20回目の「FUJI ROCK FESTIVAL」に12万5000人が来場

2016年7月31日 13:486音楽ナタリー編集部

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7月22~24日に新潟・苗場スキー場で野外フェスティバル「FUJI ROCK FESTIVAL '16」が開催された。音楽ナタリーでは日本人アーティストのライブを中心にレポートする。

1997年に山梨・富士天神山スキー場で第1回が開催された「FUJI ROCK FESTIVAL」。 通算20回目となる今年の「FUJI ROCK FESTIVAL」は全日程好天に恵まれ、前夜祭に1万5000人、初日に3万人、2日目に4万人、3日目に4万人の“フジロッカー”が来場。延べ12万5000人を動員した。

1日目:7月22日

初日のGREEN STAGEのトップバッターはBOREDOMS。彼らはステージに置かれた溝のある鉄の棒をスティックでこすったり、叩いたりして金属音をフィールドに響かせる。GREEN STAGEでBOREDOMSが轟音を鳴らす中、RED MARQUEEの一番手として登場したLUCKY TAPESは最新アルバム「Cigarette & Alcohol」の楽曲を中心としたセットリストでライブを展開。彼らはホーン隊をはじめとするおなじみのサポートメンバーを率いて、華やかなサウンドで観客を魅了していた。

WHITE STAGEに現れたSuchmosはYONCE(Vo)の「地元・神奈川県茅ヶ崎の海沿いからいい波持ってきました」という言葉を合図に「Pacific」や「YMM」などを届け、オーディエンスを大いに踊らせる。昼下がりのFIELD OF HEAVENに登場したUAは代表曲の「情熱」や「ミルクティー」、最新アルバム「JaPo」収録の「AUWA」などで、包容力のある歌声をフィールドに響かせた。

夕方のGREEN STAGEに現れた池畑潤二(Dr)らによるフジロック限定バンド・ROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRAは、八代亜紀(Vo)、仲井戸“CHABO”麗市(Vo, G)、奥田民生(Vo, G)、トータス松本(Vo, G)という豪華な面々をゲストボーカルに迎えてステージを展開。MCのクリス・ペプラーが追悼の意を込め、デヴィッド・ボウイの「The Jean Genie」を歌う一幕もあった。RADWIMPSのフロントマン野田洋次郎のソロプロジェクト・illionはWHITE STAGEで日本初ライブを披露。クラムボンの原田郁子を迎えて届けられた「Water lily」では、2人によるハーモニーがフィールドに響いた。

1日目のヘッドライナー・Sigur Rosがフジロックに登場するのは2005年以来、11年ぶり。彼らはブラインドのような柵の後ろで演奏を始める。メンバーの動きとシンクロした映像をステージの両サイドに設置された縦長のビジョンやステージ後方の巨大なスクリーンに映し出し、観客を視覚的にも魅了。演目が進むごとに感嘆の声が上がる中、3人は「Popplagio」でステージを締めくくった。RED MARQUEEの深夜枠PLANET GROOVEの1番手・D.A.N.は映像を用いた演出と躍動感のあるパフォーマンスで大勢のオーディエンスを楽しませる。ラストの「Pool」では桜木大悟(Vo, G, Syn)が観客を力強く煽り、会場の高揚感がピークを迎えたところで彼らのステージは幕引きとなった。

2日目:7月23日

2日目のGREEN STAGEのオープニングを飾ったのは、今回がフジロック初登場となるWANIMA。バンドは爽快感あふれるメロコアサウンドでオーディエンスを大いに盛り上げる。そのほかWHITE STAGEはTHE COLLECTORS、RED MARQUEEはHomecomings、FIELD OF HEAVENは踊ってばかりの国といった国内勢が2日目のトップバッターを務めた。

午後のGREEN STAGEに現れたMAN WITH A MISSIONは、ライブ鉄板曲を詰め込んだセットリストでフィールドを大いに盛り上げる。彼らと同時刻にFIELD OF HEAVENに登場したROVOは、今年結成20周年の自分たちと同い年のフジロックをバラエティに富んだ演目で祝った。ROVOと同じく今年結成20周年のEGO-WRAPPIN'は夕刻のWHITE STAGEに出演。1曲目に「くちばしにチェリー」を投下すると、オーディエンスは瞬く間に踊り出す。中納良恵(Vo)は「今日こんな素晴らしい景色を見れて最高!」とキュートな笑顔を見せ、パワフルな歌声をフィールドいっぱいに届けた。

夕方のRED MARQUEEに大勢の観客が詰めかける中、ザ・クロマニヨンズは「オーライ! ロッケンロー!」という甲本ヒロト(Vo)の雄叫びを合図に「弾丸ロック」でライブを開始。「雷雨決行」をはじめとするキラーチューンを次々と投下し、最後は「クロマニヨン・ストンプ」でシンガロングを巻き起こした。この日のヘッドライナーのベックがGREEN STAGEでライブを行う中、FIELD OF HEAVENではSPECIAL OTHERSによる150分間のショーがスタート。バンドはこれまで発表してきたシングルをリリース順にノンストップで演奏し続け、観客は彼らのサウンドに乗って踊り続けた。2日目のGREEN STAGEを締めくくったのは総勢18名によるビッグバンドFRF 20th SPECIAL G&G Miller Orchestra。彼らは加藤登紀子、曽我部恵一(サニーデイサービス)、中納良恵(EGO-WRAPPIN')をゲストボーカルに迎え、グレン・ミラーの名曲カバーを中心に豪華なサウンドで夜のGREEN STAGEを彩った。

3日目:7月24日

3日目のRED MARQUEEは昨年の「ROOKIE A GO-GO」に出演し、Web投票で見事メインステージでの出演枠を勝ち取ったSABANNAMANがエネルギッシュなプレイでトップバッターを見事に務め上げる。FIELD OF HEAVENではfox capture planが、バイオマス発電などの代替エネルギーで電力をまかなうステージGYPSY AVALONではザ・なつやすみバンドが、そしてWHITE STAGEではBO NINGENがそれぞれ3日目の幕開けを告げた。

GREEN STAGEに現れたKen Yokoyamaは早々に「STAY GOLD」を投下し、オーディエンスを熱狂させる。その後、Kenが「フェスで政治の話すんなとかTwitterで見かけたけど、俺はSEALDsの活動がどうとかじゃなくて、若い奴がそうやって立上らざるをえなくなったんだろ?」と観客に熱く訴えかける場面もあった。ワールドツアーの一環としてフジロックに初登場したBABYMETALは、WHITE STAGEを入場規制にさせるほどの人気っぷりを見せ、小雨が降る「ギミチョコ!!」「メギツネ」をはじめとする人気曲をたっぷりと披露した。

3日目のヘッドライナー・Red Hot Chili Peppersは最新アルバム「The Getaway」の収録曲と代表曲を織り交ぜたセットリストでGREEN STAGEを埋め尽くす観客たちを大いに魅了。アンコールの最後に披露された「Give It Away」ではフィールドいっぱいに大合唱が巻き起こった。そして今年のGREEN STAGEを締めくくるのは、スペシャルゲストの電気グルーヴ。彼らが「ハロー!ミスターモンキーマジックオーケストラ」でパフォーマンスを開始すると、フィールドはダンスフロアと化し、観客たちは3日間の疲れを忘れて踊り狂った。「フッジッローック!」のコールが響いた「富士山」で本編は終了。アンコールで石野卓球は「フジロックには特別な思いがあるので、出させてもらってうれしいです。明日死にまーす」と話し、「Shangri-La」と「虹」を披露。「虹」ではフジロックの各ステージの空に虹がかかる映像がスクリーンに映し出され、フィールドは感動的な雰囲気に包まれた。

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  • FRF 20th SPECIAL G&G Miller Orchestra
  • 電気グルーヴ
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  • FRF 20th SPECIAL G&G Miller Orchestra
  • FRF 20th SPECIAL G&G Miller Orchestra
  • Wilco
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  • Ben Harper & The Innocent Criminals
  • 電気グルーヴ
  • 電気グルーヴ
  • Battles
  • ROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRA(feat. 八代亜紀、仲井戸”CHABO”麗市、奥田民生、トータス松本)
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