どちらかと言えば、世間の関心は「立花孝志が獄中立候補するのか」ではなく、「田久保眞紀市長が再選するのか」という点でしょう。なので、今回の記事は、あまり読まれないかもしれませんが、伊東市長選の告示日を迎えるにあたり、N国党の動きを考察してみたいと思います。
立花孝志が獄中立候補する可能性については、接見してきた福永活也が匂わせた後、古参のN国信者である「カモフラチャンネル」が確定的に伝えたことで、広く一般のN国信者たちが「立花さんが帰ってくる!」と沸き上がったというものです。加えて、静岡朝日テレビがN国党関係者に取材をしても「立候補の方針だ」と伝えられていたという話もあります。
しかし、他の放送局は「立花孝志から直接聞いたわけではないし、今から立候補するかもしれないことを宣伝してやる必要はない」とばかりに、候補者リストに立花孝志の名前を入れておらず、「はてさて、結局、立花孝志は立候補してくるのか?」という感じになりました。
告示日の当日になっても、結局、立花孝志が立候補してくるのかどうかが全然わからないので、皆さんがヤキモキすることになっています。立花孝志の意向としては立候補するつもりかもしれませんが、果たして、本当に立候補できるのかどうかは不透明です。現時点で、山田信一が既に伊東市で待機していますので、かなり高い確率で立候補してくるのではないかと思いますが、不安がないわけではありません。
■ オペレーションを回す能力は低下している
おそらく尊師・立花孝志は、自分の立ち位置を正確に理解できていないと思いますが、現在の「NHKから国民を守る党」には、オペレーションを担当できる人間がいなくなってしまったので、立花孝志の考えたことを実行する人間がおりません。
具体的に言うと、立花孝志が「伊東市長選に獄中から立候補する」と宣言したとして、そうすると立花孝志は兵庫県警本部の鉄格子の中から出ることはできないのですから、誰かが供託金100万円を持って、伊東市役所まで行ってこなければなりません。この「手続きを実行する」という人間が必要になるわけですが、その役割を担当する粟飯原美佳と本間明子は、ともに齊藤健一郎が連れて行ってしまったため、N国党に残っているのは教団幹部の越智寛之しか残っていません。
昔は武元誠や牧原慶一郎、松田亘などのメンバーがいましたが、参院選で大惨敗して以来、このあたりのメンツはまったく見なくなりました。今も変わらずに信仰心を持って活動しているかもしれませんが、越智寛之ぐらいしか残っていないように見えます。
しかし、その越智寛之は公設秘書ではないので、尊師からいただく給料でメシを食っていたのではないかと推測されています。つまり、尊師が逮捕されてしまうと、メシを食うことがままならなくなってしまうもので、まさに今、最も尊師逮捕の煽りを受けそうな人間が、越智寛之なのです。
現地での活動は、尊師から弁護士経由で山田信一に依頼すれば、山田信一は喜んで担当すると思います。それこそ朝8時から夜8時まで、伊東駅なら伊東駅の前に立ち続け、ずっとチラシを配り続けることでしょう。いつも山田信一と一緒にいる女も同様でしょう。
しかし、立花孝志から依頼された文言でチラシをデザインし、それを印刷屋に発注し、出来上がったチラシを伊東市に持って行き、伊東市役所で100万円の供託金を納め、立花孝志の戸籍謄本などを提出してくる役目を越智寛之一人が担当できるのか。実は、立花孝志は「庶務」の畑の人間であるため、本来、立花孝志の専門分野は「雑用」であり、これまでオペレーションを回してきたのは立花孝志本人であったという悲しい現実があります。つまり、ほとんどのことを誰かにやってもらわなければならない時に、立花孝志が託せる人間が越智寛之ぐらいしかいないけれど、越智寛之がどこまで機能するのかがよく分かりません。
今、N国党に残っているオペレーション担当のオジサンたちは、一般的な大人の社会でうまく機能することができず、無所属をこじらせてN国界隈にいるわけですから、尊師なしでプロジェクトを1から10まですべて回すことができるのかという「はじめてのおつかい」みたいな状態です。そんな能力があったら、そこらへんの中小企業で真面目に頑張って働いているという話で、バイトすらまともにできないからN国党なのです。尊師の獄中立候補をサポートできる能力の人間が、今のN国党には存在しないので、さては獄中立候補を断念する可能性があるのではないかと考えるようになりました。
また、もし立候補するとなっても、選挙ポスターをデザインすることができるのかどうかが分かりません。さすがに尊師からの直々のお願いだったら動くのか知りませんが、N国党のデザイン関係をすべて受注している本間明子は、齊藤健一郎の公設秘書です。金庫番である粟飯原美佳も齊藤健一郎の公設秘書になりました。N国党の貴重な実働部隊がすべて齊藤健一郎に持って行かれているので、今、尊師から依頼が来たら動くような体制になっているのでしょうか。少なくとも、齊藤健一郎は立花孝志の伝言を無視して「国民会見」を廃止していますし、立花孝志にお布施されていた調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の100万円を引き上げ、送金を止めているほどです。かなり太めの安定財源を止めていることからして、デザインの発注を受け付けるのかという問題があります。
さらに、一端の教団幹部である越智寛之に、どこまでお金があるのかという話もあります。兵庫から東京を経由して伊東市に入るとなれば、それなりにお金がかかるわけで、1日3食をおにぎりとサイゼリヤで過ごし、快活クラブに寝泊まりするとしても、尊師がお金を出してくれなければ動くことはできないでしょう。立花孝志に100万円ぐらいのお金があっても、動かす駒となる人間たちにお金がなければ動きません。越智寛之が動けるということは、供託金100万円のほかに、越智寛之が動けるだけの交通費分のお布施があるということになります。逮捕されてなお、立花孝志はN国信者からの集金力を持っていることになります。さては兵庫県で逮捕されていることからして「元彦信者」が立花孝志宛に送金をしている可能性があり、地味にお金が集まっていることを意味します。
■ 福井完樹ら、ポスター代水増し請求疑惑
刑事告発状が提出されて逆切れ動画を出していた福井完樹 今年6月の尼崎市議選に「NHKから国民を守る党」公認で立候補して当選していた福井完樹が、市民から「ポスター代水増し請求疑惑がある」として刑事告発され、受理されていたことが明らかになりました。
これは福井完樹が「ネット選挙株式会社」に選挙ポスターの制作などを依頼していて、「ネット選挙株式会社」が尼崎市に満額のポスター代を請求していることから水増し請求の疑惑があるとして刑事告発されたものです。この告発では、候補者である福井完樹のほかに、党代表の立花孝志、「ネット選挙株式会社」の代表取締役である松田亘が刑事告発されています。
この「ネット選挙株式会社」は、NHKから国民を守る党のフロント企業であり、初代代表は牧原慶一郎でしたが、現在は松田亘が2代目の社長として経営をしていました。しかし、実際にポスターのデザインを担当しているのは、齊藤健一郎の公設第一秘書である本間明子で、ネット選挙株式会社の業務を回していたのも本間明子であるとみられるため、松田亘は「ただの名義貸し」に近い状態であり、最近は表舞台に姿を現していませんでした。
福井完樹はガチのアホなので、「自分はポスターのお金のことは全然知らない」と言い訳していますが、これは本当に知らないと思います。理由はバカだからです。バカだから、すべてを立花孝志やネット選挙株式会社に全任せした結果、何がどうなっているのかを詳しく知らないけれど、ただ「ネット選挙株式会社」に発注するように、なんとなくの流れができていたことは把握していることでしょう。
改めて、「ネット選挙株式会社」の問題点は、選挙のシステムを悪用することで「公金チューチュー」をしていることにあります。N国党の候補たちは、選挙ポスターを「ネット選挙株式会社」に発注することで、ネット選挙株式会社は自治体にポスター代の公費負担分を請求。ポスターを安く作っても、自治体が負担するポスター代の上限いっぱいを請求することで荒稼ぎをするやり方をしていて、ある意味、自治体がボッタクリを受けているような感じになっていました。
これまでも「ネット選挙株式会社」の問題点は指摘され、報じられたこともありましたが、今日まで大きな問題になることはなく、なぜかスルーされ続けてきましたが、ついに兵庫県で刑事告発する人がいたため、「水増し請求事件」として捜査されることになりました。立花孝志のゲロを含め、証拠はたくさん揃っているはずなので、あとは警察が真面目に取り組んでくれるかどうかなのですが、このシステムを考えたのは立花孝志なので、もしこれで「詐欺罪」などが認められた日には、とても大きいです。既に名誉毀損や脅迫、逮捕致傷罪で書類送検されている身の立花孝志ですが、詐欺まで加わることになれば、これだけでも大変なことになります。東京では業務上横領が待っているかもしれないし、犯罪の総合デパートのようになっていて、立花孝志がどれだけギリギリの線ではなく、アウトなゾーンを歩いてきたのかということがよくわかると思います。
なお、福井完樹は「告発した市民を見つけてやる!」とホザいていましたが、「見つけてどうするんだ?」という話で、これまで立花孝志が繰り返してきたような個人情報晒しの報復でもするのでしょうか。今日までN国党の悪行がスルーされてきたのは、誰も勇気を持って刑事告訴や刑事告発ができなかったからであり、勇気を持って刑事告訴や刑事告発をしたら、N国党は滅びます。これまで「ネット選挙株式会社」のやり方は問題視されてきましたが、立花孝志が逮捕され、「問題を問題として扱うべきだ」という認識が広がった結果、次から次へと責任を問われるようになってきました。福井完樹が失職し、日本から反社会的カルト集団の議席が減ることを心から願っております。
■ 選挙ウォッチャーの分析&考察
ミルクティーをガブ飲み状態だった立花孝志 立花孝志の「獄中立候補」は、まったく世の中に受け入れられず、だいぶ不発に終わると思いますが、それでも鉄格子の内側にいる立花孝志にとっては「成功」と解釈される可能性があり、しばらくシリーズ化するのではないかと考えています。
今後も話題の選挙に立候補してくる可能性があり、少なからず来年1月に行われる前橋市長選にも立花孝志は立候補してくるのではないかというのが今のところの予測です。
鉄格子の中にぶち込まれてしまった立花孝志にとって、「こんな状況でも平時と変わらない立花孝志」を演じることが承認欲求を満たす特効薬になっていると思いますので、獄中から存在感を示すことで、アホのN国信者やリテラシーのないバカどもから「さすが立花さん!」と思わせるために、これから何度も立候補してくると思うのです。立花孝志の承認欲求を満たすのは立候補しかないのです。
兵庫県警本部の留置所の中で、自分が載っている新聞を見てニンマリしたいのだと思います。福永活也は海外旅行から2ヶ月帰ってこないし、石丸幸人はYouTubeの更新を止めてしまい、アディーレ法律事務所の長井健一という弁護士は表向きに発信するタイプではありません。よって、立花孝志の代わりに発信してくれる人はいませんが、N国信者たちにメッセージを託して選挙に立候補することで存在感を示そうとすると思います。立花孝志のことですから、伊東市長選に1回立候補しただけで満足するはずがなく、今後も話題の選挙に片っ端から出るぐらいの気持ちだと思います。
鉄格子の向こう側から立候補する立花孝志に、果たして、どれだけの伊東市民が立候補してくるのか。絶望的に数字が取れなければ、さすがに立花孝志の心も折れると思いますが、まずまずの数字にになった時には、他の地域にも立候補をしてくることでしょう。まずは絶対的に供託金没収へ!