ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
posted2020/03/01 19:00

2月26日、政府が新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、今後2週間の全国的なスポーツ・文化イベント開催自粛を要請したことで、各スポーツイベントの開催中止や延期が相次いでいる。
プロレス界でも、すでに3月14日までの興行中止を発表していたスターダムを始め、同じブシロード傘下の新日本プロレスも3月15日までの大会中止を発表。DDTも系列ブランドの東京女子プロレス、ガンバレ☆プロレスも含め3月8日までの全大会を中止。さらにプロレスリング・ノアも春のビッグマッチ、3.8横浜文化体育館大会の延期を発表するなど、影響が広がっている。
そんな中、26日に新日本プロレスとスターダムの木谷高明オーナーが、Twitterで以下のような投稿をし、ファンの間でも賛否両論の声が上がった。
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「新日本プロレスに関してはなるべく口を出さないてきたがファンの立場としても言うが日本全国のライブ、スポーツが中止になる中、ワールドと言うプラットフォームを持つ新日本プロレスが3月3日の創立記念日に無観客試合をやり、全国のファンに勇気と希望を与えるべきではないのか? 巌流島を思い出せ!(原文ママ)」
ここでいう「巌流島」とは、1987年10月4日に山口県の巌流島で行われた、アントニオ猪木vs.マサ斎藤のこと。この試合は、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘伝説にあやかり、無人島である巌流島で観客を入れないノーピープルマッチとして開催。それを後日、テレビ朝日がゴールデンタイムで特番放送したことで知られている。
現在、新日本プロレスには「新日本プロレスワールド」という定額課金制動画サイトがあるのだから、3月3日の旗揚げ記念日には無観客で試合を行い、それを動画配信するなど方法はいくらでもあるのではないか。「中止だけ発表するのでは余りにも工夫が無い(原文ママ)」というのが、木谷オーナーの意見だ。
実際、スターダムはすでに3月8日の後楽園ホール大会を無観客大会として、YouTubeで全世界無料配信することを決定。DDTと東京女子プロレスも道場を使用しての無観客試合を5大会、動画配信サービス「DDT UNIVERSE」を通じて配信することを発表している。
その是非はともかく、ここでは最も有名な無観客試合である、アントニオ猪木vs.マサ斎藤の巌流島の決闘とは、どんなものだったのか掘り下げてみたい。

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