囲内にあるとき、そのような一対の端末装置の組み合わせを相互に連鎖させることで、通常の電気通信回線と同様の遠距離通信を可能とする。近距離無線通信機能を実現する手段としては、一例として、数メートルから数十メートル程度の距離の情報機器間で、電波を使い簡易な情報のやりとりを行うBluetooth(登録商標)による通信手段を用いることができる。
  端末装置と管理サーバとは、近距離無線通信ネットワークによって直接接続されてもよいし、途中の無線基地局又はWiFiステーションまでの接続であってもよい。
  このような近距離無線通信ネットワークを用いれば、電気通信回線の回線使用料を節約することができ、回線の通信速度に依存せず端末装置から管理サーバに情報をアップロード及びダウンロードすることができる。
[変形例2]
  図14に示すようにメッセージを、サーバを介さずに第1のユーザ102の第1の端末装置100aと、第2のユーザ104の第2の端末装置100bとの間で送受信するようにしてもよい。すなわち、ネットワーク上で対等な関係にある端末間を相互に直接接続し、データを送受信するピアツーピア(P2P)による通信方式で、相互にメッセージの交換をするようにしてもよい。図14では、第1の端末装置100aから第2の端末装置100bへメッセージが送信される態様を示すが、端末装置間が直接的に接続されている必要はなく、図中点線で示すように通信ネットワークを介して接続されていればよい。このときの通信ネットワークは、一部にインターネットなどの電気通信回線が介在していてもよいし、端末装置間が無線通信(近距離無線通信)で接続されリンクする自己構成型のネットワークを少なくとも一部に介在してもよい。
  図15は、端末装置間でメッセージを送受信するときの、端末装置100cの構成を示す。図15で示す端末装置100の構成は、図3で示す端末装置の構成と同様の構成を有している。ここでは、重複する説明を省略し、相違点について説明する。
  図15において、端末装置100は、通信部112で受信したメッセージを記憶する記憶部134を有している。例えば、図14に示す第1のユーザ102が第2のユーザ104に向けてメッセージを送信すると、これを受信した端末装置100は、当該メッセージを記憶部134に記憶する。メッセージを受信した端末装置100は、受信通知部122によりメッセージの着信のあったことを着信音、映像表示、振動などにより表示する。端末装置100は、記憶部134に記憶されたメッセージを再生部126の機能により読み出して、表示画面に再生することができる。
  図16は、第1の端末装置100aでメッセージが作成され、第2の端末装置100bが受信して再生されるまでの処理の流れを示す。
  メッセージを作成し送信するまでの処理は図5と同様であり、メイン画面の表示(S402)、送信相手の選択(S404)、録画開始(S406)、録画(S408)、録画終了(S410)、送信(S412)の処理が行われる。
  第2の端末装置100bは、録画データを受信し(S414)、録画データを自己の記憶部に記憶する(S416)。録画データを受信すると着信表示がなされ(S420)、履歴表示(S422)、メッセージ選択(S424)、録画データ再生(S428)などの処理がなされる。第2の端末装置100bから第1の端末措置100aへメッセージを送信するときは、図16で示す処理の流れが置き換わるものとなる。
  このようにピアツーピアによる通信方式でメッセージの交換をすることで、サーバに依存せずにメッセージの交換をすることができる。また、端末装置同士で直接メッセージを交換することにより、サーバから個人情報が流出するおそれがなくなり、プライバシーを保護する点で有利である。
[端末装置の構成例]
  メッセージを送受信する端末装置の構成と機能を、画面表示の一例を参照しながら説明する。なお、図6から図13に示す画面表示の一例は、本実施形態における第1の端末装置及び第2の端末装置に共通する画面表示である。
  図6は端末装置に表示される主要画面と機能の概要を示す。メイン画面300には、録画ボタン302、アルバム表示ボタン304、履歴表示ボタン306、シェアボタン308、ユーザ情報や表示条件等各種設定画面を開く設定ボタン310等、メッセージの送信及び受信をするための操作に係るボタンが表示される。また、メイン画面300には着信通知312が表示される。なお、着信通知312は、本アプリケーションプログラムが起動していない状態でも、ポップアップウインドウが開いて表示されてもよい。
  図7に示すように、メイン画面300に表示される録画ボタン302を押し続けると、録画画面314に切り替わり、録画が開始され放すと録画が終了する。録画中は、端末装置において自分向きのカメラが作動し、メッセージと共に自分の姿が録画される。このとき、録画ボタン302を放すと自動的にメッセージがアップロードされてもよい。
  メイン画面300には着信通知312が表示され、着信通知312をタッチ又はタップするとメッセージが再生される。メッセージは、本アプリケーションプログラムを起動したときに、自動的に最新又は着信通知のメッセージが再生されてもよく、このとき未視聴のメッセージが複数ある場合、連続して再生されてもよい。
  さらに、画面をタップすると、再生画面の全画面表示が縮まり、メッセージの履歴表示画面316が表示されて閲覧可能になると共に、画面をスワイプすると上下にスライドして履歴の一覧を確認することができる。
  図8は履歴表示画面316を示す。メイン画面300をスワイプすると履歴表示画面316に切り替えることができ、履歴表示画面316をタップするとメイン画面300に切り替えることができる。履歴表示画面316では、メッセージの作成者の名前又はグループ名318が表示される。また、履歴表示画面316には日付表示320が示され、表示されるメッセージの着信日時が日付をまたぐと該当する日付が表示される。履歴表示画面316では、着信履歴を新しい順又は古い順に表示することができ、未視聴のメッセージには未読表示322がされる。未読表示322は、着信履歴の中で、文字又は記号によって表示したり、色調変化させたりして他の既視聴メッセージと区別できるようにされていればよい。履歴表示画面316に表示される着信履歴のなかから、特定のメッセージのリストをタッチすると、そのメッセージが再生される。
  図9はシェア画面324を示す。シェア画面324はメイン画面のシェアボタンをタッチすると表示される。シェア画面324に表示されたメッセージ履歴のリスト中からシェアしたい映像を選択すると、選択した順番に番号が割り当てられる。その選択した順番にアップされ再生をすることができる。また、再生中の映像をタップすると、画面にシェアメニュー328が表示される。
  ユーザは、シェアリスト326から、友達を選択して特定の友達とメッセージをシェアしたり、本アプリケーションプログラムで構成されるタイムラインにアップしたり、他のSNSにアップロードしたりすることができる。例えば、SNSへのアップロードを選択すると、SNS選択画面330が表示され、さらにどのSNSにアップロードするかを選択することができる。
  図10は、SNS選択画面330から、他のSNSへアップする場合の画面表示の一例を示す。シェアメニュー328には既存のSNSのリストが表示され、そこからあるSNSを選択すると、SNS投稿画面330に切り替わる。SNS投稿画面330では、メッセージをアップロードすることができる。
  図11は、アルバム画面334を示す。アルバム画面334は、メイン画面300のアルバム表示ボタン304をタップすることにより表示される。アルバム画面334には、友達として登録されているユーザがリスト表示される。リストには、ユーザ又はグループ名の他、ユーザ又はグループのアバターや、各ユーザから送られたメッセージの数が表示される。特定のユーザを選択すれば、当該ユーザから受信したメッセージリストが表示され、その中からメッセージを選択して再生することができる。
  図12はメッセージを再生する動作を示す。メイン画面300をスワイプすると、手前のメイン画面が縮まりリスト表示336に切り替わる。リスト表示336においては、中心にある画像が、その上下にある画像と比べて明るく光り、リストをスライド(又は回転)させると中心にあると判断される画像が軽く光るようにして視認性を高めてもよい。リスト表示336の画面においてスワイプする手を放しスクロールが止まった時点でリスト画面の中央にある動画が拡大して再生画面338が全画面表示となり再生がスタートする。再生が終了すると(または再生を強制終了させると)、リスト表示336の画面に戻り、以降このスクロール動作を繰り返すと、メッセージを選択して再生することができる。
  図13はメッセージを送信する動作を示す。メイン画面300をスワイプすると別の人物との会話の最新が表示される。スワイプ画面が半分以上行くと新しい人物と判断され、その人物表示と共に画面上にその人物の名前等の情報表示がされた相手先画面340に切り替わる。録画ボタン302を押すと、録画画面314に切り替わり自分向きのカメラが動作して録画が開始される。録画中は録画ボタン302を赤色等の別色で表示してもよい。録画ボタン302をタッチして録画を終了させると、録画されたメッセージがアップロードされる。録画の終了は、録画ボタン302を操作することの他、特定のコマンドを音声で判断し、音声の途切れたことを検知して終了させてもよい。
  このように、本発明の一実施形態によれば、端末装置の画面操作だけで、メッセージを録画させ、あるいはメッセージを再生することができる。また、履歴表示画面により着信したメッセージのリストを表示し、そのリストの中から視聴したいメッセージを選択して再生することができる。また、他のSNSにメッセージをアップロードさせ、メッセージを他者と共有することができる。