
既得権益批判という熱狂
前回のエントリは,建設業界の供給制約が厳しさを増していること,建設業界の供給制約が他産業の投資行動に影響を与えることなどを指摘しました.
現在,多くの産業で人手不足問題・供給制約問題が顕在化しています.「現在」供給制約(供給能力不足による成長の停滞)が発生している理由は「過去の」デフレ不況にあります.
1990年代からの長期停滞,さらには2008年以降の世界金融危機後不況において適切な日本政府が需要支持政策をとらなかったことでーー各企業は合理的に「需要がないから供給能力を落とす」ことを選択してきたわけです.需要不足が中長期的な供給能力の低下を招くことは履歴効果(ヒステレシス)研究を中心に様々な形で検証されてきました.
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