「PSYCHOVISION hide MUSEUM」横浜でいよいよ開幕、目玉はhide愛用59年製Gibsonレスポール
本日3月18日に神奈川・そごう美術館で
「hide MUSEUM」はもともと2000年から2005年までhideの生まれ育った神奈川県横須賀市に存在したhideの記念館で、閉館までにのべ50万人が訪れた。今回の「PSYCHOVISION hide MUSEUM Since 2000」は2021年10月に東京・池袋で始まり、愛知、大阪、福岡でも開催された。横浜駅近くにあるそごう美術館では、明日3月19日から5月7日まで同企画展のファイナルが実施される。ファイナルではhideが主にレコーディングで愛用した1959年製のGibsonレスポールをはじめ、フェルナンデス製のさまざまなhideモデル、さらにツアーやミュージックビデオ撮影などで着用した衣装、直筆歌詞、幼少期の写真、リアルヒューマンドールなどが公開される。松本氏は「23回忌(2020年)から約5年をかけてスタッフとともに作り上げた企画展。遺品の保管は大変だが、ギターは定期的に弦を張り替えるなど丁寧に管理してきた」と明かす。特に注目は評価額が1億円ともされる59年製のレスポール。hideがロサンゼルスにて当時2000万円で購入したというこのギターは、もともとMotley Crueのミック・マーズが所有していたものだという。松本氏はこのギターについて「実家で仏壇の横にずっと飾ってあるギターで、母親にとってもなかなか手放せない1本だが、今回特別に展示できることになった」と語った。
幼少期のエピソードで松本氏は「秀人(hideの本名)は昭和のジャイアン。『お前のものは俺のもの、俺のものも俺のもの』という兄だった」と笑い、祖母からの提言によって海外ホームステイを経験したhideのユニークな一面も紹介。「1カ月間でカナダとロサンゼルスに行って、僕は寂しくて仕方なかったから羽田空港で抱き着こうとしたら“うんこの塊”みたいだった。人前で服が脱げなくてずっと同じ服を着ていたみたいで、スーツケースの中身はきれいなままだったんです」と述べ、「そんなこともありましたが繊細な部分はとことん繊細」と少年・秀人のさまざまな側面に触れた。
またヴィジュアル系の先駆者として知られるhideの美への探究心と努力家な姿勢を強調し、「天才ではなく努力家。妥協せず、影で努力を惜しまない人だった」と振り返った松本氏。その美的なセンスは横須賀中央駅の裏で美容室を営んでいた祖母の影響が強いとも話しており、「祖母が普段着としてインドのサリーを着ていたんですが、hideもステージで着るほどにファッションで影響を受けています」と説明した。さらに祖母は横須賀の米軍基地に出入りができた人物だったため、知り合いを通じてhideのためにGibsonのレスポールデラックスを購入。hideのロックンロール人生がスタートするきっかけとなる最初のエレキギターだったが、現在そのギターの行方は不明だという。松本氏は「PATAさんから聞いた話ですが、『(インディーズの)Xの頃、金なくてあいつ売ったはずだぞ』ということです」と付け加えた。hideが祖母からもらったギターを弾く写真は、本企画展で展示されている。
また展示会場で一際目を引くリアルヒューマンドールは、特殊メイク特殊造形作家の岩倉知伸が製作。「生きているような目が特徴で、目が合いすぎて困るほど」と松本氏が語るほどのクオリティだ。松本氏はリアルヒューマンドールの近くに展示してある黄色い大きな防護服のようなヘルメットを指差し、「ステージで歌っている写真を見ると髪型がこのヒューマンドールと違いますよね。それはあのヘルメットを被って最初ステージに上がったので髪型が乱れているんです。ヒューマンドールは本番直前の楽屋でメイクが終わったあとの姿に近いですね」と説明。さらにヘルメットの近くにはhideがプライベートで愛用した帽子やサングラス、アクセサリーがずらりと並ぶ。「プライベートなメガネや帽子を見ると、お酒の席を思い出します。よくこういう格好で飲んでいて、怒られたなあと」とhideのパーソナルマネージャーを経験している松本氏ならではの思い出が語られた。
さらに松本氏は5月2、3日に東京体育館で開催される「hide Memorial Day 2025 hide with Spread Beaver "REPSYCLE"」についても触れ、「還暦を迎えたメンバーもいるということで、こういった大規模なライブは今回が最後かもしれない。この機会を見逃してもらいたくないので、ぜひいらしてください」と呼びかけた。なお去り際に松本氏は「hideモデルのギターの会社・フェルナンデスが今もうないんですよね。倒産して。……復活するんではないかという“噂”がありますので、ぜひ期待して待っていてください」と予告。フェルナンデスの今後について、現時点では正式発表がない。この告知についての真相は続報を待つ形となりそうだ。
「PSYCHOVISION hide MUSEUM Since 2000」FINAL
2025年3月19日(水)~5月7日(木)神奈川県 そごう美術館
hide Memorial Day 2025 hide with Spread Beaver "REPSYCLE" ~Life is still going on!!~
2025年5月2日(金)東京都 東京体育館
2025年5月3日(土・祝)東京都 東京体育館
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