
日本で受けられないドライアイ治療まとめ【エンジニアの健康】
これはno plan incの2024年Advent calendar16日目の記事です。
こんにちは、noplan incの健康担当の鈴木です。
エンジニアの健康問題と言えば、真っ先に上がるのがドライアイだと思います!
自分自身、重症ドライアイを患っていることもあり、この分野は日頃から超調べまくっています。
そこで気づいたのは、「日本に住んでいる限りは治療オプションが限られてしまう」ということです。
以下、欧米まで飛び出せばもっと色々試せることあるよ!という記事です。
まえがき
先日、こんな記事を読みました。
要約すると、ドライアイのエンジニアの方が"ジクアス"という目薬に出会って大きく改善した→諦めていた仕事・趣味に取り組めるようになった、めでたしめでたしという記事です。
しかしこれって少数派なんじゃないの?と思いました。
ジクアスは主に涙の「水」部分に作用する薬ですが、水だけが不足しているドライアイは全体のたった14%と言われています。
残りの86%には油不足が関与しています↓ (引用元)

私は油不足のドライアイなので、ジクアスではほぼ改善がありませんでした。
そして本題なのですがこの油不足ドライアイへの治療など、日本では受けられない欧米の治療が沢山あります!それを紹介していきたいと思います。
Meibo(対象:油不足ドライアイ)

100%純粋に油の成分となっていて、目で不足している油を補給します。アメリカでは処方薬となっていて1本$500ぐらいしますが、ヨーロッパではOTCドラッグとなっていて1本$20ぐらいで購入できます。こちらはヨーロッパの薬局を通して個人輸入ができます。
Xdemvy(対象:油不足ドライアイ)

油不足ドライアイでは油を分泌する腺の周りでダニが異常増殖していることが多いのですが、それを退治する薬です。アメリカで処方薬となっていて1本約$2000と非常に高額な薬です。
Optimel manuka gel (対象: 油不足ドライアイ)

米国・ヨーロッパともにOTCドラッグとして流通している眼軟膏です。
油不足ドライアイでは瞼の炎症(眼瞼炎)を合併しているケースがほとんどのようですが、それをマヌカハニーの抗炎症作用によって鎮める薬です。
また油の分泌を増やす効果もあるようです。こちらはiHerbにて購入できます。
Meibomian gland probing (対象:油不足ドライアイ)

油を分泌する腺(マイボーム線)に直接器具を突っ込んで詰まりを解除する治療です。検査なども含めて大体$5000ぐらいが相場のようです。
日本の眼科医による治療ガイドラインにおいては、他の治療法との比較で優位性が認められなかったことなどを理由として「弱く非推奨」となっています(引用)。

しかし、欧米のドライアイ専門家の間ではそれなりに広く行われている治療のようです。
Xiidra (対象:炎症性ドライアイ)

炎症性ドライアイと書きましたがほとんど(全て?)のドライアイにおいて目の慢性炎症が関与しているようです。欧米ではまず慢性炎症に対処するために何かしらの抗炎症薬が処方されることが多いです。抗炎症作用といえばステロイドですが、これは緑内障・白内障の副作用があるため長期使用ができません。なので欧米では非ステロイドの抗炎症目薬が複数流通していますが、日本では現状皆無です。
ちなみにこれは私も使っていて、目の不快感・疲れを大きく改善させ、人生を変えた薬です。感謝!
Restasis (対象:炎症性ドライアイ)

これも抗炎症薬で、サイクロスポリンという有効成分が入っているのですが特許権が切れたため、vevyeやcequaといった、もっと濃度を高めたジェネリック薬品が販売されています。
xiidraや、濃度の高いサイクロスポリン製品の方が効果が出てくるまで短いためか処方される機会は減っている?ようです。
この薬は日本のドライアイガイドラインにおいても有効性が明記されています。(引用)

それでも日本で処方が行われないのは製薬業界の闇なのか…?
Tyrvaya(対象:水不足ドライアイ)

恐らく唯一のドライアイ向けの点鼻薬です。涙腺に繋がる神経を刺激して涙を分泌させます。ドライアイ患者は日頃から複数の目薬を差していることが多いですが、あまり目薬を差しすぎると自分のナチュラルな涙を洗い流してしまうことになります。点鼻薬ならその心配をせずに薬を追加できるのが良い所らしいです。
終わりに
アメリカでは2023年だけで複数のドライアイ治療薬が承認されています。日本で最後に追加されたのは2019年のアジマイシン点眼(アメリカでは2007年に承認)でしょうか。
ここまで調べてアメリカってすごい!って思いましたが、気をつけなきゃいけないのは保険の仕組み上、アメリカではある程度裕福でないとまともな治療が受けられないということです。
受けられる医療サービスは、
アメリカで金持ち>日本で金持ち
日本で貧乏>>>アメリカで貧乏
という感じになっています。
実際治療のために移住するとなると、アメリカよりは皆保険制度のあるカナダ等を目指すべきなのかもしれません。
とにかくドライアイに限らず、今後かかるかもしれないどんな病気であれ海外治療の選択肢を持っておくことは重要なので、英語力・海外で働けるスキル獲得は頑張っていこうと思います!(あとそもそも病気にならないように食事睡眠運動も)
※注意※
治療の紹介部分は日/英の医師のYoutube動画やRedditのdryeyeコミュニティ等を参考にまとめたものです。また私は医療関係者ではなくただの一患者、素人です。もし個人輸入または現地の病院に行かれる方はDYORでお願いします。
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