ホイールローダーを自動運転化…大林組が開発、後付け装置の機能
大林組は18日、ホイールローダー用の後付け自動運転装置を開発したと発表した。すくい込み位置と積み込みや投入位置が固定された環境であれば昼夜に関係なく運用でき、採石業などでの活用も見込める。大林神栖バイオマス発電所(茨城県神栖市)における燃料運搬の実証実験で、通常の有人操業時と同水準の作業を実現した。今後も同装置の技術開発を継続し、作業の省人化や生産性向上を目指す。
同装置は自動運転システム、3次元(3D)高性能センサー「LiDAR」や傾斜計などの各種センサー、自動運転制御盤、レバー制御装置で構成。すくい込みや運搬など自動運転に必要な作業設定に関しては、遠隔で安全な場所から行える。
ホイールローダーは各作業場所の位置を認識し、各種センサーで機体の挙動・位置を把握しながら運搬物の形状から効率よくすくい込みができる位置を自動的に判断して作業位置まで走行する。その後、事前に設定した経路で運搬し、積み込みや投入作業を行う。
ホイールローダーのメーカーや機種の制約を受けずに後付けできる。動作設定も作業員の熟練度に関係なく簡単に設定可能。帳票機能も備えており、積み込みや投入数量などの管理を行える。
日刊工業新聞 2025年2月19日