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固体電解質の変化実測、東北大が成功した意義

2025年04月21日テクノロジー
固体電解質の変化実測、東北大が成功した意義

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東北大学の山口実奈助教と川田達也教授らは、燃料電池などの固体電解質の反応中の応力変化を実測することに成功した。電解質が酸化還元され、体積が膨張収縮して歪む過程を測る。電解質のひび割れ対策や故障対策が可能になる。装置の長寿命化や信頼性向上につなげていく。

水を電気分解する電解セルや燃料電池などの固体酸化物セルをX線残留応力測定法で測る。2次元検出器を用いて測定時間を大幅に短縮した。市販のYSZ電解セルを観察すると、水素極層の酸化ニッケルが還元されて収縮した。すると水素極層と積層されている電解質層の圧縮応力が徐々に増大する様子が観察された。製品の多孔質構造によって還元速度や応力変化速度が変わっていた。

酸化過程ではニッケルが酸化されて膨らむ。すると電解質には引張応力がかかる。製品によって挙動が大きく異なるが、いずれも表面にひび割れが生じて応力が解放された。

酸化還元反応中の様子をリアルタイム観察できると、安定して動作する作業条件を求められる。故障対策の高度化につながる。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)事業で実施した。

日刊工業新聞 2025年04月17日

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