遭難の作法 ふと、彼は思う。自分は、まだ待機していたい。待っていたい。だが、なにを待つのか?——堀江敏幸『河岸忘日抄』 霧の深い夜には、たいそう派手な失恋をしてなんの知らせもよこさずに遠い異国へふつりと消えた、気狂いの友人を思い出す。失踪した…
野生の文章書き。海外文学と海外ごはんが好き。ガイブン読書会 鈍器部をたまに主催。雑誌『本の雑誌』で「新刊めったくたガイド」(海外文学)を月間連載中。筆名は藤ふくろう。
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