自動変形するミニ四駆…だと!? ウェーブ状のコースを減速せずに直進する、極細オリジナルマシンを作ってみたら更なる課題が見えた
今回紹介するのは、ニコニコ動画に投稿された『ミニ四駆半分の50mm幅マシンは変形式ウェーブスルー走法の有効性とその限界を示す』という、にわからさんの動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
現実離れしていると思ったが着実に近づいている!
投稿者のにわからさんは、様々なオリジナルミニ四駆を作る動画を投稿しています。
今回の動画では、ミニ四駆 ジャパンカップ ジュニアサーキット(JCJC)の波状のコース「ウェーブセクション」を、ウェーブせずに直進するマシンを制作します。

まずは以前に制作したという、同じコンセプトの機体の紹介です。
コースの壁にあたるローラーが取り付けられた腕が開くことで、ウェーブを無視するという仕組みになっています。


この機体ではまだマシンの幅が広くウェーブに当たってしまうなど、いくつかの改善点が見つかったそうです。
今回はそれらを解決した改良機を作ります。

にわからさんのJCJC自己ベストから計算すると、腕の変形に使える時間はわずか0.04秒。
このわずかな時間で変形完了できる機体を目指します。

そのために腕の変形に使用するモーターを変更。

機体もすべて作り直します。
試作を繰り返して……

本番用の機体を印刷します。

動作をコントロールする基板も自分で設計します。

ウェーブをすり抜けられるように機体を小型化する必要があるため、部品も小型に。

必要な部品と配線を盛り込んで、基板の設計が完了。

印刷したものがこちら。

これを固定板にはめて固定します。

ステンシルという穴が開けられた板を重ねて、ペースト状のはんだを伸ばすように付けます。


はんだを付けた後は、電子部品を乗せます。

基板ごとホットプレートで熱してはんだを溶かせば、はんだ付け完了です。

さらにいくつかの電子部品をはんだ付けして、基板は完成。

モーターやセンサー類はケーブルとソケットをはんだ付けします。

すべての部品が揃ったところで、組み立て開始です。

しかし組み立て中にトラブルが。
腕を変形させるためのモーターのギアが抜けてしまったようです。

ピンセットで取り出すと、軸ごと抜けています。
モーターが壊れたようです。

この時点でモーターは接着してしまっており、取り出すことができません。

なんとか押し出そうとしますが……

押すために使ったネジが曲がってしまいました。

仕方なく、機体を壊して部品を取り出します。

機体は印刷し直し、組み立てもすべてやり直しです。

そんなトラブルを乗り越えて完成したオリジナルミニ四駆がこちら。
一見するとミニ四駆とは思えないほどの細さです。

ここからはテスト走行と調整を繰り返していきます。
上手く行った走りでは、ウェーブセクションに「いいスピードで飛び込んで」「壁をかわすように変形」し、見事にウェーブを無視した直進を見せてくれます。


ウェーブを抜けたあとはまた腕を変形させています。
このコンセプトに「希望を持たせるいい走り」ができたとのこと。

しかし、このテスト走行中に腕が折れてしまい走行不能に。

今回のマシンで、いくつかの課題が見えたそうです。
「壊れたおかげで限界が分かったのはとても良かった」と、マシンは壊れてしまいましたが得られた知見は多かったようです。

「さらなるアイデアも思いついた」とのことで、今後が楽しみです。

記事では組み立てやテスト走行の様子は割愛しましたが、動画をご覧いただけるとマシンに込められた工夫がより楽しめると思います。
興味がわいた方は、ぜひ下記のリンクから動画でもお楽しみください。
視聴者のコメント
計測機器かなにか?
サムネ見て思わず「なにこれ?」って言っちゃった
これミニ四駆の動画なんですかね…?
およそ個人がミニ四駆制作に投入する技術ではないんよ・・・
そういやこれミニ四駆作る動画だったな、忘れかけてたわ
▼動画はこちらから視聴できます▼
『ミニ四駆半分の50mm幅マシンは変形式ウェーブスルー走法の有効性とその限界を示す』
https://www.nicovideo.jp/watch/sm44744285
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