17日にスイス・ジュネーブで開かれたイランの核開発を巡る米国とイランの協議で、イラン側の交渉団を率いるアラグチ外相は終了後、この日の交渉で「指針となる原則」について合意したと明らかにした。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などが報じた。今後、両国が合意文書の草案作りに着手するという。
ただ、核・ミサイル開発を問題視する米国と、核開発を権利だと主張するイランとの溝は解消されていないとみられ、難しい駆け引きが続きそうだ。
Advertisement17日の協議には米国のウィットコフ中東担当特使やアラグチ氏らが参加した。仲介したオマーンのバドル外相はX(ツイッター)で「具体的な進展があり、交渉継続への道が開かれた」と述べた。
報道によると、アラグチ氏は「前回よりも真剣に議論し、建設的な雰囲気の中で意見を交換した」と振り返った。また、「まだ取り組まなければならない点がある」としつつも「合意に向けた道のりが始まった」と述べた。
米国はイランのウラン濃縮の放棄に加え、ミサイル開発の制限や中東各地の親イラン武装組織への支援停止を求めているとされる。ただ、イラン外務省報道官は17日、イランメディアに対し、この日の協議では「制裁解除と核開発を巡る技術的な問題」についてのみ議論したと強調した。
一方、イラン周辺での軍事的緊張は続いている。
イラン革命防衛隊は16日から原油輸送の要衝ホルムズ海峡で軍事演習を開始。イランメディアによると、革命防衛隊の海軍トップは17日、「指示があればホルムズ海峡を閉鎖できる」と語った。
また、イラン最高指導者ハメネイ師は17日の演説で、「世界最強の軍隊でさえ、再起できないほどたたきのめされることもある」と米国をけん制した。米軍の空母が近海に展開していることにも触れ、「空母を海底に沈めることができる兵器の方が危険だ」と警告した。【カイロ金子淳】