今週のお題「読んでよかった・書いてよかった2024」
読んで面白かったものはよくあるけど、自分的には大体の本が読んで"よかった"と言える。フォローしてる人が面白いと紹介していて気になっていたけど、読んだらあんまり合わなかった本だって、その事実がわかって"よかった"とか...。
そんな色々な"よかった"がある中で、"なんか自分に良い影響を与えてくれたかも!"な本たちを3冊残す。折角なのでメモしていた引用も載せてみる。
子供の時にハリポタシリーズを途中で挫折していたのがずっと心残りだった。シリーズ制覇したいなと思っていたけど、また賢者の石から読むと時間かかるな〜その間に読みたい本でてくるよな〜とうだうだ考え、結局読んでいなかった謎のプリンスからいきなり読み始めたら、ま〜〜〜面白かった!20年ぶりくらいにシリーズの続きを読み始めるという大暴挙をかましたけど、何の違和感もなく読めるということに驚いた。それくらい面白くて世界観の作り込みようが凄いこの本、そりゃあ大大大ベストセラーになるよ...。あっという間に心がホグワーツに持っていかれる。
読んだことで、自分の人生の宿題が一つ片付いた感じがある。
そして、子どもの時に夢中になって貪り読んでいた自分と、全く熱量で読めたことが嬉しかった。同じ属性の登場人物がでてくる小説を選んで、無意識に共通点を探してしまいがちだけど、ハリポタにはそれが一切無くて、自我を完全に忘れて没頭できた。そんな没頭をできたことが、少しの自信になった気がする。
「そうだ、ハリー、これだけは言える。ロンが、ホグワーツ特急で君と同じコンパートメントに座ろうと決めた日こそ、ウィーズリー一家にとって幸運な日だった。」
こんな言葉、これからの人生でずっと宝物になる言葉だよ。
言語化を強化したい者として、そしてこのブログに日記をずっと記録している者として、金言がたくさん詰まっていた。日記の書き方がそもそも分からず手探りで書いてきたから、ちょっと方向性を示してくれるだけでもありがたい。優しい言葉でわかりやすく、だけど頭をすーっと通過するんじゃなくて、しっかり記憶に残る内容だった。①日記を書くハウツーを教えてくれる側面と、②中学生タコジローの学校での日々を描いた小説の側面、の両方がある。それがよかった。②があることによって、①で語られるハウツーが、文脈を伴っていて頭に残りやすい。日記でも何でも、自分の書いた文章に行き詰まりを感じた時に、たまに見返す本。
「もちろんさ、タコジローくんは、文章を書くのが苦手なわけじゃない。ただ、ことばを決めるのが早すぎる。手っ取り早く、便利なことばで片づけている。ことばを探す面倒くささに、屈している。おかげで、自分の気持ちから離れた文章になっている。それだけのことさ。」
耳に痛い金言だ...。
大好きな山本文緒さんのエッセイを初めて読んだ。やはり好きな作家のエッセイは読むべきだ...。今まで読んだ小説の背景を知ることができて、深く著者を理解できたような気持ち。ルーツを垣間見たような。エッセイもやはり面白かったな。小説ではでてこないような、素敵な言葉や表現を見つけられて、読んでよかった!と心から思った。
作家になろうと強く志したわけではないけど、保険のおばさんに人生設計を説明され、その設計に急に嫌気がさして衝動的に小説を書き始めた、と作家になったきっかけが書かれていた。志してくれて、本当にありがとうと言いたい...🙏
おばさま方は習い事の帰りに大勢で喫荼店に入る。十代の不良は盛り場でしゃがみこみ道に唾を吐く。OLはボーナスをつき込んで何時間も飛行機に乗って南の島の海岸に昼寝をしに行き、ローンを抱えたサラリーマンは朝がつらいことが分かっていても遅くまで酒を飲む。
そして私は、やめたほうがいいと思いながら夜中の三時にお煎餅を齧り、似合わないと分かっている煙草に火を点けるのだ。
この文章のテンポがめちゃくちゃ好きなんだよー。
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