
12月1日、東京ビッグサイトで開催した文学フリマに初出店した。去年は自分で作品をつくって、文フリに出店するなんて予想だにしていなかったのだが……。気づけばビッグサイトに導かれていた(笑)
ふだんはnoteでインハウスエディターをしながら、毎日脚本を書いている私なりに、文フリの感想を綴っていく。

※ この記事はnoteのみんな Advent Calendar 2024の12日目の記事です。
なんで参加したの?
自然に導かれていたと思ったけど(笑)。
つらつら書いてみたら、実は自分なりに出店した理由があったみたいだ。
・形にしたいと思う作品があったから。形にすれば、作品を知らない方にも届けられると思った
・文学フリマはnoteも協賛している。私は前回の東京38で、創作大賞のビラ配りをした。そのときの会場の熱気にやられた
・noteのあるイベントを見て、同人誌の作ることのメリットを感じた
・クリエイターを応援する会社にいる以上、クリエイターの気持ちを知るに越したことはない。自分も出店すれば、少しでも気持ちがわかると思った
・文フリ初の「東京ビッグサイト開催」というキャッチーさ。歴史的瞬間に立ち会えると思った
・普段はテレビや映画の脚本家、また脚本家を目指す人たちと話す機会が多いが、自分の知らない分野である戯曲(舞台)、コントなどのシナリオを書く人たちと話したかった
ちなみに私が背中を押されたnoteのイベントはこちら(下記はイベントレポート)「文学フリマってなんだろう?」という部分から、かなり解像度が上がった。
参加してよかったこと
ここでは特によかったことを2点挙げる。
1.はじめましての方に購入してもらった
いちばんうれしかったのは、やっぱりこれ。はい即答。
もちろん知り合いの方に購入してもらえるのはうれしくて、ありがたいことだとつくづく思ったし、「残りの時間、少しでも多くの方に見てもらうぞ!」というモチベーションに繋がる。
だが、作品についてなんの情報もないであろう方々が、足をとめて、見本誌を捲ってくれて……「一冊ください」と言ってくれたときには、心の中で「しゃああ!」と叫んだ。
「はじめまして購入」の第一号の方には、買ってもらう側なのに、驚いてこちらから500円玉を渡すという失態。あぁ接客を間違えたなと思いながら、しばらく余韻に浸った。
2.出店する人の気持ちがわかった
出店するためにはもちろん売る作品をつくらないといけない。
ほかにも関係各所への確認、SNSでの宣伝、ブース設営、お釣りの準備など、いろんな準備を進めていかないといけない。とにかく決断することが多い。
今回は初出店だったから、案の定、作品作りにもっとも時間を費やした。印刷所へのデータがうまく入稿できなくて、「初出店の壁」が何枚も立ちはだかってきた。
唯一救われたのは、作品はすでにYouTubeで映像化している短編映画のショートストーリーと脚本を載せる形式にしたこと。冒頭のご挨拶として「はじめに」を追加したり、短編映画の二次元バーコードを載せたりと、こまごました作業はあったものの、土台があったのは大きかった。印刷所選びや冊子の形式にも悩んだが、最終的にA6サイズ、60ページに落ち着いた。

文フリまでの葛藤No.1
ここまで散々文フリの準備がたいへんだった感を漂わせてきたが、ひっくり返す。作品をつくる過程は、たいへん<おもしろい だった!
それよりも葛藤したことは、
「文フリの準備をする時間、新しい脚本を書いたほうがいいんじゃないの?」という自分への問い。
出店して大丈夫?その間に他の人は次のコンクールに向けて、書き続けているよ?差がついてるよ?という感じに。
そこへの最適解はわからず、結局文フリにかける時間は、自分の中では必要最低限に。もちろん作品作りには全てこだわったけど、宣伝やブース設営には時間をかけなかった。
また自分を安心させるために、毎日少しでも脚本を書く時間は確保した。「今日も書いてるんだから大丈夫」と言い聞かせるようにして。でも、文フリに出店したことで、最近忘れかけていた「純粋に創作を楽しむ気持ち」を取り戻せた気がする。
という感じの出店になったけれど、文フリ楽しかった〜〜〜!
開場前と閉場後の運営さんからのアナウンス。出店者からの大きな拍手。みんな作っているものは違えど「創作が好きだ!」という熱意がある人たちの拍手がビッグサイトに鳴り響いたときは、心がほくほくになった。
このほくほくを大切にしながら自分はこれからも書き続けたいし、同じように創作する人たちを応援していきたい。
noteのミッション「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」についても、改めて考えさせられる1日になった。
最後に
冊子に掲載された脚本をもとに、映像化した作品を宣伝。
震災で離れ離れになった男女が、時を経て再会したあとの物語……。
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