モロッコ。険しい山間部を走る一台のバス。そこに乗り合わせた一組のアメリカ人夫妻、リチャードとスーザン。
壊れかけた絆を取り戻すため二人だけで旅行にやってきた。
ところが、遠くから山羊飼いの少年が放った銃弾が運悪くスーザンの肩を直撃する。
血まみれの妻を抱え、医者のいる村へと急ぐリチャード。
一方、夫妻がアメリカに残してきた幼い子供たちの面倒をみていたメキシコ人の乳母アメリア。
息子の結婚式に出るため帰郷する予定が、夫妻が戻らず途方に暮れる。
仕方なく、幼い子供たちも一緒に連れてメキシコへと向かう決断をする。
やがて事件を起こしたライフルの所有者として、最近妻が自殺したばかりの東京の会社員、ヤスジローの名前が浮かび上がる。
そんな彼の女子高生になる聾唖の娘チエコは、満たされない日々に孤独と絶望を募らせていた…。
見た直後は「なんかエロい、変な映画やったなぁ。」が正直な感想。
でも、数日すると過激な場面の印象が薄らいで「悪くないかな。」と変化してきました。
主要人物は皆それほど悪人ではない。なのにどんどん悪い方向へ流れていく。
実は幸せに生きていくのって難しい。
ちょっとしたことで転落してしまう絶望の映画だけれど、同時にちょっとしたことで救われることもあるのかもしれない。と思いました。
バベルと言えば菊池凛子さんの演技が話題となりましたが、とりあえず全裸で体当たり。
でもこの全裸がキレイってわけぢゃなく、痛々しくて・・・それが狙いなんでしょうけど。
むしろ、他人に認めてもらうことを切望する聾唖の少女の行動を嫌悪せず、静かに受け止める刑事役の二階堂智さんがステキ。
ソニー生命CMで次男誕生で寂しい思いをしてる長男にやさしく声をかけるあの生保営業マンの彼です。
ラストサムライにも出てたらしいけど、全然印象にないんですが__。

二階堂さん自身は男色家?!に人気がありそうな風貌ですが、このバベルではとてもステキな役柄です。
不幸なことにあんな誠実な人、出会ったことないなぁ。
ま、それも私の不徳の致すところなんでしょうけど・・・。