ブラザー販売が「刺しゅうミシン」最上位モデル、搭載したAI機能
ブラザー販売(名古屋市瑞穂区、安井宏一社長)は17日、家庭用刺しゅうミシンの最上位モデル「アヴェニールEV1=写真」を6月に発売すると発表した。同社として初めて家庭用ミシンにAI(人工知能)を搭載。刺しゅうデータを浮世絵風など10種類のスタイルに変換できる。欧米向けに先行発売したが今回、日本語に対応して国内に投入する。価格は消費税込みで320万円。年間50台の販売を目指す。
高級刺しゅうミシンの国内市場は小さいとされるが、安井社長は「日本で発売したいという強い思いがあった」と語った。
ふところサイズは家庭用ミシンで業界最長という約36センチメートルで、ベッドカバーなど大型作品に対応。縫製前に刺しゅうデザインを生地の上に投影するプロジェクター表示エリアも横12・7センチ×縦20・3センチメートルで業界最大という。
刺しゅう技法の一つであるフリーモーション向けに生地を動かす速度に応じて針の速度を自動調整する機能も搭載。技術力がなくてもステッチ長さを一定に維持できる。
日刊工業新聞社 2025年4月18日