
連載
メディアに関する話題を、週替わりで5人のメンバーでつづります。
TBS系で放送中の日曜劇場「リブート」でまず目を奪われるのは奇想天外な設定だ。主人公はパティシエの早瀬陸(松山ケンイチ)。失踪していた妻・夏海(山口紗弥加)が白骨遺体で発見され、陸は殺人容疑をかけられ逃走する。しかも彼を助けようとした刑事・儀堂歩(鈴木亮平)までもが命を落とした(後に生存が判明)。

ミラノ・コルティナ冬季オリンピック絶賛(?)開催中。だが本稿は締め切りの設定上、大会のごく序盤に入稿しなければならない。当コーナーのスポーツ番組担当として忸怩(じくじ)たるものがあるが、そんなわけで開幕前の五輪関連番組を取り上げる。 一連の関連番組は2通りあり、一つは事前にそれぞれの競技の予備知識
NHK大河ドラマで豊臣兄弟が戦国乱世を疾走している。 戦の負傷で父を亡くした小一郎(後の豊臣秀長、仲野太賀)は、尾張国中村で田畑を耕していたが、兄の藤吉郎(後の秀吉、池松壮亮)に誘われ、清須の織田信長(小栗旬)の軍勢に加わった。第4回では、織田勢が今川義元(大鶴義丹)の大軍に対して、劇的な勝利を収
「主文。被告人を無期懲役に処する」。裁判長がそう言い渡した瞬間、若い記者たちが奈良地裁の法廷外に一斉に飛び出した。安倍晋三元首相を殺害した山上徹也被告の21日の判決公判を傍聴した。事件が事件だけに社会の注目を集め計16回の公判が開かれた。法廷で僕の座った傍聴席から数メートルくらいの位置に山上被告が
タレントや俳優が営業時に使うプロフィル、つまり宣伝材料は「宣材」と呼ばれます。これまでの活動の履歴や美しい顔写真などがそれに当たります。 一方、ナレーターや声優は声の職業ですから、顔写真などはあっても参考程度。判断材料となるのはボイスサンプルと言われる声の見本です。そこにさまざまなパターンの声を収
2025年の大みそか、第76回NHK紅白歌合戦が放送された。「昭和100年、放送100年」の年だったからか、“懐かしさの紅白”という印象が残った。テレビの大票田である中高年層を狙った、ベテランの出演が目立ったからだ。 とはいえ、レジェンドであるという理由だけで彼らを並べるわけにはいかない。公共メデ
昨年暮れにもスポーツ関連の年末恒例企画で、1年間を振り返る番組が編まれていた。まあ、昨年に関して言えば、まさに大リーグに始まり、大リーグに終わった年であったかな。12月20日、NHKBSで放送された「MLB2025ハイライト 日本選手 戦いの軌跡」を見て、改めてその感を強くした次第。 正直申して私
多彩な時代劇と出合ったこの1年。キーワードの一つは「集団」だった。「ネットフリックス」の「イクサガミ」は、明治初期、かつて“人斬り刻舟”と呼ばれた嵯峨愁二郎(岡田准一)が、病の家族を救うため、莫大(ばくだい)な賞金を懸けた危険なゲーム「蠱毒(こどく)」に参加を決意。集まった292人が、各自に配られ
日中関係が急激に悪化している。きっかけは言うまでもなく、高市早苗首相の国会でのいわゆる「台湾有事」を巡る存立危機事態答弁だった。これに対し中国が激しく反発、直ちに発言の撤回を求めるとともに、政治、経済、文化交流など全分野において制裁的措置を繰り出している(現在進行形)。 僕の記憶では、これほどまで
アナウンサーは何をする職業だと思いますか? 番組の司会をする人? ニュースを読む人? 現場からリポートをする人? そうです、いろんなことをしていますよね。でも全ての場合に共通するのは「必要とされる情報を伝える」ということです。そこに面白さや誇張は本来必要ありません。ある情報に話者の個人的な感情を乗
この1年のドラマを振り返ると、忘れられない3本がある。 1本目は、11年ぶりに帰ってきた「続・続・最後から二番目の恋」(フジテレビ系)だ。鎌倉の古民家を舞台にした吉野千明(小泉今日子)と長倉和平(中井貴一)の物語は、初期シリーズからの軽妙さを保ちつつ、今回は「老いと死」という新たなテーマを入れ込ん
このコラムが掲載されるころは既に東京デフリンピック大会もいよいよ大詰め。世界に誇れる大会となったろうか。2021年の東京オリンピックは「1964年の東京大会も辛うじて記憶にあるし、人生2度目だから、もうイイや」とさしたる興味を示さず、テレビ中継すらほとんど見なかった私。だがその論法に従えば、おそら
連続ドラマとしては実に57年ぶりの新作であるテレビ朝日系「仮面の忍者 赤影」(関東ローカルで日曜深夜、TVerなどで配信も)。横山光輝の原作を基に1967~68年に放送されたシリーズは、「赤影参上‼」と颯爽(さっそう)と現れる二枚目忍者の赤影(坂口祐三郎)、愛嬌(あいきょう)者の少年忍者・青影(金
海の向こう、トランプ米大統領の生まれ故郷から大ニュースが飛び込んできた。ニューヨーク市長選で、ゾーラン・マムダニ氏が当選した。経歴も異色ずくめ。イスラム教徒で34歳、ウガンダからの移民で、7年前に米国籍を取得。2020年にニューヨーク州下院議員に初当選し、去年再選されたばかり。 「民主社会主義者」
白髪を染めなくなって9年が経(た)とうとしています。お陰様で白髪の人というイメージが定着しましたが、先日、カラーコーディネーターの友人が「あなたは白髪が似合っている。でも高市さんには似合わない」と言いました。高市早苗首相が白髪染めをしているか否かを問うのは野暮(やぼ)ですが、政治家のみならず自らの
この秋のドラマが出そろった。中でも注目作の一つが日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」(TBS系)だ。そのタイトルには引かれるものがあった。英語の“Royal Family”は王室や王族を意味し、日本で言えば皇室に当たる。どんな話なのかと期待していたが、舞台は競馬界だった。 「ロイヤルヒューマン」とい
15日から19日まで、大相撲のロンドン公演が行われた。日本相撲協会にとっては34年ぶりとなるロンドン公演で、折からの日本ブームに乗り、盛況だったようだ。が、私は大相撲の海外公演は反対派。その理由は本文後段に記す。 さて、NHKの国際放送「NHKワールド」では、こたびの公演に先立ち「グランドスモウ
怪談や妖怪がテレビを騒がせている。9月まで放送されたアニメ「ゲゲゲの鬼太郎 私の愛した歴代ゲゲゲ」(フジテレビ系)は、水木しげるさん没後10年を記念し、鬼太郎役の声優らのお気に入り回を放送した。初代声優・野沢雅子は、1968年の第1期第1話、墓場で鬼太郎ら妖怪チームと人間が命がけで野球対決する「お
つい先ほど自民党総裁選が終わった。その余韻の中でこれを書いている。決選投票の末、高市早苗氏が小泉進次郎氏を破り、初の女性自民党総裁に就任した。野党の分断状況を見れば、このまま憲政史上初の女性首相誕生ということになる。「ガラスの天井」を打ち破るのが彼女になるとは……。当選後のあいさつで高市新総裁は、
毎朝、漫然と見ている新聞広告。面白半分に戦後から現代までを10年区切りにたどってみたら予想外に日本の足跡が浮き彫りになりました。 戦後5年、昭和25(1950)年10月の毎日新聞。養命酒の広告は、切実に太りたい人が多かったのか「やせた身体が肥(ふと)り出す」とあります。終戦で日常に戻っても、広告全