
日本維新の会の幹部が、自身の秘書が代表などを務める会社に多額の公金を支出していた問題で、新たに地方議員の関係会社が公金の受け皿となっているケースが複数確認された。毎日新聞が政党交付金使途等報告書などを調べた。「身を切る改革」が党是の維新内で、同僚同士が公金での受発注を繰り返す構図が明らかになったが、議員らは今後は支出しない考えを示している。
藤田文武共同代表(衆院大阪12区)は2017~24年、政党支部などを通じて公設秘書が代表を務める会社に「ビラ印刷」などを発注。確認できた20年以降で、公金支出は約1507万円に上った。
今回新たに、藤田暁大阪市議が設立し、一時は自宅を所在地にしていた広告会社「デザインビレッジ」(大阪市北区)に広報物を発注していたことが判明。19~24年の少なくとも約606万円について、政党交付金や調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)などの公金を充てていた。
23、24年分の政党交付金使途等報告書や24年衆院選の選挙運動費用収支報告書からは、藤田共同代表以外にも9人の国会議員が政党支部などを通じてデザイン社に発注していたことが確認できた。支出された公金の総額は約1136万円に上る。
維新内では他にも、…
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