
特集
「女の気持ち」「男の気持ち」「みんなの広場」「仲畑流・万能川柳」「人生相談」など、読者からの投書・声を集めました。
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わたしの気持ち
「干し柿あります」。手書きの案内に誘われてそこを訪ねたのはもう10年以上も前のこと。家の前で売っていたおばあさんに作り方を教えてもらって干し柿作りを始めた。 毎年、前年の作業を思い出して、少しずつ要領が良くなってきた。そのうちの一つがヘタ取りだ。結構時間がかかるので、皮をむく前にヘタだけ先に取るよ
女の気持ち
私は2カ月に1回、ちょっと遠方の病院へ診察に出かける。電車の乗り換えに加え、病院は患者さんも多く、投薬などで時間をとるため、帰宅はお昼を過ぎることもある。 我が家には2年以上前からサクラ耳の地域猫が2匹、連れ立って顔を見せていた。家の中には絶対入らないが、ベランダや縁側で寝たり、時には猫パンチでけ
仲畑流万能川柳
☆印は秀逸(仲畑貴志選)☆左右見る青信号の横断も 岩国 西行くへ国民はATMじゃありません 下野 咲弥アン子米の前しばらく立つの習慣に 大分 完熟かぼす半分は聞いたことない流行語 東京 寿々姫拉致リボンつけて対策終わりなの 横浜 おっぺす亡妻の個性が並ぶ食器棚 鹿沼 斎藤正利そのうちに大米帝国言い出
女の気持ち
先日、病院から帰宅してガレージで車から降りると、普段聞き慣れない、美しい鳥の鳴き声を耳にしました。見上げてみると、電線に小さくて鮮やかな色の鳥の姿が目に入りました。 4年前に亡くなった長男と一緒に鳴らしたバードコール(鳥のさえずりに似た音を出す道具)の存在を思い出しました。急いで2階に駆け上がって
みんなの広場
(埼玉県) 文部科学省が特別支援学校(特支)の中学部卒業者を18歳人口の集計から除外していたと毎日新聞が報じました。文科省は「特支では就学猶予などによって年齢と学年が一致しないことがあり、特支を加えると18歳人口に18歳を超える人も含む可能性があるため」と説明しました。 ただそれだけの理由ですか。
みんなの広場
(神奈川県) 日本ではあまりなじみはないが、私は中国版のインスタグラムと言われるRED BOOK(小紅書)のユーザーである。上海で駐在勤務をしていた縁もあり、時々中国人ユーザーとの掛け合いを楽しんでいる。アルゴリズムが機能して、見ず知らずでも興味の近い者同士がつながりやすいのはありがたい。 ところ
みんなの広場
(兵庫県) 11月25日本欄「教育の意義をめぐる矛盾」を読みました。私たちの便利な生活が他国の人の犠牲的な環境によってもたらされていることに気づいておられます。その広い視野と深い洞察力を持つことこそが教育の意義だと考えます。 地球には80億人以上の人間が住んでいますが、私たちはこの地球にしか住むこ
わたしの気持ち
11月初めに親族の法要が営まれ、千葉県に住む妹夫婦がやって来た。「3年前に売却した実家を見る最後の機会になりそう」と言うので、わが家から80キロあまり西にある、今は他人が暮らす実家に行ってきた。 脇道に面した畑に富有柿の木がある。50年ほど前、柿の好きな母が市(いち)で苗を買い、父が手入れをしてい
わたしの気持ち
幼い頃、実家には風呂がなかったため、いつも家族で遠くにある銭湯まで通っていた。当時、脱衣所の壁には映画の広告のポスターがよく張られていた。ある日、ポスターを見た時、兄が写っていると本気で思ったぐらい、兄は俳優の小林旭さんによく似ていた。私が物心ついた頃には、兄は私にとってとても大切な存在になってい
みんなの広場
(佐賀県) 1日本欄「配慮足りない無音のニュース」に考えさせられました。秋篠宮妃紀子さまと長男悠仁さまがデフリンピック選手らと手話で交流される様子を、NHKが無音で報道。視覚障害者の方が「内容が理解できなかった」などと投稿されました。私も針仕事をしながら聞いていました。「テレビが壊れたのか」と音量
みんなの広場
(滋賀県) 1日本欄、川田隆一さんの「配慮足りない無音のニュース」はショックでした。思いがけない感じ方でしたから。デフリンピック前後に「無音のニュース」を度々見ましたが、その静けさを「聴覚に障害がある方はこういう世界で生きているんだな」という認識で捉えていました。そういう伝え方をしたテレビ局に感心
みんなの広場
(福島県) 高市早苗首相が2日、就任後初めて東京電力福島第1原発を視察した。復興に向け「責任貫徹の思いで取り組む」「閣僚全員が復興相」と強調したが、一方で東電が原発を再稼働させる動きが進み、原子力政策が転換点を迎えているとも感じる。 2011年の東日本大震災以降、歴代の首相は就任して間を置かずに視
女の気持ち
母の手編みの靴下は、冬の足元の冷たさをそっと包み込み、心まで温めてくれる。履くたびに、母が寄り添ってくれているような気がする。手先が器用だった母は、暮らしの中に小さな楽しみをたくさん運んでくれた。 幼いころ、母が作ってくれた妹とおそろいのワンピースを着て出かける日は特別だった。手芸本に載っていた小
仲畑流万能川柳
☆印は秀逸(仲畑貴志選)☆途中から野良で生きてく難しさ 勝浦 ナメロー大人だがつい拾っちゃうドングリを 日立 小雪会うまでは死ねぬが辛い拉致被害 青森 よしのまち逃げなさいとにかく熊とネタニヤフ 鶴岡 左文字穏やかに歌えて嬉し朝ドラ歌(か) ひたちなか 小泉智子伊東市を全国区にし市長去る 豊田 阿呆
仲畑流万能川柳
☆印は秀逸(仲畑貴志選)☆正直に言って干されたグルメリポ 福岡 名誉教授出て行った息子も参加相続に 日立 北の馬場間違えて来たピザはもう食べました 宝塚 忠公難解句「深いですね」と言っておく 久喜 田村喜治誰にでも「内緒でオマケ」する八百屋 川越 麦そよぐたぶん一生されぬ胴上げ 北九州 お鶴CMが一
女の気持ち
金沢で大工をしていた次男が、震災復興支援のため春から能登に仕事場を移し、わが家から通っている。1人暮らしだったのが、にぎやかになった。私は息子の弁当を作っているが、弁当作りは末娘が高校生だった時以来だから40年ぶりだ。作り方も忘れてしまっていたが、最近ようやく要領が分かりかけてきた。 先日のこと、
わたしの気持ち
下に弟が2人いる長女で、しっかり者の私だが、母が大好きで、ずっとそばで寄り添うように生きてきた。自営業の父は多忙で、母は時に父の役割も担ってくれるとても包容力のある人だった。 子供には情操教育をと、幼い私たち3人をさまざまな所へ連れて行き、感受性を豊かにしてくれた。私には「きれいなものだけを見せて
女の気持ち
今年95歳になった母の涙を私はあまり見たことがない。ぼんやりとした私の幼少期の記憶ではあるけれど、母は泣きたい時、歌を歌っていたように思う。日が暮れかけて薄暗くなった台所から、時折聞こえてくる母の歌う声がとても悲しげだったから、私が勝手にそう思っているだけかもしれないのだけれど。 十数年前、1人暮
仲畑流万能川柳
☆印は秀逸(仲畑貴志選)☆この売場からたくさんの外れクジ 東京 恋し川奥様は魔女たいていはそうかもね 大阪 ださい治お互いに勘違いして気が合うね 牛久 ひとちゃんたまりますお金じゃないよ保冷剤 横浜 おっぺす国会はいいなあんなのまで通り 白石 よねづ徹夜限りない選択の末ここにいる 生駒 鹿せんべヘソ
みんなの広場
(新潟県) 48年前の11月15日に横田めぐみさんが北朝鮮の工作員に拉致されました。報道などによると、バドミントン部の練習が終わった午後6時半過ぎに中学校の校門を出たとされています。 新潟の11月の夜は暗くて寒いです。拉致された時、めぐみさんがどれだけ怖かったかと想像する度に切なくなります。新潟の