本発明は、設置後の電波状況変化を考慮したテスト通信を容易に行うことができる無線通信装置及び無線通信システムに関する。
  従来、火災感知器、ガス漏れ警報器等の防災端末機が火災等の異常を検知した場合に、通信ネットワークを介して集中監視センタに自動的に通報する自動通報無線通信システムが知られている。
  自動通報無線通信システムは、防災端末に無線子機を接続し、通信ネットワークに接続される網制御装置に無線親機を接続して、防災端末で火災等の異常が検知された場合に、無線子機から無線親機へ異常情報を無線送信し、通信ネットワークを介して集中監視センタ等に通報する。
  上記のような自動通報無線通信システムにおいて、無線子機及び無線親機を新規に設置する場合、設置する無線親機と無線子機間で電波が十分とどいているかどうかを確認する必要がある。この電波状況を確認する手段としては、無線機の設置場所近傍に電界強度測定器等を設置して電界強度を測定して判断する場合(例えば、特許文献1)や、無線親機及び無線子機間で実際に無線通信を行った結果で判断する場合が多い。
特開2004−215154号公報  しかしながら、上記のように電界強度測定器等によって電波状況を確認する場合、電界強度測定器の設置場所と無線機の設置場所を同一にすることは難しく、また、設置する場所の周囲環境も刻々と変化するため、運用時とテスト通信時の環境を同一にすることは非常に困難であるため、正確な電界強度測定が行えない。
  また、無線親機および無線子機間で実際に無線通信を行う場合、設置時の通信確認では良好な結果が得られていた場合でも、その後家具等の配置変更や、昼夜で周囲環境の変化等により電波状況が悪化し、通信できなくなるという問題があった。
  本発明の課題は、運用時に無線通信ができるかどうかの確認が容易に行え、設置後に家具等の配置変更や、昼夜で周囲環境の変化等が発生した場合でもより高い通信品質の確保ができる無線通信装置及び無線通信システムを提供することにある。
  本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。請求項1の発明は、無線信号を受信する受信部と、前記無線信号の電界強度を測定する電界強度測定部と、前記無線信号の電文を解析して、前記無線信号が、電波状況を確認するテスト通信であることを示すテスト信号であるかどうかを判断する電文解析部と、前記無線信号が前記テスト信号であった場合に、前記電界強度測定部により測定された電界強度が予め設定されたしきい値よりも小さいかどうかを判定して、前記電界強度が前記しきい値よりも小さいときに、エラー報知を行う制御部とを備えることを特徴とする。
  請求項1の発明によれば、受信した無線信号がテスト信号であると判断されたときに、電界強度測定部で測定された電界強度と、予め設定されたしきい値とを比較して、測定された電界強度がしきい値よりも小さいときはエラー報知を行うので、無線通信装置を新規に設置する場合、設置後の電波状況変化を考慮して、運用時に無線通信ができるかどうかの確認を容易に行うことができ、設置後に家具等の配置変更や、昼夜で周囲環境の変化等が発生した場合でもより高い通信品質の確保ができる。
  以下、本発明の実施例に係る無線通信装置及び無線通信システムを図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施例では本発明の無線通信装置及び無線通信システムを自動通報無線通信システムに適用した場合を例に説明する。
  図1は自動通報無線通信システムの概略構成図である。図1に示すように、自動通報無線通信システムは、無線親機1、網制御装置2、無線子機3、防災端末4を備えて構成され、無線親機1は網制御装置2及び通信ネットワーク100を介してセンタ装置101等の上位機器に接続され、無線子機3は火災感知器等の防災端末4に接続されている。本発明の無線通信装置は、図1の無線親機1または無線子機3である。
  この自動通報無線通信システムは、防災端末4で異常が検知された場合に、無線子機3から無線親機1へ異常情報を無線送信し、通信ネットワーク100を介してセンタ装置101に通報する。また、無線親機1及び無線子機3を新規に設置する場合、無線親機1と無線子機3間で電波が十分とどいているかどうかを確認するためのテスト通信を行う。
  このテスト通信は、次のような手順で行われる。まず、テスト通信を開始するためのテスト起動信号を無線親機1から無線子機3へ無線送信する。次に、無線子機3はテスト起動信号に応答して、テスト信号を無線親機1へ無線送信する。無線親機1は、受信したテスト信号の電界強度が予め設定されたしきい値よりも大きいかどうかによって無線子機3と無線親機1間の電波状況を確認する。なお、テスト通信は、無線子機3から無線親機1へテスト起動信号を無線送信し、これに応答して無線親機1から無線子機3へテスト信号を無線送信するものとしてもよい。
  図2は本発明の実施例1に係る無線親機1の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、無線親機1は、アンテナ5、受信回路部6、電界強度測定部7、送信回路部8、信号処理部9、電源回路部12、テスト通信起動部14及び報知部15を備えて構成されている。また、信号処理部9は、電文解析部10、制御回路部11及びしきい値設定部13を備えている。
  受信回路部6は、アンテナ5を介して信号を無線受信する。送信回路部8は、アンテナ5を介して信号を無線送信する。電源回路部12は、信号処理部9に電源を供給する。
  電界強度測定部7は、受信回路部6で受信した信号の電界強度を測定して測定値を制御回路部11に出力する。電文解析部10は、受信回路部6で受信した信号を制御回路部11に出力するとともに受信した信号の電文を解析して、テスト起動信号およびテスト信号であるかどうかを判断する。
  制御回路部11は、受信した信号がテスト起動信号およびテスト信号でない場合、信号を網制御装置2に出力する。制御回路部11は、受信した信号がテスト起動信号である場合、無線子機3に対してテスト信号を無線送信する。制御回路部11は、受信した信号がテスト信号である場合、電界強度測定部7から出力された電界強度の測定値と、しきい値設定部13に予め設定されたしきい値とを比較して、電界強度の測定値がしきい値よりも大きい場合は、信号を網制御装置2に出力する。電界強度の測定値がしきい値よりも小さい場合は、報知部15にエラー報知するとともにエラー報知電文を網制御装置2に出力して、通信を終了する。このとき、エラー報知電文を出力する替わりに網制御装置2に信号を出力せずに無応答状態として通信を終了してもよい。
  しきい値設定部13は、テスト通信時に受信回路部6で受信した信号の電界強度と比較されるしきい値が予め設定されている。このしきい値は、設置後の家具の配置変更による電波状況の変化や、昼夜での電波状況の変化や、フェージング等を考慮して設定される。
  テスト通信起動部14は、無線親機1から無線子機3へテスト起動信号無線送信し、無線子機3から無線親機1へテスト信号を無線送信してテスト通信を行う場合に、テスト起動信号を制御回路部11に発生させるテスト起動信号発生手段である。テスト起動信号は、制御回路部11から送信回路部8に出力され、送信回路部8は、アンテナ5を介して、無線子機3に無線送信する。
  図3は本発明の実施例1に係る無線子機3の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、無線子機3は、アンテナ16、受信回路部17、電界強度測定部18、送信回路部19、信号処理部20、電源回路部23、テスト通信起動部26及び報知部25を備えて構成されている。また、信号処理部20は、電文解析部21、制御回路部22及びしきい値設定部24を備えている。
  受信回路部17は、アンテナ16を介して信号を無線受信する。送信回路部19は、アンテナ16を介して信号を無線送信する。電源回路部23は、信号処理部20に電源を供給する。
  電界強度測定部18は、受信回路部17で受信した信号の電界強度を測定して測定値を制御回路部22に出力する。電文解析部21は、受信回路部17で受信した信号を制御回路部22に出力するとともに受信した信号の電文を解析して、テスト起動信号およびテスト信号であるかどうかを判断する。
  制御回路部22は、受信した信号がテスト起動信号およびテスト信号でない場合、通常の通信を行う。制御回路部22は、受信した信号がテスト起動信号である場合、無線親機1に対してテスト信号を無線送信する。制御回路部22は、受信した信号がテスト信号である場合、電界強度測定部18から出力された電界強度の測定値と、しきい値設定部24に予め設定されたしきい値とを比較して、電界強度の測定値がしきい値よりも大きい場合は、通常の通信を行う。電界強度の測定値がしきい値よりも小さい場合は、報知部25にエラー報知して、通信を終了する。
  テスト通信起動部26は、無線子機3から無線親機1へテスト起動信号無線送信し、無線親機1から無線子機3へテスト信号を無線送信してテスト通信を行う場合に、テスト起動信号を制御回路部22に発生させるテスト起動信号発生手段である。テスト起動信号は、制御回路部22から送信回路部19に出力される。送信回路部19は、テスト起動信号をアンテナ16を介して、無線親機1に無線送信する。
  なお、無線子機3から無線親機1へテスト起動信号を無線送信して、テスト通信を行う場合、無線親機1の電界強度測定部7、しきい値設定部13、テスト通信起動部14、報知部15は省略可能である。また、テスト起動信号は防災端末4から出力され、制御回路部22に入力されるものとしてもよい。
  また、無線親機1から無線子機3へテスト起動信号を無線送信して、テスト通信を行う場合、無線子機3の電界強度測定部18、しきい値設定部24、テスト通信起動部26、報知部25は省略可能である。また、テスト起動信号はセンタ装置101から出力され、通信ネットワーク100及び網制御装置2を介して制御回路部11に入力されるものとしてもよい。
  次に、本発明の実施例1に係る無線通信装置の動作を詳細に説明する。まず、無線子機3からの信号を無線親機1が無線受信する際の動作を図4に示すフローチャートを用いて説明する。無線親機1の受信回路部6は、アンテナ5を介して信号を無線受信する(ステップS1)。電界強度測定部7は、受信した信号の電界強度を測定して、測定値を制御回路部11に出力する(ステップS2)。電文解析部10は、受信した信号の電文を解析して、テスト信号であるかどうかを判断する(ステップS3)。受信した信号がテスト信号であった場合、制御回路部11は、電界強度の測定値と、しきい値設定部13に設定されたしきい値とを比較する(ステップS4)。電界強度の測定値がしきい値よりも小さいとき報知部15にエラー報知するとともにエラー報知電文を網制御装置2に出力して(ステップS5)、通信を終了する(ステップS7)。ステップS3で、受信した信号がテスト信号でない場合またはステップS4で、電界強度の測定値がしきい値よりも大きい場合、制御回路部11は、信号を網制御装置2に出力して通常の通信を行い(ステップS6)、通信を終了する(ステップS7)。
  次に、無線親機1からの信号を無線子機3が無線受信する際の動作を図5に示すフローチャートを用いて説明する。無線子機3の受信回路部17は、アンテナ16を介して信号を無線受信する(ステップS11)。電界強度測定部18は、受信した信号の電界強度を測定して、測定値を制御回路部22に出力する(ステップS12)。電文解析部21は、受信した信号の電文を解析して、テスト信号であるかどうかを判断する(ステップS13)。受信した信号がテスト信号であった場合、制御回路部22は、電界強度の測定値と、しきい値設定部24に設定されたしきい値とを比較する(ステップS14)。電界強度の測定値がしきい値よりも小さいとき報知部25にエラー報知して(ステップS15)、通信を終了する(ステップS17)。ステップS13で、受信した信号がテスト信号でない場合またはステップS14で、電界強度の測定値がしきい値よりも大きい場合、制御回路部22は、通常の通信を行い(ステップS16)、通信を終了する(ステップS17)。
  このように、本発明の実施例1に係る無線通信装置及び無線通信システムは、無線受信した信号がテスト信号であると判断されたときに、電界強度測定部で測定された電界強度と、しきい値設定部に設定されたしきい値とを制御回路部が比較する。電界強度の測定値がしきい値よりも大きいときは通常の通信を行い、測定値がしきい値よりも小さいときはエラー報知するので、無線子機3及び無線親機1を新規に設置する場合、設置後の電波状況を考慮したテスト通信を容易に行うことができる。このため、設置後の家具の配置変更による電波状況の変化や、昼夜での電波状況の変化や、フェージング等が発生した場合でもより高い通信品質の確保ができる。
  また、電界強度測定部を無線親機1または無線子機3の中に設けたので、電界強度を正確に行うことができる。
  図6は本発明の実施例2に係る無線親機1aの機能構成を示すブロック図である。図6に示すように、無線親機1aは、図2に示す実施例1の無線親機1に設けられていた電界強度測定部7、しきい値設定部13をなくし、信号減衰部27及びスイッチSW1を追加したものである。その他の構成は実施例1の無線親機1と同様であり、同様の構成には同様の符号を付し、詳細は省略する。
  スイッチSW1は、共通端子30に接片31の一端が接続され、接片31の他端が選択端子28または選択端子29に切り替え接続される。共通端子30には送信回路部8が接続され、選択端子28にはアンテナ5が接続され、選択端子29には信号減衰部27の一端が接続され、信号減衰部27の他端にはアンテナ5が接続されている。スイッチSW1は通常の通信を行う場合、接片31は選択端子28に接続されている。
  信号減衰部27は、無線親機1aから無線子機3a(後述)へテスト起動信号を無線送信する場合に、テスト起動信号の送信電力を減衰させてアンテナ5へ出力するものであり、減衰量はフェージング等による電波状況の変化を考慮して設定される。
  制御回路部11は、テスト通信起動部14からの指示によりテスト通信を行う場合、スイッチSW1の接片31を選択端子29側に切り替えて、テスト起動信号を送信回路部8及び信号減衰部27を介してアンテナ5に出力する。また、制御回路部11は、無線子機3aからのテスト信号を正常に受信できない場合は、報知部15にエラー報知するとともに網制御装置2にエラー報知電文を出力して、通信を終了する。このとき、エラー報知電文を出力する替わりに網制御装置2に信号を出力せずに無応答状態として通信を終了してもよい。
  図7は本発明の実施例2に係る無線子機3aの機能構成を示すブロック図である。図7に示すように、無線子機3aは、図3に示す実施例1の無線子機3に設けられていた電界強度測定部18、しきい値設定部24をなくし、信号減衰部32及びスイッチSW2を追加したものである。その他の構成は実施例1の無線子機3と同様であり、同様の構成には同様の符号を付し、詳細は省略する。
  スイッチSW2は、共通端子38に接片40の一端が接続され、接片40の他端が選択端子39または選択端子37に切り替え接続される。共通端子38には送信回路部19が接続され、選択端子39にはアンテナ16が接続され、選択端子37には信号減衰部32の一端が接続され、信号減衰部32の他端にはアンテナ16が接続されている。スイッチSW2は通常の通信を行う場合、接片40は選択端子39に接続されている。
  信号減衰部32は、無線子機3aから無線親機1aへテスト起動信号を無線送信する場合に、テスト起動信号の送信電力を減衰させてアンテナ16へ出力するものであり、減衰量はフェージング等による電波状況の変化を考慮して設定される。
  制御回路部22は、テスト通信起動部26からの指示によりテスト通信を行う場合、スイッチSW2の接片40を選択端子37側に切り替えて、テスト起動信号を送信回路部19及び信号減衰部32を介してアンテナ16に出力する。また、制御回路部22は、無線親機1aからのテスト信号を正常に受信できない場合は、報知部25にエラー報知して、通信を終了する。
  なお、無線子機3aから無線親機1aへテスト起動信号を無線送信して、テスト通信を行う場合、無線親機1aのテスト通信起動部14、報知部15、信号減衰部27は省略可能である。
  また、無線親機1aから無線子機3aへテスト起動信号を無線送信して、テスト通信を行う場合、無線子機3aのテスト通信起動部26、報知部25、信号減衰部32は省略可能である。
  このように、本発明の実施例2に係る無線通信装置及び無線通信システムは、テスト通信を行う際は、テスト起動信号の送信電力を信号減衰部により減衰させて送信するので、無線子機3a及び無線親機1aを新規に設置する場合、設置後の電波状況を考慮したテスト通信を容易に行うことができる。このため、設置後の家具の配置変更による電波状況の変化や、昼夜での電波状況の変化や、フェージング等が発生した場合でもより高い通信品質の確保ができる。
  図8は本発明の実施例3に係る無線親機1bの機能構成を示すブロック図である。図8に示すように、無線親機1bは、図6に示す実施例2の無線親機1aの受信回路部6と送信回路部8とを入れ替えて、スイッチSW1の替わりにSW3を設けたものである。その他の構成は実施例2の無線親機1aと同様であり、同様の構成には同様の符号を付し、詳細は省略する。
  スイッチSW3は、共通端子43に接片44の一端が接続され、接片44の他端が選択端子41または選択端子42に切り替え接続される。共通端子43には受信回路部6が接続され、選択端子41にはアンテナ5が接続され、選択端子42には信号減衰部27の一端が接続され、信号減衰部27の他端にはアンテナ5が接続されている。スイッチSW3は通常の通信を行う場合、接片44は選択端子41に接続されている。
  信号減衰部27は、無線子機3b(後述)から無線親機1bへテスト信号を無線送信する場合に、アンテナ5を介して受信したテスト信号の受信電力を減衰させて受信回路部6へ出力するものであり、減衰量はフェージング等による電波状況の変化を考慮して設定される。
  制御回路部11は、テスト通信起動部14からの指示によりテスト通信を行う場合、スイッチSW3の接片44を選択端子42側に切り替える。テスト信号はアンテナ5、信号減衰部27及び受信回路部6、電文解析部10を介して制御回路部11に入力される。また、制御回路部11は、無線子機3bからの信号を正常に受信できない場合は、報知部15にエラー報知するとともにエラー報知電文を網制御装置2に出力して、通信を終了する。このとき、エラー報知電文を出力する替わりに網制御装置2に信号を出力せずに無応答状態として通信を終了してもよい。
  図9は本発明の実施例3に係る無線子機3bの機能構成を示すブロック図である。図9に示すように、無線子機3bは、図7に示す実施例2の無線子機3aの受信回路部17と送信回路部19とを入れ替えて、スイッチSW2の替わりにSW4を設けたものである。その他の構成は実施例2の無線子機3aと同様であり、同様の構成には同様の符号を付し、詳細は省略する。
  スイッチSW4は、共通端子46に接片48の一端が接続され、接片48の他端が選択端子47または選択端子45に切り替え接続される。共通端子46には受信回路部17が接続され、選択端子47にはアンテナ16が接続され、選択端子45には信号減衰部32の一端が接続され、信号減衰部32の他端にはアンテナ16が接続されている。スイッチSW4は通常の通信を行う場合、接片48は選択端子47に接続されている。
  信号減衰部32は、無線親機1bから無線子機3bへテスト信号を無線送信する場合に、アンテナ16を介して受信したテスト信号の受信電力を減衰させて受信回路部17へ出力するものであり、減衰量はフェージング等による電波状況の変化を考慮して設定される。
  制御回路部22は、テスト通信起動部26からの指示によりテスト通信を行う場合、スイッチSW4の接片48を選択端子45側に切り替える。テスト信号はアンテナ16、信号減衰部32及び受信回路部17および電文解析部21を介して制御回路部22に入力される。また、制御回路部22は、無線親機1bからの信号を正常に受信できない場合は、報知部25にエラー報知して、通信を終了する。
  なお、無線子機3bから無線親機1bへテスト起動信号を無線送信して、テスト通信を行う場合、無線親機1bのテスト通信起動部14、信号減衰部27及び報知部15は省略可能である。
  また、無線親機1bから無線子機3bへテスト起動信号を無線送信して、テスト通信を行う場合、無線子機3bのテスト通信起動部26、信号減衰部32及び報知部25は省略可能である。
  このように、本発明の実施例3に係る無線通信装置及び無線通信システムは、テスト通信を行う際は、テスト信号の受信電力を信号減衰部により減衰させて受信するので、無線子機3b及び無線親機1bを新規に設置する場合、設置後の電波状況を考慮したテスト通信を容易に行うことができる。このため、設置後の家具の配置変更による電波状況の変化や、昼夜での電波状況の変化や、フェージング等が発生した場合でもより高い通信品質の確保ができる。
  本発明は、新規に設置した場合に、運用時の電波状況を考慮したテスト通信を容易に行うことができる無線通信装置として利用可能である。
本発明に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。本発明の実施例1に係る無線親機の構成を示すブロック図である。本発明の実施例1に係る無線子機の構成を示すブロック図である。無線子機から無線親機に無線信号を送信したときの無線親機の動作を示すフローチャートである。無線親機から無線子機に無線信号を送信したときの無線子機の動作を示すフローチャートである。本発明の実施例2に係る無線親機の構成を示すブロック図である。本発明の実施例2に係る無線子機の構成を示すブロック図である。本発明の実施例3に係る無線親機の構成を示すブロック図である。本発明の実施例3に係る無線子機の構成を示すブロック図である。
符号の説明1  無線親機
2  網制御装置
3  無線子機
4  防災端末
5、16  アンテナ
7、18  電界強度測定部
8、19  送信回路部
9、20  信号処理部
10、21  電文解析部
11、22  制御回路部
12、23  電源回路部
13、24  しきい値設定部
14、26  テスト通信起動部
15、25  報知部
27、32  信号減衰部
100  通信ネットワーク
101  センタ装置