中国競争法上の手続き状況は?…牧野フライス、ニデックTOBに説明求める書面
牧野フライス製作所は21日、同社に対しニデックが4日に始めたTOB(株式公開買い付け)に関して、中国の競争法上の手続きの状況について説明を求める書面を公表した。ニデックが牧野フライスを完全子会社化するには、国内外の競争法に基づく手続きを終える必要がある。牧野フライスは中国の競争法の手続きが5月21日のTOB終了日までに完了しない場合、ニデックがTOBの延期や撤回を余儀なくされる可能性があるとしている。
ニデックは4月4日付の公開買付届出書で、1月9日付で中国国家市場監督管理総局に株式取得に関する事前の届出を提出し、中国の法律事務所から4月18日までに受理されることが見込まれる旨の意見を入手しているとしていた。
これに対し、牧野フライスは4月18日を過ぎてもニデックから「事前届出の受理について何の公表もない」と指摘。仮に4月21日に受理されても「一次審査期間30日」が経過するのは5月21日となり、4月22日以降に受理された場合はTOB期間中に同審査が完了しないことになるとしている。このため、事前届出の状況や手続き完了の見込みについて最新状況を説明するようニデックに「強く要請する」とした。
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ニデックがマシニングセンター大手の牧野フライス製作所の買収に乗り出します。牧野フライスの同意を得ていません。中国など新興勢力への危機感は工作機械各社で醸成されており、このTOBが業界再編の試金石となるでしょうか-。日刊工業新聞電子版ではその動向がわかる情報をまとめました。
日刊工業新聞 2025年04月21日