【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池モジュー
ル、太陽電池モジュール付き建材、太陽電池モジュール
外囲体及び太陽光発電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、太陽電池モジュールの普及が進
み、特に個人住宅等の屋外で設置される中規模電力−シ
ステム用の太陽電池モジュールの需要が急増している。
【0003】そして、一般に太陽電池モジュールを電力
用として使用する場合、複数個のモジュールを直列接続
して一定電圧以上の直列体を作り、この直列体を並列接
続して太陽電池アレイを形成している。
【0004】太陽電池モジュール2401の回路図の一
例を示した図24(A)を参照して説明する。A1は太
陽電池素子、A2は太陽電池素子A1に並列に接続され
たバイパスダイオードである。太陽電池モジュール24
01に部分的に影が発生した場合、太陽電池素子A1は
高抵抗状態となり、負荷を介して、該太陽電池モジュー
ルには他の直列体内の太陽電池モジュールから発生する
電圧が逆バイアスとして印加される現象(以下パーシャ
ルシャドウ)が発生する。その際に、バイパスダイオー
ドA2は太陽電池モジュール内の太陽電池素子A1にか
かる逆バイアスを逃がし太陽電池素子A1の破損を防止
する役目を果たしている。
【0005】そして、通常、複数の太陽電池モジュール
により形成される太陽電池アレイの一部の太陽電池モジ
ュールが故障して太陽電池アレイの出力が異常になった
場合、故障箇所は次のようにして検出される。まず、直
列体ごとに電気的出力が正常であるか調べ、その後、太
陽電池光発電装置を停止させ、太陽電池モジュールの非
露出面にある出力端子を使用して、直列体を形成する太
陽電池モジュールごとに個々の電気的出力を測定する。
【0006】しかし、これらの出力端子は太陽電池モジ
ュールの裏面に存在することが多いことから、太陽電池
モジュールの設置後太陽電池モジュールの電気出力を測
定することは非常に困難であった。また、検査用端子を
各太陽電池モジュールごとに設けることが考えられる
が、検出用端子を外部に露出させることは、漏電や感電
の原因となるため、信頼性上問題が生ずる場合があっ
た。そのため、一般に検査用端子は設けられる事はなか
った。
【0007】そのため、太陽電池アレイ中の故障特定に
は太陽電池アレイ内の配線中に流れる電流をクランプ型
電流計等を用いて測定する方法が一般的である。
【0008】また、外部に露出しない電流検査用手段を
設けた太陽電池モジュールがあり、この例としては、特
開平06−125105号(図24の(B−1)(B−
2))や特開平09−148613号(図24の
(C))にあげられる太陽電池モジュールが従来から知
られている。
【0009】図24の(B−1)(B−2)において、
B1、B2は磁界発生手段であり、図24の(C)にお
いて、C1は発光手段である。図24(B−2)に示す
ように、磁界発生手段B2に太陽電池の動作電流が流れ
ると磁界が発生し、また、図24(B−1)に示すよう
に、バイパスダイオードA2に電流が流れると磁界発生
手段B1に磁界が発生する。図24(C)に示すよう
に、発光手段C1はバイパスダイオードA2に電流が流
れると点灯する。発光手段の点灯、消灯は目視等で確認
できる。磁界発生手段が発生する磁界は、方位磁針、磁
界に反応するリードスイッチ等により、確認できる。
【0010】図24(B−2)に示される構成は、太陽
電池素子A1の動作中は電流(I1)が発生する点を利
用して故障を検出するものであり、図24(B−1)、
(C)に示される構成は、太陽電池素子A1の電圧が故
障により低下すると、該太陽電池モジュールにはパーシ
ャルシャドウと同じ原理で逆バイアスが発生してバイパ
スダイオードA2に電流(I2)が流れることを利用し
て故障を検出するものである。ここで、I1は動作電
流、I2は太陽電池モジュールの故障時に流れる電流で
ある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな太陽電池モジュールの故障特定方法には以下のよう
な問題点があった。
【0012】(1)太陽電池アレイの故障時、太陽電池
モジュールの設置面に作業者があがり、設置面の太陽電
池モジュールを、ひとつずつ検査してゆく必要があるの
で、作業が煩雑である。また、作業者自身が太陽電池モ
ジュールの上に発生させる影によりパーシャルシャドウ
が発生し、故障した太陽電池モジュールの特定をより困
難としていた。
【0013】(2)故障した太陽電池モジュールの特定
には、ある程度の日射量が必要であり、例えば曇天の日
に太陽電池の故障を特定しようとすると、エネルギー不
足で磁界発生手段や発光手段がうまく作動することがで
きず、故障した太陽電池モジュールの特定が困難になる
という問題があった。
【0014】(3)従来の故障検知方法は、太陽電池素
子の動作電流あるいはバイパスダイオードに流れる電流
といった、単一パラメータに基づく故障検知方法である
ことから、さまざまな太陽電池素子の故障モードや太陽
電池アレイ構成に対応できないという問題点があった。
【0015】本発明の目的は、上記問題点に鑑み、太陽
電池モジュールの故障の発生、故障した太陽電池モジュ
ールの特定をより容易になしえる太陽電池モジュールを
提供することにあり、更には、該太陽電池モジュールを
用いた太陽電池モジュール付き建材、太陽電池モジュー
ル外囲体、太陽光発電装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
成された本発明の構成は、以下の通りである。
【0017】即ち、本発明は、少なくとも1以上の太陽
電池素子を有する太陽電池モジュールにおいて、該太陽
電池素子の電気的パラメータ検出手段を少なくとも1つ
と、該電気的パラメータ検出手段の出力に応じて通信を
行う通信手段とを有することを特徴としているものであ
る。
【0018】上記本発明の太陽電池モジュールは、さら
なる特徴として、「前記電気的パラメータ検出手段は、
電流検知手段または電圧検知手段を有すること」、「前
記電流検知手段は、前記太陽電池素子の動作電流を検知
する動作電流検知手段であること」、「前記電圧検知手
段は、直列に接続された太陽電池素子のうち、1又は複
数個の太陽電池素子の端子間電圧を検出する電圧検知手
段であること」、「前記太陽電池モジュールは端子箱を
有しており、前記電気的パラメータ検出手段と前記通信
手段とが該端子箱内に設けられていること」、「前記通
信手段は、信号発生手段を有すること」、「前記信号発
生手段は、発振回路からなること」、「前記信号発生手
段は、デジタル変調回路からなること」、「前記通信手
段は、前記信号発生手段が発生する信号を前記太陽電池
モジュールの電気出力に重畳する重畳手段を有するこ
と」、「前記重畳手段は、トランスからなること」、を
含む。
【0019】また、本発明は、少なくとも1以上の太陽
電池素子を有する太陽電池モジュールを有する太陽電池
モジュール付建材において、該太陽電池素子の電気的パ
ラメータ検出手段を少なくとも1つと、該電気的パラメ
ータ検出手段の出力に応じて通信を行う通信手段とを有
することを特徴としているものである。
【0020】また、本発明は、少なくとも1以上の太陽
電池素子を有する太陽電池モジュールと非太陽電池部材
とを有する太陽電池モジュール外囲体において、該太陽
電池素子の電気的パラメータ検出手段を少なくとも1つ
と、該電気的パラメータ検出手段の出力に応じて通信を
行う通信手段と、該通信手段からの信号に応答する表示
手段とを有し、該表示手段が前記非太陽電池部材に設け
られていることを特徴としているものである。
【0021】また、本発明は、少なくとも1以上の太陽
電池素子を有する太陽電池モジュールと非太陽電池部材
とを有する太陽電池モジュール外囲体において、該太陽
電池素子の電気的パラメータ検出手段を少なくとも1つ
と、該電気的パラメータ検出手段の出力に応じて信号を
発生する信号発生手段と、該信号を前記太陽電池モジュ
ールの電気出力に重畳する重畳手段と、該電気出力に重
畳された前記信号を前記電気出力から分離する信号分離
手段と、該信号分離手段からの信号に応答する表示手段
とを有しており、該表示手段が前記非太陽電池部材に設
けられていることを特徴としているものである。
【0022】また、本発明は、複数の太陽電池モジュー
ルを有する太陽光発電装置において、該複数の太陽電池
モジュールごとに信号発生手段を有することを特徴とし
ているものである。
【0023】上記本発明の太陽光発電装置は、さらなる
特徴として、「前記複数の太陽電池モジュールは、それ
ぞれID情報を有すること」、「前記ID情報は、前記
信号発生手段がそれぞれ発生する互いに異なる信号であ
ること」、「前記ID情報は、前記信号発生手段がそれ
ぞれ発生する互いに異なる周波数の信号であること」、
「前記ID情報は、前記信号発生手段がそれぞれ発生す
る互いに異なるパターンを有するパルス信号であるこ
と」、「前記信号発生手段は、該信号発生手段が取り付
けられた太陽電池モジュールが作動しているとき、ある
いは作動していないときのいずれかの場合に信号を発生
すること」、「前記信号発生手段は、定期的に信号を発
生すること」、「前記信号発生手段は、発振回路からな
ること」、「前記信号発生手段は、パルス信号発生回路
からなること」、「前記信号発生手段は、デジタル変調
回路からなること」、「前記信号発生手段が発生する信
号を、前記太陽電池モジュールの電気出力に重畳する重
畳手段を有すること」、「前記重畳手段は、トランスか
らなること」、「前記重畳手段は、複数の前記信号発生
手段が発生する複数の信号を前記太陽電池モジュールの
電気出力に重畳すること」、「前記太陽電池モジュール
の電気出力に重畳された前記信号を、該電気出力から分
離する信号分離手段を有すること」、「前記信号分離手
段からの信号に応答する表示手段を有すること」、「前
記太陽光発電装置は電力関連機器を有しており、前記表
示手段は該電力関連機器に設けられていること」、「前
記電力関連機器は、インバーターからなること」、を含
む。
【0024】本発明によれば、太陽電池モジュール内に
通信手段を設けた事により、作業者は太陽電池モジュー
ルの近くで故障か否かを確認する必要がなくなる。その
ため、作業者自身の影が太陽電池モジュールにかかるの
を防ぐ事が可能になり、故障の特定を正確に行えるとい
う利点がある。
【0025】また、通信手段からの信号を受けとる表示
手段を、太陽電池モジュール外囲体を形成する非太陽電
池部材内に集約する事により、表示部材費を節約でき
る。また、表示手段を目立たない場所に設定する事も可
能なため太陽電池アレイの設計自由度が向上する利点が
ある。
【0026】また、通信手段からの信号を受け取る表示
手段を屋内のインバータ等の電力関連機器等に内蔵する
事も可能であり、該構成においては、作業者は故障した
太陽電池モジュール特定のために太陽電池モジュールの
設置面に登る必要がなくなるため、保守性が向上する。
あわせて、本構成では、従来から電力制御機器等に使用
されている表示機器を、かかる表示手段としても用いる
ことができる他、記録手段との併用で、十分日射された
日の各太陽電池モジュールの電気的パラメータを予め記
録し、それによって故障した太陽電池モジュールの特定
を行なう事が可能になるため、曇天であっても故障した
太陽電池モジュールを特定でき、太陽電池モジュールの
交換を曇天であっても行なう事ができる。
【0027】更に、外部通信手段を用いることにより、
電話回線等を通じて電力会社等の制御機器や施工業者の
制御機器と電力関連機器等に内蔵されるコンピュータと
を連動させて運転させる事が可能になるため、従来の故
障検知より多くのパラメータ情報やその経時変化から、
より精密な故障検知や太陽光発電装置の地域的運用が可
能になる。
【0028】また、太陽電池モジュールごとに特定の信
号(ID情報)を発生する信号発生手段を設けることに
より、かかる信号の有無、相異等により、故障した太陽
電池モジュールを特定することができる。
【0029】また、信号発生手段が発生する信号を、重
畳手段を用いて太陽電池モジュールの電気出力に重畳す
ることにより、太陽電池モジュールの電気出力ケーブル
をかかる信号の搬送経路として利用できる。これによ
り、かかる信号をインバーター等の電力関連機器にまで
容易に搬送することができる。また、かかる信号を搬送
するための専用配線を設ける必要がないことから、施
工、保守が容易となり、さらには、専用配線の材料費を
削減することができる。
【0030】以上のように、本発明によれば、容易に故
障した太陽電池モジュールを特定することが可能とな
り、保守性が向上する。
【0031】
【発明の実施の形態】太陽電池モジュール 図1から図5に本発明の太陽電池モジュールの代表的な
実施形態を示す。
【0032】<第1の実施形態>図1は第1の実施形態
を示した回路図である。101は太陽電池素子、102
はこの太陽電池素子101と直列に接続された動作電流
検知手段、103はこの動作電流検知手段102で一定
値以上の動作電流が検知されたとき、そのことを太陽電
池モジュール105の外部に通信する通信手段、104
は太陽電池素子101と動作電流検知手段102の直列
回路に並列に接続されたバイパスダイオードを示す。上
記通信手段103の通信信号は太陽電池モジュール10
5の通信端子Aから取り出される。
【0033】本例は、電気的パラメータとして太陽電池
モジュールの一定値以上の動作電流を検出し、その結果
を通信する構成例であり、本例における電気的パラメー
タ検出手段は、動作電流検知手段102により構成され
る。容易に構成できる形態の一つである。
【0034】<第2の実施形態>図2は第2の実施形態
を示した回路図である。201は太陽電池素子、202
はこの太陽電池素子201と直列に接続された動作電流
検知手段、204は太陽電池素子201と動作電流検知
手段202の直列回路に並列に接続されたバイパスダイ
オード、207は太陽電池素子201の両端子間の電圧
を検出する電圧検知手段、206はこの電圧検知手段2
07で検出された電圧と動作電流検知手段202で検出
された電流との積(電力)を算出する演算手段、そして
203はこの演算手段206の演算結果を太陽電池モジ
ュールの外部に通信する通信手段、205は太陽電池モ
ジュールを示す。
【0035】本例は、電気的パラメータとして太陽電池
素子の動作電流と太陽電池素子に印加される電圧とを測
定し、両者を演算して電力値算出してそれを通信する構
成例である。本例における電気的パラメータ検出手段
は、動作電流検知手段202と電圧検知手段207と演
算手段206により構成される。より正確な故障検知が
可能である。
【0036】<第3の実施形態>図3は第3の実施形態
を示した回路図である。301は太陽電池素子、302
はこの太陽電池素子301と直列に接続された動作電流
検知手段、304は太陽電池素子301と動作電流検知
手段302の直列回路に並列に接続されたバイパスダイ
オード、307は同じく太陽電池素子301と動作電流
検知手段302の直列回路に並列に接続され電圧検知手
段、306はこの電圧検知手段307で検出された電圧
と動作電流検知手段302で検出された電流との積(電
力)を算出する演算手段、そして303はこの演算手段
306の演算結果を太陽電池モジュール外に通信する通
信手段、305は太陽電池モジュールを示す。
【0037】本例は、電気的パラメータとして太陽電池
素子の動作電流と太陽電池モジュール全体に印加される
電圧を演算して電力値算出してそれを通信する構成例で
ある。本例における電気的パラメータ検出手段は、動作
電流検知手段302と電圧検知手段307と演算手段3
06により構成される。図2と同様に、より正確な故障
検知が可能である。
【0038】<第4の実施形態>図4は第4の実施形態
を示した回路図である。401は太陽電池素子、404
はこれに並列に接続されたバイパスダイオード、402
はこのバイパスダイオード404の回路中に直列に挿入
されたバイパス電流検知手段、403はこのバイパス電
流検知手段402が発する検知信号を太陽電池モジュー
ルの外部に通信する通信手段、405は太陽電池モジュ
ールを示す。
【0039】本例は、電気的パラメータとしてバイパス
ダイオード404のバイパス電流を用い、それを通信す
る構成例である。本例における電気的パラメータ検出手
段は、バイパス電流検知手段402により構成される。
容易に構成できる形態の一つである。
【0040】<第5の実施形態>図5は第5の実施形態
を示した回路図である。501は太陽電池素子、504
はこれに並列に接続されたバイパスダイオード、507
は同じく太陽電池素子501に並列に接続された動作電
圧検知手段、503はこの動作電圧検知手段507が発
する検知信号を太陽電池モジュールの外部に通信する通
信手段、505は太陽電池モジュールを示す。
【0041】本例は、電気的パラメータとして太陽電池
モジュールの動作電圧を用い、それを通信する構成例で
ある。本例における電気的パラメータ検出手段は、動作
電圧検知手段507により構成される。容易に構成でき
る形態の一つである。電流を用いる故障検知より正確な
故障検知が可能である。
【0042】なお、太陽電池素子101、201、30
1、401、501の代わりに、太陽電池素子の直列体
や並列体を用いてもよく、また、太陽電池素子ごとに電
流検知手段や電圧検知手段や通信手段を設けてもよい。
【0043】次に、上記実施形態における構成要素につ
いて、更に補足する。
【0044】(電気的パラメータ検出手段)上記例にお
いて通信される電気的パラメータを検出する電気的パラ
メータ検出手段の代表的構成を示した。これら電気的パ
ラメータを検出する手段は、各部の電圧検知手段、電流
検知手段のいずれか若しくは組み合わせ、又はこれらと
演算手段との組み合わせにより構成される。また、検出
手段として、公知のセンサやマイクロコンピュータ等の
集積回路を用いることができる。なお、検出する電気的
パラメータは単一でなくてもよい。例えば、内蔵された
コンピュータにより電気的パラメータのデータを加工す
ること、更には、太陽電池モジュール内部に切り替え可
能な検査用負荷を設け、所謂、IV特性を測定した後、
該電気的パラメータを通信手段を介して送信する事も可
能である。
【0045】(通信手段)電気的パラメータを外部に通
信するための手段であり、最も単純な構成としては、単
に電気的パラメータ検出手段から出力され電気的パラメ
ータに関する信号を外部に出力するためのドライブ回路
が挙げられる。また、複数の電気的パラメータを送信す
るために、通信手段は、信号発生手段を含んでいてもよ
い。また、通信手段は重畳手段を含んでいてもよく、こ
の場合には、太陽電池モジュールの直流出力に該信号を
重畳することも可能である。信号発生手段としては、何
らかの信号を発生できるものであればよく、用いられる
信号としては、電圧、電流、光等が好適である。また、
信号発生手段として、何らかの信号を発生する回路を用
い、その信号として、正弦波、三角波、矩形波等の周期
的信号や入力信号に応じて発生される周期的でない断続
的な信号を用いてもよい。信号発生手段の具体例として
は、発振回路や、ディジタル変調回路等が挙げられる。
重畳手段としては、トランス等を用いることができる。
なお、通信手段として、マイクロコンピュータ等の集積
回路を用いることができる。また、通信手段と電気的パ
ラメータ検出手段とを、集積した集積回路を用いること
もできる。
【0046】(バイパスダイオード)従来から知られて
いる、シリコンやゲルマニウム等のダイオードの他、セ
レン等の整流作用を有するものならなんでも用いること
ができるが、太陽電池素子が破壊される前の逆バイアス
で作動することが必要である。形態的には、従来のモー
ルドされたダイオードが使用できる。また、近年では、
太陽電池素子の一部に形成したものや、非モールドの薄
型バイパスダイオードが知られている。また、太陽電池
素子の逆バイアスに対する破壊電圧が、通常発生するパ
ーシャルシャドウによる逆バイアスより大きい場合は不
要であり、本発明の必須構成要件ではない。
【0047】(太陽電池素子)従来から知られている、
単結晶、多結晶、非晶質等さまざまな太陽電池素子が使
用できる。また、その材質としても、CISやCdT
e、GaAsやSi等の半導体が使用できる。
【0048】太陽電池素子は、レーザースクライブやイ
ンターコネクタ等の公知の技術で直並列化して使用して
もよい。バイパスダイオードは、複数の直列化された太
陽電池素子ごとに設けてもよい。
【0049】(太陽電池モジュール)従来から知られて
いるスーパーストレート構造やサンドイッチ構造の太陽
電池モジュールの他、近年では、建材と一体化させたも
のが知られている。また、光入射面側の部材として、プ
ラスチックやガラスを利用するものがある。本発明は、
これらの一部に限定されない。設置面に設置固定され、
太陽電池モジュールの裏面で配線する太陽電池モジュー
ルにおいては、裏面に配線があることから、特に電圧の
検出が困難であるため、より本発明のもたらす効果は大
きい。
【0050】なお、建材の分野ではプレハブ住宅等で使
用される屋根パネル等の従来からの太陽電池モジュール
と屋根構造部材とから構成されるブロック体が存在す
る。広義の意味では、これも太陽電池モジュールの一つ
であるが、本明細書では、説明上、まぎらわしいので太
陽電池モジュール付き建材として取り扱う。
【0051】太陽光発電装置 次に、図6、図7に本発明の太陽光発電装置の実施形態
を示す。
【0052】<第1の実施形態>図6は太陽光発電装置
の第1の実施形態を示したもので、前記太陽電池モジュ
ールを有する太陽光発電装置のブロック構成図を示して
いる。
【0053】601〜606は太陽電池モジュールであ
り、上記図1〜図5に示した太陽電池モジュール10
5、205、305、405、505のいずれかが用い
られている。太陽電池モジュール601〜606は、2
つをペアーとし、ブロッキングダイオード607〜61
2を介して並列接続されて1ブロックを形成した後、各
ブロックが直列に接続され、これにより太陽電池アレイ
が構成されている。613〜615は、太陽電池モジュ
ール601〜606の通信手段から出力された信号を表
示するための表示手段であり、各並列化されたブロック
ごとに一つ並列接続されている。この表示手段613〜
615は太陽電池モジュール601〜606から離れた
別部材に構成する。616はインバータを含む屋内電力
関連機器を示しており、上記太陽電池アレイの電気出力
は、該屋内電力関連機器616を介して交流電源系統に
接続される。
【0054】以下に構成要素について補足する。
【0055】(ブロッキングダイオード)公知の大電力
用ダイオードが使用可能であり、ON抵抗の少ないダイ
オードが望ましい。ブロッキングダイオードは、太陽電
池アレイを構成する太陽電池モジュールの直列体間に電
位差が生じた際に、電位が低い直列体に逆流電流が生
じ、それによって発生する電力損失を防止する働きを行
なうものであるが、本発明の必須構成要件ではなく、無
い構成においても太陽電池アレイを動作させることはで
きる。
【0056】(屋内電力関連機器)屋内に設置される電
力配電、制御機器すべてを総称する。一般的な太陽光発
電装置は、複数の太陽電池アレイの出力を束ねて、即ち
1ラインに集電する接続箱、及び、交流系統等と接続す
るインバータ等とから構成される。以下に、接続箱及び
インバータの構成について更に補足する。
【0057】〔接続箱〕設置面上で太陽電池モジュール
の直列体を並列化することもできるが、屋内等に接続箱
を設け、一個所に出力をまとめた方が保守管理上好まし
い。接続箱は、主に各直列体の出力配線を固定する固定
台と、ブロッキングダイオード、電力制御機器の検査等
のために、直流出力を遮断するための直流開閉器とから
なる。
【0058】〔インバータ〕単に、直流を交流に変換す
るだけでなく、太陽電池アレイの最大電力点追尾機能
や、系統連系制御、自立運転制御機能を含むため、さま
ざまな電力制御や保護回路を有する。このため、パワー
コンディショナーや電力制御機器と呼ばれることがあ
る。現在では、中規模太陽光発電用のインバータが量産
段階に入っており、各社のさまざまなインバータを使用
する事ができる。
【0059】(表示手段)前記太陽光発電装置における
表示手段613〜615は、太陽電池モジュール外囲体
を構成する非太陽電池部材に設置される。非太陽電池部
材の設置場所としては、特に限定がないが、被測定対象
の太陽電池モジュールと離れている事が望ましく、更に
望ましくは太陽電池モジュール外囲体の設置面の端部で
ある。具体的表示素子としては、特に制限はないが、微
小電流で駆動できる手段がより望ましい。具体的にはL
EDやホトクロミズム素子、EL素子、液晶等の物性を
用いた表示素子や、ピエゾの電歪力や磁石とコイルの電
磁力を用いた機械的表示素子があげられる。
【0060】本太陽電池モジュール外囲体に表示手段6
13〜615をまとめた太陽光発電装置によれば、従来
の太陽電池モジュールのように太陽電池モジュールごと
に表示手段を設けられていないのでその分の部材を低減
できる他、太陽電池モジュールの受光面側の領域を最大
限、光発電に利用できる。また、表示に関係する設計上
の制約がなくなるので設置自由度をあげる事ができる。
【0061】<第2の実施形態>図7は、太陽光発電装
置の第2の実施形態を示し、すなわち、屋内電力関連機
器内に表示手段を設けた太陽光発電装置の1構成例を示
す。
【0062】701から706は前記図1〜図5のいず
れかに示した構成を有する太陽電池モジュール、707
は接続箱であり、該接続箱には、各太陽電池モジュール
701〜706の通信手段の通信端子Aからの出力信号
を集め、それを集中的に表示する表示手段709が設け
られている。708はインバータであり、該接続箱70
7とインバータ703により電力関連機器を形成する。
なお、710は付加的に設けられる記憶手段、711は
外部通信手段である。
【0063】(表示手段)前記太陽光発電装置における
表示手段709は、屋内に設置されている電力関連機器
内部に設けられる。設置場所としては、電力関連機器の
うち、特に限定がないが、被測定体である太陽電池モジ
ュールの出力が直接入力される機器が望ましく、具体的
には、接続箱やインバータが挙げられる。表示手段とし
ては、特に制限はないが、微小電流で駆動できる手段が
より望ましい、具体的にはLEDやホトクロミズム素
子、EL素子、液晶等の物性を用いた表示素子やピエゾ
の電歪力や磁石とコイルの電磁力を用いた機械的表示素
子があげられる。
【0064】(記憶手段)記憶手段710は、前記表示
手段の内容を記録する手段である。記憶手段710とし
ては、公知の集積回路メモリ等が使用できる。なお、太
陽光発電装置は、夜間は発電することができないことか
ら、光発電を記憶手段の電源としている場合には夜間は
電源が切れるため、記憶手段710としては、不揮発性
メモリがより好適である。なお、記憶手段710は、本
発明における必須の構成要件ではない。
【0065】(外部通信手段)外部通信手段711は、
前記表示手段の表示内容もしくは記憶手段の記憶内容を
電話回線等の既存の通信回線を用いて通信して、施工業
者等に故障を通知する手段である。外部通信手段711
としては、公知の集積回路等のモデムが使用できる。
【0066】外部通信手段711を設ければ、故障が発
生した際には、施工業者や電力会社等にその旨を通報す
るシステムの構築も可能であり、メンテナンス性の向上
を図る事ができる。
【0067】本実施形態によれば、作業者が屋根の上
(太陽電池モジュールの設置面)で故障した太陽電池モ
ジュールを特定する作業が不要である。更に、記憶手段
710を併用すれば、日射の大きい時の検査結果を記録
しておく事ができ、その記憶内容を利用することによ
り、メンテナンス作業が、天候に左右されることがなく
なり、作業性及び安全性を向上できる。
【0068】
【実施例】以下、更に詳しく説明する。
【0069】<実施例1>図8〜図11に本発明による
第1の実施例を図示し、以下に説明を行なう。
【0070】図8は、所謂スーパーストレート構造と呼
ばれる太陽電池モジュールの代表的構成を、本発明に適
用した例の概略平面図、X−X概略断面図、端子箱の拡
大図である。以下、各部の説明を行なう。
【0071】本実施例の太陽電池モジュール1001の
構成は以下の構成からなる。
【0072】801は単結晶シリコン太陽電池素子、8
02は集電電極、803は前記太陽電池素子801を直
列化して太陽電池モジュールの出力端子に導くインター
コネクタ部材、804は太陽電池モジュールの出力端子
を内蔵する端子箱である。該端子箱804の内部には、
図8(c)に示すように、バイパスダイオード805
と、電気的パラメータ検出手段と通信手段とを内蔵した
集積回路810が内蔵され、通信手段の出力端子も該端
子箱の中に設置される。806は表面保護のためのガラ
スカバー、807は、太陽電池素子801を封止するシ
リコン樹脂、808はテドラー/アルミ/テドラーから
構成される裏面防湿材、809は該太陽電池モジュール
を機械的に保持するためのアルミフレーム枠である。
【0073】本太陽電池モジュール1001は、通信手
段を有する集積回路を端子箱804内に設けるため、集
積回路等の組み込みが容易にでき、また、生産時の調整
等も容易に行なえる利点を有する。
【0074】図9は、前記太陽電池モジュール1001
の回路図を示したものである。901は集積回路810
に搭載される電気的パラメータ検出手段と通信手段の等
価回路を示す。電気的パラメータ検出手段と通信手段
は、抵抗分割器902により得られる電圧V1を、ツェ
ナーダイオードと抵抗の直列回路から成る定電圧回路9
03で作成される基準電圧Vfと比較するコンパレータ
904と、その比較出力を通信端子Aに導くライン90
5とで構成されている。
【0075】図10は、前記太陽電池モジュールを利用
して作成した太陽光発電装置のブロック構成図である。
以下各部の説明を行なう。
【0076】1001は図8及び図9で説明した太陽電
池モジュール、1002はブロッキングダイオード、1
003は太陽電池モジュールの通信信号を受けて点灯す
る発光ダイオードである。1004は該発光ダイオード
を含む表示手段を示している。
【0077】太陽電池モジュール1001は、2つをペ
アーとし、ブロッキングダイオード1002を介して並
列接続されて1ブロックを形成した後、各ブロックが直
列に接続され、これにより太陽電池アレイ1010が構
成されている。表示手段1004は、太陽電池モジュー
ル1001の通信手段から出力された信号を発光ダイオ
ード1003で表示できるように、各ブロックに一つ、
並列に接続されている。
【0078】本構成における太陽電池アレイは、上記ブ
ロックから構成されており、太陽電池アレイの電気出力
は、最終的に1005の接続箱に導かれ、該接続箱10
05に内蔵された直流開閉器1007を経て、系統連系
インバータ1006に至り、該系統連系インバータ10
06により交流配線系統に接続されて電力として利用さ
れる。なお、1008は雷による機器の破損を防止する
ための避雷素子である。
【0079】図11は、太陽電池モジュール1001、
前記太陽電池モジュール1001の枠体を保持する太陽
電池モジュール外囲体1100の概略平面図、X−X概
略断面図を示し、この外囲体1100を既設の波板屋根
1009の上に設置した状態を示している。太陽電池モ
ジュール1001の枠体はアルミニューム合金製のフレ
ーム枠(アルミフレーム枠)809から成る。フレーム
枠809の四隅は、波板屋根1009に取り付けられた
ボルト1102を使用して固定部材1103により、挟
持固定されている。1104は太陽電池モジュール11
01毎に設けられた端子箱、1105はこの端子箱11
04から引き出された接続ケーブルである。該接続ケー
ブル1105によって各太陽電池モジュール1001は
互いに接続される。また、太陽電池アレイに隣近する非
太陽電池部材1106に内蔵された表示手段にも接続ケ
ーブル1105によって太陽電池モジュール1001は
連結され、表示手段の発光ダイオード1003と電気的
に接続される。これにより各太陽電池モジュール100
1の通信出力が各ブロックごとに集められて表示され
る。
【0080】上記構造において、故障した太陽電池モジ
ュールの特定は以下の様にして行なう。
【0081】太陽電池アレイ1010中の太陽電池モジ
ュール1001が正常な場合、図10の太陽電池モジュ
ール1001の通信端子Aで得られる通信信号はON状
態にあり、図11の非太陽電池部材1106に内蔵され
た発光ダイオード1003は常に点灯状態にある。作業
者は、日中に屋根に登り、非太陽電池部材1106の非
点灯の発光ダイオードを調べれば、太陽電池モジュール
1001に影をおとすことなく、対応する故障した太陽
電池モジュールの特定を行なう事ができる。
【0082】本実施例では既設の屋根への施工例を示し
たが、建材一体型太陽電池モジュールと、一般屋根材を
太陽電池モジュール外囲体として混ぜ葺きして、非太陽
電池部材である一般屋根材に前記表示手段を内蔵しても
かまわない。
【0083】本実施例の構成によれば、上述の保守作業
上の問題点を解決できる他、各太陽電池モジュールの通
信出力を並列単位ごとに集めて表示する形態とすること
で、表示手段と通信手段の間のインターフェースが極め
て単純に構成できる利点を有している。
【0084】<実施例2>図12〜図16に本発明によ
る第2の実施例を示し、以下に説明を行なう。
【0085】図12は、本発明を実施した太陽電池モジ
ュール付き建材としての屋根材一体型太陽電池モジュー
ル1200の一例の概略平面図、X−X概略断面図、Y
−Y概略断面図である。以下、その構成要素について説
明を行なう。
【0086】1201はアモルファス太陽電池素子、1
202はバイパスダイオード、1203は太陽電池素子
1201を直列接続し、端子箱1204、1205に電
気出力を導くインターコネクタ部材、1204はプラス
側端子箱、1205はマイナス側端子箱であり、120
4のプラス側端子箱には電圧検出用の配線も導かれてい
る。
【0087】1206は表面カバー部材であるガラス
板、1207はエチレンビニルアセテートと無機充填材
を含浸した封止樹脂、1209は建材用塗装鋼板、12
08は前記塗装鋼板1209とインターコネクタ部材1
203を絶縁するためのポリエチレンフィルムである。
前記建材用鋼板1209は、建材として使用するために
垂下部1210なる構造を有しており、該垂下部を利用
して屋根上等に固定される。
【0088】図13は、上記太陽電池モジュール120
0の回路図を示す。
【0089】アモルファス太陽電池素子1201には、
個別にバイパスダイオード1202が設けられ、それら
が順次直列に接続されて太陽電池モジュール1200を
構成している。また、プラス側端子箱1204には、そ
の内部の回路に太陽電池モジュールの電力を供給する定
電圧回路1304と、太陽電池モジュール1200の電
圧が一定電圧以上である事を検知するコンパレータ回路
1305と、該コンパレータの出力により固有の信号を
発生し、出力する信号発生手段1306と、太陽電池モ
ジュール1200の直流出力に該発振信号を重畳する手
段であるトランス1307が設置されている。信号発生
手段1306としては、固有の周波数信号を発振する発
振回路を用いた。太陽電池モジュール1200が故障す
ると、信号発生手段1306への電力供給は絶たれるの
で、周波数信号は発生されなくなる。
【0090】図14に示すように、本実施例において
は、上記屋根材一体型太陽電池モジュール1200を用
いて屋根が構築される。これは、屋根下地材1401上
に防水シート1402(あるいは捨て屋根)を施工した
後、固定部材1403を施工して、該固定部材1403
と前記垂下部1210とを嵌合する事により、屋根下地
材1401上に固定する構造を有している。
【0091】本屋根構造は、外観は横葺きの屋根構造と
同様な外観を有する特徴がある。しかも垂下部1210
に機械的変位を加えれば容易に、1枚の屋根材一体型太
陽電池モジュールごとにはずすことができるので部分的
な葺き替えが可能であるため、個別交換が容易であると
いう利点を有している。
【0092】図15は、本太陽電池モジュール1200
を利用した太陽光発電装置のブロック構成図を示してい
る。
【0093】1200は上述の太陽電池モジュール、1
502は接続箱1505と系統連系インバータ1507
を含む電力関連機器を示す。
【0094】本構成の太陽電池アレイ1510は、3つ
の太陽電池モジュール1200の第1の直列体1511
と、他の3つの太陽電池モジュール1200の第2の直
列体1512からなる。各太陽電池モジュール1200
には、それぞれ信号発生手段1306(発振回路)が内
蔵されており、それぞれ、f0、f1、f2、f3、f
4、f5の固有周波数を発振する。第1の直列体151
1と第2の直列体1512は、それぞれ1503の直流
開閉器を介して、ブロッキングダイオード1504に接
続されて、ここで最終的に電気出力が束ねられ、系統連
系インバータ側の直流開閉器1506と、前記系統連系
インバータ1507を介して交流配電系統(電力系統)
に接続される。1508は、太陽電池モジュール120
0が個別に有する固有周波数信号の有無や相異に基づい
て前記故障情報を取り出すための信号分離手段であり、
1509は該信号を基にして個別に太陽電池の状態を表
示する表示手段である。
【0095】図16を用いて、故障した太陽電池モジュ
ールの特定方法を説明する。図15中に示す系統A及び
系統Bの測定点における出力電圧の波形は、正常状態下
では、図16のグラフ1、グラフ2に表示される状態と
なっている。ここで、図15中の系統Aの、周波数f1
の信号を生成する発振回路を内蔵する太陽電池モジュー
ルが故障したとすれば、f1の信号は生成されなくなる
ので、図16のグラフ1の信号(f0+f1+f2)は
グラフ3の信号(f0+f2)に変化する。すなわち、
出力電圧の低下及び、重畳される周波数f1の信号の欠
落という現象となってあらわれる。この信号状態から、
周波数f1の信号を生成する発振回路を内蔵する太陽電
池モジュールの故障が特定できる。図16のグラフ4
は、図15中の系統Bの、周波数f3、f4の信号を生
成する発振回路を内蔵する2つの太陽電池モジュールが
相方とも故障した状態を表している。この信号状態か
ら、周波数f3、f4の信号を生成する発振回路を内蔵
した太陽電池モジュールの故障が特定できる。
【0096】なお、使用する周波数は、太陽電池モジュ
ールが有する静電容量との関係で決定する事が望まし
い。これは金属外郭部を有する太陽電池モジュールは、
アース接地されている場合が多く、周波数信号は、この
静電容量の影響を受けて減衰する。たとえば、本実施例
のように太陽電池素子として金属基板を有するアモルフ
ァス太陽電池を用いた場合においては、1m2あたり約
60pFもの静電容量が存在するため、高周波は減衰が
大きく、高周波を利用する場合は大きな振幅が必要にな
る。一方、太陽電池素子自身がアンテナとなって屋外に
電波を放射するのを防ぐ必要から、振幅は抑えねばなら
ず、バランス的には1MHz以上の周波数を重畳する事
は望ましくない。なお、多結晶太陽電池素子や金属基板
を用いない太陽電池素子では静電容量が減少するため、
より高い周波数を用いる事はもちろん可能である。
【0097】本実施例の一つの特徴は、太陽電池モジュ
ールの電気出力に周波数信号を重畳することであり、こ
れにより前記電力関連機器内に、いずれの太陽電池モジ
ュールが故障したかに関する情報を電力出力線から取り
出す事である。このような構成により、かかる信号を搬
送するための専用配線を設ける必要がないことから、施
工、保守が容易となり、さらには専用配線の材料費を削
減することができる。
【0098】信号分離手段1508は、上に述べた周波
数の相異に基づいて太陽電池モジュール1200の故障
情報を取り出し、該信号を基にして表示手段1509が
個別の太陽電池モジュールの状態を表示する。
【0099】本実施例では、表示手段1509が接続箱
1505に設けられている。信号抽出はブロッキングダ
イオード1504の手前で行われる。これは、直列体の
多数の箇所で故障が発生した時、ブロッキングダイオー
ド1504によって電気出力が完全に遮断されて信号自
体も伝達されなくなるのを防ぐためである。
【0100】上記信号分離手段1508及び表示手段1
509は既存の半導体技術を利用して構成することがで
きる。例えば、信号分離手段1508の具体的な例とし
てはバンドパスフィルターが挙げられ、これによる信号
分離等が使用できる。また例えば、A/D変換器でデジ
タル信号に分解した後、コンピュータによる既存の周波
数分解アルゴリズム等の復調方法により周波数成分を分
離して、故障した太陽電池モジュールの特定を行うこと
も可能である。
【0101】<実施例3>図17〜図23に本発明によ
る第3の実施例を示し、以下に説明を行なう。
【0102】図17は、サブストレート型太陽電池モジ
ュール1700の一例を示す概略平面図、X−X概略断
面図である。以下、その構成要素について説明を行な
う。
【0103】1701はアモルファス太陽電池素子、1
702はバイパスダイオード、1703は太陽電池素子
1701を直列接続し、端子箱1704、1705に電
気出力を導くインターコネクタ部材、1704はプラス
側端子、1705はマイナス側端子である。プラス側端
子1704を設けている場所には隣接して電圧検出用の
マイナス端子1706も導かれている。1707は表面
カバー部材であるフッ素樹脂フィルム、1708はエチ
レンビニルアセテートと無機充填材を含浸した封止樹
脂、1709はガルバリウム鋼板、1710は前記ガル
バリウム鋼板とインターコネクタ部材を絶縁するための
ポリエチレンフィルム、1711は前記インターコネク
タを表面から隠すために使用される化粧用の黒ポリエチ
レンフィルムである。
【0104】図18は上記太陽電池モジュール1700
の回路構成であり、バイパスダイオード1702は各太
陽電池素子1701に設置されている。
【0105】本実施例ではさらに、図19の回路構成に
しめされる電圧検出用プラス端子1706’をもつ同様
な形状を有する太陽電池モジュール1900も用意す
る。
【0106】図21は、上記太陽電池モジュール170
0及び1900を用いて構成した太陽電池付き建材たる
屋根パネル2000の構成例を示す模式的斜視図であ
る。屋根パネル構造部材2101上に、相対する辺を上
向きに折り曲げて垂上部を形成した太陽電池モジュール
1700及び1900を配置し、該垂上部に吊り子21
02を係合させて前記構造部材にドリルビス等で固定す
る。2103は片吊り子であり、該吊り子は屋根パネル
の端部で太陽電池モジュール1700を固定している。
2104は、太陽電池モジュール1700と1900の
間の間隙部を覆うキャップ部材である。また、電圧検出
用の検査端子は、該モジュールの中央部に配置されるよ
うに太陽電池モジュールに固定する。2105は、各太
陽電池モジュールの配線を接続する端子箱であり、本実
施例では、通信手段は該端子箱内部に設けられている。
【0107】図20は、上記屋根パネル2000のブロ
ック構成図であり、1700、1900は図17、図1
8、図19に示した太陽電池モジュール、2003、2
004は電気的パラメータ検出手段たる電圧検出コンパ
レータ回路、2005、2006は前記電圧検出コンパ
レータ回路の出力を受けて固有の信号を発生し、送り出
す信号発生手段、2007は、前記各回路に電源を供給
する電源回路である。信号発生手段2005、2006
で発生された信号は、トランスから成る重畳手段200
8で太陽電池モジュールの出力線に重畳されるしくみに
なっている。通信手段は、信号発生手段2005、20
06と重畳手段2008とからなる。なお、2009が
電気的パラメータ検出手段と通信手段の範囲(検出通信
部)を示しており、公知の半導体技術により1チップに
おさめることが可能である。
【0108】図22は、上記太陽電池付き屋根パネル2
000を屋根上に施工する様子を示している。母屋22
01等の屋根の構造部材の上に、本屋根パネルをクレー
ン等で吊り上げ、そのまま施工する事が可能である。設
置された屋根パネル2000は、隣接する屋根パネルと
間隙部において接続コネクタ2202により電気配線が
接続され、また、該間隙部において母屋等の屋根の構造
部材とも固定される。
【0109】図23は、前記太陽電池モジュール付き屋
根パネルを利用した太陽光発電装置の一例を示すブロッ
ク構成図である。2000は上記太陽電池モジュール付
き屋根パネル、2302は上記太陽電池モジュール付き
屋根パネルによって構成される太陽電池アレイからの電
力を集電する接続箱である。該接続箱2302には、2
304の太陽電池アレイ側の直流開閉器、ブロッキング
ダイオード2305、避雷素子2306、パワーコンデ
ィショナー2311側の3線式直流開閉器2307が設
けられいる。
【0110】本構成の太陽電池発電装置は、まず互いに
異なる信号を発生する信号発生手段を有する太陽電池モ
ジュール付き屋根パネル2000を直列接続してなる第
1の直列体2313と、互いに異なる信号を発生する信
号発生手段を有する太陽電池モジュール付き屋根パネル
2000を直列接続してなる第2の直列体2314の電
気出力線を、それぞれ、接続箱2302に導き、直流開
閉器2304を介してブロッキングダイオード2305
に接続することにより、電気出力を集め、そして、3線
式直流開閉器2307を介してインバータ2311に接
続され、該インバータ2311を介して交流配電系統に
接続される。
【0111】2303は交流系統と接続するためのパワ
ーコンディショナーである。本実施例では、信号分離手
段2308と表示手段2309はパワーコンディショナ
ー内に内蔵されている。この他、2310はマイクロコ
ンピュータ、2311はインバータ、2312は記憶手
段であり、これらが、前記パワーコンディショナー23
03に内蔵されている。そして、信号分離手段2308
は、太陽電池モジュール付き屋根パネル2000の信号
発生手段2005、2006(図20)がそれぞれ発生
している信号の有無や相異に基づいて故障情報を取り出
し、マイクロコンピュータ2310は、これに基づき、
太陽電池モジュール1700、1900(図20)の動
作状態の適否を表示手段2309に表示させる。この故
障した太陽電池モジュールや故障の日時等は記憶手段2
312に記憶され、故障原因の調査等に利用される。
【0112】なお、実施例2と同様にして信号の分離を
行えばマイクロコンピューターのプログラム次第で、任
意のディジタル変調に対応した復調ができ、信号検出が
できる。また故障した太陽電池モジュールの特定は実施
例2と同様に行なえる。そのため、ここでは詳しい説明
を省略する。
【0113】本実施例は、太陽電池モジュールごとに設
けられる信号発生手段が発生する信号のうち、2つの信
号発生手段が発生する信号を1つの重畳手段により太陽
電池モジュールの電気出力に重畳するという特徴を有す
る。このような構成により、各太陽電池モジュールごと
に重畳手段を設ける必要がないため、その分、低コスト
で太陽電池発電装置を提供することができる。なお、本
実施例は、屋根パネル2000に、2つの太陽電池モジ
ュール1700、1900と2つの信号発生手段200
5、2006と1つの重畳手段2008とを設ける一例
を示しているが、2つの信号を1つの重畳手段により太
陽電池モジュールの電気出力に重畳することを、かかる
屋根パネルという形態にとらわれず行えることは言うま
でもない。また、2以上の信号発生手段が発生する2以
上の信号を、1つの重畳手段を用いて太陽電池モジュー
ルの電気出力に重畳することも同様に可能である。これ
により、さらなるコストダウンを図ることができる。ま
た、信号発生手段としては、何らかの信号を発生する回
路を用いることができ、その信号としては、正弦波、三
角波、矩形波等の周期的信号や入力信号に応じて発生さ
れる周期的でない断続的な信号であってもよい。信号発
生手段の具体例としては、実施例2において用いた発振
回路や、ディジタル変調回路等が挙げられる。特に、デ
ィジタル変調回路を用いることにより、誤り訂正等の技
術を利用して故障した太陽電池モジュールの特定の信頼
性を高めることができることから、ディジタル変調回路
はより好ましい。
【0114】また、表示手段をパワーコンディショナー
側に設ける事により、それらと、パワーコンディショナ
ー側の制御用コンピュータや表示装置との兼用が図れる
ため、部品点数を減少させることができ、低コストで太
陽光発電装置を提供することができる。また、記憶手段
を備える事で、故障の経緯等の情報の蓄積ができ、故障
原因の調査に利用できる情報を残せる他、太陽電池モジ
ュールを交換する際にいちいち晴天の日に行なう必要が
なくなる利点を有している。
【0115】<実施例4>図13及び図15に示される
各太陽電池モジュール1200が有する信号発生手段1
306として、パルス信号発生回路を用いた以外は、実
施例2と同様にして太陽光発電装置を構成した。
【0116】6個の太陽電池モジュール1200が有す
るパルス信号発生回路1306は、それぞれ互いに異な
るパターンのパルス信号を発生する。いわば、各太陽電
池モジュールは、それぞれID情報を有している。な
お、太陽電池モジュール1200が故障すると、その太
陽電池モジュールに取り付けられているパルス信号発生
回路1306への電力供給は断たれるので、そのパルス
信号発生回路1306は信号を発生しなくなる。
【0117】図25(a)は、第1の直列体1511を
構成する3個の太陽電池モジュール1200が有するパ
ルス信号発生回路1306が発生する信号のパターンの
一例を示している。それぞれの信号パターンをp1、p
2、p3と呼ぶ。
【0118】3個の太陽電池モジュールが正常に作動し
ている場合には、信号p1、p2、p3が重畳されるこ
とから、図25(b)に示される信号が系統Aの太陽電
池モジュールの電気出力に重畳される。信号p1を有す
る太陽電池モジュールが故障している場合には、信号p
1は系統Aに重畳されないことから、図25(c)に示
される信号が系統Aの太陽電池モジュールの電気出力に
重畳される。同様に、図25(d)は、信号p2を有す
る太陽電池モジュールが故障している場合において、系
統Aに重畳される信号を示している。同様に、図25
(e)は、信号p3を有する太陽電池モジュールが故障
している場合において、系統Aに重畳される信号を示し
ている。信号p1を有する太陽電池モジュールだけが正
常に作動しており、第1の直列体1511の他の太陽電
池モジュールが故障している場合には、図25(a)に
示される信号p1のみが系統Aに重畳される。同様に、
信号p2を有する太陽電池モジュールだけが正常に作動
している場合には、図25(a)に示される信号p2の
みが系統Aに重畳される。同様に、信号p3を有する太
陽電池モジュールだけが正常に作動している場合には、
図25(a)に示される信号p3のみが系統Aに重畳さ
れる。
【0119】このように、第一の直列体1511を構成
する3個の太陽電池モジュールのうち、(1)すべて正
常に作動している場合、(2)いずれか一個のみが故障
している場合、(3)いずれか一個のみが正常に作動し
ている場合(他の2個の太陽電池モジュールは故障)、
のそれぞれの場合において、系統Aに重畳される信号は
それぞれ異なる。そして、(2)の場合において、3個
の太陽電池モジュールのうちいずれが故障しても、それ
ぞれ異なる信号が系統Aに重畳される。また、同様に、
(3)の場合において、3個の太陽電池モジュールのう
ちいずれか1個だけが正常に作動している場合でも、そ
れぞれ異なる信号が系統Aに重畳される。したがって、
故障した太陽電池モジュールを特定することができる。
【0120】なお、本実施例では、信号p1、p2、p
3を同期させているが、これらの信号を同期させなくて
もよい。例えば、信号p1、p2、p3が発生するタイ
ミングをズラして、信号p1、p2、p3が全く重なら
ないようにすれば、信号p1、p2、p3のパターンは
互いに異なることから、容易に信号p1、p2、p3の
有無を判別することができる。
【0121】以上のように、実施例2、実施例3、実施
例4の太陽光発電装置の各太陽電池モジュールは、それ
ぞれID情報を有している。すなわち、実施例2におい
ては、それぞれの太陽電池モジュールがそれぞれ異なる
周波数信号を有しており、かかる異なる周波数信号が、
それぞれの太陽電池モジュールのID情報である。実施
例3においても、同様に、異なる周波数信号や、デジタ
ル変調回路から発生する信号等をID情報として用いて
いる。実施例4においては、互いに異なるパターンのパ
ルス信号をID情報として用いている。このように、各
太陽電池モジュールが、それぞれID情報を有すること
により、故障した太陽電池モジュールを特定することが
できる。信号発生手段が発生する信号(ID情報)とし
ては、上述したように、正弦波、三角波、矩形波(パル
ス)等の周期的信号を用いることができ、また、入力信
号に応じて発生される周期的でない断続的な信号をも用
いることができる。
【0122】また、信号発生手段は、それに対応する太
陽電池モジュールが作動している間中作動し続けなくて
もよく、定期的に、信号を発生するだけでもよい。定期
的とは、例えば、30分間隔、1時間間隔、1日間隔等
が挙げられる。これにより、信号発生手段が消費する電
力を削減することができ、太陽電池モジュールからより
多くの電力を取り出すことができる。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、太
陽電池モジュール内に通信手段を設けたことにより、作
業者は太陽電池モジュールの近くで故障か否かを確認す
る必要がなくなる。そのため、作業者自身の影が太陽電
池モジュールにかかるのを防ぐことが可能になり、これ
により、より正確な故障の判定ができる。。
【0124】また、通信手段からの信号を受け取る表示
手段を、太陽電池モジュール外囲体を形成する非太陽電
池部材内に集約することにより、表示手段の部材費を節
約することができる。
【0125】また、通信手段からの信号を受け取る表示
手段を屋内の電力関連機器に内蔵した構成によれば、作
業者が故障した太陽電池モジュールの特定のために太陽
電池モジュールの設置面に登る必要がなくなり、作業量
が削減されるので、保守性が向上する。
【0126】更に、電話回線等を使用した外部との通信
手段を設けることで、電力機器等に内蔵されるコンピュ
ータと連動させて運転させることが可能になり、従来の
故障検知より多くの時間的、パラメー夕的情報から、よ
り精密な故障検知が可能になる。
【0127】また、太陽電池モジュールごとに特定の信
号を発生する信号発生手段を設けることにより、かかる
信号の有無、相異等により、故障した太陽電池モジュー
ルを特定することができる。
【0128】また、信号発生手段が発生する信号を、重
畳手段を用いて太陽電池モジュールの電気出力に重畳す
ることにより、太陽電池モジュールの電気出力ケーブル
をかかる信号の搬送経路として利用できる。これによ
り、かかる信号をインバーター等の電力関連機器にまで
容易に搬送することができる。また、かかる信号を搬送
するための専用配線を設ける必要がないことから、施
工、保守が容易となり、さらには、専用配線の材料費を
削減することができる。
【0129】以上のように、本発明によれば、容易に故
障した太陽電池モジュールを特定することが可能とな
り、保守性が向上する。
【図面の簡単な説明】【図1】本発明の太陽電池モジュールの第1の実施形態
を示すブロック図である。
【図2】本発明の太陽電池モジュールの第2の実施形態
を示すブロック図である。
【図3】本発明の太陽電池モジュールの第3の実施形態
を示すブロック図である。
【図4】本発明の太陽電池モジュールの第4の実施形態
を示すブロック図である。
【図5】本発明の太陽電池モジュールの第5の実施形態
を示すブロック図である。
【図6】本発明の太陽光発電装置の第1の実施形態を示
すブロック図である。
【図7】本発明の太陽光発電装置の第2の実施形態を示
すブロック図である。
【図8】本発明の実施例1に係る太陽電池モジュールを
示したもので、(a)はその概略平面図、(b)はその
X−X概略断面図、(c)は端子箱の部分の拡大図であ
る。
【図9】本発明の実施例1に係る太陽電池モジュールの
等価回路を示した回路図である。
【図10】本発明の実施例1に係る太陽光発電装置のブ
ロック構成図である。
【図11】本発明の実施例1に係る太陽電池モジュール
外囲体を示したもので、(a)はそのX−X概略断面
図、(b)はその概略平面図である。
【図12】本発明の実施例2に係る太陽電池モジュール
を示したもので、(a)はその概略平面図、(b)はそ
のX−X概略断面図、(c)はそのY−Y概略断面図で
ある。
【図13】本発明の実施例2に係る太陽電池モジュール
の等価回路を示した回路図である。
【図14】本発明の実施例2に係る太陽電池モジュール
外囲体の構成図である。
【図15】本発明の実施例2に係る太陽光発電装置のブ
ロック構成図である。
【図16】本発明の実施例2に係る周波数信号の説明図
である。
【図17】本発明の実施例3に係る太陽電池モジュール
を示したもので、(a)はその概略平面図、(b)はそ
の概略断面図である。
【図18】本発明の実施例3に係る第1の太陽電池モジ
ュールの等価回路を示した回路図である。
【図19】本発明の実施例3に係る第2の太陽電池モジ
ュールの等価回路を示した回路図である。
【図20】本発明の実施例3に係る太陽電池付き屋根パ
ネルのブロック構成図である。
【図21】本発明の実施例3に係る太陽電池付き屋根パ
ネルの模式的斜視図である。
【図22】本発明の実施例3に係る太陽電池付き屋根パ
ネルの施工方法を示す図である。
【図23】本発明の実施例3に係る太陽光発電装置のブ
ロック構成図である。
【図24】従来からの太陽電池モジュールの構成例を示
した回路図である。
【図25】本発明の実施例3に係る信号の説明図であ
る。
【符号の説明】 101 太陽電池素子 102 動作電流検知手段 103 通信手段 104 バイパスダイオード 105 太陽電池モジュール 201 太陽電池素子 202 動作電流検知手段 203 通信手段 204 バイパスダイオード 205 太陽電池モジュール 206 演算手段 207 電圧検知手段 301 太陽電池素子 302 動作電流検知手段 303 通信手段 304 バイパスダイオード 305 太陽電池モジュール 306 演算手段 307 電圧検知手段 401 太陽電池素子 402 バイパス電流検知手段 403 通信手段 404 バイパスダイオード 405 太陽電池モジュール 501 太陽電池素子 503 通信手段 504 バイパスダイオード 505 太陽電池モジュール 507 動作電圧検知手段 601〜606 太陽電池モジュール 607〜612 ブロッキングダイオード 613〜615 表示手段 616 屋内電力関連機器(インバータ等) 701〜706 太陽電池モジュール 707 接続箱 708 インバータ 709 表示手段 710 記憶手段 711 外部通信手段 801 単結晶シリコン太陽電池素子 802 集電電極 803 インターコネクタ部材 804 端子箱 805 バイパスダイオード 810 集積回路 806 表面保護のためのガラスカバー 807 太陽電池素子を封止するシリコン樹脂 808 裏面防湿材 809 アルミフレーム枠 810 集積回路 901 等価回路 902 抵抗分割器 903 定電圧回路 904 コンパレータ 905 ライン 1001 太陽電池モジュール 1002 ブロッキングダイオード 1003 光ダイオード 1004 表示手段 1005 接続箱 1006 系統連系インバータ 1007 直流開閉器 1008 避雷素子 1009 波板屋根 1010 太陽電池アレイ 1100 太陽電池モジュール外囲体 1101 太陽電池モジュール 1102 ボルト 1103 固定部材 1104 端子箱 1105 接続ケーブル 1106 非太陽電池部材 1200 屋根材一体型太陽電池モジュール 1201 アモルファス太陽電池素子 1202 バイパスダイオード 1203 インターコネクタ部材 1204 プラス側端子箱 1205 マイナス側端子箱 1206 ガラス板(表面カバー部材) 1207 封止樹脂 1208 ポリエチレンフィルム 1209 建材用塗装鋼板 1210 垂下部 1304 定電圧回路 1305 コンパレータ回路 1306 発振回路 1307 トランス 1401 屋根下地材 1402 防水シート 1403 固定部材 1502 電力関連機器 1503 直流開閉器 1504 ブロッキングダイオード 1505 接続箱 1507 系統連系インバータ 1508 信号分離手段 1509 表示手段 1510 太陽電池アレイ 1511 第1の直列体 1512 第2の直列体 1700 サブストレート型太陽電池モジュール 1701 アモルファス太陽電池素子 1702 バイパスダイオード 1703 インターコネクタ部材 1704 プラス側端子 1705 マイナス側端子 1706 電圧検出用のマイナス端子 1706’ 電圧検出用のプラス端子 1707 フッ素樹脂フィルム(表面カバー部材) 1708 封止樹脂 1709 ガルバリウム鋼板 1710 ポリエチレンフィルム 1711 化粧用の黒ポリエチレンフィルム 2000 屋根パネル 2003、2004 電圧検出コンパレータ回路 2005、2006 変調回路 2007 電源回路 2008 重畳手段 2009 検出通信部 2101 屋根パネル構造部材 2102 吊り子 2103 片吊り子 2104 キャップ部材 2105 端子箱 2302 接続箱 2303 パワーコンディショナー 2304 太陽電池アレイ側直流開閉器 2305 ブロッキングダイオード 2306 避雷素子 2307 パワーコンディショナー側の3線式直流開閉
器 2308 信号分離手段 2309 表示手段 2310 マイクロコンピュータ 2311 インバータ 2312 記憶手段 2313 第1の直列体 2314 第2の直列体 A 通信端子 A1 太陽電池素子 A2 バイパスダイオード 2401 太陽電池モジュール B1、B2 磁界発生手段 C1 発光手段