Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


見出し画像

昨日(2025年7月20日)の参院選が終わって、午後8時の開票第一報からの流れを見終わってお風呂に入ってたら、YouTubeでこんな番組をやっていたのに気がつきました。

最初は文字通り東氏がひとりでクダを巻くスタイルの番組だったようでしたが、私が見始めたときにはチームみらいに投票したというコンサルの方が参加していて話をされている状況。が、きいていると話題のわりと多くの部分が参政党について割かれております。

何を隠そう、というのは嘘で、できることなら隠したいのですが、私は今回の選挙で参政党に投票したひとりです。世間では参政党はガチガチの極右でポピュリスト政党で、支持者は就職氷河期どまんなか世代の低収入、低学歴、低ネットリテラシーの大間抜けという評価が固まりつつあるのを肌で感じつつ、投票所で肩身を狭くしながら清き一票を投じたひとりとなります。

いやいや、なぜこの大躍進の時に肩身を狭くする必要があるのか。堂々と胸を張って、オレンジのなんらかを身につけて投票所に向かうべきではないかという参政党支持者の方もいらっしゃるかもしれません。ですが、私自身、ほぼ結党このかたサポーターとして(でもヌルく)活動してきた身としては、近年、特に昨年の衆院選後の参政党と、爆増した支持者を見るにつけ、どうにもモヤモヤと肩身が狭い感じを拭い去れないのです。

そんな心持ちでぼんやりとお湯につかってこちらの番組を眺め、画面下に表示されはじめた「乱入歓迎!」の文字を見ているうちに、なんというか、このモヤモヤを解消するにはこの番組に乱入すればよいのではないかという謎の心理となり、というわけで風呂上がりほかほかの就職氷河期どまんなか世代の低収入、低学歴、低ネットリテラシーの大間抜けは、ご自慢の残クレステップワゴンの運転席に収まり、夜の東関道を五反田に向かったのでありました。

かくしてゲンロンカフェに到着し、コンサルやコンサルやコンサルに囲まれる中「参政村ニキ」としてイベントの一隅にお邪魔させていただいたわけで、その様子はぜひ動画をご覧いただければと思います。9時間もあるけど。

で、ここからが本題。というか、当日思ったけどしゃべれなかったことを書きたいと思います。ごめん、頭の回転おそくて思ってもスラスラ出力できないんだ。コンサルじゃないから。

出演されていた皆様、本当にいい方ばかりで、こんな参政村ニキの話にも真摯に耳を傾けていただいたのがわかりました。そして、各人がそれぞれ自分の課題と社会の課題をきちんと把握した上で、決して多くない選択肢の中から、世の中のバランスを取るための投票行動をされていたことが伝わってきました。

そのようなお話を聞くごとに、私のような地域のしがらみと自分の子供のことだけを考えて投票したような人間はやはり肩身が狭くなってしまうのですが、しかしながら、同時に違和感を感じるようになりました。しかも、時間を経るごとに強く。

5時に番組が終わり、6時まで残った出演者の方々とお話をし、残クレステップワゴンで昇る朝日に目をショボショボさせながら東関道を東へ向かう中、ようやくその違和感をぼんやり言葉にすることができるようになりました。よって、以下言語化。

政治活動というのは投票だけではありません。日々の生活で自分の考えを持ち、考えに共鳴してくれる仲間を探し、声を掛け、同じ方向を向くことができるサークルを作り、仲間を増やしてより良い世の中にしていくことが政治です。などと書くともうお気づきの方はいらっしゃると思いますが、初期の参政党が行ってきた活動はまさにこのような身近なサークルづくりでした。

※あくまで私の居住地域の話で、もちろん異なる地域もあることでしょう。

このようなサークル作りに関わり、5年間で曲がりなりにも今日のような選挙結果を目にすることになった身としては、出演者の方々の「バランサー」としての振る舞いが、どうしてもある種無責任に見えてしまっていたのです。いや、政治って投票行動でバランス取るもんじゃないだろ。それだけ普段いろいろ考えてるんなら、投票以外にもやれることあるだろ、と。

や、もちろん皆様お仕事があり、家庭があり、趣味その他もろもろある中で、限られた時間を「政治活動」などに割く余裕なんかないというのは百も承知です。でも、そのような活動に本当にヌルくしか参加していない身ではありますが、そのような身からしても「いや、これっぽっちの手間も惜しんでバランサー気取って政治語るのはヌルくないか?」というのが、違和感の正体なのでは、と。

この違和感、番組内で選挙の話題以外でも感じた部分がありました。それは、慶応出身のコンサルをされている方が、東氏にゲンロンカフェのスケール化(よくわからないがコンサル語でとにかくデカくしたいという意味と解釈)について問いかけていた時のこと。提案としてはスポンサーをみつけての大規模化とか、広義のフランチャイズ化とか、そのようないわゆる一般的には穏当な提案だったとは思うのですが、やっぱり思ってしまう部分はあるのです。「や、そこまで言うんだったら小っちゃくてもいいから自分がそういう場を作ればいいのでは?(名推理)」と。

この文章を書きながら番組を見返していると、「東氏はソクラテス(意訳)」というコメントが散見されます。私の義務教育レベルの知識では、ソクラテスさんはなんか弟子といろいろしゃべってるうちに弟子も賢くなり、その弟子どもがその賢さの種に理由を付けて世の中に広めるみたいな、実質弟子がメインみたいな人であるという雑な理解なのですが、いや、だったらマジで弟子が自分でちっちゃくてもいいからゲンロンカフェ風のものをつくって、自分のサークルを作り育てるべきなのでは? などと思うわけです。いやがるソクラテスをむりやり働かせるんじゃなくってさ。

※あ、これ安野さんウマ娘問題にも通じるかもしれない。

というわけで、どんなに政治的知識があっても、どんなに社会的な自分の立ち位置を考えても、何かに乗っかる(選挙、ゲンロンカフェ、etc…)だけではなく、自分の手で何かを作ることをめんどくさがると、いつまでも「いち、にー、さんせいとー!」の響きを耳にすることになってしまうのでは、という参政村からの警鐘(えらそう)でございます。あ、これ今回文字通り参政党に「乗っかった」やつらにも言ってるからな。

最後になりましたが、貴重な場を提供していただいた東氏、朝6時までご対応いただいたゲンロンカフェのスタッフのお二人。そして参政村ニキにも分け隔てなく接し、話に耳を傾け、真摯に回答していただいた出演者の皆様、本当にありがとうございました。特にここで名前を挙げてしまった慶応コンサルニキも、めちゃくちゃいい人でした。マジで。

このように意見や立場を異にする人々が、文字通り誠実な議論ができる場は本当に貴重だと思います。そして、私もゲンロンカフェのような「場」を自分でも作っていきたいなと思わせてくれる、得がたい機会となりました。他にも感想(東さん女性性すごい説など)は山のようにありますが、長くなりましたのでこのへんで!

追記:
私自身、兄が東氏のファンというだけで、YouTubeくらいでしか東氏のことを知らず(話がおもしろ深いおじさんというくらいの認識だった)、もちろん本など読んでおらず(ゲンロン戦記というのは借りて読んだ。おもしろかった。)、もちろんシラスというサービスにも入っておらず、当日現地でも一円も課金せずというリアル今北勢でした。本当に申し訳ない。でもこんな記事を書いてしまうくらい深く感動した一夜だったので、これから課金します。ごめんなさい。

いいなと思ったら応援しよう!

「あの夜」の一員。

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp